更新日:2026/08/25

この記事のまとめ
「転職回数が多い場合、職務経歴書はどう書けば良いのだろう」と悩む方もいるでしょう。転職回数が多いことだけで、必ずしも選考が不利になるとは限りません。ただし、企業の懸念を払しょくするには、キャリアの軸や応募先で生かせる経験、長く働く意思を伝えることが大切です。
今回は、転職回数が多い人に向けた職務経歴書の作成ポイント、注意点、職務要約と自己PRの例文を紹介します。
目次

転職回数が多いことだけで、不採用になるとは限りません。採用選考では、転職回数に加えて、転職理由や在籍期間、これまでに培った経験やスキル、応募先との適合性などが総合的に確認されます。
一方で、転職回数が多い応募者に対して企業が「入社後も長期的に貢献してくれるか」「同じ理由で再び転職しないか」といった点を確認するケースは少なくありません。そのため、これまでの転職理由やキャリアの一貫性、応募先で生かせる経験・スキルを明確にし、長く活躍できることを伝えることが重要です。
次章以降で具体的なポイントを解説していきます。
転職回数が多い場合は、職歴を並べるだけでなく、これまでの経験や強みがわかりやすく伝わるように整理することが重要です。
自身の経験に合ったフォーマットを選び、キャリアの軸や応募先で生かせる実績を示しましょう。必要に応じて転職理由も補足し、入社後に長く活躍できることが伝わる職務経歴書を目指します。ここからは、具体的な書き方のポイントを解説します。
職務経歴書の主な形式には、「編年体式」「逆編年体式」「キャリア式」があります。
編年体式は、古い経歴から順に記載する形式です。経験を積み重ねてきた過程や、昇進・昇格を含むキャリアの成長を伝えたい場合に向いています。逆編年体式は、直近の経歴から過去へさかのぼって記載する形式です。現在の業務内容や最新の実績、専門性、マネジメント経験などを優先して伝えたい場合に適しています。
キャリア式は、職種や業務内容、スキルごとに経歴をまとめる形式です。複数の職種を経験している場合や、応募先に関連する経験をまとめて示したい場合に向いています。ただし、職歴の時系列がわかりにくくなるため、勤務先や在籍期間は明記しましょう。
適した形式は、経験した職種の数だけでなく、応募先に何を優先して伝えたいかによっても異なります。それぞれの特徴を踏まえ、自身の強みが伝わりやすい形式を選びましょう。
どの形式にするか迷う場合は、転職エージェントなど第三者に意見を求めてみるのも一案です。
キャリア式を用いた職務経歴書の書き方については以下の記事で解説しています。
転職回数が多い人は、採用担当者から「すぐにまた転職をしてしまうのではないか」と懸念を持たれることがあります。そのため、これまでの転職理由や経験を整理し、キャリアに一貫性をもたせることが重要です。
一貫性を示す際は、「どのような考えで転職し、それぞれの職場で何を身につけてきたのか」「その経験を応募先でどう生かしたいのか」を一連の流れとしてまとめましょう。過去の経験と応募先を選んだ理由がつながっていると、これまでの転職に対する納得感が高まり、入社後の活躍もイメージしてもらいやすくなります。
キャリアの軸が明確でない場合は、それぞれの職場で経験した業務や身につけたスキルの共通点を探してみましょう。たとえば、「営業」と「接客」は異なる職種ですが、顧客のニーズを把握して提案する点や、顧客との信頼関係を築く点で共通しています。このような共通点を整理すると、自分が仕事で大切にしてきたことや、応募先で生かせる強みを見つけやすくなります。

転職回数が多く、どの実績や経験を記載するか迷う場合は、応募先の企業と関連性の高いものを優先しましょう。「多様な経験をしてきた」ことではなく、「入社後に生かせる経験やスキルがあること」を伝えることが重要です。
実績は可能な限り数字を用いて具体的に記載します。営業職なら、売上金額、予算達成率、契約件数、成約率、担当顧客数などが挙げられます。組織開発・人材育成に関わる業務なら研修回数や育成人数、事務職の場合は書類作成件数や業務時間の削減率などを示せます。
数字で示すことが難しい場合は、担当業務・工夫したこと・得られた成果をセットで記載します。複数の企業で環境や業務の違いに適応し、成果を上げてきた経験がある場合は、適応力や関係構築力を記載することも可能です。
資格や専門性の高いスキルがある場合、資格名や取得年だけでなく、実務でどのように活用したかを記載します。
実績や経験を列挙するだけで終わらせず、そこで培った強みを応募先でどのように生かし、貢献できるのかまでつなげることで、入社後にも成果を発揮できることを伝えやすくなります。
職務経歴書に転職理由や退職理由を必ず記載する必要はありません。ただし、短期間での退職が続いている場合や、会社都合、契約期間満了などの事情がある場合は、理由を簡潔に記載することで、採用担当者の疑問や懸念を解消しやすくなります。
記載する際は、会社や人間関係への不満を並べるのではなく、事実を端的に伝えましょう。キャリアアップや専門性の向上などを目的とした転職であれば、これまでの経験や応募先を志望する理由とのつながりが伝わるように整理します。
なお、職務経歴書に記載しない場合でも、面接で転職理由を尋ねられる可能性があります。これまでの転職理由を振り返り、応募先で実現したいことや長く働く意思とあわせて説明できるよう準備しておきましょう。
転職回数が多い方が職務経歴書を書く際に注意すべきことを3つ紹介します。どれも基本的な要素なので、しっかりとおさえておきましょう。
転職回数を少なく見せるために、一部の職歴を省略したり、在籍期間を実際より長く記載したりすることは避けましょう。職務経歴書には原則としてこれまでの経歴を正確に記載します。
内容に事実と異なる点があると、選考中や入社後に発覚した際、採用担当者からの信頼を損なうおそれがあります。転職回数が多い場合でも経歴は省略せず正確に記載しましょう。
転職回数が多い場合でも、すべての経歴を同じ分量で記載する必要はありません。応募先の業務や求める人材像を確認し、関連性の高い経験やスキル、実績を詳しく記載しましょう。そのほかの経歴は、勤務先や在籍期間、担当業務などの基本情報を簡潔にまとめます。
たとえば、メーカーの営業職に応募する場合は、営業経験を優先して記載します。営業経験がない場合は、接客やカスタマーサポートで培った顧客対応力、データ分析を通じた改善提案力など、応募先の業務に生かせる経験を選びましょう。
ただし、応募先との関連性が低い経歴も省略はせず、記載内容に強弱をつけます。採用担当者が知りたい情報を見つけやすくすることで、職歴が多くても要点の伝わる職務経歴書になります。
職務経歴書はA4サイズ2枚程度を目安にまとめましょう。転職回数が多く、必要な情報が収まらない場合でも3枚以内にまとめることを目安にしましょう。
職歴が多いからといって、文字を小さくしたり余白を極端に狭くしたりすると、かえって読みにくくなります。見出しや箇条書きを活用し、限られた枚数でも要点が伝わるように整理しましょう。
職務要約とは、これまでの職務経験や応募先で生かせる強みを簡潔にまとめた文章です。職務経歴書の冒頭に200~300字程度で記載します。
転職回数が多い場合は、長文にならないようにとくに注意が必要です。職務要約においては意気込みや熱意は不要で、客観的な事実を端的に記載することが大切です。
転職回数が多い場合、経歴を羅列するのではなく応募先で生かせる経験やスキル、実績を簡潔に示しましょう。
同じ職種で複数社を経験してきた場合は、経験や専門性を積み上げてきた流れをまとめます。異なる職種を経験してきた場合は、各職種に共通する強みやキャリアの軸を示し、応募先でどう生かせるかまで記載しましょう。
営業、マーケティング、商品企画など、異なる職種を経験してきた場合の、職務要約例文を紹介します。
【例文】
営業、マーケティング、商品企画の業務を通じて、一貫して顧客ニーズやデータをもとに課題を捉え、施策に反映してきました。商品企画では、市場調査や販売データの分析をもとに商品を開発し、主力商品の売上を前年同期比130%に向上させました。これまで培った課題分析力と企画力を生かし、貴社に貢献したいと考えています。

職務経歴書の自己PRでは、これまでの経験に共通する強みを整理し、応募先でどのように生かせるかを伝えることが大切です。ここでは、自己PRを書くうえでの考え方と例文をご紹介します。
職務経歴書の自己PRでは、これまでの経験を応募先でどう生かせるかを伝えることが重要です。
同じ職種で経験を重ねてきた場合は、一貫して培ってきた専門性や実績を示しましょう。異なる職種を経験してきた場合は、各職種に共通する強みを見つけ、具体的なエピソードや実績とともに記載します。
さらに、応募先でどのように貢献し、今後どのようなキャリアを築きたいのかを示すことで、長く活躍する意思を伝えましょう。
まずは法人営業、EC運営、プロモーションと異なる職種を経験し、未経験から広報に応募する場合の例文を紹介します。職種は異なりますが一貫して「商品やサービスの価値を相手にわかりやすく伝えること」に取り組んできたケースです。
<未経験から広報に応募する際の自己PR>
私は、法人営業、EC運営、プロモーションの業務を通じて、一貫して「商品やサービスの価値を相手にわかりやすく伝えること」に取り組んできました。
法人営業では、商品のメリットだけでなく注意点も丁寧に説明し、顧客との信頼関係を構築した結果、担当3年目に取引先からの売上が過去最高となりました。EC運営では、商品画像や商品情報を見直し、売上を前年度比110%に伸ばしました。プロモーションでは、売上や顧客データをもとに商品の特徴や想定顧客を売り場へ伝え、販売促進を支援しました。
これまで培った情報整理力と相手に応じた発信力を生かし、貴社の商品やサービスの価値を多くの人に届けられる広報担当者として貢献したいと考えています。
次に、インテリア雑貨の商品企画、化粧品販売、ツアー企画と多様な職種を経験し、未経験から営業職に応募する場合の例文を紹介します。各職種で培った課題分析力や提案力を、具体的な実績をもとにアピールするケースです。
<未経験から営業に応募する際の自己PR>
私は、商品企画、化粧品販売、ツアー企画の業務を通じて、顧客のニーズを把握し、提案や改善につなげてきました。
商品企画では、購買データやレビューを分析し、デザインや販売方法を見直した結果、対象商品の売上を前年同期比120%に向上させました。化粧品販売では、顧客の悩みを丁寧に聞き取り、一人ひとりに合った商品を提案することで、年間売上目標の130%を達成しました。また、顧客情報の共有方法を改善し、チーム全体のリピート率向上にも取り組みました。
これまで培った課題分析力と提案力を生かし、貴社でも顧客のニーズに合った提案を行い、売上の拡大と継続的な関係構築に貢献したいと考えています。

職務経歴書に決まったフォーマットはないものの、記載が求められる項目はある程度決まっています。
主な項目は以下のとおりです。
志望動機は、職務経歴書の必須項目ではありません。応募先から記載を求められている場合や、これまでの経験と応募理由のつながりを補足したい場合に記載しましょう。
職務経歴書の書き方や書式などについては、以下の記事で詳しく解説しています。書式の工夫や送付する時のポイントまで紹介しているので参考にしてください。
転職回数が多いと「印象が悪くなるかもしれない」と心配になるかもしれません。ですが、職務経歴書の書き方を工夫することで採用担当者へ充分にアピールできます。
職務経歴書をどう書くか迷ったら、マイナビ転職エージェントへご相談ください。応募書類の添削サービスを利用できますので、経験・スキルが効果的に伝わる職務経歴書へとブラッシュアップが可能です。
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