更新日:2024/10/08
企業に勤めている人は、多かれ少なかれ、仕事をする上で総務部と関わりを持つことがあるでしょう。
しかし、実際どこからどこまでの業務を担っているのか、わかりにくい部分もあります。その理由は、総務部の仕事内容が、非常に多岐にわたるからです。
ここでは、総務部の業務内容や魅力のほか、どのような人に向いている仕事なのかをまとめました。
目次
総務の仕事内容は、大きく5つに分類できます。具体的な仕事内容を整理してみましょう。
専用の受付スタッフを置いていない会社では、来客の対応や案内などを総務スタッフが行うことが多いです。
また、直接の訪問だけでなく、外部からの電話やメールの対応についても、総務部が窓口になっている場合があります。代表番号にかかってきた電話を各部署に取り次いだり、メールフォームからの問い合わせに対応したりといった業務です。
ちなみに、企業規模や業務内容によっては、専門のテレフォンオペレーターやメールオペレーターがいる場合もあります。
総務は、社外だけでなく、社内で起こったトラブルへの対応や、郵便物の仕訳や差し出し、社員の健康診断の手続き対応など、社内における社員の窓口としての役割も担っています。
また、社員が入社した際、ロッカーやビルの鍵の貸与手続きのほか、机やパソコン、名刺の手配などを行うのも総務の仕事です。
同様に、退社時には貸与物の返却手続きなどを行います。
企業には、文具類や衛生用品、電灯、非常用の備蓄品など、様々な備品があります。このような備品の在庫を管理し、適宜発注を行うのも、多くの場合総務の仕事となります。
社内清掃は専門業者が入る場合が多いものの、社内環境を整えるための管理等は総務が行います。
また、社用車や会議室の管理、福利厚生制度に関する各種対応なども総務の仕事です。
取引先や顧客を相手にしたイベントの企画・運営は営業企画等が担う仕事ですが、キックオフや忘年会といった社内イベントや、株主総会の企画・運営は総務が行う場合が多いです。
企画立案から進行表の作成、参加者のとりまとめ、会場の確保、必要な物品の手配など、イベント運営に関するほぼ全てを行います。
総務の主な業務は、社員が快適に過ごせるよう、社内環境を整えたり、管理したりすることです。これに関連して、人事や労務といった、その他のバックオフィス業務についても総務が行う場合があります。
それぞれの仕事内容を見てみましょう。
総務は、人事のサポートを行う場合もあります。総務が対応するサポート業務の内容として、人材採用を行う際の履歴書の管理や、入退社に伴う社員名簿の作成、管理、応募者への連絡といった採用事務が挙げられます。
また、新人研修の会場予約や、研修を行う際の備品管理など、各種研修で人員を必要とする業務をサポートするのも総務の仕事です。
労務は、社員の給与計算や社会保険の加入・脱退手続き、住民税の管理、交通費の管理、年末調整業務など、給与に関する仕事を行います。
社員数が少なく、労務の部署がない場合、労務の仕事全般、または給与計算を外注してそれ以外の交通費や残業時間の管理のみ、総務の担当となることが多いです。
社内の様々な問題に対応する総務部には、やりがいという面でも、キャリアの築き方という面でも魅力があります。総務の仕事の魅力を5つピックアップしてまとめました。
社員全てが社内で快適に過ごせるように環境を整えるとともに、健康診断や社内企画、福利厚生等を通じて、社員の心身の充実を図るのが総務の役割です。
また、総務は売上を上げることが仕事ではありませんが、総務がいなければ、営業部員の業務効率は低下し、売上に響く可能性があるでしょう。
社員のモチベーションや業務効率アップのために、総務の働きは欠かせません。総務の仕事は派手さこそないものの、大きなやりがいにつながります。
こまごまとした日々の雑務も担当する総務の仕事は、何かと社員に感謝されることが多いものです。ちょっとしたことでも感謝の気持ちを表してもらえれば、仕事への活力になるでしょう。
社外の人間から感謝される仕事はたくさんありますが、社内の人間に感謝される仕事は、それほど多くありません。同じ企業で働く仲間のために動き、感謝される仕事に就きたいという人にとって、総務部は大きなやりがいを感じられる部署です。
総務部は、日々、様々な部署から仕事の依頼を受けます。文書作成のような、ちょっとした頼まれ事をすることもあるかもしれませんし、会議室の手配や来客対応、資料の準備などを行うこともあるでしょう。
総務は業務上、多くの部署の仕事を経験することができます。企業内の様々な業務内容を幅広く把握できるため、別の部署への異動や転職を考える際にも、どこがどのような仕事をしているのかイメージがつきやすいでしょう。
総務として働く中で、パソコンスキルやコミュニケーション能力、交渉力、管理能力等を培っていくことができるのも魅力でしょう。
また、担当範囲や企業の業務内容にもよりますが、語学や人事に関するスキルなどを身に付けることもできます。
総務として働きながら、企業で役立つ多くのスキルを幅広く身に付けられる点は、キャリアアップを考える上で価値のあることでしょう。
総務は、総務アシスタントなど、未経験からでも応募できる求人が多くあります。ある程度のコミュニケーション能力やパソコンスキルがあれば、別の業種から転職することも可能です。
さらに、総務で身に付くスキルや経験は、総務以外の仕事に応用できることが多いため、転職を目指す際にもアピールしやすくなります。
どのような業種への転職を目指す場合でも、総務で培った交渉力やコミュニケーション力、社内企画の運営といった実績が役立つでしょう。
総務として活躍するにはどのような素質や能力が求められるのでしょうか。
ここでは、総務の仕事で欠かせない4つの素質や能力をご紹介します。4つ全てあてはまるようなら、社員から感謝される総務として活躍できるでしょう。
社員が快適に働けるような環境づくりのため、総務にはきめ細やかな気配りが必須です。社員の希望に応じた働きをするだけでなく、プラスアルファの気配りができる人や、言われた以上の働きをできる人は、総務担当者として多くの社員から感謝されます。
総務担当者は、社内の様々なトラブルを未然に防いだり、困っている社員がいないか確認したりと、常に会社全体に気を配る仕事です。総務が十分な気配りができないようだと、企業の運営に差し障りかねないでしょう。
総務の仕事には、基礎的なパソコンスキルが必須です。総務はメール対応や文書作成、パソコンを利用したスケジュール管理、会議室の予約管理、備品の受発注といった業務を行います。
具体的なソフトの操作方法などは研修で学ぶことができますが、パソコンの基礎的な知識がなければ、スムーズに理解をすることは難しくなります。
応用的な操作は、業務を行っていくうちに覚えることができます。パソコンで情報検索を行ったり、タッチタイピングを練習したりして、基本的な知識を身に付けておきましょう。
総務への転職を目指すのであれば、社会人としてのマナーが身に付いていることは最低限の条件です。
総務は、取引先や顧客と積極的に関わる仕事ではありません。しかし、企業を訪ねてきた人が最初に受付で会うのは、総務の担当者です。電話対応やメール対応についても同様で、総務の対応が企業イメージを左右する可能性もあります。
社会人としての基礎的なマナーやふるまいが身に付いているかどうかは、主に社内の仕事を行う総務担当者であっても必須だといえるでしょう。
総務には日々、様々な社内の問題が持ち込まれます。それぞれのトラブルや要望に対して、優先順位をつけてスピーディーな対応をしていくことができなければ、他部署の仕事がとどこおる原因にもなりかねません。
どのようなトラブルが発生しても慌てず、臨機応変に対応できる冷静さが求められます。
総務は業務範囲が広く、社内の様々な要望やトラブルに対応する必要がある仕事です。それに加えて、社内の備品管理やイベント企画といった仕事もこなさなければいけません。
しかし、幅広い業務に対応するからこそ身に付けられるスキルや、社内対応を行う仕事ならではの魅力もたくさんあります。
「総務の仕事に挑戦してみたい」「もしかしたら自分は総務に向いているのでは」という方は、転職活動の第一歩として、情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
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