営業職の職種図鑑

日用品メーカーの営業職

日用品メーカーの営業職の男性

日用品や雑貨などの一般家庭で使う消費財を卸売業者や小売店向けに販売します。

日用品メーカーの営業職は、
日用品や雑貨などの消費財を卸売業者や小売店向けに販売する職種です。
日用品メーカーの営業職に興味があっても、実際どのような仕事をするのか、
年収や必要なスキルなどについて知らない人もいるでしょう。
ここでは、日用品メーカーの営業職の主な仕事内容や年収、キャリアパス、
転職するときに必要なスキルや資格などについて、網羅的にご紹介します。

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日用品メーカーの営業職とは?

日用品メーカーの営業職とは?

日用品メーカーの営業職とは、日用品などの消費財メーカーに所属し、日用品や雑貨などの一般家庭で使う消費財を卸売業者や小売店向けに販売する職種です。消費財とひとくくりにいっても、実際は幅広い商品があります。例えば自家用車や家電、家具など大型のものから、ペット用品、洗剤、トイレタリー用品、化粧品、衣料品、食料品、飲料、ヘアケア用品などの日用品まで。実にさまざまな商材が存在するのです。

これら「BtoC」向けである消費財を、スーパーや卸問屋などの法人向けに販売する「BtoB」の営業が日用品メーカーの営業職の仕事。基本的には既存顧客向けのルート営業が多い傾向がありますが、企業や状況によっては新規営業をすることもあるでしょう。なお、消費財は一般消費者向けの商品である一方、生産することを目的に企業が企業に対して販売するものを生産財と呼びます。

日用品メーカーの営業職の仕事内容

日用品メーカーの営業職の主な仕事内容を、ここで4つ紹介します。

既存商品の売上拡大や新商品の提案・ヒアリング

日用品メーカーの営業職の仕事内容は、すでに取引のある小売店などに対して、既存商品の売上の拡大提案や新商品の提案を行い、自社製品の売上拡大をすること。具体的には陳列場所の交渉や提案書を作成して小売店の売場担当者や卸売業者に説明するなどし、発注量の拡大を目指します。その際、試供品や試食品を社用車に詰め込んで顧客を周る際に実際に担当者に使用してもらったり、勉強会を開催したりする場面も多いでしょう。

また、それらの営業活動を通して自社製品の評判や売れ行きなどをヒアリングしたり、競合他社製品などマーケットの情報を収集したりするのも日用品メーカーの営業職の仕事の1つ。これは、得た情報を自社の製造部門などにフィードバックし、製品改善や開発に役立てる必要があるからです。

店頭での自社製品の接客販売

日用品メーカーの営業職の仕事内容として、スーパーマーケットや量販店などで実際に店頭に立ち、自社製品の接客販売することも少なからずあります。週末にイベントなどの販促企画を立てた場合、多くの商品を納入して一定数の売上を出す必要があるため、店舗のスタッフだけでは人手不足なケースもあるでしょう。そのようなときは消費財メーカーの営業として自ら店頭に立ち、一般消費者に対して接客・販売します。イベント時の売場づくりや搬入作業なども、営業が対応することがあるかもしれません。

自社製品の展示方法やプロモーションの企画提案

自社製品の売上拡大を図るための売り場でのレイアウト提案、プロモーションの企画や提案も日用品メーカーの営業職の仕事内容に含まれます。具体的にはキャンペーンやイベント企画運営をしたり、POPやグッズなどのツール作成の販売企画も行ったりします。
例えば食品の場合、メニューやレシピの考案、チラシ設置がプロモーション企画の仕事内容です。また、化粧品ならセットアイテムの企画提案、ディスプレイの企画などが挙げられます。

プライベートブランドやオリジナルブランドの開発支援

スーパーマーケットや量販店などの小売店で、独自開発している商品をプライベートブランドやオリジナルブランドと呼びます。このプライベートブランドの開発支援も、日用品メーカーの営業職の仕事内容になるケースがあるでしょう。なぜなら、プライベートブランドの商品を実際に製造しているのは、消費財メーカーだからです。
このように、自社製品を他社製品(プライベートブランド)として製造・販売する業者のことをOEM(Original Equipment Manufacturere)といいます。消費財メーカーは、このOEMを事業展開しているケースも少なくありません。

OEMとして日用品メーカーの営業職をする場合の具体的な仕事は、まず顧客に対してニーズやイメージをヒアリングし、研究・開発部門へ試作品を依頼します。試作品ができたら顧客のもとへ持参。完成品となるまで改善・修正を繰り返し、商品が完成したら資材の発注や納期管理・確認、納品などのステップを踏んで、市場に流通するまで支援します。商材にもよりますが、開発から流通まで半年~1年ほどかかる長期プロジェクトになるでしょう。

日用品メーカーの営業職のやりがい

日用品メーカーの営業職のやりがいは、扱っている製品が実際に使われているのを目の当たりにしたときに感じやすいでしょう。友人宅を訪問したときに自社製品が使われていたり、高評価をもらえたりしたら、日用品メーカーの営業職として働いていてよかったと感じられるかもしれません。
また、イベントやプロモーション企画を考えて提案し、それによって売上が大きく上がったときに、自社からも顧客からも喜ばれるのは日用品メーカーの営業職の醍醐味といえます。自身で考えたことで、自社にも顧客にも貢献できたという実感は大きなやりがいにつながるでしょう。

その他にも、自社製品のCMを見たり社会的なブームになったりすれば、日用品メーカーの営業職として誇りに思える瞬間となるはずです。

日用品メーカーの営業職に向いている人

日用品メーカーの営業職に向いている人としてまず挙げられるのは、その商品や業界に興味・関心がある人です。どのジャンルの消費財であれ、営業として信頼されるためには自社製品だけではなく、競合となる他社製品や関連する知識や情報を持っている必要があります。「好きこそものの上手なれ」と言われるように、自社で扱っている商品や業界について興味や関心があれば、自然と情報収集するはず。その情報が営業として大きな武器となり、売上や顧客への貢献につながるのです。

あるいは、消費者目線を持てる人も日用品メーカーの営業職に向いているでしょう。自社製品の売上拡大には、消費者目線での改善提案が重要になるからです。例えば普段からお酒を飲む人は、日本酒の味の違いやどのような基準で選ぶのかが消費者目線で理解できるため、有効な企画や提案ができる可能性が高まります。

また、商品の陳列や試供品の積み下ろしなど、日用品メーカーの営業職の仕事には体力が必要な場面も多いでしょう。そのため、体力に自信のある人、体を動かすのが好きな人も日用品メーカーの営業職に向いています。

日用品メーカーの営業職に必要なスキル・資格

日用品メーカーの営業職をするのに、必ずなくてはならない資格は特にありません。ここでは、持っておいた方が良いスキルや資格をご紹介します。

関係構築力

ルート営業がメインの日用品メーカーの営業職にとって、関係構築力は必須のスキルといえます。なぜなら、日用品メーカーの営業職は同じ顧客を何年も担当することは珍しくないため、長期的な信頼関係・人間関係が築くことが必要だからです。例えば約束をしっかり守ること、こまめに報告・連絡・相談をすること、顧客の状況を推測して行動することなどを顧客に対して継続的に行うことで、良好な関係構築ができるでしょう。

情報収集力

どの商品が売れるのかを見極めるには、時代のトレンドや流行を察知する情報収集力が必要不可欠です。自社の業界でどのようなトレンドが発生しているのか、どのような商品が売れているのかをキャッチすることで商品開発や顧客提案に活用でき、売上拡大につながります。常にアンテナを張り、ニュースや雑誌、SNSなどから最新の情報を常に収集して、情報収集力を高めておきましょう。

提案力

日用品メーカーの営業職には、提案力が必要です。なぜなら、その製品が売れる根拠を提示しつつ、売り場の拡大や陳列場所変更の交渉、新商品の導入などを促す必要があるからです。
小売店や卸売業者は、多くの商品を取り扱っています。つまり、それだけの消費財メーカーの営業が担当者に対して、自社製品の売上拡大の営業をかけているということになります。他社の商品よりも優位性があり、売上・利益に貢献することをしっかり提案しないと、シェアを奪われてしまいかねません。日用品メーカーの営業職として売上・利益を拡大させるには、提案力が必須のスキルなのです。

販売士検定(リテールマーケティング検定)

持っていると有利にある資格に、販売士検定(リテールマーケティング)があります。販売士検定とは、商品を販売するのに必要な知識や技術を持つ人材の育成を目的とした検定です。接客のマナーのほか在庫管理や仕入れ、マーケティングに関する知識も網羅的に学ぶことができます。主に店頭の販売員に有用な検定ですが、売り場づくりや接客販売を担当することも多い日用品メーカーの営業職なら、取っておいて損はない資格といえるでしょう。

日用品メーカーの営業職の年収

マイナビエージェントの調査によると、消費財業界の平均年収は「347万円」です。20代では「329万円」、30代では「412万円」となっています。

産業ごとに細かく見ていくと、化粧品メーカーは「424万円」、化学・石油製品・繊維メーカーは「470万円」でした。

法人営業職全体の平均年収は「447万円」であり、日用品メーカーの営業職は法人向けのため、これも1つの目安となるでしょう。

日用品メーカーの営業職の就職/転職先・活躍の場

日用品などの消費財は幅広い商品群を指すため、それぞれの消費財を扱っているメーカーに所属することになります。例えば自動車メーカーや家電メーカー、家具メーカー、洗剤メーカー、トイレタリー用品メーカー、化粧品メーカー、衣料品メーカー、食料品メーカーなど。また、転職先としては同業他社のほか、近しい消費財メーカーも考えられるでしょう。化粧品メーカーから衣料品メーカー、洗剤メーカーなど、営業スタイルや顧客属性が似ている業種へは転職しやすいはずです。

小売店や卸売業などは親和性が高く、メーカー側で培った営業力と商品知識を活かして活躍できる可能性は高いでしょう。その他にも法人向けの営業職なら、有形・無形商材問わず活躍できる可能性はあります。

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日用品メーカーの営業職のキャリアパス

日用品メーカーの営業職のキャリアパスには、営業として実績を出していくことでリーダー、マネージャー、部長、部門責任者へのキャリアアップがあります。また、販促企画などの経験や実績を元に、マーケティング職や商品化計画担うマーチャンダイザー(MD)などの他職種への異動もあり得るでしょう。必要な知識や資格を得て会社に配属希望を出せば、商品開発スタッフ、材料の購買・調達スタッフ、生産・製造部門スタッフなどのキャリアパスも考えられます。

また、法人営業という属性の中では他業種へのキャリアチェンジも可能です。生産工程などを理解している日用品メーカーの営業職は、他業種のメーカーへのキャリアパスが可能性としては高くなります。ただしその他にも、人材サービス業や専門商社の営業職などでも経験を活かせるでしょう。

日用品メーカーの営業職に転職する際の志望動機

日用品メーカーの営業職に転職する際の志望動機は、「なぜその商品か」の部分をしっかり伝えられるかが鍵になります。多くの消費財のジャンルがある中で、また同ジャンルの中でも多くの競合商品がある中で、なぜその商品を扱うその会社が良いのかをエピソードや思いも含めて考えましょう。消費財は普段の生活で触れる機会が多いため、それらの経験から志望動機につなげることもできます。

また、企業が掲げている企業理念やミッション・ビジョン・バリューへの共感も志望動機として重要です。企業が考えていることや価値観、状況などをよく研究して自身とリンクしている部分を見出せれば、それが志望する動機になるはずです。
同時に、「なぜ営業職なのか」も考えておきましょう。一例として「感謝の声を直接聞ける」「販売促進の企画・提案で自身のアイディアが形にできる」「人の話を聞くのが好きで、その強みを活かせる」などが挙げられます。

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よくあるご質問

家庭で使用する衣料品、生活雑貨、食料品などを卸問屋や小売店に販売する仕事です。消費者に買ってもらうために、展示の仕方の提案や、店頭にたって接客をすることもあります。

可能です。他業種での営業の経験があれば、なれる可能性が高まります。小売店などで接客や仕入れをしていた人は、関連する消費財メーカーの営業職としても、働けるチャンスがあるでしょう。

大企業~中小企業の化粧品メーカーや、食品メーカー、アパレルメーカー、日用品メーカーなど、消費財を扱う企業全般で活躍が可能です。転職先としては、ルート営業メインの営業職や、消費財を扱っている卸売業者、小売店などでも活躍できるでしょう。