退職理由の書き方や具体例について-伝え方のポイントや注意点も紹介|求人・転職エージェント

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更新日:2024/02/16

職務経歴書

退職理由の書き方や具体例について-伝え方のポイントや注意点も紹介

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この記事のまとめ

  • 自己都合による退職は正直に伝える必要があるが、すべて素直にさらすことが良いわけではない。伝え方のポイントを抑えることが重要。
  • 人間関係など書くべきではない退職理由やネガティブな退職理由は、必ずポジティブな言い方に換える。
  • 自分の理想や今後のビジョンとすり合わせることでポジティブな退職理由に変換する。

転職する際、採用担当者が最も気にすることの一つが退職理由です。
ネガティブな退職理由の場合、企業にとっては採用してもまた同じ理由で辞めてしまうのではないかという懸念が生まれます。そのため、退職理由を伝えるときは注意が必要です。

そこでこの記事では、退職理由の書き方や気をつけるポイント、伝え方について解説していきます。

目次

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退職理由の重要性

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転職活動の面接でチェックされるのは、その会社との相性です。
チェックポイントは、「自社で活躍してくれるか」「入社後すぐに辞めてしまわないか」の2つにほぼ集約されます。

仕事への意欲は志望動機で伝えられますが、前職に採用されるときも志望動機があったはずです。
その会社を辞めた理由を知らなければ、今度も結局辞めてしまうのではないかと採用担当者は考えます。
例えば、繁忙期は残業が避けられない会社の面接で、「前の職場は残業が多く、帰宅が遅くなったことが不満で退職しました」とそのまま伝えてしまうと、「自社でもすぐに辞めてしまうのではないか」と思われてしまう可能性があります。

転職活動では志望動機と並び、退職理由が採用の可否を決める重要なポイントです。

退職理由の書き方のポイントや注意点

では、退職理由の書き方のポイントや注意点を具体的にご紹介します。ありのままの理由を書く必要はありません。ぜひ参考にしてみてください。

基本は「一身上の都合」で問題ない

退職理由は基本的に「一身上の都合」で問題ありません。「一身上の都合」とは、自己都合での退職を意味します。転職や結婚、介護など、会社の都合とは関係のない退職はすべて一身上の都合となります。

会社の倒産や業績不振、解雇などで退職せざるを得ない状況により退職した場合は「会社都合により退職」と書くようにしましょう。この場合、「倒産により」などの詳細は書かなくても問題ありません。

契約社員や派遣社員として契約しており、雇用の契約終了により会社を退職した際は「契約期間満了につき退職」と書きます。契約期間満了を迎えず自ら退職を申し出た場合は自己都合に該当するため、「一身上の都合」と書くようにしましょう。

会社の事情の場合は伝えても良い?

一身上の都合以外での退職は会社の事情での退職ですので伝えても問題ありません。例えば、「会社が経営不振に陥った」「契約期間が満了した」などの理由は、伝えても会社都合の退職理由のためネガティブな印象を与えることはありません。

プラスとなる退職理由を書く

ネガティブな退職理由は書かないとしても、志望動機にプラスとなるような理由であれば率先して書くと良いでしょう。辞めようと思った理由は次のステップに進もうとする意志でもあり、応募理由に直結します。しっかりと伝えることが採用にプラスの効果をもたらす場合もあるのです。

例えば同じ業種で転職する場合、「これまで積み上げてきた経験を新しい環境でさらに高めキャリアアップするため」という理由は、経験があり成長意欲も高いと受け取ってもらえます。
また、違う業種や職種を希望する場合には、「自分の能力を高めるため幅広い経験ができる転職を志している」と書くと、退職に前向きな印象を与えることができます。

退職理由は面接で必ずと言っていいほど聞かれますので、できるだけ書いたほうが良いでしょう。辞める理由がネガティブであったとしても、新しい会社を選ぶ際には「新しい環境で頑張りたい」という前向きな気持ちも生まれているはずです。
プラスな気持ちに焦点を当て、ポジティブな退職理由を見つけましょう。

書くべきではない退職理由には注意

退職理由を職務経歴書に記載するとき、「新しいステージで実現したいことがあるから」というようなポジティブな目的であれば何の問題もありません。しかし、自己都合による退職の場合、正直に書くとネガティブな印象をもたれてしまう可能性も高いので、無理に書く必要はありません。

ネガティブな退職理由で多いのは、人間関係によるものです。上司が厳しい人だったり同僚とトラブルがあったり、辞める理由としては理解できることでも、雇う側の立場に立つとマイナスイメージは拭えません。人間関係はどのような職場でも想定できないものなので、同じことが起こる可能性は否定できないからです。求職者の能力がどれだけ高いとしても、いざ雇うとなると躊躇してしまうでしょう。

また、「残業が多くて職場環境が劣悪だった」という理由や「仕事が面白くなかった」「給料が上がらなかった」などの理由は、打たれ弱さや飽きっぽさ、自己主張の強さなどをイメージさせ、悪い印象を与えてしまいます。

職務経歴書で嘘をついてはいけませんが、このように不利になってしまう理由は書かないことをおすすめします。

退職理由の具体的な例文を紹介

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退職理由がネガティブだったとしても、表現を変えることでポジティブな転職理由に変換することができます。
では、具体的にどのように変えていけば良いのでしょうか。ケース別に退職理由の例文を5つご紹介します。

1.人間関係が理由の場合

上司や同僚と折り合いが悪いことを理由に退職する場合、人間関係の悪さを直接的に伝えてしまうと相手に良い印象を与えません。
意思疎通を図り、より良い人間関係を築きたい」「チームワークを活かして働きたい」と言い換えることで、ポジティブな印象に切り替わります。

<例文>

前職では個人の売上が重視されており、チームで仕事を進める機会がほとんどありませんでした。切磋琢磨し合える環境に刺激を受け、営業として成長できたことには感謝していますが、私は長年サッカーをやっていたこともあり、チームで団結して成果を出すことが得意な人間です。仕事でもコミュニケーションをとりながら、一つの目標に向かって努力し成果を積み上げていきたいという思いが強くなり、転職を決めました。

2.仕事内容のミスマッチが理由の場合

仕事内容が合わず転職するケースでは、飽きっぽい印象を与えないように気をつけなければなりません。与えられた仕事に対して役割意識を持って意欲的に取り組む姿勢をアピールしましょう。
そのうえで、前職の経験を活かして新しい分野で貢献する意思を伝えてください。

<例文>

前職では事務職を担当する部署に配属され、ビジネスの基本から業務を効率化するための工夫までを教えてもらい、貴重な経験を積むことができました。上司は元営業職で、顧客との付き合い方など営業の極意を聞くうちに、営業職に魅力を感じるようになりました。
そこで「営業職にチャレンジしたい」と異動を希望したのですが、社内の都合上、叶わなかったので、転職を考えました。事務職で培ったスキルをもとに、営業職という新しいフィールドで御社の発展に貢献したいと思います。

3.残業の多さが理由の場合

残業の多さに疲れて転職するケースでは、残業を減らしたうえでどのような仕事に取り組みたいかを伝えることが重要となります。また、前職で業務効率化など環境改善に努めた経験があれば、それもアピールすると採用担当者に納得感を与えられます。

<例文>

現在の勤務先は「残業する社員が優秀だ」という社風で、業務効率化の取り組みがされていません。より効率的に業務を進められるように改善すべきと思い提案しましたが、却下されてしまいました。

効率化できる仕事は積極的に改善し、顧客とのコミュニケーションにより注力できる環境で働きたいと考え、退職を決意しました。

4.将来の不安が理由の場合

自身の成長やスキルアップが見込めない、キャリアビジョンが描けないなど、将来の不安が理由の場合は、自分の理想と前職でのギャップを正直に伝えます。

<例文>

元々配属を希望していたのは営業部でしたが、経理部に配属されました。心機一転経理部での仕事にまい進していましたが、前職の経理部では財務関係に関連する学部卒業者以外は印刷や簡単なデータ入力などの雑務しか行えない業務分担になっていました。このままではスキルアップが見込めないと思い、退職を決意しました。

5.病気や体調が理由の場合

病気や体調不良のために退職した場合は、その旨を正直に伝えましょう。
退職を余儀なくされるほどの病気や体調不良であれば離職期間があるケースが多いため、その理由を聞かれることが多くなります。ここで変にごまかしてしまうと、相手先との信頼関係を損ないかねません。現在は健康状態に問題がなく、普通に働ける旨をきちんと伝えることが重要です。病名や症状については、聞かれなければこちらから話す必要はありません。

<例文>

前職で体調を崩し退職したことで、健康の有難さや仕事ができない辛さを実感しました。現在は健康状態が回復し、業務に支障はありません。今後は健康管理や業務管理に十分に留意しながら、積極的に仕事に取り組みたいと思います。

6.結婚や家庭の事情が理由の場合

結婚や親の介護など、家庭の事情で退職した場合は、その通りに伝えても支障ありません。
退職理由が結婚の場合は、「働く意欲があり職場の力になれる」旨を、介護の場合は「現在は通常の勤務ができる」旨を伝えるのがポイントです。

結婚で退職した場合、残業への対応を質問されたときに限り、「○時まで勤務可能です。皆さんにご迷惑をおかけしないよう、効率良く仕事をしたいと思います」など前向きな回答をします。また、妊娠・出産により退職した場合も、積極的に働く意欲があることを伝えましょう。

<例文>

結婚後も働く予定でしたが、転居が必要となり退職いたしました。引っ越し後の生活も落ち着きましたので、前職で長く経験した経理の分野で働きたいと思っております。

御社は働く女性を積極的に支援されており、未婚・既婚にかかわらず仕事に取り組める環境だと感じ、志望いたしました。

転職先への退職理由の伝え方

pixta_78487753_L (1).jpg転職先へ伝える退職理由は選考プロセスにおいて重要視されるポイントの一つです。
転職先の会社に、自分が必要な人間だということを認めてもらえるような話の組み立てが必要です。

すべてを素直に話す必要はない

転職先から退職理由を聞かれた際は、可能な限り正直に答えましょう。しかし、すべて素直に話す必要はありません。特に、前職の悪い部分だけを伝えるような言い方は控えましょう。

ポジティブな理由に言い換える

退職理由がネガティブな内容にならないよう、ポジティブに言い換えましょう

例えば、「前職では叶わなかったことが実現できる」と思うイメージがあれば、それを担当者に伝えます。その場合は、なぜ前職で叶わなかったのかを客観的・合理的に説明することが必要です。
「○○を改善するなど努力を続けましたが、××という理由でこのままでは実現できないとわかり、転職を考えました」と話せば、共感できる転職理由として受け取ってもらうことができます。

また、将来なりたい自分のイメージがあり、前職で実現できなかった場合は、率直に伝えましょう。
例えば、「プロジェクトリーダーの経験を積み将来は大きなプロジェクトに関わりたいと考えていますが、前職の会社の規模ではできませんでした」といった具合に、理由を客観的に説明しましょう。

なお、これらの退職理由は志望動機や自己PRと矛盾せず、一貫している必要があります。

芯のある一貫した理由を伝える

企業の人事担当者は「退職理由と志望動機の2つがあれば、その人物がだいたいわかる」といいます。

本当に入社したい意欲がある場合は、退職理由と志望動機に一本芯が通り、つながりがあるというのです。そのため、自社を志望するに至った背景に納得しやすく、どうなりたいという希望があるか、どのような人柄かも思い浮かぶそうです。
一方、退職理由と志望動機に矛盾があり、つながりが感じられないと「ほかの退職理由を隠しているのかもしれない」「条件面だけで当社を選んだのではないか」と不安を与えてしまう可能性があります。

給与などの待遇が原因で退職した場合は、本当の理由を悟られないように、曖昧な表現になりがちです。また、給与や条件だけで転職先を選んだ場合は、志望動機に強い意欲が感じられないこともあります。

転職理由の具体的な回答例については、以下の記事を参考にしてください。

ブランクがある場合は明確な理由付けをしておく

退職理由が病気や出産などの場合、転職するまでに期間が空く場合もあります。ブランクがある場合には、その間にどうしていたのか、明確な理由を伝えることが大切です。

ポジティブな取り組みをしていたならば、ぜひその内容を伝えましょう。例えば、空白期間中に資格取得を目指していた、スクールに通っていた、スキルアップを図っていたなどが挙げられます。

退職理由をポジティブにするための手順

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ここまで、退職理由は無理やりポジティブに表現したり、偽ったりしないほうがよいことを説明しました。では、実際にネガティブな問題があって退職した場合、どのようにしてポジティブな理由に変えるべきなのでしょうか。

以下では、その手順について解説します。

なぜ退職したいのかをまとめる

まず、退職したい理由を思いつく限り、すべて書き出します
例えば、「毎日ルーティンワークばかりで仕事が面白くない」「上司が自分の仕事を認めず、やる気が起きない」などのネガティブな理由があったとしましょう。

ネガティブなワードを言い換える

次に、退職したいネガティブな理由がなくなると、状況がどのように好転するのかを考えます

上記の例の場合、ルーティンワークから解放されて、さまざまな仕事を任されるようになれば、経験やノウハウを蓄積できます。やがて仕事に自信が生まれ、成長を実感し、モチベーションも高まるはずです。
また、上司が自分の仕事ぶりを認めるようになれば、何でも相談しやすくなります。上司に認めてもらうため、仕事に一層励むようにもなるでしょう。

ネガティブな言葉がポジティブに言い換えられるのは、本来の自分が持っている志向や理想が多く含まれているからです。つまり、それが実現できないことによりネガティブな感情を抱いてしまうのです。

今後のビジョンとすり合わせる

最後に、ポジティブに言い換えられた要素を使い、転職後に何を実現したいのかというビジョンにつなげます

「ルーティンワークばかりで仕事が面白くない」という転職理由は、「さまざまな仕事を担当し、経験とノウハウを蓄積し、社内で共有できるような環境で働きたいと思い、それが実現できる御社を志望しました」に変換できます。
「上司が自分の仕事を認めず、やる気が起きない」という転職理由なら、「どんなことも上司に相談し、同僚と情報共有できるチーム力で業績を上げられるようになりたいと思い、それが可能な御社を志望しました」に変換できるといった具合です。

円満退職するためのポイントを押さえておこう

退職する際にはなるべく円満に話し合い、お互い嫌な気持ちにならないようにしたいですよね。ここでは円満退職を実現するためのポイントをご紹介します。

まずは上司に相談・伝える

無事、転職先が決まったら、まずは上司に退職する旨を伝えなければなりません
または、転職活動に専念したいため退職を決心する場合もあるでしょう。
どちらにしても、あとからトラブルにならないように退職の手続きを進める必要があります。
退職の意思を伝える前にしておくことや、いつ・誰に・どのように伝えるかなどの注意点については、以下の記事を参考にしてください。

伝えるタイミングには注意

円満退職を実現するには、引き継ぎや取引先への挨拶などを行うために、早めにスケジュール調整し、計画的に進めていく必要があります

円満退職するまでの手続きと注意したいポイントについては、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

pixta_61536791_L (1).jpg転職理由を無理やりポジティブな内容にする必要はありません。
もともと、転職理由はネガティブなものではなく、その根底にはポジティブな理由が隠れているからです。ネガティブな理由で退職したいという気持ちは、現状を打破し、生き生きと仕事をしたいという想いと表裏一体です。

一度自分の気持ちを見つめ直し、「どんな環境で仕事をしたいのか」「目標とするポジティブな自分はどんな姿か」を思い描けば、「転職で目標とする自分を実現する」というポジティブな転職理由へと変換できるはずです。

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執筆・編集

マイナビエージェント編集部

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