アナログ回路設計|求人転職エージェント

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アナログ回路設計

アナログ回路設計とは、コンピューターを始めとする電子機器や家電に代表される電気製品の電源、アナログ信号を司る電子回路を設計する仕事です。デジタル回路が正しく動作するためにも、アナログ回路が活躍しています。

デジタル全盛のように思われる現在でも、アナログ回路なくしてデジタル化はありえないといえます。アナログ回路のほうが、デジタル回路よりも経験の蓄積が技術力に影響しやすいため、より経験者が求められています。

アナログ回路設計の仕事とは?

家電製品ではデジタル化が顕著ですが、そこにはデジタル回路と一緒にアナログ回路が共存しています。デジタル回路は電源を必要としますが、コンセントのAC(交流)電源をDC(直流)電源に変換するのはアナログ回路です。また、デジタル回路が安定的にデジタル信号の0と1を認識するために、アナログ回路がノイズ除去を行っています。多くの場面でアナログ回路が組み込まれているからこそ、デジタル回路は動作することができているのです。もちろん、アナログ回路だけで動作する機器もあります。
ここでは、回路設計の基本ともいえるアナログ回路設計の仕事についてご紹介します。

目指す性能を実現するためにエンジニアの腕が試される

アナログ回路の設計では、まず顧客などからのニーズを基に、どのような機能を実現するかを仕様書に明記します。大きな回路ではいくつかに分割し、分担して設計を進めることがあり、その場合には分割したそれぞれの回路が目指す性能を決めてから設計に移ります。

回路が設計できたら、いったんシミュレーターを使って目標どおりの結果が得られるかチェックします。思ったような特性になっていなければ設計を修正し、思いどおりになるまで試行錯誤します。続けて、基板にどう配置するか考え、配線も設計していきます。少しの違いで特性が変わるため、やはりシミュレーターで確認しながら調整を行います。

あらゆる製品に不可欠なアナログ回路

これまで、電子機器ではなかった製品にも、デジタル回路が組み込まれるようになりました。それだけ、アナログ回路が活躍する製品が増えてきているということです。

アナログ回路設計の仕事は、目立ちはしないものの、世界を裏で支える重要技術に携わっている充実感を得られるでしょう。

アナログ回路設計に必要なスキル

アナログ回路設計は、一般的には、電子工学や情報工学の専門知識が求められる仕事です。アナログ回路の適用領域が広いこともあり、トランジスターの仕組みといった基本的な電子回路の知識はもちろん、機械、電気回路、制御、ソフトウェアなど、多岐にわたる知識と技術が必要とされます。
また、結果を得るためにどのような手順と手法で回路を動作させるか考える仕事であるため、論理的思考力が欠かせません。

さらに、機器が正しく動作するように設計するためには、電磁波が他の機器に悪影響を与えないか考慮する必要があり、対策を施すためには「EMC(Electromagnetic Compatibility:電磁両立性)」の知識が求められます。

そして、知識として必ず押さえておきたいのが「オペアンプ」です。これは、Operational Amplifierを略した言葉で、OPアンプと表現されることもあります。日本語では「演算増幅器」といい、アナログ回路ではよく見かける回路です。今でこそコンピューターは0か1かのデジタルで動く仕組みですが、かつてはアナログコンピューターの研究も進められ、演算を行う主要部品だったため、このような名前がついています。現在のオペアンプは、名前とは違う用途で使用が広がっています。かなり幅広く活躍する回路ですが、その目的は出力を安定させるなど、アナログ回路の性能を向上させるために用いられています。

デジタル回路との違いは?

デジタル回路は、0と1で表現されるデジタル信号を入出力して機能を実現させるための電子回路です。一方、アナログ回路は、電圧や高周波、音など、連続した信号(アナログ信号)を取り扱う電子回路です。電力や電波といった物理的な動きの調整を担い、デジタル回路が動作するために必要な環境を整えます。
回路設計技術者を目指すのであれば、どちらかをコアスキルとして身に付ける必要がありますが、デジタル回路設計をコアにするとしても、アナログ回路の知識は重要ですので、押さえておきましょう。

アナログ回路設計におすすめの資格

アナログ回路の設計をするために、必須の資格は存在しません。しかし、ものづくりのプロセスを高度に進めるためには、技術士や技術士補を目指して必要な思考や手法を学ぶ方法があります。

また、アナログ回路設計で欠かせないCADの操作を身に付けるためには、「CAD利用技術者試験」の合格を目指すのもいいでしょう。

アナログ回路設計のキャリアパス

電気工学、電子工学、情報工学といった学科で、回路や制御について学んできた経験が有利に働きます。専門学校や高等専門学校、大学、大学院を卒業後に、半導体や電機を手掛けるメーカーに就職するのが一般的です。転職では経験者が中心に求められており、未経験からアナログ回路設計者への転身は難しいのが実情です。

アナログ回路の設計では、デジタル回路に比べて経験の差が生じやすく、それだけに作成する回路の専門性を有した経験者が優遇される傾向が強いようです。なぜなら、デジタル回路はコンピューターを使ってある程度自動的に設計できるのに対して、アナログ回路は経験や感覚を必要とする面があるからです。たとえば、部品を置く位置や配線の長さなどが違うだけで性能に影響し、理論だけではなく感覚的なイメージを描きながら設計していく場合があります。近年は、アナログ回路設計をサポートする設計支援ツールの開発も進み、経験の浅い設計者でも最適なアナログ設計が行えるようになってきていますが、経験を積んだエンジニアが重宝されていることに変わりはありません。これは、アナログ設計の難しさである一方で、エンジニアにとってはアナログ回路のおもしろさを感じる理由にもなっています。

幅広い知識に加えて経験値も求められる難しさに加え、デジタル回路や通信機能を持つプロダクトが増え続けている情勢もあり、アナログ回路設計を担える人材は慢性的に不足しています。一定の経験を積んだ後、新しいスキルを身に付けたり、別のものづくりに携わったりしたいのであれば、転職も有力な選択肢になります。

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