更新日:2023/07/31
この記事のまとめ
システムエンジニアへの転職を考えているものの、「きつい仕事」と聞いてためらっている方もいるでしょう。システムエンジニアがきついといわれている背景には、いったいどのような理由があるのでしょうか。
この記事では、システムエンジニアの仕事がきついといわれる理由と実情を紹介します。これから転職しようと考えている方は、ミスマッチによる転職後の後悔を防ぐためにも事前に確認しておくとよいでしょう。
仕事の様子と現状を正しく知ることで、転職しても問題ないのか、自分に合った職なのかを判断しやすくなります。
目次
なぜシステムエンジニアがきついといわれているのか、その理由を6つ紹介します。実際にシステム開発に携わっていると、厳しいと感じる部分があるのは事実です。そのため、事前にチェックしておくことで転職後に後悔するリスクを減らせるでしょう。
ただし、ここで紹介する情報はすべてのシステムエンジニアに共通するとは限りません。携わるシステムの種類や転職先企業によって状況は大きく異なる可能性があります。
システムの開発プロジェクトには納期が定められているケースが一般的で、期日までに完了させる必要があります。工数に応じた納期が確保されていて十分な人員がアサインされていれば問題ありませんが、そうでなければ激務に陥る可能性があるでしょう。
工数に比べて極端に納期が短い場合や担当するITエンジニアの数が少ない場合は、一人ひとりが担当する業務の量が増えて長時間労働に陥るリスクがあります。予期しない不具合が発生したときは、特に長時間労働のリスクが高まるでしょう。
自分で作業してシステム開発に携わるだけではなく、クライアントとのヒアリングやほかのITエンジニアとの調整を担当することもあります。状況によっては、クライアントとITエンジニアの間で板挟みになって厳しいと感じることもあるでしょう。
クライアントから特定の機能を実装するように求められたものの、技術上の問題やリソースの都合で実装できない場合などが該当します。開発より調整・交渉に携わる機会が多いシステムエンジニアほど、上記の悩みを抱えがちです。
開発中にイレギュラーが発生して優先的に対応しなければならなくなるケースもあります。開発中に大きな不具合が発生して修正しなければならないときや、運用中のシステムをアップデートするときには普段と違う対応が必要になることもあるでしょう。
多くのユーザーが使用するシステムのメンテナンスやアップデートを実施するときは、ユーザーにおよぼす影響を減らすために夜間や休日に作業することもあります。このようなシステムを担当するときは深夜労働や休日出勤が発生するため、厳しいと感じがちです。
IT業界は進歩が早く、新しい技術が開発されたりトレンドの技術が頻繁に変化したりします。システム開発の現場では、最新技術を活用してより高性能で利便性が高いシステムを開発しなければなりません。新しい技術を活用できないとクライアントの要望に応えられなくなったり、他社との競争に負けたりするためです。
急速に進歩するIT業界で活躍し続けるには、継続的な学習が必要です。どのような技術が主流になりそうかを考え、積極的に学習に取り組みましょう。
一口にシステムエンジニアといっても、具体的な仕事内容は企業によって大きく異なります。そのため、やりたいことができる企業に転職しないとミスマッチに悩みがちです。システムエンジニアは大きくSIerで働くSEと社内SEに分けられます。
SIerで働くSEは次々にシステムを開発しますが、社内SEはシステム開発より運用・保守・サポートに携わるケースが一般的です。また、SIerであってもプロジェクトによって担当するシステムの種類や仕事内容に差があります。
企業によっては報酬水準が低く、仕事に見合った報酬がもらえないと感じることもあります。特に高度なスキルが求められるのにもかかわらず、見合った報酬がもらえないとやりがいを失うこともあるでしょう。
プロとして働く以上、報酬水準は転職先選びにおいて重要です。転職後に後悔しないためにも、転職先の報酬水準をきちんとチェックしておきましょう。また、報酬アップを目指すのであれば、自身の市場価値を高めるためのスキルアップも大切です。
実際にシステムエンジニアとして働くと、きつい・厳しいと感じることがあるのは事実です。しかし、その一方でやりがいを感じられる要素もあります。
ここでは、システムエンジニアとして働くときにやりがいにつながる4つの要素を見ていきましょう。下記で紹介するポイントを魅力的に感じるのであれば、システムエンジニアへの転職を検討してみることをおすすめします。
転職先にSIerを選べば、さまざまなシステム開発の経験を積めてスキルアップできます。どのようなシステムを開発するかは企業によって異なるものの、場合によっては社会インフラになっているような大規模なシステムに携わるケースもあるでしょう。
IoTやAIなど、トレンドの最新技術を活用したシステム開発を担当するケースもあります。開発経験を積むほどスキルアップできるため、技術レベルを高めたい方やスペシャリストを目指したい方には魅力的な環境です。
さらなるスキルアップを目指すのであれば、ITエンジニア向けのセミナーに参加したり技術文書を読んだりするのもおすすめです。
システムエンジニアとして働く中で得た経験・スキルを活かせば、さらなるキャリアアップも可能です。Web系システムの開発経験があればWebエンジニア、ネイティブアプリの開発経験が多ければアプリケーションエンジニアを目指すなど、別タイプのITエンジニアに転職する方法もあります。
ほかにも、企画・設計の経験を積んでマネージャーを目指すキャリアプランもあります。システムエンジニアからさらにキャリアアップしたいと考えているのであれば、方向性を定めて必要なスキルを習得するとよいでしょう。
システムの受託開発を担当するSIerでシステムエンジニアとして働くと、システム開発を通じてさまざまな業界に貢献できます。日々の業務では、金融・通信・建設・土木・官公庁など、さまざまな分野・業界で使われるシステムを開発することになるでしょう。
特に金融や通信をはじめとした社会インフラとして欠かせないシステムを担当するときは、自分の仕事が社会に役立っていることを実感できます。
開発現場の最前線でシステムエンジニアとして働いていると、さまざまな新技術に触れる機会があります。AIやIoT、クラウドサービスなどのトレンドになっている技術を活用したシステムを担当することもあるでしょう。
技術面への興味・関心が高い方にとっては、いち早く新技術に触れられる環境は魅力的だといえます。さまざまな新技術を活用したシステムを開発した経験は、将来キャリアアップを目指すときに大きな武器となるでしょう。
システムエンジニアにはきついと感じるポイントとやりがいを感じるポイントの両方があることを考えると、転職前には自分に適性がある職か考えることが大切です。システムエンジニアに適性がある方の特徴を以下にまとめました。
上記に掲載した条件に該当しているのであれば、システムエンジニアへの適性が高いと考えられます。企業ごとの特徴を吟味し、自分に合った転職先を選びましょう。
以下の条件に該当する場合はシステムエンジニアの適性は低いといえるでしょう。転職後のミスマッチに悩むリスクを減らすためにも、本当にシステムエンジニアに転職してもよいか、もう一度考えることをおすすめします。
システムエンジニアは技術レベルだけではなく、対応力や高いコミュニケーションスキルも求められます。この点が難しいと感じる場合は、システムエンジニアとして活躍するのが難しくなる可能性があるでしょう。
スキルを磨いてITエンジニアのスペシャリストを目指したい方も、システムエンジニアより開発業務が占める割合が多いタイプのITエンジニアを目指すのがおすすめです。
これからシステムエンジニアへの転職を目指しているのであれば、自分に合った企業を選ぶことが欠かせません。一口にシステムエンジニアといっても、企業によって担当する仕事や開発するシステムに違いがあるためです。
ここでは、自分に合った企業を探すために意識したい5つのポイントを紹介します。転職後のミスマッチを防ぐためにも、事前にチェックしておきましょう。
システムエンジニアはさまざまな分野で活躍しているため、自分に合った企業選びを意識しましょう。システムエンジニアが活躍する企業の特徴を分野別にまとめると、以下のとおりです。
開発経験を積みたいのであれば、SIerを選んだほうがよいでしょう。ただし、一口にSIerといってもその種類はメーカー系やユーザー系、独立系のように分けられます。転職するときは、それぞれの違いを正しく理解することが大切です。
変化が激しいIT業界で活躍し続けるためにも、学習を通じて常に最新技術を習得する意識を持ちましょう。転職前にシステムエンジニアに必要なスキルを習得することも大切ですが、転職後のスキルアップも同じくらい大切です。
学習をおろそかにすると最新技術についていけなくなり、キャリアの幅が狭まります。日々の業務で忙しかったとしても、一定の学習時間を確保するのがおすすめです。
システムエンジニアはクライアントのヒアリングや開発プロジェクトチームのマネジメントを担当することもあるため、基本的なヒューマンスキルが欠かせません。ヒューマンスキルは円滑な対人関係を維持するのに必要なスキルの総称で、コミュニケーションスキルやヒアリングスキルなどが含まれます。
システムエンジニアとして上流工程に携わるようになると、下流工程を担当するITエンジニアより高いレベルのヒューマンスキルが求められます。ヒューマンスキルはすぐに高められるものではないため、普段から意識して習得に励みましょう。
SIer業界は多重下請け構造になっていることもあり、二次請けや三次請けになると一次請けと比べて報酬水準が低くなる傾向にあります。そのため、報酬水準を重視するのであれば一次請けのSIerを選ぶのがおすすめです。
ただし一次請けはマネジメント業務がメインであり、開発業務が占める割合は低い傾向にあります。開発経験を積みたい方にとって理想的な環境ではない可能性があるため、転職時には応募先企業でどのような仕事に携わるのかをチェックすることが大切です。
転職後にやりたい仕事を担当できるのかを事前にチェックすることが、ミスマッチを防ぐコツのひとつといえます。
システムエンジニアに転職するときは、自分のスキルを活かせる企業を選ぶことが大切です。扱えるプログラミング言語や使ったことがある技術、サービスなどを総合的に考慮し、活躍できそうな企業を選びましょう。
たとえば、Webエンジニアとして活躍していたのであれば、Webアプリケーション開発をメインとする企業に転職するとこれまでに培ったスキルを活かせます。自分のスキルや経験を高く評価してくれる企業に入社できれば、報酬アップやさらなるキャリアアップも実現しやすくなるでしょう。
システムエンジニアはSIerや自社サービスを開発している企業などに在籍し、ICTシステムを開発する職です。イレギュラーが発生して臨機応変な対応が求められたり時間外労働が発生したりするなど、きついと感じることもあります。その一方でやりがいを感じる職でもあるため、適性があると感じるのであれば転職を目指してもよいでしょう。
実際に転職するときには、自分に合った企業を選ぶことが大切です。ミスマッチを防ぎたいと考えている方は、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。マイナビITエージェントでは、IT業界に強いキャリアアドバイザーが全力で転職をサポートします。
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