更新日:2024/03/07
ここでは、事務職に転職する場合の志望動機や自己PRの書き方のポイントを例文も示しながら見ていきます。
事務職は基本的にデスクワークですが、部署によって業務内容や求められるスキルが異なります。それぞれの部署で求められる事務職のスキルも合わせて紹介しますので、転職活動の参考にしてください。
目次
事務職の業務内容は、所属する部署によってかなり異なり、その範囲も広範に及びます。それぞれの業務内容について、詳しく見ていきましょう。
一般事務は、オフィスワークのうち最も基本的な職種です。具体的な仕事内容としては下記が挙げられます。
下記のような、「会社を支える業務」を行うのが総務事務の主な仕事です。
また、中小企業やベンチャー企業のように人事部や法務部、広報部などがない企業では、人事・労務関係(給与計算など)、法務事務(契約書の作成など)なども総務事務の業務となります。
経理事務の主な仕事は、会社が行っているお金のやり取りが、正確に処理されるように、動きを記録・管理する仕事であると考えるといいでしょう。
現金以外にも小切手・手形、預金などの動きについても記録・管理します。また、決算業務の補助作業を行うこともあります。
営業事務とは、外回りで会社にいないことが多い営業職に代わって、事務作業の面から営業部門のサポート・バックアップをする仕事です。
具体的には、下記のような業務があります。
人事事務とは、採用、労務管理、給与支払いなど、人事部が担当する仕事を、書類作成や手続き業務などを通してサポートする仕事です。
下記のような労務関連業務が主になります。
その他、以下に挙げるように、一般的な事務職とは異なる業務を担う特殊な事務職もあります。
病院やクリニックで働く事務職を「医療事務」といいます。医療事務の主な業務内容には、下記のようなものがあります。
また、他にも健康保険組合、国民健康保険組合などに対して診療費用を請求する際に必要な「レセプト(診療報酬明細書)」という書類を作成するレセプト業務があります。
事務職の公務員とは、主に都道府県庁や市・区役所、町村役場、またはその出先機関で働く職員をいいます。
大きく分けると「行政事務」「学校事務」「警察事務」の3つ分けられます。
役所の一般事務職となる「行政事務」はさまざまな窓口があり、それぞれの課で住民の対応や書類作成にあたります。
「学校事務」は国立大学や公立の小中学校で、備品・教材の発注管理、教職員の給与計算など教職員の業務をサポートする事務職です。
「警察事務」では警察署内のシステム管理や備品の発注、会計業務など警察業務全般をサポートするなどがあります。
専門的な知識や技能が必要とされる事務職になり、商社やメーカーで、輸出・輸入に関する手続きや申請を行う「貿易事務」や、生命保険や損害保険に関わる事務を行う「保険事務」が当てはまります。
「貿易事務」は他の事務職よりも専門性が高く、貿易に関する専門知識のほか、英会話や英文書類作成のスキルなどが求められることもあります。主な業務内容としては、下記が挙げられます。
また、「保険事務」での主な業務内容としては下記のようなものがあります。
そのほかにも、各種資料作成や代理店への事務フォロー、顧客データの管理、分析なども保険事務の業務です。
所属する部署や事務職の種類の違いに関わらず、事務職全般に共通して以下のようなスキルが求められます。
事務職では、データ入力や書類・資料の作成が業務の大半を占めると言っても過言ではありません。
ですから、基本的なパソコンソフトであるワード、エクセル、パワーポイントなどを使いこなせることは必須のスキルだといえます。さらに作業の正確さや速さがあれば、よりアピール度が高まるでしょう。
事務職の仕事は守備範囲が広く、一つの作業をしながら他の作業にも対応しなければいけないということも少なくありません。例えば、データ入力作業をしながら電話応対をするといったことは日常茶飯事です。
そのため、データ入力や書類作成、来客や電話対応、スケジュール調整、会議の準備など多岐に渡る業務を円滑に、かつ正確にこなすことができるマルチタスクへの柔軟な対応力が求められます。
事務職は、所属する部署の仕事がうまくいくためのサポートをする仕事ですから、日頃から部署のメンバーとのコミュニケーションが取れている必要があります。また、接客対応で外部の人と接したり、他の部署と連携して仕事を進めることも多いため、コミュニケーション能力の高さは事務職にとって重要な資質だといえるでしょう。
事務職の仕事というのは、依頼された仕事を正確に素早く処理し、その部署のメンバーや業務のサポートをするのが本分です。事務職はさまざまなスキルに長けていることが大切ですが、仕事の正確さは何にも増して重要なスキルだといえるでしょう。ミスを起こさないためにチェックリストを作成や、優先順位を判断したりといった能力も欠かすことができません。
事務職への転職で履歴書に志望動機や自己PRを書く際のポイントは、事務職の経験がある場合とない場合によって異なります。
以下、事務職未経験、事務職経験者それぞれの書き方について、例文をもとに見ていきましょう。
未経験の場合、経験や実績がありませんので、他の職種で身に付けてきたスキルを事務職に役立てられること、自分の長所を事務職にどう生かしていくかといった点がアピールポイントとなります。
「前職の販売職では、仕事を通して高いコミュニケーション能力を身につけることができました。事務職でも電話対応や来客対応など、お客様とコミュニケーションを取る機会も多いので、コミュニケーション能力の高さを十分に生かせると考えています。」
「私は、周囲の様子に気を配ることが得意です。前職でも、部署のメンバーと上手くコミュニケ―ションを取りながら、業務が円滑に進むような対応を心がけてきました。事務職でもそうした経験を生かして、部署の業務が円滑に進むことをサポートできると考えています。」
経験者の場合は、前職(現職)での経験や実績をアピールしたり、なぜこの会社の事務職に転職したいのかという思いをアピールするといいでしょう。
「前職では、営業部において売上げや在庫のデータ入力・集計の業務を3年にわたって担当しておりました。スキルの向上を図り、部署の業務の効率化を進めるべく、MOSの資格も取得いたしました。」
「私はこれまで5年間、経理事務として勤務してまいりました。この度、御社が新規支社の設立にあたって経理事務を募集していることを知り、応募いたしました。御社は業界でも著しい成長を遂げられており、ぜひ私もこれまでの経験を生かし、○○支社の立ち上げスタッフとして新規展開に尽力させていただきたいと考えております。」
ここでは、事務職の志望動機の書き方のNG例とOK例を紹介します。NGポイントをどのように修正すればよい志望動機になるのか押さえておきましょう。
「事務機器リースの法人営業を担当し、多くの取引先の担当者の方と商談を行っていましたので、コミュニケーション能力や交渉力には自信があります。
こうした能力は、御社の新規営業部門の事務職にも活かせると考えています。これまでの経験を十分に発揮し、御社に貢献したいと思います。」
〈ポイント〉
問題なさそうに見えますが、漠然としていて具体性がないので、採用担当者の印象には残りにくい志望動機だといえます。
「前職では、事務機器リースの法人営業に携わっておりました。営業活動の際には、お客様への提案用資料を個別に作成してわかりやすい説明を心がけ、商談をスムーズに進めることができました。
提案用資料を作成する際にワードやエクセルを駆使しておりましたので、パソコンスキルも身についています。そこでこれまでの営業経験やパソコンスキルを十分に発揮し、御社の新規営業部門に事務として貢献したいと考えています。」
〈ポイント〉
営業職で培ったコミュニケーション能力や交渉力を生かして、この会社で営業事務職に就きたいことが明確になり、事務職で生かせるスキルがあることを盛り込んだことで、よりアピール度が強い志望動機になっています。
事務職への転職にあたっては、経験者であればこれまで経験や実績、未経験者であれば他の職種で培ってきた経験やスキルをどう生かして貢献したいと考えているかを志望動機や自己PRで伝えるかが大切です。
そのために、あなたが転職を考えている事務職の種類や業務内容を研究し、自己分析をしっかりと行ったうえで、アピール度が高い志望動機や自己PRをまとめることができるよう、これまでのポイントを踏まえた転職活動を進めていきましょう。
転職について分からないことがあれば、エージェントにご相談ください。
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