更新日:2024/08/06
この記事のまとめ
システムエンジニアとして働いていて「もう限界かも」と感じたときもあるのではないでしょうか。長時間労働や給与、スキル不足、人間関係の問題など、システムエンジニアを辞めたいと思う理由は人それぞれです。しかし、本当に辞めたほうがよいか、判断に迷うかもしれません。
この記事では、システムエンジニアを辞める前に確認したいことや辞めるタイミングの見極め方、おすすめの転職先、求められるスキルについて解説します。
目次
システムエンジニアとして働いていて、辞めたいと感じるときもあるでしょう。しかし、その理由は人それぞれです。理由によって対処法が異なるため、まずは自身が辞めたい理由を明確にすることをおすすめします。ここでは、代表的な理由を4つ見てみましょう。
企業や働き方によって異なるものの、システムエンジニアは長時間労働や休日出勤が多い傾向があります。プライベートの時間が削られて心身ともに疲弊し、「仕事ばかりで友人と会う時間もない」「休日は寝て過ごすことが多い」といった状況では、ワークライフバランスが大きく崩れるでしょう。
こうした環境が続くと、モチベーションの低下や体調不良につながりかねません。自分の生活を犠牲にしてまで働くことに、疑問を感じる方もいます。
マイナビエージェントの調査によると、システムエンジニアの平均年収は455万円で決して低くはありません。ただし、業務量が多い場合、業務に見合った給与を得られずに「頑張っているのに給料が上がらない」と感じる方もいるでしょう。
適正な報酬を得られないと、自分の価値を認めてもらえていないと感じ、仕事への意欲が下がります。「もっとスキルを評価してくれる会社があるはず」と転職を考えるきっかけにもなるでしょう。給与への不満は、システムエンジニアを辞めたいと思う大きな理由のひとつです。
参照:システムエンジニア(制御・組み込み)|職種別平均年収ランキング【2020年版】
自分のスキルアップや成長につながらない業務ばかりだと、モチベーションが下がります。「毎日同じ作業の繰り返しで、新しいことが学べない」「このままでは市場価値が下がってしまう」と不安に感じる方もいるでしょう。技術の進歩が早いIT業界では、常にスキルアップが求められます。自分の成長につながる業務に携われないと、将来が見えなくなり、システムエンジニアを辞めたいと考えるのも無理はありません。
職場の人間関係でトラブルを抱えていると、出社するのが憂鬱になります。「上司とうまくコミュニケーションが取れない」「同僚との価値観の違いに悩まされている」といった状況では、ストレスが溜まる一方です。
人間関係の問題は、仕事のパフォーマンスにも影響を及ぼします。このままでは仕事に集中できないと感じたら、環境を変えることを真剣に考えるのも選択肢です。人間関係のストレスは、システムエンジニアを辞めたいと思う切実な理由のひとつといえるでしょう。
システムエンジニアを辞めたいと感じたとき、理由や職場環境によっては辞めずに解決できるかもしれません。ここでは、システムエンジニアを辞める前に確認したいことと社内で改善を試みる方法を紹介します。自身の理由が当てはまるなら、参考にしてみてください。
上司や人事部門に相談し、業務内容や労働環境の改善を提案しましょう。具体的な問題点を整理し、解決策を提示することが大切です。たとえば、「現在の業務量では残業が多くなるため、人員増強や業務の効率化を検討していただけないでしょうか」といった具合に建設的な提案をすることで、状況が改善される可能性があります。会社も優秀な人材を失いたくないため、歩み寄りの姿勢を見せてくれるかもしれません。
自分のスキルアップのために、会社に研修や資格取得の機会を求めるのもひとつの方法です。「いまの業務だけでは新しい技術に触れる機会がないため、社外のセミナーや勉強会に参加させていただけないでしょうか」と提案してみましょう。
会社としても従業員のスキルアップは歓迎するケースがほとんどで、前向きに検討してもらえる可能性は十分にあります。断られたとしても、成長に対する意欲を前向きにアピールできるでしょう。
社内の他部署への異動やプロジェクト配属の変更を検討するのもよいでしょう。現在の業務では自分の強みを活かしきれていないと感じるなら、社内公募に応募するのも一案です。他部署の業務内容を知ることで、新たな可能性が見えてくるかもしれません。
また、プロジェクトのメンバー変更を申請し、別の案件にチャレンジするのも効果的です。「いまの自分に合った仕事を探してみたい」とアピールすることで、マネジメント層の理解を得られる可能性があります。
体調不良や精神的な疲労を感じている場合、無理せず休職や休暇の取得を検討しましょう。最近仕事のストレスで体調を崩しがちという方は、早めに上司や人事部門に相談することをおすすめします。
休養を取ることで心身ともにリフレッシュでき、仕事への意欲も回復するかもしれません。会社も優秀な人材の健康維持には理解を示してくれるでしょう。一時的に職場を離れることで、自分のキャリアを見つめ直すきっかけにもなります。
システムエンジニアを辞めたいと思ったとき、社内でさまざまな対処法を試しても状況が改善しないこともあります。では、会社を辞めようと決意するのはどのようなタイミングでしょうか。ここでは、システムエンジニアが会社を辞めるタイミングの見極め方を紹介します。
社内で改善を試みても状況が変わらない場合、会社を辞めるタイミングかもしれません。上司や人事部門に相談し、業務内容や労働環境の改善を提案しても改善の兆しが見えないなら、自分の成長やキャリアプランを優先したほうがよいでしょう。「もう少し頑張ってみようかな」と悩んでいる方も、思い切って新しい環境に飛び込むことで新たな可能性が開ける可能性があります。
体調不良や精神的な疲労が蓄積し、仕事のパフォーマンスが低下している場合、会社を辞めるタイミングかもしれません。最近体調を崩しがちと感じている方は、特に要注意です。無理に仕事を続けると、さらに状況が悪化する恐れがあります。一時的な休職や休暇の取得を検討し、心身ともにリフレッシュすることが大切です。それでも改善が見られない場合、思い切って転職を考えるのもひとつの選択肢です。
キャリアプランや将来のビジョンが現在の会社では実現できないと判断した場合、会社を辞めるタイミングのひとつです。いまの会社にいても自分の理想とするキャリアを歩めないと感じたら、転職を真剣に考えましょう。新しい環境で、自分の可能性を存分に発揮できるチャンスが待っているかもしれません。ただし、転職は慎重に進めることが大切です。じっくりと自分の将来を見据え、最適なタイミングで決断しましょう。
転職先が決まり、スムーズに移行できる準備が整ったら、会社を辞めるベストなタイミングです。新しい職場で自分の可能性を思う存分発揮したいと決めたら、引き継ぎ資料の作成や同僚へのあいさつ回りなど、円滑な引き継ぎを心がけましょう。新しい環境でこれまで培ってきたスキルと経験を存分に発揮し、さらなる成長を遂げられることでしょう。
システムエンジニアを辞めて何を目指すかは人それぞれです。多種多様な選択肢があるため、自身のスキルや将来を考えた上で転職先を決めましょう。ここでは、システムエンジニアにおすすめの転職先と必要なスキルを紹介します。
ITコンサルタントへの転職は、システムエンジニアとしての経験を活かしつつ、より高いレベルのスキルを求められるキャリアパスです。業務知識とコミュニケーション能力が重視され、クライアントの課題を的確に把握し、最適な解決策を提案する力が求められます。ITコンサルタントとして成功するには、技術的な専門性に加え、ビジネスの理解と人との関わり方を磨く必要があるでしょう。
プロジェクトマネージャーへの転身は、リーダーシップとマネジメントスキルが試されるチャレンジングな道のりといえるでしょう。
チームをまとめてプロジェクトを成功に導くには、技術的な知識だけでなく、問題解決能力やコミュニケーション力が不可欠です。メンバーの強みを引き出し、モチベーションを高めながら、スケジュールや品質を管理する手腕が問われます。プロジェクトマネージャーとしてのスキルを磨き、自己成長を続けることで、新たなキャリアの扉が開かれるでしょう。
データサイエンティストへの転職は、統計学や機械学習の知識を武器に、データの力で企業の意思決定を支援するやりがいのある道です。大量のデータから価値ある情報を見出し、ビジネスの課題解決に役立てるには、高度な分析スキルとビジネスセンスが求められます。データの可視化や機械学習モデルの構築など、専門的な技術を磨きながら、データドリブンな企業文化を作る一翼を担えるでしょう。
自社サービス開発企業への転職は、特定の言語やフレームワークに特化したスキルが武器になります。たとえば、Pythonを使ったWebアプリケーション開発やReactを用いたフロントエンド開発など、自社サービスの開発に必要な技術力が求められるでしょう。
専門性を高め、その分野で価値を発揮することで、自社サービスの成長に貢献できます。新しい技術やトレンドにもアンテナを張り、常にスキルアップを怠らない姿勢が、自社サービス開発企業で活躍する鍵です。
システムエンジニアを辞めたい理由は人それぞれです。自身が辞めたいと思う理由を明確にすることで、業務内容や労働環境に対する改善策の提案や異動申請によって会社を辞めずに済むかもしれません。それでも状況が改善しないなら、転職を検討するとよいでしょう。
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