更新日:2024/08/06
この記事のまとめ
転職活動を行うにあたって「働きながら」、もしくは「退職してから」がよいのかで悩む方は少なくありません。
働きながらの転職活動では時間の確保が難しいことから、人によっては長期化してしまうケースがあります。かといって、短期間で集中して転職先を決めるために退職してから転職活動に臨むのもリスクがあるでしょう。
そこでこの記事では、在職中・退職後に転職活動を始めるメリット・デメリットをそれぞれ紹介します。転職活動を始めるタイミングで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によると、転職者のうち「転職を決意してから現在の勤務先に応募するまでの期間は2ヵ月未満」と回答した方の割合は6割強でした。また全体の5割弱の方が、「応募してから内定通知を受けるまでに2週間〜2ヵ月未満」の期間をかけています。
この調査結果から、平均的な転職活動期間の目安は「1ヵ月~3ヵ月程度」であるといえるでしょう。働きながら転職活動する場合は心身に負担がかかりやすいため、焦らず長期的な視点で進めることも大事です。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
同じく株式会社マイナビの「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)によると、在職中に転職した人の割合は73.7%となっており、働きながら転職活動している人のほうが多いことが分かります。
働きながら転職活動をするのは、体力的な負担があったり時間の調整が難しかったりと簡単ではありません。しかし経済的な安心感があり、ブランク(離職期間)が生まれないことから、焦らずじっくり転職活動を進められるメリットがあります。現職で働き続けるのが困難でない限りは、働きながら転職活動を進めるのがおすすめです。
参照:「転職動向調査2024年版(2023年実績)」(2023年12月調査)|株式会社マイナビ
働きながら転職活動をするか、一度退職するか迷う方も多いのではないでしょうか。どちらが「正解」というわけではなく、自分の気持ちや置かれている状況に合わせて選ぶことが大事です。ここでは、働きながら転職活動をするメリットを3つ紹介します。
転職先はすぐに決まるとは限りません。人によっては、転職活動期間の平均といわれる「3ヵ月」よりも時間がかかってしまうこともあるでしょう。働きながら転職活動をすれば収入が途絶えず、経済的な安心感があります。仮に転職活動が長引いてしまっても、焦ることなくじっくりと自分に合った企業を選べるでしょう。
ブランク(離職期間)が生じない点も、働きながら転職活動を行うメリットです。ブランクは選考において企業側が懸念する要素のひとつです。3ヵ月程度のブランクであれば選考にさほど影響はありません。しかし、半年を超えるような長いブランクが生じると、「働く意欲がないのでは」「何か採用されない理由があるのでは」など、採用担当者から懸念されて選考で不利になる場合があります。
働きながら転職活動を進める場合、転職をやめて現職にとどまる決断も可能です。転職活動を通じて心境に変化が生じるケースは少なくありません。また、現職よりも好条件の求人が見つからなければ、転職を遅らせる判断も大事です。条件に妥協して転職先を決めてしまうと、転職を繰り返してしまう可能性があります。
働きながら転職活動をしたほうが、安心感がありマイペースに進められます。ただし、人によっては働きながらの転職活動が困難なケースもあるでしょう。ここでは、働きながら転職活動をするデメリットを3つ紹介します。下記で紹介するデメリットを許容できるのであれば、働きながらの転職活動をおすすめします。
働きながらの転職活動では、仕事終わりの時間や休日を利用して進めます。人によっては十分に休息を取れず、体力的・精神的な負担が多くかかるケースも少なくありません。疲れた状態で転職活動に臨んでも、高いパフォーマンスを発揮できず、選考で不利になってしまいます。また、疲れによってモチベーションが下がり、転職活動を思うように進められないこともあるでしょう。
在職中に転職活動を行う場合は、基本的に現職の休日を利用して面接の日程を組みます。しかし志望先企業が土日休みの会社であれば、平日に面接の日程を提案されることもあるでしょう。現在勤めている会社が土日休みで平日に面接をすることになった場合は、有休を使うか、早退または出勤時間を遅らせるなどの日程調整が必要です。
在職中に転職活動をすると内定をもらった後は現職での退職手続きが必要となり、新しい勤務先に即入社できません。すぐに新しい勤務先で働きたいと思っても、プロジェクトの引き継ぎなどで退職に時間がかかってしまうケースもあるでしょう。また「すぐに働いてくれる人材がほしい」と考える企業に応募した場合、即入社可能な人が選考で優先されてしまう可能性もあります。
人によっては、退職してから転職活動をしたほうがスムーズに転職先が決まったり、満足度が高かったりします。ここでは、退職してから転職活動をするメリットを3つ紹介します。下記で紹介するメリットが魅力的である場合は、退職してから転職活動をするとよいでしょう。
退職することで十分に体を休める時間が生まれます。また、旅行や新たな趣味を始めるなど、プライベートの時間も増え、精神疲労も回復できるでしょう。そのほか、資格の取得や海外留学など、まとまった時間を有効活用して自身のスキルアップも可能です。
退職すると自由な時間が多くなり、短期間で集中的に転職活動を進められます。求人に応募した後すぐに面接を組むことも可能です。また、スケジュールを調整しやすいことから、複数社の求人にまとめて応募しやすい点もメリットといえます。複数社の求人へ同時に応募することで内定をもらった企業を比較でき、自分に合った転職先を決められるでしょう。
会社を辞めていれば入社日に制限がなくなるため、内定をもらったら即入社できます。即入社しなくても、転職先と相談して自分の都合がよい日に転職することも可能です。また、即入社できることは、選考で強みとしてもアピールできます。少しでも早く人手不足を解消したいと考える企業にとって、即入社できる応募者は貴重です。
退職してからの転職活動は、多少のリスクがあります。転職先が思うように決まらなければ、収入面の不安も生まれるうえに、長期間のブランクによって選考が不利になる可能性も少なくありません。ここでは、退職してから転職活動をするデメリットを紹介しつつ、リスクを軽減するポイントも解説します。
退職すれば収入が途絶えるため、貯金が十分でない場合は生活が苦しくなってしまう可能性があります。経済面での不安が生じると焦りやすくなり、条件面で妥協して転職先を決めて後悔してしまいかねません。
十分な貯金がない場合は、スケジュールの都合がつきやすい日雇いのアルバイトや副業で収入を確保しつつ、転職活動を進めるとよいでしょう。また、生活費がどのくらいあり、いつまでに転職先を決めなくてはいけないのか、しっかりと計画を練ることも大事です。
転職活動に苦戦し、半年以上の長期間のブランクが生じてしまうと選考で不利になる可能性があります。「退職してから現在まで何をしていましたか」と聞かれた際に、うまく答えられなければ採用を見送られるでしょう。
病気・けがによる療養や親の介護など、やむを得ず生じたブランクであれば正直に答えて問題ありません。一方で、選考に通過できずに長期間のブランクが生じた場合は答え方に工夫が必要です。うそをつくのはNGですが、「自分に合う企業を探していた」「自己分析や企業研究に時間をかけた」など、ポジティブな表現に変換して伝えるとよいでしょう。
在職中、退職後に転職活動をするメリット・デメリットを知り、いっそうタイミングで悩む方も多いのではないでしょうか。ここでは、働きながら転職活動をしたほうがよい人について解説します。下記に該当する方は、可能な限り働きながら転職活動することをおすすめします。
現職で働き続けることにストレスがある人、体力的にきつい人でない限りは、基本的には在職中に転職活動をしたほうがよいといえます。転職活動がいつ終わるのか、誰も予想はできません。どれだけ優秀な人であっても、理想の転職先が見つからなかったり、選考に通過できなかったりする可能性はあります。
現職を続けても体力的・精神的な負担がないのであれば、リスクを少しでも軽減するために働きながら転職活動を行うとよいでしょう。
第二新卒や社会人経験が浅い人、転職が初めての人は、働きながらの転職活動がおすすめです。社会人経験が浅い段階で職歴に空白期間が生じると就業意欲を疑われ、選考で不利になる場合があります。また、転職が初めての人は想像以上に転職活動で苦戦してしまう可能性も少なくありません。
転職では基本的に即戦力となる人材が求められるため、前職の経験が活かせる「同業界・同職種」への転職が一般的です。異業種へ転職する場合はアピールできる経験や実績が乏しいことから、転職活動が難航する可能性があります。思うように転職先が決まらなかったときのリスクを考え、働きながら転職活動を進めるとよいでしょう。
企業側は長く働いてくれる人材を雇用したいと考えているため、短期間で転職を繰り返す人に対し「またすぐに辞めるのでは」と懸念して採用を見送る可能性があります。短期間で転職を繰り返している人は、選考で苦戦することを覚悟し、転職活動を長期的な視点で進めることが大事です。ミスマッチによって再び転職を繰り返さないよう、じっくりと自分に合った企業を探しましょう。
働きながらの転職活動は、面接の日程が組みにくい点や体力的な負担がある点など問題がいくつかあり容易ではありません。転職活動が長期化するほど、ストレスになったり転職のタイミングを逃したりする可能性もあります。働きながらの転職活動を成功させるためにも、以下で紹介する3つのポイントを参考にしてみてください。
有給休暇をうまく活用しながら転職活動を進めることで、体力的な負担を軽減できるだけでなく自己分析や企業研究にも集中的に時間を費やせます。また、働きながらの転職活動は面接の日程調整が難しい点が課題ですが、有給休暇を使えば問題ありません。
有給休暇がなく、面接の日程調整が難しい場合は応募先企業に相談してみてください。応募者に合わせて選考日程を調整してくれたり、オンライン面接を実施してくれたりする可能性があります。オンラインであれば、仕事終わりでも面接が可能なケースがあるでしょう。面接日を確保するために、うそをついて現職を休むのはNGです。
働きながら転職活動を進める場合は焦りが生まれにくいことから、計画を立てずにのんびりと進めてしまう人がいます。マイペースに進めることに問題はありませんが、転職活動が長期化してしまう可能性も少なくありません。転職のタイミングを逃さないためにも、転職活動はメリハリをつけて集中的に取り組むことが大切です。
転職を決意したら、いつまでに転職したいのか、ゴールを決めるとよいでしょう。そしてゴールから逆算し、選考や応募書類の作成、情報収集などのスケジュールを立ててみてください。
転職活動は基本的にひとりで進めるものですが、膨大な数の求人の中から自分に合った転職先を探すのは容易ではありません。また、転職に慣れていない人の場合、応募書類の作成や企業研究にも苦戦するでしょう。
少しでも効率的に転職活動を進めたいのであれば、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントは人材を雇用したい企業と求職者をつなぐ人材紹介サービスです。求職者は求人の紹介や応募書類の添削、面接対策のアドバイスなど転職活動におけるさまざまなサポートを無料で受けられるので、うまく活用すれば転職活動期間を短縮できます。
在職中に何も考えずに転職活動を始めてしまうと、現在の職場に迷惑をかけてしまったり、退職しにくくなったりする可能性があります。気持ちよく新たな職場で勤務するためにも、働きながら転職活動する際の注意点を押さえておきましょう。
円満退社を目指すためには、現職に迷惑をかけないよう転職活動を進めることが大事です。働きながらの転職活動で時間を確保するのが難しいからといって、「勤務時間中に求人を探す」「会社のパソコンを使って応募書類を作成する」などマナーに欠ける行為はしないようにしましょう。
勤務時間中の転職活動や、私用で会社の設備を利用したことが知られてしまうと、就業規則違反として何らかの処罰が下される可能性があります。転職活動どころではなくなってしまうでしょう。
通常、業務の引き継ぎは退職が決まってから行います。しかし、後任者とのスケジュールが合わないなどの理由で予想以上に引き継ぎに時間がかかってしまうケースも少なくありません。
そこで、転職を決意した時点で少しずつ引き継ぎの準備を進めるのが得策です。まずは自分が担当している業務をリストアップしてみてください。そして業務の引き継ぎに必要な期間を洗い出してみましょう。また、引き継ぎ用の資料を作成しておくのもおすすめです。
現在の勤め先に転職活動中であることを知られると、引き止められたり会社に居にくくなったりする可能性があります。転職活動に支障をきたすこともあるため、できるだけ周囲に知られないようにするのが得策です。
自分から転職活動中であると話さない限り、基本的に知られることはありません。ただし、勤務態度や有休の消化によって「退職を考えているのでは」と察する人もいます。仕事は手を抜かないようにし、有休消化の仕方にも慎重になるとよいでしょう。
働きながらの転職活動をスムーズに進めたい方、自分に合った求人を紹介してほしい方はぜひマイナビエージェントにご相談ください。
転職活動のノウハウを熟知したキャリアアドバイザーが面談であなたのスキルや経験、希望を丁寧にヒアリングし、最適な求人を紹介します。また、訴求力の高い応募書類の作成や実際の面接を想定した模擬面接、内定後の条件交渉など、転職におけるさまざまなサポートが可能です。働きながらでも負担を感じることなく転職できるよう、親身に寄り添って支援します。
転職活動は働きながらでも可能です。在職中に転職活動を進めれば経済的にも安心できるほか、ブランクが生じずに選考で不利になりにくいメリットがあります。ただし十分な時間を確保できないため、転職活動期間が長くなってしまう可能性がある点には注意しましょう。
転職活動を効率的に行い、自分にマッチした転職先を見つけるためには転職エージェントの活用がおすすめです。マイナビエージェントは豊富な求人を取り扱っており、あなたに最適な転職先をご紹介できます。相談だけの利用も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。
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