株式会社Antway 代表取締役/CEO 前島恵|求人・転職エージェント

「家庭内無償労働」という課題解決のため起業、
共働きの子育て世帯に食事を届ける「 つくりおき.jp 」で挑戦

株式会社Antway
代表取締役/CEO 前島恵

「家庭内無償労働」という課題解決のため起業、共働きの子育て世帯に食事を届ける「 つくりおき.jp 」で挑戦 「家庭内無償労働」という課題解決のため起業、共働きの子育て世帯に食事を届ける「 つくりおき.jp 」で挑戦
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住 所 東京都千代田区神田三崎町3-6-14 THE GATE 水道橋 6F
業 種 ものづくり・メーカー
URL https://antway.co.jp/
株式会社Antway代表取締役/CEO 前島恵
大学院修士課程修了後、(株)リクルートにエンジニアとして新卒入社。Hotpepper Beauty開発統括、新規事業開発などを経て株式会社Antwayを創業。
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恵まれた環境に感謝し、社会へ恩返しをするために起業を決意

私たちAntway(アントウェイ)は、週に一度、3日または5日分の家族4人分(大人2人、子ども2人)のつくり立てのお料理をお届けするサービス「 つくりおき.jp 」を運営しています。社内の管理栄養士が監修した週替りメニューを自社キッチンで調理し、冷蔵管理のもとご家庭にお届けしています。届いてからは冷蔵庫に保存をしていただき、食事の時は、レンジで温めるだけですぐに食べていただけます。

私たちの主なお客様は、共働き子育て世帯です。仕事と家事に忙しいことに配慮し、「受取回数は週1回」で「美味しく安全に食べられる」よう、「冷蔵」にこだわりました。注文の申し込みや変更などはLINEから簡単にでき、仕事と子育てに忙しいご家庭にフォーカスしてサービスを組み立てています。現在、一都三県にサービスをご提供していますが、全国展開することを目指しています。

私は学生の頃から起業をしたいと考えていました。その理由は、恵まれた環境で人生の多くの時間を過ごすことができたことへの感謝と責任の思いから、社会になるべく多くの貢献をしたいと考えたからです。大企業に所属をして世の中に貢献することももちろん素晴らしいことですが、私自身はこれまでに解決されてこなかった、より大きな課題をリスクをとって解決すべきと考えました。起業には失敗というリスクはありますが、周囲の環境から恩恵を受けて生きてきた以上、リスクをとってチャレンジする義務があると考えています。

とは言っても、学生の私には起業するだけのスキルと知識がありません。そこで大学を卒業後、企業のエンジニアとして勤務をしながら修業をし、その間にどのような事業であれば、よりたくさんの貢献ができるか、自分が人生をかけて取り組みたいテーマについてじっくりと考えました。

「家庭内での無償労働」が大きな社会的課題と認識、「フードテック」に着目

現在ご提供している「 つくりおき.jp 」を始めるに至った理由は3つあります。1つめは課題の大きさです。自分の生きている時間の中で、できるだけ大きな社会課題を解決したい。それをビジネスで解決していくのですから、同じ課題を持っている人の数が多いことも重要です。広くて深い社会課題は何かと考えていく中で、今の日本における女性が持つ大きな課題に気づきました。これ以上の大きさの共通した課題を抱える母集団は日本にはありません。

何が課題かというと、「家庭内での無償労働」です。家事、育児は女性が主体になってやるものという考えが根強くあります。法律で強制されているわけではないだけに、制度を変えるだけでは解決しません。文化や価値規範を変えていく必要があるのです。非常に広くて、深い課題だと思いました。

2つめは事業性です。ビジネス的な観点でリサーチをしてみると、海外で「フードテック」関連のビジネスに、流行の兆しがありました。一方で日本でもECの浸透などフードテックが広がる素地はありながら、まだ大きな売上を上げている企業はありませんでした。このようなことから、クラウドキッチン、デリバリーといったフードテック周りのビジネスでの起業を考えるようになりました。

3つめは原体験です。私の両親も共働き子育て世帯で、男性4人兄弟です。母親の負担が相当に大きかったことは、当時子どもの私にもわかりました。仕事からクタクタになって帰ってきてから、夕食の支度をするのですが、疲れてしまって料理ができない日もありました。そういう時に、自然に私も手伝いをするようになっていました。そういう原体験があったからこそ、このサービスを選択した面があります。

「あらゆる家庭から、義務的な無償労働をなくしたい」

前島氏は、自身の経験から、「あらゆる家庭から、義務的な無償労働をなくしたい」と強く決意。「 つくりおき.jp 」を全国展開するほか、そのほかの家庭内での無償労働を解決するためのサービスも開発していると熱く語っていただいた。

Sあらゆる家庭から、義務的な無償労働をなくしたい

大人数向けの料理を作って冷蔵で届けるのは大きな挑戦、準備と検証に1年ほど費やす

しかし、「 つくりおき.jp 」の仕組みを構築するのは簡単ではありませんでした。1年ほど準備と検証に費やしてしまいました。

まず、レシピがどこにも存在しないのです。いわゆる家庭向けのレシピはネットでも簡単に手に入ります。しかし、大人数向けの料理をつくるというのは家庭料理とはまったく別の世界なのです。4人分のレシピを1000倍すれば4000人分がつくれるというわけではありません。大きな鍋で煮ますから、水の蒸発量が多く、煮詰まってしまい味が濃くなってしまいます。分量も考え直さなければなりません。また、大きな鍋だと鍋の中で温度差が生まれ、煮ムラが出てしまいます。それを混ぜて解消すると、今度は調理時間を考え直さなければならなくなります。

野菜のカットなどでは自動化にも頼ることはあります。しかし、機械まかせにしていいカットと、味や見た目の観点から人がやらなければならないカットがあります。この機械と人の作業分担も慎重に切り分けをしています。

食品会社は大量調理のレシピを持っていると思いますが、その多くは冷凍食品用です。私たちは、冷蔵でいくと決めていました。しかも、日常食ではなく、ひと手間かけて非日常性を入れて食卓を華やかにし、毎日飽きずに食べられるようにしたいと思っていました。イメージとしては、デパ地下のちょっと価格が高めのお惣菜です。それを大量につくるレシピはどこにもありません。

また、ただ大量につくれるということだけでなく、全国展開を目指しているので、キッチンの拡張可能性も当初から考えていました。機材の配置、人の導線、レシピを考え、1つのキッチンでつくれる料理を別のキッチンでも同じ味、同じ品質でできるようにしなければなりません。この点では、製造業のノウハウを研究しました。

さらに、つくれるだけでなく、つくったその日のうちにお客様のご家庭に配達をしなければなりません。私たちは冷蔵でお届けする方法を選びました。他に冷凍や真空パックなどもありますが、やはり冷蔵がいちばん美味しい。食材の組織を壊さず、成分を変えずにお届けできます。しかも、冷蔵なら少し温めて、すぐに食卓に並べることができます。冷凍の場合は、解凍をするのに数分はかかり、メニューが増えると、結局食事の準備に時間を取られてしまうことになります。

そのような理由から冷蔵でお届けしていますが、今度は衛生品質を守るためにデリバリーの難しさが生まれます。そのためにいわゆる「コールドチェーン」と呼ばれる温度管理を徹底する仕組みを構築しました。キッチンから出荷する際は、10度以下を保ったまま、ご自宅の玄関先まで保冷車でお届けをします。お客様には手渡しのみで、置き配や宅配ロッカー配送は原則行いません。お渡ししたらすぐに冷蔵庫に入れていただくためです。調理をしてからお客様の口に入るまで、いかに基準温度以下に保つかが鍵になっています。

メニュー開発は3部門の担当者が協力して行っています。会社専属の管理栄養士が栄養バランスの観点から、マーケティング担当者がお客様の声や市場動向の観点から、ロジスティクス担当者が時間内に適正に調理・梱包ができるのかという観点から議論を行い、レシピやメニュー構成を決めています。

「 つくりおき.jp 」のインフラを活かしたオプションサービスも開発

「 つくりおき.jp 」では、すべてのメニューに対してお客様に評価をしていただいています。その人気投票で評価が低いものはお蔵入りとなり、評価が高いものはたびたび登場することになります。人気メニューはやはりハンバーグなど、お子さんが喜んで食べてくれるメニューです。ハンバーグに関しては、お客さまのご意見を反映し、和風やデミグラス、豆腐ハンバーグなどバラエティがどんどん増えました。

また、お客様のご意見を大切にしていて、「 つくりおき.jp 」では、ウェブ上でお客様からいただくご意見を『交換日誌』と名付けたブログとして公開しています。いただいたご意見は個人情報のみを伏せて、内容はそのままにすべて掲載し、可能な限り弊社からブログ上でご回答させていただいています。厳しいご意見も多く、改善できるものはすぐに改善しますが、すぐには対応できないものもあります。そのようなご指摘には、改善できない理由や現状について、オープンにご説明しています。交換日誌は週に1回公開で、毎回1万文字ぐらいになります。

現在は、首都圏の一都三県に提供エリアを拡大した段階です。そのために4つ目のキッチンをオープンしました。キッチンの生産性もあがり、食材の大量購入が可能となり仕入れコストも下がりました。そして、何よりもお客様が増え、配達密度が向上して、配送効率があがっています。コストは抑えつつ、お客様が拡大をすることで企業としても成長する道筋が見えてきています。

また、今後は、このインフラを活かして売り上げを増やすオプションサービスに取り組んでいきます。最近、トライアルとして実施したのが、「 つくりおき.jp 」のお客様へのフルーツの販売です。お食事と一緒にフルーツをお届けしますので、新たな配送コストをかけずに売り上げを増やすことができます。

私たちのミッションは、「あらゆる家庭から義務をなくす」ことです。フルーツの販売は「重たいものをスーパーに買い物に行き、持って帰ってこなければならないという無償労働を解消する」という発想から生まれました。同じように考えれば、洗濯や洗い物、掃除など、お手伝いできることはまだまだあります。家庭内の無償労働市場はGDPに換算されないだけで、膨大な市場です。そこに「 つくりおき.jp 」のインフラを使ってアプローチして新たな市場を切り開いていきたいと思っています。

また、家庭内の心理的負担を減らすようなサービスも提供していきたいと考えています。「 つくりおき.jp 」ではLINEという使いやすくわかりやすいインタフェースを使っているので、例えば、お子さんが安心してかかれる病院を紹介したり、お誕生日のプレゼントを提案したり、将来的には、共働き子育て世帯向けのコンシェルジュのようなさまざまなサービスを手がけていきたいと思っています。

「 つくりおき.jp 」は、まだ一都三県にしかサービスを提供できておらず、エリア外のお客様にはお待ちいただいている状態です。メニュー開発もまだまだ道半ばです。そういった意味でも、当面は、共働き子育て世帯にフォーカスをしていきたいと考えています。

現在、社員数は45名ほど(契約社員含む)で、キッチン勤務のパートタイマーの方々が140名ほどです。

現在、ぜひ欲しい人材は人事担当者です。人材採用戦略を立てられる人が不足しており、採用戦略を具体的な戦術に落とし込める方を探しています。その他、エンジニア、マーケティング、間接部門あらゆる分野で人材を求めています。

応募される方は、私たちのミッションである「あらゆる家庭から義務をなくす」には共感をしていただいており、大変嬉しく思っています。

Antwayというのは「アリの道」という意味です。アリは、餌を探すときに、まずランダムに歩き回ります。そこで餌を発見すると、フェロモンを出しながら巣に戻ります。これがアリの道となって、たくさんのアリが餌を巣に持ち帰ることができるのです。

つまり、最初のアリはものすごくリスクをとったチャレンジをしている。そのチャレンジがコミュニティに貢献することにつながる。そういう意味で、私はアリのようにありたいのです。リスクを取って、道を切り拓き、社会に還元する。そういう方にAntwayに加わっていただき、「 つくりおき.jp 」やこれから始める新サービスで活躍をしていただきたいと思っています。

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