更新日:2022/05/31
この記事のまとめ
Webデザイナーは、Webサイトの構成やレイアウトといったデザインの制作を担当する職業です。Webデザイナーへの転職を目指すにあたり、「特別な資格がいるのではないか」「どのようなスキルが求められるのか」といった疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、Webデザイナーに転職するうえで役立つ資格や習得しておきたいスキルを紹介します。必要なスキルを身につけることで、転職活動をより有利に進められるでしょう。
目次
WebデザイナーはWeb制作に関する専門的な知識・スキルが必要な技術職です。一定のスキルレベルが求められることを考えると、何らかの資格を取得しておく必要があるのではないかと考える方もいるでしょう。ここでは、Webデザイナーに転職するには資格が必須かどうか解説します。
Webデザイナーとして働くうえで資格は必須ではありません。求人によっては未経験者でもWebデザイナーへの転職が可能です。ただし、専門的な技術が求められるため、採用ではスキルレベルや実績を重視する傾向があります。転職活動をより有利に進めたいのであれば、スキルレベルを示すためにWebデザイン関連の資格を取得するとよいでしょう。
Webデザイン関連の資格を取得することで得られるメリットは以下のとおりです。
いずれも転職活動では有利に働くため、学習の一環として資格の取得を目指してもよいでしょう。資格試験のシラバスはWebデザイン業界の最新動向を反映していることが多く、学習を通して新しい知識を習得できます。資格を取得すれば、身につけた知識を客観的にアピールできる点も大きなメリットです。
Webデザイナーになるために必要な資格はありません。ただし、Webデザインと関連が深い資格を取得すれば、転職をより優位に進められるでしょう。ここでは、Webデザイナーへの転職に役立つ資格を10種類紹介します。どのような資格を取得すればよいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
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ウェブデザイン技能検定は、2022年4月時点においてWebデザインに関する唯一の国家資格です。試験範囲には、Webデザイナーに必要な技術だけでなくネットワークの仕組みや法令も含まれており、実務に必要なスキルや知識を総合的に身につけていることを証明できます。
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Webデザイナー検定は、Webサイトをデザインするのに必要な技術を総合的に測る試験です。準備段階から制作後の運用までに必要なスキルが問われるため、Webサイトの制作業務に総合的に携われることを証明できます。
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マルチメディア検定は、メディアで使用する技術を総合的に測定する試験です。出題範囲には、Webサイトの構築・運用に関する知識といったWebデザイナーに欠かせない内容が含まれています。ユーザーインターフェースに関する知識も問われるため、ユーザーフレンドリーなWebサイト・アプリを作るためのスキル習得に役立つでしょう。
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Webクリエイター能力認定試験は、制作環境に関する基礎知識から構成、デザイン、コーディングに関する総合的な知識・スキルまでを測定する試験です。デザイン能力だけでなく、コーディングによって実装する力も必要とされるため、総合的な開発力があることをアピールできます。
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ITパスポート試験は国家資格である情報処理技術者試験の一種で、基礎的なレベルに位置づけられます。IT技術だけでなく、経営に関する内容も出題範囲に含まれるのが特徴です。Webデザイナーに限らず、何らかの形でITに関わるユーザーすべてを対象としています。上位資格へのファーストステップになるため、ほかの資格と併せて取得することを検討しましょう。
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HTML5プロフェッショナル認定資格では、HTML5やJavaScript、CSSのWebコンテンツ制作に必要なスキルを総合的に測定します。Webデザイナーに欠かせないスキルであるため、資格を取得してスキルレベルをアピールすれば、より転職で有利になるでしょう。試験はレベル1とレベル2の2段階に分かれており、下位資格から順番に取得する必要があります。レベル1から順番にステップアップしましょう。
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アドビ認定プロフェッショナルを取得すれば、以下のAdobe製品を十分に使用できることを証明できます。
Adobe Premiere Pro(動画編集ソフト)
これらはWebデザインの現場でよく使用するソフトウェアです。Adobe PhotoshopとAdobe Illustratorなど、複数の認定を取得することをおすすめします。
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Photoshopクリエイター能力認定試験は、指示にしたがってAdobe Photoshopを活用し、ひとつの作品を制作する試験です。制限時間内に作品を完成させるスキルや、Adobe Photoshopを目的に応じて活用するスキルが求められます。Adobe PhotoshopはWebデザインの現場で画像編集に使用するため、ソフトを駆使できることを証明できれば転職で有利です。
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Illustratorクリエイター能力認定試験は、Adobe Illustratorを活用してDTPファイルやデザインパーツを作成するスキルを問う試験です。Adobe IllustratorはDTPで頻繁に使用するソフトウエアですが、Webデザインの現場で使用することもあります。Illustratorクリエイター能力認定試験とPhotoshopクリエイター能力認定試験の両方に合格すれば、転職で有利に働くでしょう。
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色彩検定は、色相やトーンをはじめとした基礎知識、配色技法に関する知識を総合的に問う試験です。ユニバーサルデザインに関する知識を問う問題もあり、色覚多様性に対応する方法のようなWebデザインに欠かせない技術も習得できます。
Webデザイナー向けの資格を取得するには、独学でスキルを習得する方法やスクールで学ぶ方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分にマッチした方法でスキルを習得しましょう。ここでは、それぞれの学習方法について詳しく解説します。
市販されているテキストや認定機関が用意する公式教材を使用すれば、独学でスキルを習得可能です。独学では、自主的に学習時間を確保して主体的に取り組み、分からないことがあったら自力でリサーチする能力が求められます。自分のペースで学べるだけでなく、学習にかかるコストを削減できるメリットがあるため、コストをかけずに学習したい方におすすめです。
取得する資格によっては、オンラインスクールや通信講座のEラーニングを活用して学習できます。スクールに通う必要がないため、自宅で好きな時間に受講できるのがメリットです。独学が難しいと感じており、プロのインストラクターから教えてもらいたいと考えている方は一度検討してみるとよいでしょう。オンラインスクールによって受講料や開講時間が異なるため、受講しやすいところを選ぶことが大切です。
プロのインストラクターから直接学ぶには、専門学校や資格スクールに通う方法もあります。検討している方は、習得したいスキルの講座を開設しているスクールが通える範囲にあるかどうかをチェックしましょう。未経験からWebデザイナーを目指している場合など、1からスキルを集中的に習得したい方におすすめです。集中して学べる環境が整っており、効率よく学習できるメリットがあります。
Webデザイナー向けの資格取得を目指して専門書を読むのもおすすめです。ここでは、Webデザイナー向けのスキルを習得できる3つの専門書を紹介します。初級者向けの書籍から実務に使える事例を集めたテキストまで存在するため、自分の学習レベルに合わせて適切なものを使いましょう。
Webデザインの現場で使用するHTMLとCSSの入門書です。HTMLとCSSを織り交ぜて学ぶ構成で、実際に作成したファイルをブラウザーに表示させながら学習を進められます。仕様にしたがった作成方法を学べるため、実務で通用するレベルのスキルを体系的に習得できるのが特徴です。1からWebサイト制作に必要なスキルを習得したい方に向いています。
HTMLやCSSの基礎を習得した方がより高度なスキルを身につけるのに役立つ書籍です。実際の現場で使用するコードやデザインを学べ、自分ひとりでは考えつかないようなデザインを習得できます。デザインを見てコードをイメージできることを目標としているため、より実践的なスキルを学べるでしょう。デザインの幅を広げたい方に最適です。
Webサイトのデザイン改善をテーマにした書籍です。改善事例やポイントを掲載しており、より使いやすいWebサイトを制作するためのスキルを習得できます。さまざまなサイトに応用できる汎用的な事例を紹介しているため、実務で活用できる点がメリットです。成果につなげるための改善は制作現場において欠かせないため、事例から実践的なアイデアを学びましょう。
Webデザイナーとして活躍するには、問題解決能力やマーケティングスキルも必要です。開発スキルだけでなく、付加的なスキルの習得にも励みましょう。特に、ここで紹介する3つのスキルは多くの現場で必要とされています。業種や職種を問わず習得できるものもあるため、日々の業務を通してスキルを磨くとよいでしょう。
Webデザイナーは自社のサイトを作成するだけでなく、クライアントから委託を受けて開発に携わるケースもあります。その際には、クライアントがWebサイトを作成する目的をきちんと把握し、設計に反映しなければなりません。
そこで必要になるのが、ヒアリングを通じてクライアントの意向を読み取るスキルです。設計段階でニーズを正確に把握するためにも、ヒアリング力やコミュニケーション能力を高めましょう。認識違いによるイメージのずれを未然に防ぐために必須のスキルです。
Webデザイナーには制作業務の進行状況を適切に管理し、問題解決につなげる能力も求められます。ディレクションスキルを高めることで、円滑に業務を遂行できます。
また、マネジメントスキルも必要です。チームを組むほかの制作スタッフと連携して開発に取り組むため、業務をスムーズに進めるためのマネジメント力が求められます。制作物のクオリティを高めることにもつながるため、積極的に習得しましょう。
Webマーケティングに関する知識やスキルもWebサイト制作で活用できます。マーケティングスキルがあれば、美しく使いやすいだけでなく、集客効果が高いWebサイトの設計が可能です。Webサイトを通して集客につなげたいというクライアントの要望に応えられるでしょう。
開発スキルと併せて広告やSEOに関する知識など、マーケティングで必要とされるスキルを習得することをおすすめします。
WebデザイナーはWebサイトやWebアプリのデザイン設計を担当する職種です。Web開発の現場に欠かせない人材で、高いスキルが求められます。Webデザイナーへの転職を考えているのであれば、Webデザイン関連の資格を取得してスキルを証明するのが効果的です。スキルアップに励むと同時に資格を取得し、転職時のアピール材料を増やしましょう。
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