転職のSPIとは|新卒との違いと効率的な学習の進め方|求人・転職エージェント

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更新日:2025/11/25

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転職のSPIとは|新卒との違いと効率的な学習の進め方

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この記事のまとめ

  • 転職で実施されるSPI(SPI3)は、応募者の基礎力や適性を確認するための検査。「能力検査(言語・非言語)」と「性格検査」で構成され、思考力や数的処理力、価値観や行動傾向などを総合的に測定するために実施される。
  • SPI(SPI3)の結果をどのような基準で評価し、どの段階で重視するかは企業ごとに異なる。出題範囲や位置づけを把握しておくことで、限られた時間でも効率的に準備を進められる。
  • SPI(SPI3)対策は知識の習得にとどまらない。自己理解を深め、キャリア設計へとつなげる機会でもある。

転職活動では多くの企業がSPI(総合適性検査)を採用しています。新卒採用との違いや、どの程度選考に影響するのか気になる人も多いでしょう。SPI(SPI3)は受検の目的や評価方法を理解しておくことで、効率よく備えられる検査です。

そこでこの記事では、転職時に行われるSPIの仕組みや影響の範囲、学習を進めるステップを整理していきます。自分に合った準備方法を見極め、落ち着いて本番を迎えましょう。

目次

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転職活動におけるSPI(SPI3)の基本知識

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転職で実施されるSPI(総合適性検査)は、応募者の特性を客観的に確認するためのテスト(検査)です。新卒向けとは異なり、これまでの経験を踏まえた判断力や実務への適応力が重視されます。ここでは、SPIの仕組みと受検形式を整理し、限られた時間で効果的に準備を進めるための基本を紹介します。

SPI(SPI3)の概要

SPIは、国内の多くの企業が採用選考で活用している総合適性検査で、現在は最新バージョンのSPI3が主流です。求人要項に「SPI」と記載されている場合、多くはこのSPI3を指しています。

「能力検査(言語・非言語)」と「性格検査」で構成され、思考力や数的処理力、価値観や行動傾向などを総合的に測定します。学生向けのU系(University)と社会人向けのG系(General)の2種類があり、転職採用では業務への適応力を確認するG系が中心です。企業はSPIを通じて応募者の思考や働き方の傾向を理解し、入社後のミスマッチを防ぐ判断材料としています

新卒採用と転職採用で異なるSPIの役割

新卒採用でのSPIは、将来どのように成長できるかという「潜在力」を見極めるために行われます。一方、転職採用では、これまでの経験を通じて身につけた判断力や実務への適応力を確認する目的が中心です。

同じSPIでも評価の軸は異なり、転職では「再現性のある業務遂行力」や「状況に応じた判断の確かさ」が重視されます。知識量よりも、実務の中でどのように考え、行動する傾向があるのかを理解するための検査といえるでしょう。

受検方式の種類と特徴

SPIには、テストセンター方式、Webテスティング方式、ペーパーテスト方式に加え、インハウスCBT方式の4つがあります。受検方式は企業が決定するため、応募者が自由に選ぶことはできませんが、テストセンターの場合は期間内で日時や会場を予約できます。以下にそれぞれの主な特徴をまとめました。

  • テストセンター方式
    専用会場に設置されたパソコンを使用して受検します。
  • Webテスティング方式
    自宅などのパソコンから受検します。企業が指定する受検期間内で、応募者が日時を設定して実施します。
  • ペーパーテスト方式
    企業が指定する会場で、マークシートに記入して回答します。
  • インハウスCBT方式
    企業内に設置されたパソコンを使用して受検します。出題内容や構成はWebテスティング方式と同様です。

受検形式ごとに準備の仕方や注意点が異なるため、企業から届く案内メールや受検要項をよく読み、指定条件を満たす環境を早めに整えておきましょう。

SPI(SPI3)の結果が転職選考に与える影響

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SPIの結果は、転職選考の流れの中でどの段階に反映されるのか、どのように評価に使われるのかを理解しておくことが大切です。

書類選考や面接での位置づけを知っておくと、限られた準備時間をどこに使えばよいかが明確になります。ここでは、企業がSPIの結果をどのように活用しているかを整理します。

書類選考でのSPI結果の扱い

書類選考の段階でSPIの結果を参照する企業もあります。特に応募者数が多い職種では、基礎的な読解力や数的処理力などを客観的に確認するための目安として活用されます。

ただし、SPIは「足切り」目的ではなく、応募書類と併せて総合的に適性を判断する材料のひとつです。多くの企業では、一定の基準を満たしていれば、次の面接での評価を後押しする参考情報として扱われます。SPI対策は高得点を目指す試験勉強というよりも、出題傾向を理解して自分の考え方や思考の癖を把握する準備と考えるとよいでしょう。

面接選考でのSPI結果の扱い

面接では、SPI3の性格検査の結果を参考にする企業もあります。結果に表れる行動傾向や価値観を面接時の受け答えや姿勢と照らし合わせ、人物像の一貫性を確認する目的で活用されます。

書類選考と同様、数値だけで合否を判断するものではなく、面接官が抱いた印象を客観的に補うツールとして使われるのが一般的です。つまり、SPI結果は人物像をより立体的に捉えるための補助的な情報として扱われます

SPIの影響度は選考フローや企業によっても変わる

SPIの実施タイミングは企業によって異なります。書類選考の前に行う企業では、学力や論理的思考を早期に確認し、面接段階で人物理解を深める流れが一般的です。

一方、面接と並行して実施する企業は、受け答えと結果を照らし合わせ、応募者の一貫性を確かめる目的で活用しています。このように実施のタイミングによって、選考フローにおけるSPIの位置づけは変化します。

SPI(SPI3)の出題範囲と試験の構成

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SPIは、能力検査の言語・非言語、性格検査の三つの分野で構成され、それぞれが異なる力を測定します。内容を知ることは、学習の方向を定める第一歩です。ここでは、各分野で問われる力と学習の進め方を整理し、対策の方向性を明確にしていきましょう。

言語分野の出題範囲と内容

言語分野では、語彙力や読解力をもとに文章の意図を正確に読み取る力が問われます。要旨をつかむ問題や言い換え、文脈の理解が中心で、題材はビジネスや時事・社会テーマなど幅広い領域から出題されるのが特徴です。社内メールや報告文のような実務テキストが素材になるケースもあります。

【代表的な出題タイプ(G系で想定される例)】

  • 語句の意味・言い換え:文脈に合う語を選ぶ
  • 二語の関係:語と語の対応関係(類義・反対・用法など)を判断する
  • 文(文章)の並び替え・要旨把握:文の順序を整え、意図を読み取る
  • 空欄補充:文脈に適した語句を補い意味を完成させる(方式により出題)
  • 長文読解:複数段落の文章から主張や根拠を読み取り設問に答える

非言語分野の出題範囲と内容

非言語分野では、数字や図表から情報を読み取り、論理的に考える力が問われます。出題は、条件整理・割合/比率・確率・図表(表・グラフ)読解などの計算系問題が中心です。U系・G系ともに出題傾向は共通していますが、受検方式(テストセンター/Web/ペーパー等)や設定によって配分や設問形式が変わることがあります。実務資料やグラフを題材にした設問が用いられるケースもあります。

【代表的な出題タイプ(G系で想定される例)】

  • 条件整理:表や図を使って情報を整理する
  • 割合・比率: 構成比や増減率、損益・割引などの計算
  • 確率・場合の数:条件に沿って結果を導く
  • 表・グラフ読解:数値資料から傾向や必要値を読み取り、設問に答える

性格検査の目的と評価の視点

性格検査は、応募者の価値観や行動傾向を客観的に把握するために実施されます。設問は、仕事への取り組み方やチームでの協調性、ストレス状況での判断など、実際の職場場面を想定した内容が中心です。結果に優劣はなく、企業文化や職務特性との相性を確認する目的で活用されます。

【性格検査で問われる主な領域】

  • 職務適性:責任感・計画性・課題への粘り強さ
  • 対人特性:協調性・リーダーシップ・思いやり
  • 思考特性:判断の一貫性や柔軟性。
  • 価値観:成果志向・安定志向などの傾向。

SPI(SPI3)対策の進め方

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SPIは、内容を理解し、出題形式に慣れるほど安定した結果につながります。ここでは、学習期間の目安から段階的な進め方までを整理しました。限られた時間の中でも、着実に準備を進められるよう計画を立てていきましょう。

学習期間とスケジュールの目安

SPI対策の期間は、一般的に2週間〜4週間が目安です。短期集中で進める場合は2週間、日々少しずつ積み上げたい人は1カ月ほどを想定すると無理がありません。

中途採用では、1日1時間の学習を続けて月30時間前後がひとつの基準とされています。平日は短時間でも継続し、休日はまとまった時間を確保するなど、生活リズムに合わせて柔軟に計画を立てましょう。自分のペースを守ることが、結果を安定させる近道です。

STEP1. 出題形式と範囲を把握する

最初のステップは、出題形式と範囲を把握することです。SPIは言語・非言語・性格検査の三分野で構成され、それぞれが異なる力を測定します。

全体像を知っておくことで、自分の得意・不得意を見極めやすくなり、学習の優先順位も立てやすくなります。学習をはじめる前に、公式サイトや問題集で出題傾向を確認し、取り組みの方向を定めましょう。

STEP2. 基礎問題で解き方に慣れる

基礎問題に取り組む段階では、まず出題形式と解き方の流れに慣れることが重要です。非言語分野では計算の手順や条件整理を段階的に確認し、言語分野では短文読解や語句の使われ方を丁寧に押さえましょう。

多くの問題を解くことも理解を深める助けになりますが、どの情報をどう整理して答えにたどり着いたかを振り返ることで、より確かな力が身につきます。形式に慣れ、設問の意図を素早くつかめるようになることを目標にするとよいでしょう。

STEP3. 制限時間を意識した模試で仕上げる

仕上げの段階では、模試形式の問題を使って時間感覚を身につけます。本番を想定したトレーニングを重ね、限られた時間の中でも安定して実力を発揮できるようになるのが目標です。

制限時間を意識しながら解く練習をすることで、本番での焦りを防ぎやすくなります。回答順序を変えてみたり、時間配分を調整したりしながら、自分に合った進め方を探りましょう。

SPI(SPI3)対策で得られるメリット

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SPIの対策を進めることで得られるのは、選考を通過するための知識にとどまりません。問題を解く過程で身につく論理的な整理力や自己理解の深化は、面接や今後のキャリア形成にも役立ちます。ここでは、SPI対策を通じて得られる具体的なメリットを解説します。

SPIの性格検査を自己分析に活用できる

SPIの性格検査は、企業が応募者の行動傾向や価値観を把握するために実施されます。結果を振り返ることで、自分の考え方の特徴を客観的に知るきっかけにもなります。

対策を進める中では、「どんな価値観をもとに選択しているか」を意識してみると、自分の判断軸が見えてくるでしょう。物事を慎重に進める傾向があるのか、周囲との協調を重んじるのか、回答練習を通じて自分の傾向を整理できると、自己PRや志望動機にも一貫性を持たせやすくなります。SPIを単なる試験として捉えるのではなく、自分の強みを言葉にする手がかりとして活用しましょう。

SPI対策で鍛えた思考力は面接回答に応用できる

非言語分野の演習では、情報を整理し、論理的に結論へ導く力が養われます。こうした思考の筋道は、面接での回答にも応用が利きます。

たとえば「業務が重なったとき、どのように対応しましたか」と聞かれた場合、「納期が重なった際に優先順位を整理し、影響の大きい案件から着手しました。途中で想定外の修正が入りましたが、段階ごとに進捗を共有し、結果的にすべての案件を予定どおりに納品できました。」というように「状況→対応→結果」の順で話すと、伝わり方が格段にわかりやすくなります。

SPI対策で培った整理力や分析力を言葉の組み立てに生かすことで、説明に一貫性が生まれ、説得力のある話し方につながります。こうした思考の整理力は、面接だけでなく、今後のキャリア全体を支える実践的な基盤にもなるでしょう。

転職時のSPI(SPI3)対策でよくある悩みと解決策

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仕事や家庭との両立をしながら転職準備を進める社会人にとって、SPIの学習は時間との調整が難しいものです。思うように勉強が進まなかったり、問題の形式に戸惑ったりする場面もあるでしょう。ここでは、対策の途中で多くの人が感じやすい3つのつまずきを挙げ、無理なく続けるための工夫を紹介します。

学習時間を確保できない

多忙な生活の中で、まとまった勉強時間を取るのは簡単ではありません。学習時間の確保に難しさを感じた場合は、短い時間を少しずつ積み重ねる工夫をすると効果的です。

通勤や昼休みなどのすき間時間を使って1日20分ほど取り組むだけでも、知識の定着につながります。平日は復習中心、休日は演習に集中するなど、リズムを決めて続けることが成果への近道です。

問題形式に慣れない

初めてSPIに取り組むケースでは、設問の構成や選択肢の並びに戸惑う人も少なくありません。模試や問題集を解いて形式に慣れることで、出題の傾向をつかみやすくなります。問題を解く際は「どこに注目すれば答えを導けるか」を意識しておきましょう。

たとえば図表問題では条件を簡潔に書き出し、文章題では先にキーワードを確認するなど、手を動かして整理すると内容をつかみやすくなります。

苦手分野を克服したい

苦手意識のある分野ほど、記録と振り返りが力になります。間違えた問題をそのままにせず、「どこで迷ったか」「なぜ選び間違えたか」を整理する誤答ノートを作る方法もおすすめです。

特に非言語分野のように数学的思考を問う問題では、解き方の手順や条件整理の工夫を記録しておくと、同じタイプの課題に応用しやすくなります。原因と対策を一緒に書き出したうえで、数日後にもう一度解いてみましょう。こうした小さな積み重ねが、やがて苦手分野の克服へとつながっていきます。

新しいキャリアをつかもう!マイナビエージェントがサポートします

転職活動は、情報収集から書類作成、SPI対策、面接準備など、幅広い対応が求められます。ひとりで進めようとすると時間も労力もかかりますが、専門のサポートを受けることで効率が大きく変わります。マイナビエージェントでは、求人紹介にとどまらず、SPIの対策や面接練習など、選考全体を支援する体制を整えています。

担当のキャリアアドバイザーが、業界動向や企業ごとの評価基準を踏まえ、最適な準備方法をともに検討します。内定獲得まで丁寧に寄り添いながら、将来を見据えたキャリア形成をサポートしますのでご安心ください。新しい一歩を、マイナビエージェントとともに歩んでいきましょう。

まとめ

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SPI(SPI3)は、転職活動における基礎力や思考の柔軟性を確認する検査です。能力検査(言語・非言語分野)では出題形式を理解し、慣れておくことで実力を発揮しやすくなります。性格検査は、自分の価値観や行動傾向を見つめ直す機会としても活用できます。内容や形式を理解したうえで計画的に準備を進めましょう。

仕事と両立しながら準備を進めるのは容易ではありません。転職支援のプロに相談すれば、自分に合った学び方や進め方を見つけやすくなります。

マイナビエージェントは、SPI対策を含めた転職活動全般を丁寧にサポートしています。担当キャリアアドバイザーとともに準備を整えながら、納得できる転職を目指していきましょう。

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執筆・編集

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