更新日:2024/06/21
この記事のまとめ
社会人として数年間経験を積んで、仕事にも慣れてくる20代後半になると、そろそろキャリアアップ転職を目指したいと考える方も出てくるでしょう。
しかし、安易な転職を繰り返すだけでは、キャリアアップを果たすことはできません。
キャリアアップにつながる転職をするためには、しっかり目的意識を持つことが大切です。勢いで転職を目指すのではなく、どんなことに注意しておけば良いのかを知った上で転職活動を行いましょう。
目次
そもそも、20代後半で転職を目指す方のマインドとはどのようなものなのでしょうか。
「仕事を辞めたい」「転職したい」と考える瞬間というのは、多くの方にあるものです。そのとき、具体的にどのような理由からそういった気持ちを抱いたのか、あらためて考えてみてください。ここでは、よくある転職理由を5つご紹介します。
チャレンジしたい仕事があるという、前向きな理由で転職を目指すケースがまず挙げられます。今している仕事自体に不満はないものの、他に目指したい職種や業界がある場合は、転職を考えることになるでしょう。
このパターンには、「元々目指していた仕事とは別の仕事に就いたものの、やはり夢をあきらめられない」というケースと、「仕事をする中で、他の業界や職種に興味が出た」というケースの2パターンがあります。
元々、志していた業界であれば、業界研究などは十分できているでしょう。しかし、そうでない場合は、自分が興味を持った業界が、本当に期待したとおりの環境なのか調べる必要があります。
給与が低い、労働時間が長いなど、待遇への不満も転職理由となります。自分がしている仕事に対して、あまりにも低い対価しか得られなかったり、プライベートの時間が一切取れないほど激務だったりすることが引き金となって、転職を考える方も多いでしょう。
給与や労働時間は、雇用契約を結ぶ際に明示されるものです。しかし、実際に働き始めてみたら、「当初想定していたものとは違っていた」ということもあります。
契約条件と実態が明らかに違う場合は、会社側と交渉をすることもできますが、そうでない場合や、交渉の労力をかけるのが嫌だという場合は、転職をすることになります。
職場の人間関係は、快適に働けるかどうかを左右する非常に重要なポイントのひとつだといえるでしょう。しかし、これは実際に働き始めてみなければわかりません。
会社の雰囲気は面接のときにある程度知ることができても、一緒に働くメンバーがどのような方なのかを詳細に知ることはできないのです。
働き始めた後で、「苦手な人がいる」「上司が威圧的でストレスを感じる」といった問題がわかった場合、それが大きなストレスにつながるのであれば転職を考えるべきでしょう。
自分の仕事内容や勤めている会社に対して誇りを持てるかどうかは、社会人としての毎日を充実したものにできるかどうかに直結します。経営方針に疑問を感じたまま働き続けることは、大きな負担となるでしょう。
また、将来性がないと感じている場合、長く勤めて一緒に成長していこうと思うことはできません。共倒れになる前に辞めてしまおうと考えるのは自然なことです。
「他にチャレンジしたい仕事がある」という転職理由と似ているようにも思えますが、こちらは「今の仕事が嫌だ」というネガティブな理由となるため、本質が異なります。
「仕事が嫌だ」「この仕事は自分に向いていないのではないか」と感じるのは、それほど珍しいことではありません。
しかし、その気持ちが転職を真剣に検討するほど強いのであれば、社会人としての時間を無駄にしないためにも、早急に対処する必要があるでしょう。
20代後半で転職を志している方に対して、採用をする企業側は一体どのようなことを求めているのでしょうか。企業が求めることを正しく理解しておけば、選考過程で適切な自己アピールをすることができます。
新卒採用と中途採用の大きな違いが、即戦力になれるか否かです。20代後半という比較的早い段階での転職でも、社会人としての基礎はできていると判断されるため、入社後すぐに会社の一員として活躍することを求められるケースも珍しくありません。
少なくとも、ビジネスマナーや社会人としてのマインドについては、習得している必要があります。
30代、40代の中途採用と20代後半での中途採用の違いが、ポテンシャルの高さです。数年の社会人経験があるとはいえ、20代後半の転職者に対しては、今後の可能性に対する期待が寄せられます。
自分自身を高めていきたいという気持ちが強く感じられる方や、転職先の社風に素直になじめると感じられる方が求められるといえるでしょう。
これまでの経験や培ってきたスキルというのは、実際の業務に直接関わっていたかというだけの話ではありません。大切なのは、「これまでの経験やスキルを、どのように転職先の仕事に活かせるか」ということです。
自分の経験やスキルを転職先の会社でどのように役立てるかは、柔軟性や応用力の高さにも通じることです。持っている能力を無駄にせず、十分に活かせるかどうかが重視されます。
20代後半で転職を考えたときは、次の4つの点に注意して、転職活動を進めるようにしてください。
自分の希望を叶えられる転職をするためには、まず、希望することをはっきりさせておかなければいけません。
同じ転職でも、「キャリアアップを目指した転職がしたいのか」「キャリアチェンジをしたいのか」によって、考えるべきポイントは異なります。転職活動の軸を定めるためにも、最初に「転職することによって実現させたいことは何なのか」を定めておきましょう。
描いていた目的が果たされないのであれば、転職をする意味が失われてしまいます。応募先は安易に決めるのではなく、本当にその企業で働くことで、自分が目指したものが手に入るのかどうかを考えましょう。
そのためには、事前にできる限り企業情報を集めることが大切です。労働条件だけでなく、実際の会社の様子や働いている方の口コミ、離職率、業界内の立ち位置、経営方針などを調べておくようにしてください。
企業情報を集めることは、応募書類の作成や面接の際にも役立ちます。それぞれの企業の方針や業務内容、採用部署で求められていることなどを分析し、自分のアピールの方法を変えましょう。
転職活動では、自分が持っているスキルや経験といった"カード"の中から、応募先で求められているものを的確に提示していくことが大切です。
広く浅く説明するのではなく、特に求められていると思われることについて深くアピールすることで、より魅力的な人材であると感じてもらうことができます。
自己アピールをするためには、まず、自身で自分の能力や経験を意識しておかなければいけません。
自分に何ができるのか、これまでに何をしてきたのかをあらためて書き出して、それを転職先で活かす方法について考えてみましょう。たとえ、その業界や職種での経験がなかったとしても、これまでに培ってきたスキルや経験を活かせる方法を探し、企業に対して積極的にアピールしていくことが大切です。
それでは、20代後半で転職をする場合、転職しやすい業界や業種にはどのようなものがあるのでしょうか。
いくつかの業界や職種をご紹介しますので、転職先選びの参考にしてください。
専門性の高さが求められる職種は、20代後半であっても転職しやすい業種です。
たとえば、ITエンジニアや不動産関連業などがそのような業種といえます。
もちろん、すでに資格を取得していたり、専門知識を持っていたりすれば転職活動も有利に進みますが、たとえ未経験であっても、人材を確保するため、仕事を通して育てていこうと考える企業も少なくありません。
また、働きながら資格を取れる職種もありますので、未経験であってもチャレンジし、自分のスキルを高めていくのもいいでしょう。
深刻な人手不足が続く業界は、転職しやすいといえます。
そのような業界は、下記のようなところが挙げられます。
いずれの業界も慢性的な人手不足が続いており、常にたくさんの求人が出ています。
運送業を除けば、基本的には特別なスキルや資格は必要なく、人柄の良さやポテンシャルがあれば未経験からでも活躍することができます。
また、介護職のように、資格を取得することで関われる仕事の幅が広がったり、給料がアップしたりする職種もあります。自分なりに勉強してスキルアップを目指せば、即戦力として求められる可能性が広がるでしょう。
事務職は求人数自体、多くはありません。しかし、一般的な事務処理能力をはじめとして、顧客対応やパソコンを使用した資料作成など、多岐にわたったスキルが求められ、若手であるほど採用されやすいことから、20代後半で転職する方が目指すには良い職種でしょう。
また、経理、医療事務、法律事務など、様々な専門知識が求められる分野もありますので、必要な資格を取ることで、企業から求められる傾向があります。
人材サービス業界とは、人材派遣や人材紹介、アウトソーシングなど、顧客企業に必要とされる人材をマッチングさせるのが主な仕事です。人手不足などを背景に顧客企業のニーズも多様化し、需要も年々高まっている業界です。
そのため、求人数も拡大傾向にあり、人柄や熱意が重視されやすい業界であるため、未経験でも転職しやすいといえます。
ベンチャー企業では、常に新しい施策を打って事業を拡大する動きがあるため、企業内で様々な職種を必要としています。ですから、たとえ未経験であっても、ともに学んで成長していこうとする強い成長意欲を持った人材は歓迎されます。
また、大手企業のようにネームバリューが大きくはないため、人材確保に苦労しているところも多く、20代後半で転職するには狙い目かもしれません。
本当の転職の成功とは、応募した企業からの採用通知をもらうことではありません。自分が求めていた仕事や職種に就き、満足して働ける環境を手に入れることができて、初めて「転職が成功した」といえるのです。
目についた企業にひたすら応募を続けているようでは、転職を成功させることは難しいでしょう。企業の情報収集と自己分析を十分に行い、本当に希望に合致する企業を選定するようにしてください。
転職エージェントを利用することで、企業情報を効率良く集めたり、自分の強みやスキルの見直しをしたりすることができます。自分自身のキャリアビジョンを見失わないためにも、第三者の視点も参考にしながら転職活動を進めましょう。
転職全般
事務職の転職理由や志望動機はどう書く?ポイントや盛り込みたい内容を解説
転職全般
入社5年目での転職|メリット・デメリットや成功のポイントを詳しく解説
転職全般
仕事と子育ての両立は難しい?成功させるポイントやおすすめの仕事を紹介