dely株式会社
代表取締役/CEO 堀江裕介
住 所 | 東京都品川区西五反田7-17-3 五反田第二長岡ビル2階 |
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業 種 | レシピ動画サービス |
URL | https://www.dely.jp/ |
起業を志すターニングポイントになったのは東日本大震災。当時、僕は高校3年生で、翌日に大学受験を控えていました。
群馬の高校に通っていたのですが、同級生たちは大学受験のために全国各地で試験を受けていたような時期でした。「これは大変なことが起きた」。そう感じていたことを覚えています。
被災地の復興が進みはじめ、復興のボランティアに参加したこともありましたが、学生だった自分にできることは多くありませんでした。
そんなとき、「ソフトバンクの孫正義さんが私財から100億円の義援金を寄付した」というニュースを見て、衝撃を受けました。
その時、孫さんが幅広い事業を展開する「経営者」であることを知り、経営者はまるで「魔法使い」のような仕事だと思ったんです。
「次に同じような災害が起きた時、何もできない自分ではいたくない」と感じ、「孫さんのように影響力をもつために経営者になろう」と考えるようになりました。
実際に、起業したのは21歳の大学生のとき。
大学の同級生たちは金融系に行くなど、いわゆるエリートコースを狙っている人が多かったのですが、周囲と同じコースをヨーイ、ドンで走っても、差別化はできないと感じました。
違う土俵を選んだほうが、自分の努力を最大化できると思い、起業をしたんです。
今思えば、両祖父が経営者だったこともあり、起業に対して大きなリスクを感じなかったことも影響していたかもしれません。
当社の事業である、レシピ動画サービス「kurashiru(クラシル)」のサービス提供を始めたのは、2016年2月のこと。
といっても、全てが順調にいったわけではなく、さまざまな紆余曲折がありました。
ターニングポイントになったのは、起業当初に手がけたフードデリバリーの事業から撤退したこと。
事業から撤退したことで、当時いた20人くらいのメンバーは、ほとんど辞めてしまいました。
彼らの人生の貴重な1、2年を会社に費やしてもらったのに、成功してもらうことができなかった。
それが自分にとっては重い経験となり、経営者としてビジネスを成功させなければ入社してくれたメンバーに失礼だと思い、より勝負に徹しようと決意しました。
「kurashiru(クラシル)」のはじまりは、料理動画のサービスを自分が思いついたことでした。
実際の調理から動画撮影、編集までを自分でやってデモ動画を作ったのですが、実は、料理も映像もすべて未経験。
完成した1分ほどのデモ動画は、夏休みの宿題のように荒削りな仕上がりでしたが、SNSに投稿したところ、反応は上々でした。
料理は、ファッションなどの流行に左右されるコンテンツとは違い、普遍的なコンテンツなので、ストックしていくことができると考え、料理動画の事業を立ち上げることにしたんです。
料理の分野は、ユーザーが投稿するCGMタイプのレシピサイトがすでに多くのユーザーを獲得していたため、プロの料理人が動画でレシピを紹介するという切り口で、サービスを育てていきました。
そして、2017年8月にはレシピ動画本数で『世界ナンバーワン』となり、同年12月には国内スタートアップでは最速クラスのペースで、1,000万DLを突破しました。
動画配信の世界はテレビ局と同じだと思うんです。
どんなプログラムをいつ流すかが大事で、コンテンツを作れるだけでは優位性にはならない。
僕らは多くのユーザーを獲得して視聴者はすでにいる状態なので、重要なことはユーザーが求めている情報を的確に渡すことだと考えています。
たとえば、Aという料理を検索する人は、関連するBの料理と親和性が高いので、ユーザーの近くに導線を設置しよう、といった具合に、どういうタイミングで何をユーザーに見せるかが重要です。
質の高いコンテンツを当たり前につくりながら、今後はパーソナライズ化を進めていく予定です。
delyのオフィス内には専用の動画撮影スタジオがあり、料理制作メンバーが実際に料理を作っている。代表取締役/CEOの堀江裕介氏が事業のミッションとして掲げる、「70億人に1日3回幸せを届ける」ための"原点"が、ここにある。
私が一緒に働くメンバーに対して心がけているのは、嘘をつかないことです。
例えば、あるメンバーが「会社を辞めたい」と言ったとします。
会社に残った方がその人のためになると思えば止めますが、外に出たほうがその人が輝くと思うなら、引き留めはしません。
メンバーには、日々なにか意図をもって仕事をしてほしいと思っているので、腹おちせずに仕事をしている状態は、本人にとっても会社にとってもよくないと考えるからです。
そのため、社員のキャリアや経済面をどう良くしていくかについては、真剣に向き合っているつもりです。
将来は何をやりたいのか、そのためには何が必要か、今なぜうちにいるのか、など、メンバーと腹をわって話すようにしています。
当社で働いている社員は、誰かに何かをしてあげたいという想いが強く、夢や目標に対して、まっすぐ向き合うピュアな人が多いです。
うちのように小さな企業が、大企業を凌駕(りょうが)しようとする局面では、理不尽な壁にいくつもぶつかりますし、諦めるためのもっともらしい理由はいくらでも見つかります。
でも、そこに逃げ込まず、会社としての目標を達成して自分たちの人生も世の中もよくしていこう、という熱い想いがあるメンバーが集まっています。
大人になるにつれて、熱中できることはどんどん減っていきますよね。
なんとなく無意識に生きている人って、意外に多いと思うんです。
目標をもって生きると、到達できなかったらどうしようという怖さもあるし、その気持ちもわかります。
でも、目標を持って生きることをしなければ、それは船にたとえるなら、行くあてもなく海にただぷかぷか浮いている状態です。
人生は、自分で舵をとらなければ船は進みません。
なにかに熱中して、物事を成し遂げたいと考える人は、ぜひ当社に来ていただきたいと思います。
個人的には、入社するには今が一番面白いタイミングだと思っています。
たとえば、5人くらいのベンチャーだったら、最終形態としては数十人規模にしかならないことも多いです。
でも、社員が70人を超え、これから1兆円企業を目指して更なる成長を目指している当社に今入社すれば、1兆円企業の最初の100人になれるかもしれない。
僕は、「成し遂げた人が少ないこと」を成し遂げた経験こそ、希少性のあるキャリアとなり、その人の武器になると考えています。
5年後の自分の価値を高めるには、希少価値の高い経験をするべきです。
今の当社でなら、そんな経験ができます。
「kurashiru(クラシル)」の事業としてのミッションは、「70億人に1日3回幸せを届ける」こと。
資本主義の世の中ですが、幸福度はお金だけで決まるわけじゃないと思うんです。
安い材料でもおいしい料理は作れるし、食事は誰にでも与えられた平等な機会です。
私たちのサービスによって、多くの人の食事の時間を充実させることができればと考えています。
ただ、料理のジャンルはまだまだ非効率なことが多いです。
例えば、料理を頻繁に作る人がレシピのパターンをもっていなくて、同じような料理ばかり作ってしまったり、献立を考えるのに多くの時間を使ったりしています。
その時間を減らして、家族とゆっくり食事をする時間にまわすことができれば、もっと料理を楽しめるようになりますよね。
「kurashiru(クラシル)」は、料理における無駄を減らし、ユーザーがより豊かな生活を送る助けになるサービスでありたいと思っています。
見るだけですぐレシピが見つかり、栄養バランスがとれた料理が作れる。
そんなサービスにするべく、さらに磨きをかけていきます。
将来的には、海外展開も考えています。
実は、料理サイトの市場規模は、日本のマーケットが一番大きいんです。
その理由は、国によって料理の文化が違い、自炊率が低かったり、料理は冷凍のチキンを焼くだけ、のような国があったりするからです。
今後は、日本以外の国でもサービスを展開し、その国の食文化を豊かにすることに、腰を据えて取り組んでいきたいと思います。
「kurashiru(クラシル)」を通じた料理体験によって、世界中の人々を豊かにする。
そんなサービスにしていきたいです。
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