更新日:2024/03/05
この記事のまとめ
一般的には、40代以上の転職では、プロフェッショナルを求められる傾向があるといいます。それだけに「資格なしの状態で40代から女性が転職するのは難しいのだろうか」と、悩まれる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、資格なしの40代女性向けに、転職市場のリアルな事情や、転職を成功させるための対策を解説します。転職を検討している方は、ぜひご一読ください。
目次
ここでは、40代女性の転職事情について、統計を基に客観的な情報をまとめました。いまと昔では働き方のスタイルが変わってきていることから、40代女性だからといって、転職が極めて難しくなることはないといえるでしょう。
総務省統計局がまとめた2022年版の「労働力調査」によると、40代女性の離職経者数はより若年層の世代とおおむね変わらないという結果が出ています。離職経験者のうち、転職を成功させた女性の割合に関してもほぼ変わりません。
以上のことから、40代女性の転職は、10代~30代の女性に比べて難しくなることはないと考えられます。このような結果の背景には、令和元年に施行された「女性活躍推進法」の影響もあるでしょう。現代は、女性であっても年代に関係なく転職を含め働きやすい環境が整えられつつあると考えられます。
ただし50代後半になると転職成功者の割合が減り始め、65歳以上になると著しく減ってしまいます。40代のいま、転職を検討しているのであれば、早め早めの行動がおすすめです。
参照:女性活躍推進法特集ページ(えるぼし認定・プラチナえるぼし認定)|厚生労働省
資格の有無によって分けられた統計データはありませんが、資格を持たないからといって、転職が著しく困難になることはありません。資格の保有が必須条件となる職種でない限りは、保有資格よりもこれまでの経験が重視される職種も多いためです。
これまでの経験を活かせる職種や、未経験でも転職しやすい職種を見極めて計画的に行動すれば、転職成功につなげられるでしょう。
40代の女性におすすめする資格不要な職種は、「事務職」「営業職」「介護職」「保育補助」「看護助手」の5つです。それぞれの仕事内容やおすすめ理由をチェックして、自分の経験や考え方などに合う職種があるかを検討してみてください。
デスクワークを希望しているのであれば、データ入力や書類作成、顧客対応といった仕事が主となる事務職がおすすめです。事務職といっても分野によって求められる能力はさまざまですが、一般事務なら最低限のパソコンスキルさえあれば、資格なしでもチャレンジしやすいでしょう。
また金融関係の経験があるなら金融事務、営業経験があるなら営業事務というように分野が多いことから、これまでの経験を活かせる職場を見つけやすいといった特徴もあります。
営業職は未経験者を歓迎する傾向があるため、性別や年齢を問わず、転職しやすくおすすめです。人とのコミュニケーションを得意とする方や、自分の力を試したいといったチャレンジ精神旺盛な方に向いているといえるでしょう。
営業職は大きく分けて、法人営業と個人営業があるほか、取り扱う商材によっても仕事内容が細かく異なるのが特徴です。次から次へと顧客を開拓していきたいのか、既存顧客との信頼関係を厚くしたいのか、どのような商品を扱いたいのかなど、自分の性質や趣味に合わせて転職先を選ぶとよいでしょう。
介護職もまた未経験者歓迎の求人が多く、性別や年齢を問わず、転職しやすい傾向にあります。高齢者や障害がある方のサポートをする仕事であるため、体力に自信のある方や人の役に立つことが好きな方におすすめです。
また介護職であれば転職後に経験を積めるほか、資格を取得することで、さまざまなキャリアアップもかなえられます。ケアマネージャーや、施設の管理者といったキャリアアップを目指す、もしくは独立開業するといった道もあるでしょう。
過去に保育士に憧れを抱いていた女性には、保育補助をおすすめします。保育補助はその名前のとおり、保育園や幼稚園で先生たちのサポートをする仕事です。
補助全般が業務内容になるため園によっても求められることは異なりますが、事務作業や掃 除片づけなどはもちろん、子どもと関わるケースもあります。保育士のように資格は求められませんが、子育て経験がある方や、事務経験、マネジメント経験のある方は特に重宝されるでしょう。
看護助手は医療現場で看護師をサポートする職種ですが、こちらも特別な資格は不要であるほか、就労者の年齢層が比較的高いのが特徴です。資格がないため専門的な判断による業務遂行はできませんが、看護師の指示があれば、患者と直接関わることもあります。
事務作業も多いほか、介護職に近い業務内容であるため、事務経験や介護職経験のある方は経験がそのまま役立つことも多いでしょう。
資格なしであることを引け目に感じないようにしましょう。40代以上になると資格よりも実務経験を重視されるケースが多くあります。40代に求められるのは、ただの知識ではなく、即戦力となる実用的なスキルです。
たとえコミュニケーション能力や柔軟性といった具体的な資格が存在しないものであっても、これまでの実務経験で培ったスキルがあるのなら、それは立派な強みになり得ます。
資格なしであっても40代女性であっても、転職の難易度が著しく高まることはないため、効果的な対策は決して特別なことではありません。しかし、これらの基本を押さえることは転職成功率を高めるうえで有効なので、ぜひお試しください。
転職成功率を高めるためには、これまでに築いてきたキャリアを活かせる転職先を選びましょう。若年層の求職者を除き、企業は即戦力を求める傾向があるためです。
転職先を探す際には、これまでのキャリアにおいてどのような業務が楽しかったか、向いていると思えたかを振り返ってみましょう。職歴をただ並べるよりも具体的なエピソードとしてキャリアを思い返すことで、適職を見つけやすいほか、自己PRの作成にも役立てられます。
保有スキルや経験からかけ離れた求人に応募しては、「自分を客観視できないのではないか」と評価されやすいため、避けましょう。そのために大切なことは、転職市場において自分のスキルや経験はどれほどのものなのか、自己価値を適正に見積もるように心がけることです。
客観視が苦手な場合には、転職市場をよく知る転職エージェントを利用し、自己価値に見合った求人を探してもらうのもおすすめです。
転職先を探す際には、あらかじめ希望条件をすべて洗い出しておきましょう。希望条件があいまいなまま探していては、優柔不断になりやすいほか、転職後にミスマッチを感じる可能性が高まります。なお希望条件を洗い出す際には、ひとまず思いつくままに箇条書きにした後、譲れない条件と妥協できる条件に分別するとよいでしょう。より具体的な転職先選びができます。
完全に未経験の業界にチャレンジするのであれば、転職しやすい業界を選びましょう。営業職や介護職などは特に未経験者歓迎の傾向が強いため、おすすめです。ただし、転職しやすいからという理由だけで、業界を選んでは後悔しかねません。この先、50代、60代と年齢を重ねたときのことまで踏まえ、理想の人生を描くにふさわしい転職先を熟考しましょう。
今後のキャリアパスやライフプランを考えたとき、必要と感じた場合には、積極的に資格を取得しましょう。なりたい理想像があるのなら、年齢を理由にして諦めてしまうのはもったいないことです。資格によっては意外にも取得難易度が低く、短期間の勉強で済むケースもあるので、まずは資格情報についてリサーチしてみてください。
転職を有利にする40代女性におすすめの資格を5つ厳選しました。興味のある職種に役立てられる資格があれば、ぜひこれらの資格取得を検討しましょう。転職活動中はもちろん、転職後の取得でも、キャリアアップに役立てられます。
「医薬品販売登録者」とは、ドラッグストアやスーパーなどで一般用医薬品を販売する際に必要な資格です。資格者が在籍していない店舗では医薬品の販売が不可となるため、常に一定の需要があることから、転職を有利にしてくれるでしょう。
資格取得の難易度は比較的低く、独学や通信講座などの利用でも、十分だといわれています。初心者であっても、挑戦しやすい資格だといえるでしょう。
「社会保険労務士(社労士)」とは、社会保険に関する各種手続きの代行をするために必要な国家資格です。社会保険労務士として働く場合には、企業の人事や総務といった部署に在籍するのが一般的です。しかしなかには独立する方や、経営コンサルタントをはじめとした別のキャリアに活かす方もいます。
社会保険労務士は国家資格としては受験資格が易しく、誰でも挑戦しやすい反面、試験は高難易度です。独学は厳しいとされるため、専門学校や通信講座などの利用を検討するとよいでしょう。
「キャリアコンサルタント」とは、就職や転職に関する相談を受け、アドバイスを提示する専門家であることを示す国家資格です。キャリアコンサルタントは転職エージェントやハローワーク、大学のほか企業など、さまざまな場所で活躍しているため自分に合った職場を選びやすいでしょう。
資格取得のためには、まず厚生労働大臣認定の養成講習を150時間受ける必要があります。試験難易度自体は決して高くはないため独学でも取得は可能ですが、養成講習を受けなくてはいけない手前、スクールや通信講座を利用するのが手っ取り早いでしょう。
「FP技能士」とは、お金にまつわる相談を請け負う専門家であることを示す国家資格です。家計の見直しから、税金対策、投資運用など、対応する分野は幅広く、金融業界や不動産業界の幅広い企業で役立てられます。日本では数が少ないものの、独立も可能です。
FP技能士の資格には等級がありますが、仕事に役立てるのであれば2級以上をおすすめします。2級の受験資格は、3級合格もしくはAFP認定研修の修了です。スクールや通信講座を利用することでAFP認定研修は修了できるため、効率を求める場合には検討するとよいでしょう。
海外に支店を持つ企業や外資系企業をはじめ、英語力重視の企業であれば、「TOEIC」のスコアが選考を有利にしてくれるでしょう。スコア目安としては、外資系企業の場合は700点以上、海外支店勤務であれば750点以上だといわれています。
ただしネイティブな英語力を求める企業では、スコア以上に実践的な英語力を測られるでしょう。英語による面接を実施する企業も多いため、TOEICの勉強だけでなく英会話のレッスンも同時に進めておきたいところです。
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40代になって転職を考え始めた場合、資格なしという事実が、自信を曇らせてしまうかもしれません。しかし資格はあくまで人材価値を測るための指標のひとつでしかなく、年代を重ねれば重ねるほど、資格よりもこれまでの経験や実績が重視される傾向があります。
経験が活かせる転職先を選べば、40代からでも転職は可能です。しかし仕事における経験が役立つ場面はとても幅広く、ときには想像もしなかった職種で活用できることもあります。「自分の経験を活かせる職種を知りたい」のなら、ぜひマイナビエージェントをご利用ください。お客さまにぴったりの転職先をご提案いたします。
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