更新日:2024/02/16
この記事のまとめ
「職務経歴書の資格欄の正しい書き方が知りたい」
「自分の資格やスキルを効果的にアピールしたい」
など、自分の保有資格を職務経歴書にどう記載すれば良いか、お悩みの方もいらっしゃるでしょう。
職務経歴書の資格欄は、採用担当者が自社にマッチする人材を見極めるために重視する項目です。
したがって、採用担当者の視点をもって記載することで、高評価を得られる可能性が高まります。
そこで今回は、職務経歴書の資格欄の目的や必要性、記載にあたっての注意点やポイント、転職に備えて取得しておくと良い資格などを解説します。
現在転職に向けて活動している方はもちろん、いまは予定していない方も知識が役立つときがくるかもしれないので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
まずは、職務経歴書の資格欄にどのような目的や必要性があるのかを紹介します。以下を理解すると、採用担当者の視点で物事を捉えられるようになるでしょう。
応募先の採用担当者は、職務経歴書に書かれた資格や免許から、応募者が「これまでにどのような仕事をしてきたのか」「入社後はどのような分野で知識やスキルを活かしてくれそうか」「資格を活かしてどのようなキャリア形成を目指しているのか」といったことをイメージします。
つまり資格欄は、現時点の知識やスキルを知るだけでなく、入社後のイメージにもつながるのです。入社後の働く姿がイメージしやすい人材ほど採用の可能性もアップするため、資格欄の内容は「これまでのキャリアや実績に紐付いたもの」にしましょう。
保有資格は知識の証明であり、企業が「自社の求める人物像とマッチしているか」を検証するための材料です。企業が提示する募集要項に対して応募者が「自分は見合ったスキルをもっている」ことを示すうえで、職務経歴書の資格欄は重要な役割を担います。
もちろん、資格はあくまでも選考材料の一つにすぎないため、資格の有無や内容で採否がすべて決まるわけではありませんが、客観的にひと目でわかる明瞭な基準として、採用担当者は注目しています。
資格やスキルの保有は応募者が努力してきた結果なので、評価に値するポイントです。ただし、資格やスキルを実務に活かす応用力があるか、また、そもそも資格自体に実用性があるのかは、努力とは別問題です。そのため採用担当者は、資格欄に記載された内容に関して、あらゆる角度から自社の利益に資するものかを見極めようとするのです。
職務経歴書で効果的に自己PRをする方法については、以下の記事も参考にしてみてください。
職務経歴書の資格欄を書く際には、注意すべきポイントがいくつかあります。アピールのつもりが逆効果になってしまう場合もあるので、以下の2点を覚えておきましょう。
これまでのキャリアや実績と関連した資格や免許以外に、複数の資格を取得している場合もあると思います。その場合、すべての資格を書く必要はあるのでしょうか。
結論としては、「応募先の仕事と無関係の資格は、記載しないか、簡潔に記載する程度にとどめる」ことがベターです。持っている資格すべてを書くことが、必ずしも好印象につながるというわけではありません。
というのも、採用担当者によっては、「いろいろな分野の資格に挑戦していて成長意欲がある」と評価する方もいれば、「なぜこの資格を活かせるキャリア形成を目指さないのか」と疑問に思う方もいるからです。
職務経歴書の資格欄で重要なのは、資格の数ではなく、記載した資格とこれまでのキャリアが、あるいは応募先企業の業務がどれくらい関連しているかということです。資格を複数所持している場合は、職務経歴書に優先して記載すべき資格はどれかを判断し、取捨選択しましょう。ただし、運転免許やPCスキル関連の資格など、幅広い職種で活かせる資格や免許は記入しても構いません。
企業側は、資格欄の情報をもとに、募集ポジションを任せられる人材であるかどうかを測ろうとしています。そのため、関連性の低い資格を含めると、適性が低い人物だと判断されるリスクがあります。また、関連性の低い資格を書いてしまうと、ほかにアピールにつながる有力な資格が埋もれてしまう恐れもあります。
大切なのは「応募先企業での実務に役立つ資格をもっているか」であり、とにかく書けば良いというものではありません。せっかくの資格がマイナスイメージにつながってしまわないよう、本当に記載すべき資格を取捨選択しましょう。
資格欄には、取得した資格や免許をただ羅列すればいいというわけではありません。応募先にアピールしたい内容を踏まえて、わかりやすくかつ正確に記入する必要があります。
ここでは、資格欄を記入する前に押さえておきたい7つのポイントを見ていきます。
「簿記」「英検」など、略称で広く知られている資格は数多くあります。ただし、履歴書や職務経歴書などには略称ではなく正式名称で記入しましょう。
たとえば、「簿記」とひと口にいっても、大手の「日商簿記」だけでなく「全商簿記」「全経簿記」などの資格もあります。「簿記」という表記だけだと、どの資格を指しているのか判断できません。こうした誤解を防ぐためにも、資格や免許はすべて正式名称で記入することが推奨されているのです。
また、同じ資格でも「1級」「2級」「3級」と階級が分かれていたり、スコアがあったりと、知識やスキルのレベルが段階的に認定されているものも少なくありません。専門的な資格ほど資格の階級やスコアによって担当できる業務範囲も変わってくるため、正確に記入する必要があります。
例)
・簿記→「日本商工会議所簿記検定試験3級」
・英検→「実用英語技能検定2級」
・MOS→「Microsoft Office Specialist Excel 2019」「マイクロソフト オフィス スペシャリスト Excel 2019 Expert」
先程解説したように、持っている資格が多い場合は、応募する職種の業務と関連性の高い資格をメインに記入しましょう。事務職であればPCスキル関連の資格、経理であれば簿記関連の資格、システムエンジニアならIT関連の資格をそれぞれ中心に記載します。あくまで実務に活かせる知識やスキルをアピールすることを心掛けましょう。
ただし、TOEICやTOEFLといった英語系の資格やPCスキル系の資格は、職種を問わず評価する企業が多くなっています。これらの資格を持っている場合は忘れずに記入しましょう。
資格欄は、職務経歴書、履歴書それぞれにありますが、職務経歴書に書かれている内容と履歴書に書かれている内容は重複して問題ありません。履歴書に記載してある資格が職務経歴書に記載されていないと、採用担当者によっては不審に思ったり、マイナスイメージにつながってしまったりすることもあります。履歴書と職務経歴書で記載する資格名は統一しましょう。
資格欄では、「取得」「合格」「認定」の3つを使い分けると、より正確かつ丁寧な内容にすることができます。どの表記にすべきか調べる時間がない場合は、取得や合格を省略しても大きな問題にはなりませんが、職務経歴書の質をより高めたい場合は、これら3つの言葉をきちんと使い分けることをおすすめします。
取得:自動車免許や医師、税理士といった「免許」を交付される資格が対象です
合格:英検や簿記といった「合格証」が交付される資格が対象です
認定:講座などを修了することで「認定証」が交付される資格や講座が対象です
資格や免許によっては有効期限が定められているものもあるため注意しましょう。職務経歴書に記入する前に、まだ有効な資格かどうかを必ず確認してください。また、階級やスコアも正確なものを記入できるよう、あらためて確認することが大切です。
受験が終わり結果待ちの方、合格確認後に証明書の発行を待っている方などは、職務経歴書にその旨を記載して問題ありません。資格名に続けて、正式な取得見込みの時期を記載しましょう。
また、今後受験を予定しており勉強中の場合も、職務経歴書に記載しておきましょう。その際、具体的な進行状況や受験予定日も記載すると、計画性や成長意欲を示すことができます。
また、知識やスキルを学ぶためにセミナーやスクールなどへ通っている場合も、その内容を職務経歴書に書くことで、知識やスキル向上のために、意欲的に学ぼうとする姿勢をアピールすることができます。
例)
・ITパスポート試験 2023年8月取得見込
・文部科学省後援 秘書技能検定試験2級 2023年10月受験予定
特に記入できる資格がない場合は、資格欄には「特になし」と記載します。
実務についてアピールできるのは保有資格だけでなく、これまでに身に付けたスキルや経験からも可能であるため、「資格以外でアピールしよう」と切り替えることが大切です。
ここでは、いまから転職に活かせる資格を取得したいという方に、おすすめの資格をご紹介します。
上記以外にも、転職に有利な資格は多数あります。以下記事を参考に、ぜひ取得を検討してみましょう。
転職エージェントでは、履歴書や職務経歴書の添削サービスを行っているところも多くあります。資格欄だけでなく、自己PRや志望動機などの質をさらに高めることにもつながるため、ぜひ利用してみてください。
マイナビエージェントでは、書類選考の通過率を高めるために、キャリアアドバイザーによる応募書類の添削を行っています。転職がはじめての方でも、安心して活動を進められるためのサポートをご提供しています。まずはお気軽にご相談ください。
職務経歴書の資格欄は、これまで積み上げてきた知識やスキル、努力の成果をアピールできる絶好の場です。ただし、応募先企業はあくまでも「自社にマッチする人材か」「募集ポジションで成果を出せる人材か」という観点で書類をチェックしているため、記載すべき資格や書き方は工夫が必要です。
あなたの保有資格やスキルを最もいい形でアピールできるよう、本記事の内容を参考にぜひ理想的な書き方を実践してみてください。
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