更新日:2024/08/28
この記事のまとめ
給与が高く、福利厚生も充実している大手企業は転職先として人気があります。しかし、「大手企業への転職は難しいのでは」と思う方も多いのではないでしょうか。一般的に大手企業への転職は難しいといわれていますが、ポイントを押さえれば選考を有利に進めることが可能です。
この記事では、大手企業への転職難易度や転職成功のポイントについて解説します。また、大手企業への転職が有利になる条件や働く際の注意点も紹介しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
「大手企業」に明確な定義はありませんが、一般的には「規模が大きく、世間に広く知られている有名企業」を指します。
一方で中小企業は、中小企業基本法という法律で業種ごとに明確な定義が存在します。サービス業の場合、「資本金の額または出資の総額が5,000万円以下の会社または常時使用する従業員の数が100人以下の会社および個人」が中小企業の定義です。つまり、中小企業の定義に該当しない企業を大手企業と呼んでも差し支えないといえます。
転職市場において大手企業は人気があり、転職難度は高いといえます。また、応募条件に一定の学歴を定めていることもあり、誰でも応募できるわけではありません。転職活動を始める前に、以下で紹介する大手企業の転職難度や採用傾向について押さえておきましょう。
大手企業は「給与が高い」「福利厚生が充実している」などの理由から、転職市場において人気があります。応募者数が多く、倍率が高くなることから転職は難しいといわれています。
なお、中小企業庁の公表によると、2021年6月時点の中小企業の割合は「99.7%」、大企業が「0.3%」とのことです。数少ない大手企業への求人に応募者が殺到するため、転職の難度は高い傾向にあります。
参照:中小企業・小規模事業者の数(2021年6月時点)の集計結果を公表します|中小企業庁
大手企業の求人には多くの応募が集まるため、学歴でふるいにかけられることがあります。「学歴フィルター」とも呼ばれますが、誰でも大手企業に応募できるとは限らない点も転職が難しいといわれる理由のひとつです。
とはいえ、すべての大手企業が学歴に条件を設けているわけではなく、過去のキャリアやポテンシャルを重視する企業もあります。
第二新卒を積極的に採用したいと考える大手企業も多くあります。一般的に第二新卒とは、「新卒入社してから3年未満に転職活動をするビジネスパーソン」を指します。
第二新卒は若くて将来性が高く、短いながらも社会人経験がある点が強みです。ポテンシャルの高さやビジネスマナーを身につけている点など、第二新卒の強みをうまくアピールできれば、大手企業への転職を有利に進められるでしょう。
漠然とした憧れだけで大手企業への転職を目指すと、挫折しかねません。大手企業への転職は容易ではなく、転職活動の過程でさまざまな苦労をする可能性があります。ここで紹介する、大手企業の魅力やメリットを参考に、転職するかどうか検討してみてください。
国税庁が公表している「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、従事員 10人未満の事業所の平均給与は「371万円」、従事員5,000 人以上の事業所は「538万円」です。また、資本金2,000万円未満の株式会社の平均給与は「391万円」、資本金10億円以上の株式会社は「649万円」です。このことから、大手企業は給与が高い傾向にあることが分かります。
大手企業は、住宅や通勤に関する手当、育児・介護関連の制度、資格取得費用の補助など、福利厚生が充実している傾向にあります。福利厚生が充実していると、生活が安定しやすくなるうえに、ワークライフバランスも実現しやすくなる点がメリットです。また、福利厚生が充実している企業は一般的にイメージがよく、信頼性も高いといえます。
中小企業と比べ、大手企業が扱う案件・プロジェクトは規模が大きい傾向にあります。大規模なプロジェクトには優秀な企業・専門家が多く参加するため、その中で仕事をすることは自身の成長につながるでしょう。大規模なプロジェクトは関係各所との連携が難しく、のしかかる責任も大きくなりますが、その分達成したときの喜びはひとしおです。
大手企業への転職は魅力的ですが、「出世が難しい」「転勤を求められる可能性がある」など、注意したいこともいくつかあります。「大手企業へ転職しなければよかった」と後悔しないよう、下記で紹介する注意点を押さえたうえで慎重に検討してみてください。
大手企業は社員数が多いことから、昇進・昇格が難しい傾向にあります。また優秀な人材が多く集まっており、ライバルに負けないような成果を出すのは容易ではありません。大手企業は年功序列制度が根づいているケースもあり、成果を上げても評価されにくく、年収アップが難しい点もデメリットです。
大手企業は全国や海外に支店を持っていることが多く、転勤や異動を命じられる場合があります。「家族がいる」「住み慣れた土地から離れたくない」場合などは、転勤や異動が負担に感じるでしょう。転勤・異動は断ることも可能ですが、出世や人間関係に影響する可能性もゼロではありません。
中小企業では、さまざまな業務をひとりが担当することがあり、多くの経験が積める可能性が高いといえます。また、個々の裁量も広い点が魅力です。しかし、大手企業が扱う規模の大きいプロジェクトは業務が細分化され、一人ひとりに割り振られる仕事の範囲は狭くなる傾向にあります。「幅広い経験を積みたい」「一貫して業務に携わりたい」といった人にとっては、大手企業は向いていない場合があります。
一般的に「難しい」といわれる大手企業への転職ですが、特定のスキルや経験を有していると、選考を有利に進められる可能性があります。ここでは、大手企業への転職が有利になる条件を2つ紹介します。下記で紹介するスキルを持ち合わせていなくても、大手企業への転職が不可能なわけではありません。大手企業へ転職したい気持ちが強い場合は、ぜひ挑戦してみてください。
転職では基本的に即戦力となる人材が求められます。過去の仕事で培ったスキルや経験が重視されるため、学歴に自信がなくても転職するチャンスはあります。とはいえ、大手企業では高いレベルが要求されることから、未経験の業種への転職は難しい点に注意が必要です。ITスキルや金融の知識など、志望先企業で活かせる専門的なスキル・経験があれば、しっかりとアピールしましょう。
大手企業の海外進出が増えていることから、語学力のある人材は市場価値が高く、転職で有利になる傾向にあります。語学力は「TOEIC」「TOEFL」のスコアを参考にするのが一般的です。求人には「TOEIC800点以上」といったように応募条件を設けている場合もあります。大手企業への転職を有利に進めるために、語学力を磨くのもよいでしょう。
大手企業への転職が難しい場合は、大手企業の「子会社」あるいは「関連会社」からグループ会社間の異動で就業を目指す方法もあります。異動は実績や勤務態度などの複数の要素を評価したうえで決まるため、ポイントを押さえたうえで計画を練ることが大事です。ここでは、関連会社・子会社から大企業に異動するコツを2つ紹介します。
子会社から大手企業本体に異動したい場合は、人事評価や上司との面談で異動を希望している旨を伝えましょう。また、マネジメントの一環として上司から今後の意向について質問されるケースもあります。そういった機会に大手企業本体に異動したい旨を、理由とともに明確に伝えるのもよいでしょう。
あくまでもグループや関連会社間で異動の実績があることが前提ですが、希望を伝えておけば人事異動の際に検討してもらえる可能性があります。
大手企業本体への異動を目指す場合は、ほかの現場でも通用するスキルを身につけることが大切です。卓越したスキルや経験があれば、人事担当者の目に留まって異動を指示されるケースもあります。
たとえば管理者としての実績があれば、新たな営業チームを作る際に声がかかる可能性があります。またエンジニアであれば、大手企業本体でニーズのあるプログラミング言語を習得しておくことも有効です。
転職経験が少ない人の場合、どのような点に注意して転職活動を進めたらよいのか悩むことがあるでしょう。転職活動には進め方やポイントがあります。以下で紹介する3つのポイントを押さえ、難しいとされる大手企業への転職を成功させましょう。
求人が増える時期に転職活動を始めることで、複数の企業に応募でき、転職の成功確率を上げられます。また複数の求人を比較でき、自分に合った企業を選択できる点もメリットです。一般的に求人が増える時期は、「1月〜3月」「7月〜9月」といわれています。しかし、求人が多くなる時期は転職希望者も増えるため、競争が激しくなりやすい点には注意が必要です。
大手企業は高いスキルが要求されることから、前職の経験が活かせる求人を狙って応募するのがポイントです。これまでのキャリアを振り返り、自分の強みを洗い出してみてください。
また、未経験の業種へ転職する場合でも、前職との何かしらの共通点がある求人に応募するとよいでしょう。たとえば「IT営業から金融営業を目指す」といったように、前職と業界が異なっても同じ営業職を狙うことで、選考を有利に進めやすくなります。
転職活動では事前調査が重要ですが、情報を集めるには膨大な時間と労力がかかるケースも少なくありません。また、ひとりで転職活動に取り組んでいると、悩みにぶつかってしまうこともあるでしょう。
そのようなときにおすすめしたいのが、転職エージェントです。転職エージェントを利用すれば、自身の希望や経歴に合わせて、担当のキャリアアドバイザーが転職活動をサポートしてくれます。転職エージェントは大手企業の採用担当者とつながりを持っていることもあり、内部の詳しい情報を共有してくれる場合もあります。
転職活動にはポイントやコツがありますが、それらをすべて押さえるのは容易ではありません。大手企業の採用担当者から高い評価を得るには、ライバルと差別化できる強みを見つけ、選考対策を万全にする必要があります。
「選考通過率を少しでも上げたい」「自分に合った求人を紹介してほしい」といった方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。転職のノウハウを熟知したキャリアアドバイザーが、あなたに最適な求人を紹介しつつ、選考対策をサポートいたします。
大手企業への転職が難しいとされるのは、「人気があり競争率が高い」「一定の学歴が求められる場合がある」ためです。しかし、即戦力となり得る強みを持っていたり語学力があったりする場合には、転職を有利に進められる可能性があります。
「大手企業へ転職したい」「転職活動をサポートしてほしい」といった方は、ぜひマイナビエージェントへご相談ください。マイナビエージェントでは、求人の紹介や応募書類の添削、面接対策のアドバイス、内定後の条件交渉など、転職活動を広くサポートしています。相談だけの利用も可能なので、お気軽にお問い合わせください。
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