更新日:2022/12/06
この記事のまとめ
Webデザイナーやグラフィックデザイナーなどデザイナーと名がつく職業に転職しようと考えている方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、デザイナーに含まれる職種とそれぞれの特徴、転職するときのコツを紹介します。
自分が望む転職を実現するためにも、転職活動を始める前にチェックしておきましょう。事前に必要な情報を収集することで、それぞれの職種の特徴を正しく理解でき、転職後の後悔を防げます。
目次
デザイナーの仕事内容を一言で説明すると、「さまざまなもののデザインを制作すること」です。工業製品やWebサイト、書籍に関連するレイアウトなど、多種多様なものに携わります。デザインが売り上げに直結することも多いため、ターゲットとしている対象にヒットしそうなデザインを考案する必要があるでしょう。
制作においてはコストや法令などによる制限、製品の特徴など、さまざまな要素を考慮しなければなりません。指定された条件を満たしつつ魅力的なデザインを考慮する必要があり、ここがデザイナーの腕の見せ所といえるでしょう。
一口に「デザイナー」といっても、手掛ける作品は職種によってさまざまです。自分が携わりたい分野が決まっているのであれば、職種ごとの特徴を理解したうえで転職先を選ぶことが大切です。
ここでは、主なデザイナー職を12種類紹介します。工業製品やWebサイト、印刷物など多種多様なデザイナーが存在するため、転職活動を始める前に自分が目指したい分野を明確にしましょう。
WebサイトやWebアプリケーションなど、Web上で提供されるサービスのデザインを担当するのがWebデザイナーです。デザインを設計するだけではなく、クライアントへのヒアリングやサイト全体の設計、マークアップ作業などを担当するケースもあります。Web制作において、幅広い分野に携わる職種といえるでしょう。
グラフィックデザイナーは、クライアントからの依頼を受けて商品パッケージやブランドロゴ、広告物などをデザインする職種です。制作物を通じて表現したいことをヒアリングし、写真やイラスト、テキストなどを活用してレイアウトします。
グラフィックデザインの作成では、イラストレーターやフォトグラファーなどほかのクリエイターとチームを組むこともあります。そのようなプロジェクトに取り組むときは、ディレクション業務に携わるケースもあるでしょう。
3DCGや2DCGを制作するプロフェッショナルで、さまざまな分野で活躍しているのがCGデザイナーです。コンピュータグラフィック技術を活用し、モデリングやアニメーションなどを担当します。ゲームやアニメの制作、建築、土木などの分野で欠かせないため、将来有望なデザイナー職のひとつといえるでしょう。
ゲームデザイナーはゲームバランスやシステム、世界観など、ゲームの基本となる部分の設計を担当します。具体的な設計には、キャラクターのデザインやUIレイアウト、モーションなどが含まれます。
プランナーやディレクターと協力し、開発したいゲームのコンセプトを定めて企画書・仕様書を作成するのが主な仕事です。どのようなゲームが完成するかを左右するため、やりがいがありつつも責任が重い仕事といえるでしょう。
スペースデザイナーは空間デザイナーとも呼ばれ、エクステリアデザイナー・インテリアデザイナーが含まれます。住宅・店舗といった不動産や自動車をはじめとした工業製品、庭園など多種多様な空間のデザインを設計します。
住宅のデザインを担当している場合は、施工業者の選定や施工状況の管理などにも携わるでしょう。自分が設計したデザインが完成するところを見届け、発注者に引き渡すまでがスペースデザイナーの仕事です。
工業製品のデザインを担当するのがプロダクトデザイナーで、インダストリアルデザイナーと呼ばれることもあります。家電製品や自動車、船舶、家具などさまざまなもののデザインを担当する職種で、マーケティング段階から携わることもあるのが特徴です。設計する製品のターゲットや開発コンセプトを考慮し、どのようなデザインにすればよいのかを考えます。
ファッションデザイナーは衣料品のデザインを担当し、ブランドのコンセプトにマッチした製品を考慮するのが仕事です。デザインを考えるだけではなく、パターンや試作品の制作に携わるケースもあるでしょう。
自分がデザインした衣料品を展示会に出品するケースもあり、ファッション業界に幅広く携わる職です。ファッションデザイナーとしての経験を積んでから、自分のブランドを立ち上げる道も存在します。
工業製品やソフトウェア、Webサービスなどのうち、ユーザーが直接操作する部分を設計するのがUIデザイナー・UXデザイナーです。ユーザーにとって使いやすいかどうかの快適性を左右し、自社製品の売り上げにも影響する部分といえるでしょう。
これらの設計にはグラフィックデザイナーやプログラマーなど、ほかのデザイナーやエンジニアも関与します。ユーザーフレンドリーなUIを設計するセンスや開発スキル以外にも、関係各所と調整するためのスキルも求められるでしょう。
書籍や雑誌、ポスターなどの印刷物をデザインするのがDTPデザイナーです。誌面に組み込むイラストやテキスト、画像などを見やすさと美しさを考慮しつつレイアウトします。
目を引くデザインにすればよいというわけではなく、読者が読みやすいと感じるように設計しなければなりません。デザインの制作だけではなく、ヒアリングや基本設計などの上流工程に携わるケースもあります。
エディトリアルデザイナーはDTPデザイナーと同様に印刷物のデザインに携わる職種ですが、より上流工程に携わります。制作する印刷物のコンセプトや対象者を定め、おおよそのデザインを決めるところから始まります。
設計するために必要なものが決まったら、それらを制作するクリエイターに発注する業務に関わることもあるでしょう。その後、デザインの完成形を作成するところまでがエディトリアルデザイナーの仕事です。
テキスタイルデザイナーは布地のデザインが主な仕事で、完成品をデザインするファッションデザイナーなどとは違う分野といえるでしょう。
衣料品をはじめとした布製品に使用する繊維や、布地そのものをデザインするのがメインの仕事です。ただし、仕事内容は企業によって幅があるため、ファッションデザイナーが担当する分野の一部に携わったり、完成品のフィードバックを行ったりするケースも考えられます。
ブックデザイナーは書籍の「表紙」をデザインする職種です。ブックデザイナーという名称から書籍の中身に携わると勘違いしがちですが、そうではありません。
ブックデザイナーは、読者の目を引きつつ伝えたいことを明確に伝えられる表紙のデザインを設計するのが仕事です。表紙のデザインが売り上げを左右するケースも多く、やりがいがある仕事といえるでしょう。
デザイナー職に転職したいと考えている場合は、転職を有利に進めるためにも必要なスキルを習得しておくのがおすすめです。目指すデザイナーの種類によって求められるスキルはさまざまですが、いくつか共通するスキルが存在します。
そこでここでは、デザイナーとして働くうえで汎用性が高いスキルを4つ紹介します。スキルアップして自分の市場価値を高めるためにも、ぜひこの機会にチェックしましょう。
デザイナーとして働くと、さまざまなクリエイター向けソフトウェアを使用します。特に以下のソフトウェアを使用する職種が多いため、ひととおり学ぶとよいでしょう。
これらのソフトウェアを使えるようになれば、さまざまなデザインに携われます。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorは使用頻度が高いため、きちんと学習しておくことをおすすめします。
ユーザーを引きつけるデザインを制作するには、デザインセンスや制作スキルが欠かせません。普段からさまざまなデザインに触れつつ、自分が伝えたいことをデザインの制作によって表現する練習に取り組むとよいでしょう。
さまざまなデザインのインプットと実際の制作を通じてのアウトプットを繰り返すことで、スキルアップを図れます。自分がよいと思ったデザインや高く評価されているデザインをピックアップし、そこから何を学べるかを考えましょう。
Webデザイナーやゲームデザイナーなど、IT系のデザイナーを目指している方はマークアップスキルやコーディングスキルを学ぶのがおすすめです。
Webデザイナーとして働くと、デザインの制作だけではなくマークアップやプログラミングに携わるケースがあります。Web業界でよく使われるマークアップ言語・プログラミング言語の一例は以下のとおりです。
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これらの言語を習得するには時間がかかるため、焦らずひとつずつ学ぶとよいでしょう。すでに習得している言語がある場合は、構文が似たものから学ぶと覚えやすく効率的です。
ポータブルスキルとは、職種を問わず求められる汎用性が高いスキルを指します。具体的なスキルの一例は以下のとおりです。
デザイナーとして働くときには、関係各所との調整やトラブルへの対応、設計の見直しなどが発生するケースがあります。そのようなときにはヒューマンスキルや課題解決力をはじめとしたポータブルスキルが求められるでしょう。
「将来性が高いデザイナーに転職したい」と考えている方もいるのではないでしょうか。将来性を重視して転職先を選びたい方には、以下の職種がおすすめです。
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デザイナーを志望しているもののどの分野を目指そうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてはいかがでしょうか。
実際にデザイナーを目指すときには、転職を有利に進めるためにもいくつかのコツを押さえておくことが大切です。ここでは、デザイナーを志望する方が押さえておきたいコツを4つ紹介します。どのように転職活動を進めればよいのか迷っているのであれば、ぜひ参考にしてください。
未経験からデザイナーを目指そうと考えているのであれば、デザイン系のスクールに通ってデザインスキルを習得するとよいでしょう。スクールに通うのが難しい場合は独学がおすすめです。クリエイター向けソフトウェアの使い方や基本的なデザインスキルを学び、自分が目指す分野で求められるスキルも合わせて習得しましょう。
WebデザイナーなどのIT系の職種を目指す方は、マークアップスキルやプログラミングスキル、基本的なITの知識をセットで学ぶことが大切です。
デザイナーは実力や経験を重視する職種であり、転職するうえで必須となる資格は存在しません。しかし、クリエイター向けの資格を取得すると自分のスキルレベルを客観的に証明できるため、学習の一環として資格取得を目指すのもよいでしょう。デザイナー向けの資格には、以下のようなものがあります。
とくに未経験からデザイナーを目指す場合はアピール材料のひとつになるため、ぜひ検討してはいかがでしょうか。
一口にデザイナーといっても多種多様な職種があるため、自分がどのようなデザイナーを目指すのかを明確にしましょう。たとえばWebデザイナーとファッションデザイナーとでは、求められるスキルやデザインセンスが異なります。
どのような方向性で勉強すればよいかを明確にするためにも、目指すデザイナーの種類を決めたうえでスキルアップに励みましょう。方向性を明確にしないで転職すると、想定していた業務内容と実際の仕事に大きな隔たりを感じてしまい、ミスマッチに悩む結果になりかねません。
転職を考える理由は、キャリアアップやワークライフバランスの改善、年収アップなどさまざまです。転職先を選ぶときは、自分が掲げている転職理由を本当に実現できるかを意識しましょう。
転職理由が途中で曖昧になると、本当に重視しなければならないポイントを見失い、転職後のミスマッチに悩まされてしまうでしょう。自分が長期的に活躍できる業種・企業を探すためにも、転職目的や自分が譲れないポイントを明確にしておくことが大切です。
実際に転職することを決断してからデザイナーに転職するまでには、いくつかのステップが存在します。スムーズに転職活動を進めるためにも、転職の流れを押さえておきましょう。基本的な転職活動の進め方は以下のとおりです。
転職活動では、やらなければならないことが多数存在します。とくに転職目的の分析やポートフォリオの作成、自己分析、企業選びは重要な工程で、多くの時間がかかるでしょう。スキルや経験を高く評価してくれるところのうち、自分が携わりたい分野をメインとしている企業を選ぶのが転職を成功させるコツです。
デザイナーはさまざまな分野で活躍しており、ユーザーの注目を集める製品を開発するうえで欠かせません。これからデザイナーを目指そうと考えている方は、自分が携わりたい分野を明確にしつつスキルアップに励み、転職理由を実現できる企業を探しましょう。
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