退職理由の書き方や伝え方とは?会社を退職する理由別の具体例も紹介|求人・転職エージェント

更新日:2021/10/14

職務経歴書

退職理由の書き方や伝え方とは?会社を退職する理由別の具体例も紹介

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転職する際に、採用担当者が最も気になることの一つに退職理由があげられます。辞める理由は人それぞれですが、ネガティブな理由の場合に、企業にとっては採用しても同じ理由で辞めてしまうのではないかという懸念が生まれます。

ただ、規定のフォーマットのない職務経歴書では、あえて退職理由を書く必要はありません。そこで本記事では、退職理由の書き方や気をつけるポイントについて解説していきます。

目次

退職理由の重要性

転職活動の面接でチェックされるのは、その会社との相性です。チェックされるポイントは、「自社で活躍してくれるか」「入社後すぐに辞めてしまわないか」の2つにほぼ集約されます。仕事への意欲は志望動機で伝えられますが、前職に採用されるときも志望動機があったはずです。その会社を辞めた理由を知らなければ、今度も結局辞めてしまうのではないかと採用担当者は考えます。

たとえば、繁忙期は残業が避けられない会社の面接で、「前の職場は残業が多く、帰宅が遅くなったことが不満で退職しました」とそのまま伝えてしまうと、「自社でもすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。転職活動では志望動機と並び、退職理由が採用の可否を決める重要なポイントです。

書くべきではない退職理由

退職理由を職務経歴書に記載するとき、「新しいステージで実現したいことがあるから」というようにポジティブな目的であれば何の問題もありません。しかし、自己都合による退職の場合、正直に書くとネガティブな印象をもたせてしまう可能性も高いので、無理に書く必要はありません。

ネガティブな退職理由で多いのは、人間関係によるものです。上司が厳しい人だったり同僚とトラブルがあったり、辞める理由としては理解できることでも、雇う側の立場に立つとマイナスイメージは拭えません。人間関係はどのような職場でも想定できないものなので、同じことが起きる可能性は否定できないからです。どれだけ能力が高い人でも、いざ雇うとなると躊躇してしまうでしょう。

また、「残業が多くて職場環境が劣悪だった」という理由や「仕事が面白くなかった」、「給料があがらなかった」などの理由はどれも悪印象です。どの理由からも、打たれ弱さや飽きやすさ、自己主張の強さなど悪いイメージを想起させてしまいます。職務経歴書では、嘘をついてはいけませんが、このように不利になってしまう理由は書かないことをおすすめします。

メリットのある退職理由を書く

ネガティブな退職理由は書かないとしても、志望動機にプラスとなるような理由であれば、率先して書くと良いです。辞めようと思った理由は、次のステップに進もうとする意志でもあるので、応募理由に直結します。しっかりと書くことが、採用にプラスの効果をもたらすのです。

例えば、同じ業種で転職する場合には、「これまで積み上げてきた経験を新しい環境でさらに高めるキャリアアップのため」という理由は経験もあって成長意欲も高いと受け取ってもらえます。また、違う業種や職種を希望する場合には、「自分の能力を高めるチャレンジのため幅広い経験ができる転職を志している」と書くと、ステップアップとなる退職という前向きな印象が伝えることができます。

退職理由は面接で聞かれることもあるので、できるだけ書いたほうが良いことではあります。辞める理由にネガティブなことがあったとしても、新しい会社を選ぶ際には、新しい環境でやってみたいことという前向きな気持ちも生まれていることでしょう。プラスな気持ちに焦点を当てて、ポジティブな退職理由を見つけられるように心がけましょう。

退職理由の具体例

ネガティブな退職理由でも、「このような環境で働きたい」「このようなキャリアを歩んでいきたい」と表現を変えることで、ポジティブな転職理由にすることができます。

では、具体的にどのように考えていけばいいのでしょうか。ケース別に、退職理由の例文を5つご紹介します。

ケース1 人間関係が理由

上司や同僚と折り合いが悪いことを理由に退職するケースでは、人間関係の悪さを直接的に伝えるのは、相手に良い印象を与えません。

「意思疎通を図り、より良い人間関係を築きたい」「チームワークを活かして働きたい」と言い換えることで、ポジティブな印象に切り替わります。

<例文>

前職では個人の売上が重視されており、チームで仕事を進める機会がほとんどありませんでした。

切磋琢磨し合える環境に刺激を受け、営業として成長できたことには感謝していますが、私は長年サッカーをやっていたこともあり、チームで団結して成果を出すことが得意な人間です。

仕事でもコミュニケーションをとりながら、ひとつの目標に向かって努力し、成果を積み上げていきたいという思いが強くなり、転職を決めました。

ケース2 仕事内容のミスマッチが理由

仕事内容が合わず転職するケースでは、飽きっぽい印象を与えないように気を付けなければなりません。

与えられた仕事は、役割意識を持って意欲的に取り組む姿勢をアピールしましょう。その上で、前職の経験を活かして、新しい分野で貢献する意思を伝えてください。

<例文>

前職では事務職を担当する部署に配属され、ビジネスの基本から業務を効率化するための工夫まで教えてもらい、貴重な経験を積むことができました。上司は元営業職で、顧客との付き合い方など、営業の極意の話を聞くうちに、営業職に魅力を感じるようになりました。

そこで、営業職にチャレンジしたいと異動を希望したのですが、社内の都合上、叶わなかったので転職するしかないと考えました。

事務職で培ったスキルを基に、営業職という新しいフィールドで御社の発展に貢献したいと思います。

ケース3 残業の多さが理由

残業の多さに疲れて転職するケースでは、残業を減らした上でどのような仕事に取り組みたいかを伝えることが重要になります。

また、前職では業務効率化の提案などで環境改善に努めたこともアピールすると、採用担当者に納得感を与えられます。

<例文>

現在の勤務先は、「残業する社員が優秀だ」という社風で、業務効率化の取組みがされていません。より効率的に業務を進められるように改善すべき点があると思い、会議や業務の改善を提案しましたが、却下されてしまいました。

効率化できる仕事は積極的に改善し、顧客とのコミュニケーションにより注力できる環境で働きたいと考え、退職を決意しました。

ケース4 病気や体調が理由

病気や体調不良のために退職した場合は、その旨を正直に伝えましょう。退職を余儀なくされるほどの病気や体調不良であれば、離職期間があるケースが多いため、その理由を聞かれることが多いです。ここで変にごまかしてしまうと、相手先との信頼関係を損ないかねません。現在では健康状態に問題はなく、普通に働ける旨をきちんと伝えることが重要です。病名や症状については、聞かれなければこちらから話す必要はありません。

<例文>

前職で体調を崩し退職したことで、健康の有難さや仕事ができない辛さを実感しました。現在は健康状態が回復し、業務を行うのに支障はありません。今後は健康管理や業務管理に十分に留意しながら、積極的に業務に取り組みたいと思います。

ケース5 結婚や家庭の事情が理由

結婚や親の介護など、家庭の事情で退職した場合は、その通りに伝えても支障はありません。退職理由が結婚の場合は「働く意欲があり、職場の力になれる」旨を、介護の場合は「現在では通常の勤務ができる」旨を伝えるのがポイントです。

結婚で退職した場合、残業への対応を質問されたときに限り、「〇時までは勤務可能です。毎日は難しいかもしれませんが、勤務時間内に業務を効率化し対応したいと思います」など前向きな回答をします。また、妊娠・出産により退職した場合も、積極的に働く意欲があることを伝えましょう。

<例文>

結婚後も働く予定でしたが、転居が必要となり、退職いたしました。引っ越し後の生活も落ち着きましたので、前職で長く経験した経理の分野で働きたいと思っております。御社は働く女性を積極的に支援されており、未婚・既婚にかかわらず仕事に取り組める環境だと感じて志望いたしました。

転職先への退職理由の伝え方

転職先から退職理由を聞かれた際は、可能な限り正直に答えましょう。心からの正直な言葉は、それだけ相手の胸にも届きやすくなります。

しかし、すべて正直に答えてよいわけではありません。転職先の会社に、自分が必要な人間だということを認めてもらえるような話の組み立てが必要です。

ネガティブな内容にならないように

前職では叶わなかったことが、御社では実現できると思うイメージがあれば、それを担当者に伝えましょう。その場合は、なぜ前職で叶わなかったのかを客観的・合理的に説明することが必要です。「〇〇を改善するなど努力を続けましたが、××という理由でこのままでは実現できないとわかり、転職を考えました」と話せば、共感できる転職理由と受け取ってもらうことができます。

また、将来なりたい自分のイメージがあり、前職で実現できなかった場合は、率直に伝えましょう。たとえば「プロジェクトリーダーの経験を積み、将来は大きなプロジェクトに関わりたいですが、前職の会社の規模ではできませんでした」といった具合に、理由を客観的に説明しましょう。なお、これらの退職理由は志望動機や自己PRと矛盾せず、一貫している必要があります。

芯のある一貫した理由を伝える

企業の人事担当者は「退職理由と志望動機の2つがあれば、その人物がだいたいわかる」といいます。本当に入社したい意欲がある場合は、退職理由と志望動機に一本芯が通り、つながりがあるというのです。そのため、自社を志望するに至った背景に納得しやすく、どうなりたいという希望があるか、どのような人柄かも思い浮かぶそうです。

一方、退職理由と志望動機に矛盾があり、つながりが感じられないと、「ほかの退職理由を隠しているのかもしれない」「条件面だけで当社を選んだのではないか」と不安を与えてしまう可能性があります。

給与などの待遇が原因で退職した場合は、本当の理由を悟られないように、曖昧な表現になりがちです。また、給与や条件だけで転職先を選んだ場合は、志望動機に強い意欲が感じられないこともあります。

転職理由の具体的な回答例については、以下の記事を参考にしてください。

転職面接の際、採用担当者からよく聞かれる質問として「転職理由」があります。回答によっては、合否に影響することがあるため、採用担当者が転職理由を聞く意図を理解し、対策することが重要です。ここでは、採用担当者が転職理由を聞く理由や、転職理由のまとめ方をご紹介します。

上司に伝える際のポイント

無事、転職先が決まったら、まずは上司に退職する旨を伝えなければなりません。または、転職活動に専念したいため退職を決心する場合もあるでしょう。どちらにしても、あとからトラブルにならないように退職の手続きを進める必要があります。退職の意思を伝える前にしておくことや、いつ・誰に・どのように伝えるかなどの注意点については、以下の記事を参考にしてください。

「転職先は無事に決まった!でも、今働いている会社を円満退社するためには、どう進めていけば良いのだろう...」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。トラブルなく退社するためには、退職の意思を、いつ、誰に、どのように伝えるかがとても重要にな...

円満退職するための注意点とは

前の会社を円満退職することは、転職活動においても相手先の企業に好印象を与え、プラスに働きます。前職の人間関係を良好に保てるため、人脈として活かすことも可能です。

円満退職を実現するには、引き継ぎや取引先への挨拶などを行うために、早めにスケジュール調整し、計画的に進めていく必要があります。円満退職するまでの手続きと注意したいポイントについては、以下の記事を参考にしてください。

円満退社とは、従業員が退職するにあたって、会社側・従業員側ともに、わだかまりや揉め事がない状態で労働契約を解除することです。ここでは、円満退社によるメリットや、一般的な退社までの流れ(8ステップ)、円満退社をするのに押さえておきたいポイントをご紹介します。

退職理由をポジティブにするための手順

ここまで、退職理由は無理やりポジティブに表現したり、偽ったりしないほうがよいことを説明しました。では、実際にネガティブな問題があって退職した場合、どのようにしてポジティブな理由に変えるべきなのでしょうか。以下では、その手順について解説します。

なぜ退職したいのかをまとめる

まず、退職したい理由を思いつく限り、すべて書き出します。たとえば、「毎日ルーティンワークばかりで仕事が面白くない」「上司が自分の仕事を認めず、やる気が起きない」などのネガティブな理由があったとしましょう。

ネガティブなワードを言い換える

次に、退職したいネガティブな理由がなくなると、状況がどのように好転するのかを考えます。

上記の例の場合、ルーティンワークから解放されて、さまざまな仕事を任されるようになれば、経験やノウハウを蓄積できます。やがて仕事に自信が生まれ、成長を実感し、モチベーションも高まるはずです。

また、上司が自分の仕事ぶりを認めるようになれば、何でも相談しやすくなります。上司に認めてもらうため、仕事に一層励むようにもなるでしょう。

ネガティブな言葉がポジティブに言い換えられるのは、本来の自分が持っている志向や理想が多く含まれているからです。つまり、それが実現できないことによりネガティブな感情を抱いてしまうのです。

今後のビジョンとすり合わせる

最後に、ポジティブに言い換えられた要素を使い、転職後に何を実現したいのかというビジョンにつなげます。

「ルーティンワークばかりで仕事が面白くない」という転職理由は、「さまざまな仕事を担当し、経験とノウハウを蓄積し、社内で共有できるような環境で働きたいと思い、それが実現できる御社を志望しました」に変換できます。

「上司が自分の仕事を認めず、やる気が起きない」という転職理由なら、「どんなことも上司に相談し、同僚と情報共有できるチーム力で、業績を上げられるようになりたいと思い、それが可能な御社を志望しました」に変換できるといった具合です。

退職理由を伝えるときは言い換えが大切

転職理由を無理やりポジティブな内容にする必要はありません。もともと、転職理由はネガティブなものではなく、その根底にはポジティブな理由が隠れているからです。ネガティブな理由で退職したいという気持ちは、現状を打破し、生き生きと仕事をしたいという想いと表裏一体です。

一度自分の気持ちを見つめ直し、「どんな環境で仕事をしたいのか」「目標とするポジティブな自分はどんな姿か」を思い描けば、「転職で目標とする自分を実現する」というポジティブな転職理由へと変換できるはずです。

マイナビエージェントでは、転職サポートの実績が数多くあります。マイナビエージェントに登録された方には、経験豊富なキャリアアドバイザーが、転職に関するさまざまなお悩みを手厚くフォローさせていただきます。まずはお気軽にお問い合わせください。

執筆・編集

植村 裕美子

株式会社マイナビ所属。キャリアアドバイザー歴8年。IT業界・アパレル業界の営業を経て、マイナビへ入社。同社にて法人営業、営業職向けのキャリアアドバイザーを経験し現職。求職者様の将来的なキャリアも見据えたご提案を大切に、サポートさせて頂いております。

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