更新日:2023/09/20
この記事のまとめ
転職の面接の際、採用担当者からよく聞かれる質問として「転職理由」があります。転職理由は、回答の内容が合否に影響するため、重視したいポイントです。
採用担当者が転職理由を聞く意図を理解し、対策することが重要といえるでしょう。
そこでこの記事では、採用担当者が転職理由を聞く理由や、転職理由のまとめ方をご紹介します。
ほかにも、面接の場で避けたほうがよい転職理由の答え方をピックアップしました。
転職理由に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
まずは、採用担当者が転職理由を聞く理由についてご紹介しましょう。
採用担当者が転職理由を聞く理由のひとつは、応募者が、企業が求めている人物像と合致しているかを確認するためです。自社の社風と合致しているのか、どういった意識を持って仕事に取り組んでいるのかを読み取ろうとします。
これは、企業への定着・売上貢献などに大きく関係しているためです。
採用担当者は応募者の退職のきっかけを知ることで、入社後、すぐに退職しないかどうかも確認しています。「疲れた」や「人間関係がうまくいかなかった」など、どこの企業でも起こり得る内容であった場合は、同様の理由で自社も辞めてしまうのではないかと警戒されてしまうでしょう。
企業は、基本的には自社に長く勤め、業績に貢献してもらいたいと思っています。早期の退職は企業にとっても大きな損失であるため、退職の可能性についてはさまざまな角度から確認されていると考えてよいでしょう。
厚生労働省が発表した「令和2年雇用動向調査結果の概況」によると、転職を決断する理由として「給与等収入が少なかった」「職場の人間関係が好ましくなかった」「労働時間、休日等の労働条件が悪かった」などが挙げられます。
その中でも、年収やワークライフバランスを重視する転職者は、年代を問わず多い傾向です。
自身の経験と企業のニーズがマッチしていれば、転職での年収アップは難しくありません。転職エージェントの支援も年収アップを後押ししてくれるため、収入面の理由から転職を決める方もいるでしょう。
また、違う環境で力を発揮したいという強い思いや、プライベートを充実させたいと考えて転職に踏み切る方もいます。転職は、現職で実現できない目標を、次の職場で実現するためのチャンスです。自分にとってプラスになる環境を求め、前向きな理由で転職活動を進めている方は多いといえます。
それでは、転職理由で採用担当者に好印象を持たれるようにするには、どうしたらよいのでしょうか。続いては、転職理由をまとめる方法を、順を追ってご紹介します。
まずは、転職の理由を書き出しましょう。
自分自身に問いかけ、なぜ転職したいのか、転職によって何を解決したいのか素直に書き出してください。
書き出した転職理由がネガティブな内容である場合もあるでしょう。しかし、面接の場でネガティブなまま伝えてしまうと、人事担当者によい評価を持ってもらえないこともあります。
そこで、なぜ前職から転職したいのかという退職理由を、できる限りポジティブな内容に言い換えるようにしましょう。
<ポジティブな転職理由への変換例>
・給与等、収入が少なかった
→自分の成果に対して正当な報酬が得られる企業で、よりいっそうの貢献がしたいと思った
・労働時間、休日等の労働条件が悪かった
→限られた時間の中で、パフォーマンスを高めていきたいと考えた
・職場の人間関係が好ましくなかった
→尊敬できる上司のもとでよりいっそうの成長をし、企業に貢献したいと思った
ネガティブな理由をもとにして、解決するためにはどのような改善ができるのかを考えてみましょう。それがポジティブな転職理由となります。
次に、転職することでビジネスパーソンとしてどのような目標やキャリアプランを実現したいと思ったのかを書きます。
自分がその会社に入社することで、どうなりたいのかというビジョンを思い描きましょう。
転職理由と志望動機には、一貫性があることが重要です。
この2つがちぐはぐだったり矛盾したりしていると、人事担当者にとって警戒される求職者となってしまいかねません。
転職理由を志望動機につなげて説明することで「目的意識を持ち、入社後もパフォーマンスが期待できる人材」であると印象づけられます。転職理由を語る際は、かならず志望動機をセットで話すということを覚えておきましょう。
面接で転職理由を質問された場合の正しい回答例と、NGとなる回答例をご紹介します。
前職では、1人あたりの業務量が多く、毎日の残業や休日出勤が当たり前の環境でした。上司に業務内容やフローの改善も提案しましたが、保守的な会社の方針もあり、受け入れられませんでした。
今後は社員の提案を積極的に受け入れる社風を掲げる御社にて、効率的に成果を出しながらスキルと経験を磨く時間を確保したいと考え、転職を決意しました。
<解説>
長時間労働が慢性化している会社から転職したい場合は、「長時間労働に耐えられなかった」ということではなく、「積極的に会社の方針の改善を提案したものの、社員の提案を受け入れる体制が整っていない環境であった」ことを転職理由の主眼に置いてみてください。
そのうえで、志望動機として「応募企業であれば提案できる環境であるため、転職後は効率的に成果を出したいと前向きに考えていること」を伝えるとよいでしょう。
現職では目標の達成度合いに応じて、従業員へ報奨を与える制度などがなく、成果を挙げることによる手応えが得られにくい環境であったと思います。
御社には、成績に応じたインセンティブがあるとのことで、スキルや実績に見合ったポジションを得られると伺っております。御社で売上に貢献することで経済的な困難を克服しながら、キャリアアップも実現したいと考えています。
<解説>
前職が、「成果に応じた評価が得られない環境であったこと」を転職理由として伝えるとともに、志望動機として「応募企業であれば、転職後に貢献していけると考えたこと」を伝えましょう。
前職では5年間、医療系システムの営業を担当していました。営業職として多くのお客さまへ直接ヒアリングをしてきましたが、前職ではあくまで営業職の範囲でしか対応できず、お客さまの抱える課題やニーズに応えられない環境でした。
今後は営業をとおしてお客さまから得られた情報をもとに、商品開発業務に携わりたいと考え、転職を決意しました。お客さまの課題やニーズを反映したシステムを生み出し続けている御社で、営業経験を生かしながら商品開発の場で働きたいと思い、今回応募いたしました。
<解説>
キャリアチェンジや職種変更を試みた転職の場合、ただ単に挑戦したかったという気持ちを伝えるだけではNGです。
応募企業において生かせる、もしくは応募企業が属する業界に関連する経験やスキルを有していることや、応募企業に貢献できる根拠となるようなエピソードを伝えましょう。
そのうえで、志望動機として、「応募企業で成果を挙げていきたいと考えたこと」を伝えてください。
上司との人間関係が悪化したため退職しました。上司とは普段から意見の食い違いが多く、大声で怒鳴られることも多かったです。これ以上、いまの上司と一緒に働くことは無理だと思い、転職を決意しました。
<解説>
転職理由が人間関係であったとしても、そのまま回答すべきでない場合がほとんどといえるでしょう。
どのような職場にも、合う人、合わない人はいるものです。個人的な感情を転職理由にすると、採用側は「うちの会社でも人間関係を理由に辞めてしまうかもしれない」と思ってしまいます。
現在の会社では残業や休日出勤が多く、あまり趣味の時間が取れないことがつらいです。繁忙期は毎日残業で、帰宅すると疲れてすぐに寝てしまいます。労働量に対して給料も低く、上司からも評価が得られません。やりがいや将来性を感じにくい環境ということもあり、転職を決意しました。
<解説>
「疲れた」「つらい」などのネガティブな言葉が多いと、採用担当者に「普段から不平不満が多い人なのでは」と思われてしまう場合があります。前向きさや主体性が感じられないため、採用担当者は、応募者が自社に入社するメリットを感じられないでしょう。
前職で磨いたスキルや経験を、もっと発揮できる仕事に就きたいと思い転職を決めました。私には将来の夢があり、前職ではチャレンジが難しいと感じていました。御社で私の強みを発揮しながらスキルも磨き、夢を実現したいと思います。
<解説>
目標や入社後に発揮したいスキルなどは、具体的な内容で伝えなければなりません。
「大きなことにチャレンジしたい」「将来の夢のために」といった言葉ではどうしても漠然としたものとなってしまい、結局その会社に入社して何がしたいのか伝わりにくくなります。
「Webデザインの経験を生かし、UI・UX設計の開発に携わっていきたい」など、どのようなスキル・経験を生かして、どのように企業に貢献したいのか、具体的な言葉で伝えるよう心掛けましょう。
転職理由の内容や伝え方によって、採用担当者に与える印象は変わってきます。採用面接で話す際は、以下のポイントを理解して、準備するようにしましょう。
転職理由は、できる限り具体的に述べるようにしましょう。
「企業方針が合わなかった」「キャリアアップをしたくて」「やりたいことと違った」などでは、具体的にどのような点が企業方針と合わなかったのか、どのような風にキャリアアップをしたいのか、何がやりたいことと違ったのかを理解することが難しくなってしまいます。
抽象的な説明では、採用担当者も評価できません。
できる限り具体的に理由も添えて説明をするようにしましょう。あなたの考え方が採用担当者により伝わりますし、新しい企業とマッチするかの判断もしやすくなります。
転職理由を述べる際は、できる限り嘘はつかないことが大切だといえます。
「実は給与が安かったので」など、何でも正直に話せばよいというわけではありませんが、脚色したり、事実をねじ曲げたりせず、正直に話そうとする姿勢が大切です。
自分の言葉で正直に話そうとする姿勢が、面接官からは好印象に映ることがあります。変に格好つけたり隠したりせずに、自分で考えて話すようにしましょう。
転職理由自体をネガティブに捉え、暗く話してはいけません。
自信がなさそうに映り、「退職したことを後悔しているのかな」「本音は違うのではないか」など、面接官に思われてしまいます。
次のステップに進むために退職し転職をするわけですから、大きな声で堂々と話すようにしましょう。同じ内容を話すのでも声の大きさで自信があるように見え、説得力が増します。
意識して口に出さない言葉や話題も決めておきましょう。
特に、人間関係の悪化や漠然とした内容の転職理由は、個人的な問題と受け取られやすくなります。単なる不平不満とも思われ、マイナス評価されてしまう可能性もあるため、なるべく前向きな言葉や話題を選ぶことが大切です。
転職理由として伝えることは、その企業へ転職することで解決されることだけにとどめるとよいでしょう。
転職の理由と志望動機に矛盾が生じると、「ほかの理由で退職したのかもしれない」「なんとなく当社を選んだのではないか」など、不信感を持たれてしまいます。年収アップを転職理由で述べて、休日の重要性を志望動機に挙げるなど、矛盾のある回答では採用担当者に納得してもらえません。
企業からの理解を得るためには、転職理由と志望動機の関係性が明らかであり、転職意欲を想像しやすい伝え方をする必要があります。
入社後に実現したいキャリアに向けての行動指針を示すなど、志望動機が将来性を意識した理由であれば、採用担当者により好印象を与えられるでしょう。
転職理由を答えるときは、正直な理由を話すのがベターだといえます。
しかし、避けたほうがよい伝え方があるのも事実です。伝え方を間違えると印象はガラリと変わります。転職理由の言い方ひとつで、好印象にも悪印象にもなり得るのです。
ここでは、避けたほうがよい伝え方をご紹介します。転職理由を考える際の参考にしてください。
現職に対するネガティブな理由が原因で、転職を決断した方もいるでしょう。
しかし、転職理由を答えるときには、ネガティブな理由を伝えることは避けてください。ネガティブな理由は、マイナスに受け取られる可能性が高いといえます。
給与や人間関係、労働環境の不満などから転職を決意した場合でも、ポジティブに言い換えることが大切です。不満から見えた願望を参考に、前職で実現できないことを、次の職場で実現したいという熱意を伝えてください。
よほどの理由がない限り、職場や社員の悪口を言うのは避けましょう。
現職はもちろんのこと、退職した会社も同様です。悪口を言う姿が好印象に映ることはありませんし、面接は文句や悪口を言う場所ではありません。
「面接の場で文句や悪口を言う、ビジネスマナーのない人」とも思われてしまい、よい評価をもらえる可能性は低くなってしまいます。
転職理由として、「有休が取れなかった」「給与が低かった」「ボーナスがなかった」「家賃補助がなかった」「残業代がなかった」といったものは、できる限り述べるべきではありません。
これらを理由にしてしまうと、「やりがいや仕事内容よりも、年収や待遇面を気にする人」と思われてしまい、よい評価を受けることはできない可能性があります。
転職を成功させたい気持ちが強いケースや、退職理由がネガティブなものである場合、嘘の理由を伝えてしまう方もいます。
しかし、信憑性の低い転職理由を述べるのは良策とはいえません。数多くの求職者を見てきた面接官は、信憑性の判断には長けています。真実味の薄い理由に気づかれると、印象が悪くなるのは明確です。
詳細を答えられず、ぐだぐだの回答になってしまっては、転職成功が遠のくかもしれません。
ネガティブな転職理由であっても、工夫しだいで好印象を与える方法はあります。嘘を述べるのではなく、上手な伝え方を考えましょう。
履歴書に書く転職理由は、面接で答える場合と違って、時間をかけて作れます。特に面接に自信がない方は、面接の分もカバーするつもりで、納得がいくまで書き直すようにしましょう。
ここでは、履歴書に書く転職理由のコツについて解説していきます。
まず、転職理由は多くても、2つほどがおすすめです。
いくつもの転職理由を挙げてしまうと、転職においての軸がない印象を持たれてしまうケースもあります。
まず、転職理由を述べ、続けて詳しい説明を加えるという形で書くとよいでしょう。
先に結論を書くことで、体系立てた文章になります。論理的な思考ができる人材であることをアピールするため、文章の構成にも注意が必要です。
そして、転職理由を志望動機につなげます。これまで説明してきたことの重複になりますが、「なぜ転職したのか」と「なぜこの企業なのか」という2つの理由に、一貫性を持たせることが重要です。
「簡潔な内容で、論理的に書き、一貫性を持たせる」この3つが、よい転職理由を書く際のポイントとなります。
転職理由を説明する際に、これまでの体験をもとに話を展開するのは効果的です。しかし、過去の体験が「プライベートな内容」や「趣味・遊び」であることは、あまり推奨できません。
もちろん、趣味や遊びから学ぶことは大いにありますが、履歴書の転職理由はあくまでも職歴の中から導き出すのが一般的です。
よほど業務に直結している場合でない限り、前職での経験をもとに作成するのがよいでしょう。
ただしWeb業界などでは、趣味で制作したWebサイトやブログが評価されて、選考を進める場合も少なくありません。プライベートな内容を記載する場合は、仕事に直結しているか否かをしっかりと見極めましょう。
面接で述べる、もしくは履歴書に書く転職理由は、企業の十分なリサーチを行ってアピールする必要があります。
とはいえ、求人票に掲載されている情報だけでは、表層的な部分しか知れません。社風などの不文律や、残業時間や離職率などのセンシティブな情報は、個人では手に入れるにも限界があるのが実情です。
マイナビエージェントでは、企業担当者が企業のリサーチを行っています。
求人票だけでは分からない情報をご提供できますので、転職を有利に進めていただけるでしょう。
また、応募書類の添削や模擬面接などの面接対策も行っているため、準備している転職理由が企業に対してよい印象を持たれるかどうか、プロの立場でアドバイスします。転職理由の書き方のほか、転職活動全般をサポートさせていただきますので、ぜひ一度ご相談ください。
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