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仕事を奪うAIではない、
個人が操れる人工知能『パーソナルAI』で
時代を創造

株式会社オルツ(al+)
代表取締役 米倉千貴

仕事を奪うAIではない、
個人が操れる人工知能『パーソナルAI』で
時代を創造 仕事を奪うAIではない、
個人が操れる人工知能『パーソナルAI』で
時代を創造
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住 所 東京都千代田区東神田3-1- 2
ユニゾ東神田三丁目ビル 8F
業 種 パーソナル人工知能(PAI)
URL https://alt.ai/
株式会社オルツ(al+)代表取締役 米倉千貴
株式会社オルツ代表取締役。2001年株式会社メディアドゥ取締役に就任。2004年に独立。
2014年株式会社未来少年を年商15億円まで成長させた後に全事業を売却。同年11月に株式会社オルツ創業。
更新

『パーソナルAI』という、もうひとつのAIにアプローチする「オルツ」

「オルツ」という社名は「alternative(オルタナティブ)」を省略したもので、"代替"という意味です。

では、オルツが"代替"しようとしているのは何か。それは、人工知能(AI)の中でも、「ビジネスAI(BAI)」「企業AI」ではなく、『パーソナル人工知能(PAI)』と呼ばれる分野に取り組んでいく、ということです。

AIの実用化が注目を集めていますが、そこで話題となっているのはビッグデータの解析からのアプローチが主流で、「ビジネスAI(BAI)」「企業AI」と呼ばれる、企業などが生産性を高めることを目的にしているものです。

それに対してオルツが取り組んでいるAIは、個人を利用主体として、ユーザーである個人のメリットを考えた「パーソナル人工知能(PAI)」というアプローチなんです。

企業がビッグデータ解析からアプローチしていくAIは、2014年の時点でもアメリカでは、すでにそうした動きがスタートしていて、それが一般化していくのが当たり前のことだととらえられていました。

それに対して、「パーソナル人工知能(PAI)」のビジョンはすごいイノベーションモデルだったんです。

クラウド上にもうひとつの自己を構築して、まるで本人のような会話や判断をすることができる。いわば『パーマン』に出てくる「コピーロボット」のように、自分がするべきことを代行してくれる。個人の代わりに、その人ならではの個性を持った役割を務めてくれるAIです。

しかも、そうした「パーソナル人工知能(PAI)」を構築していくための個人を特定する、または、個人を推察できるデータは、すでに本人が思っている以上にクラウド上に貯めこまれているんです。

それらのデータを企業によるビッグデータ解析のためだけでなく、ユーザーの個人的な目的のために利用できるようにしていくことがオルツの役割なんだと考えています。

社長としてのルーティーンに意味を見出せず最初に立ち上げた会社を売却

2014年に創業したオルツですが、自分で立ち上げた会社としては2社目になります。

オルツの創業にあたっては、最初の会社で得た経験と、自分にとって何が課題になっていたのかということを考えてきた結果、「パーソナル人工知能(PAI)」のカタチがベストだろうという結論と、同時に社会的にもPAIが広く求められ、活用されていくべきだという考えがあったんです。

最初の起業は24歳の頃で、まだガラケーの時代にモバイル向けコンテンツのプロデュースをフリーランスの立場で手がけていました。

結果として、非常に高いパフォーマンスを発揮することができ、以前に勤めていた会社組織の枠組みのなかでは無理だったような成果を上げていたんです。

じゃあ、そのやり方を10人で共有すれば、すごい可能性が生まれるはずだと考えて、メンバーを集めてスタートしたのが『株式会社未来少年』です。そこではモバイルアプリや電子書籍の企画、開発、出版などを手がけていました。

しかし、結論的には組織として規模を拡大したはずなのに、思ったようにはならなかったんです。

自分も、社長としてどうしていけばいいのか、約10年間ずっと考えていました。

それが年末になって来年はこの会社をどうしていこうかと考えていた時、きっと自分は来年も同じことを繰り返していて、同じように人事の話とかしているんだろうなと思った時、そうした単なる繰り返しは、まったく無価値なんだと気づいたんです。

自分は社長としてパーソナライズされた役割を果たして行くという考えにとらわれているだけだと。それはルーティーンな役割に過ぎず、自分でなければできない価値を創造するような仕事じゃないと気づき、そんな仕事はもう絶対にやめようと、即座に事業の売却を決意したんです。

それから半年ほどは、いろいろと創っては壊すという事を繰り返す試行錯誤を続けた結果、最終的に「パーソナル人工知能(PAI)」にたどり着いたんです。

オルツを起業したころには、「パーソナル人工知能(PAI)」といっても、当時はまだAIの実用化自体が言われはじめたばかりで、パーソナルにAIを活用することのメリットまでは全く理解されていませんでした。

「パーソナルAI」が未来を
創造していくと夢を語る米倉氏

「AIを仕事を奪うものとしてではなく、新しい仕事を生み出すチャンスにしたい」と語る代表取締役の米倉千貴氏。「20年後には"自分の心"がクラウド上に置いてあって、それをロボットにインストールしている状況が生まれていると思っています」。

「パーソナルAI」が未来を創造していくと夢を語る米倉氏

「パーソナル人工知能(PAI)」を活用したイノベーションに向けて

現在、当社では「パーソナル人工知能(PAI)」の取り組みとして、大きく分けて自然言語処理と音声合成に関して力を入れています。

自然言語処理については、日本でもいちばんレベルの高い対話エンジンを開発できたと自負しています。

質問に対して、その人らしくパーソナライズされた回答をすることで、同じ説明を繰り返すような対応を自動化し、省力化が図れます。

さらに将来的には、その人だったらこう答えるだろうという答えを生成することができるようになり、過去に話したことをなぞるだけでなく、創造的な対応もできるようになっていきます。

また、音声合成の分野でも、おそらく世界初の『ボイス・トゥ・ボイス』で、音声データだけから、その人の声を生成してテキストを読み上げるシステムができています。

これらの技術を利用したわかりやすい例で言うと、メールやチャットでの自動返信、あとは対面でのコミュニケーションの代行もさせることもできます。

たとえば、今回のこのインタビューでも、事業内容やビジョンなどこれまで何十回と説明を繰り返してきた内容については、AIでも対応することができるようになります。

そうすれば、当社に興味を持つ研究者や出資者、就職希望者など一人ひとりに、個人的なレベルでの対応ができるようにもなります。生身の個人では対応できない不特定多数に対するコミュニケーションも、個別に応えていけるようになるのです。

その間に、ぼく自身はもっとちがうことにも時間をかけられるようになり、より創造的な分野に力を入れていくことができるはずです。

そうしたビジョンを持って、まずは自然言語処理と音声合成という形で個性を抽出するというテーマを実現していることが、ユーザーに近しいAIの可能性を証明していると言えます。

AIを仕事を奪うものとしてではなく、新しい仕事を生み出すチャンスに

ぼくは、自分がほしいと強く思わないものは創れないと思っています。

企業のリーンスタートアップでのビジネスモデルでも、優れた製品を世に送り出している人というのは、会社に勤めながら課題だと感じていたことを、独立することで課題を解決した製品が創れたというパターンが多いのではないでしょうか。

自分自身も同様に、個人的に必要なものを創って行きたいという想いがありますし、発想としては、そうでなければならないと考えています。

ぼくの中で創造的な分野というのは、つねにチャレンジングで、そこに集中することで現状以上になりうる可能性が必要だと考えています。

行動を繰り返すような作業も、その先にある何かを広げていくためにやるべきで、単なるルーティーンになってしまっているものであれば、ただちに止めるべきだと思っています。

ただ、世の中的には繰り返しの仕事が評価されてしまっているために、変えるべきことさえ変えることを恐れるようになっています。

その一方でRPA(ロボットによる業務の自動化)で置き換えられ、仕事が奪われてしまうことも警戒しています。

仕事を奪われることに不安を感じるのは当然ですが、じつは問題の本質はそうではなく、個人の個性を活かせる自動化の方法があれば、見え方はまるで違ってきます。

たとえば、タクシー乗務員の仕事が自動運転に奪われると考えてしまう。しかし、それぞれの運転手さんがAIを操れるとすれば、さまざまな個性のある自動運転をするクルマをつくれるといった発想も生まれてくるはずです。

しかし、現状でそういう発想ができていないのは、個人が操れるAIがないからです。

いまはまだエンジニアが介在しなければならないので、ハードルが高くて前に進めないのです。そこをもっとフラットにしていくのが、ぼくが考える「パーソナル人工知能(PAI)」の構想なんです。

これから、タスク処理にはどんどんRPAが導入され、感度の高い企業であれば今後3年ほどで集約され置き換わって行くと思っています。

もはやRPAは当然のこととして、その次の世代を考えていくことが必要なんです。人間はロボットがやれることをやっているステージではなく、ロボットにないものをつくるということが次の領域になってくる。

その領域にチャレンジしていくために必要なのが、個人のAIがつくる環境だと思っているのです。

ぼくらの「パーソナル人工知能(PAI)」の目的は、個人とAIを『完全にシンクロナイズさせる』ということもテーマにしています。

現状ではリアルにシンクロナイズされているクラウド上のデータがないため、ものすごく不便な構造になっていて、まずはそこに集中して取り組んでいきます。

たぶん、ほとんどの人は信じてくれないんですけれど、20年後には"自分の心"がクラウド上に置いてあって、それをロボットにインストールしている状況が生まれていると思っています。ちょうどいま、初音ミクのキャラクターをダウンロードしたり、スタンプに使ったりするような感覚で、ふつうに流通していると思うんです。

さらにそうした世界では、すでに存命でないけれど独自の見識を持つ専門家に最新の意見を聞くことや、若くして亡くなった芸術家に新しい時代に合った創作を発表してもらう、いわば、ジョン・レノンやマイケル・ジャクソンの新作が発表されることもありえます。

また、画家のゴッホのように生前はまったく評価されず、後世になって認められるような場合も、一般の人でも感性や論理、個性などをクラウド上に残せるようになれば、歴史の再評価にも応えていくことができます。

もちろん、有名人やスターだけでなく、一般の人でも個人的に、自分の祖父や曽祖父が「パーソナル人工知能(PAI)」のデータとなっていて話や相談ができるといったことも可能になります。

それも、すでにクラウドにはデータが大量に蓄積されている現状からすれば、いま現在でも、そうした役割を担う企業さえあれば、個人のデータを集約し、将来、個人の人格を復活させるようなことも、未来には可能になっているはずです。

すくなくともぼくたちは、これから40年先に何ができているかを想定したものをつくっていかなければならないと思っています。

映画みたいな話をしているとよく言われますが、レイ・カーツワイルの未来予測も、いまになってみれば堅実な内容で、当り前になりつつあることばかりです。

それと同じことがこれから必ず起こってくるので、それを前提にビジネスを組んで行かなければならない。そういう企業でありたいと思っていますし、そうした姿勢で取り組んでいけることが社員に求められるスキルです。

現在すでに当り前になっている技術を使ってサービス化することは既存の企業がやればいいことです。

オルツはいまはまだない技術を含め、産学連携にも力を入れ、開発プラットフォームとしての役割を果たしていくことも目指しています。

人工知能学会の松原仁教授やニューヨーク大学の関根聡准教授といった研究者たちによる進んだ議論のなかでは検討されているけれど、現実にはまだできていないという技術をオルツで実現していきます。

すでに言語処理はこんなレベルで、botはこのレベルまで来ているという状況が生まれて初めて、つぎの議論に入れるようになり研究が前に進むというように、常に前へ前へと進めていける構造をつくっていきます。

だからこそ、ぼくらが求める人材には、テクノロジーや数学に強いことに加え、絶対に必要なのが想像力であり創造力です。"未来創造力"といってもいいかもしれませんが、この3つがないと、時代の変化のスピードについていけないと考えているからです。

未来に対する想像力を働かせ、そこから逆算して、いまなにをつくればいいかというテーマにチャレンジしていける人こそが、ぼくらの会社が求める人材だと思っています。

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