更新日:2024/07/25
システムエンジニア(SE)とは、情報システムの設計・開発・テストを担う技術者のことで、IT系職種の中でも人気の職種です。
システムエンジニアに必須の資格はありません。
特に、資格を持っていなくても、システムエンジニアになることは可能です。
とはいえ、持っていることでスキルの証明となるような、転職に有利な資格があるのは確かです。
ここでは、システムエンジニアの仕事内容と、取得しておくと有利な資格についてご紹介します。
目次
システムエンジニアの仕事は、顧客の事業や業務に合わせたコンピュータシステムを作ることです。
1つのシステムを作り上げるための一連の流れの中で、システムエンジニアが担当する工程は下記のとおりです。
実際にプログラミングを行うプログラマーと連携して、進行を管理することもシステムエンジニアの仕事のひとつです。
システムエンジニアには、一度社会に出てまったく違う職業を経験してから転職することも可能です。
研修制度が充実している企業を選べば、未経験からでも必要な専門知識を学べるでしょう。
前述のとおり、一般的にシステムエンジニアになるための特別な資格はありません。
システムエンジニアになるには資格は必要ありませんが、転職時や実際に仕事する上で関連資格が役立つ場合があります。
続いては、システムエンジニアに関連する資格を持っていることで得られる具体的なメリットをご紹介します。
資格を保有しているということは、その資格を取得するために必要な知識を身に付けていることの証明になるため、システムエンジニアを目指した転職でアピールポイントとなるでしょう。
たとえば、国家資格である「基本情報技術者試験」を持っていれば、コンピューターの仕組みやシステム開発工程、プログラム言語など、システムエンジニアとして働く上で基礎となる知識が身に付いている証明となります。
企業によっては、社員がシステムエンジニアの関連資格を取得することで、資格手当や合格報奨金などを受けられる制度を設けています。
また、システムエンジニアとして働く上で、資格の取得が出世につながることも期待できるでしょう。
システムエンジニアの関連資格を取得していることは、転職時だけでなく、実際に働く上で顧客企業へのアピールになることがあります。
たとえば、開発担当のシステムエンジニアが顧客企業に自社製品の説明を行う際に、資格を持っていることで信頼度がアップして商談が有利に進む場合があるでしょう。
システムエンジニアへの転職時や働く上で役立つ資格には、「国家資格」と「ベンダー資格」に分けられます。
それぞれ、どのような資格であるのかご紹介しましょう。
システムエンジニアにおすすめの資格として、経済産業省が認定する国家試験「情報処理技術者試験」が挙げられます。
情報処理技術者試験には初心者向けの「基本情報技術者試験(FE)」、中級者向けの「応用情報技術者試験(AP)」、上級者向けの「システムアーキテクト試験(SA)」などがあります。
それぞれの試験概要と、2019年度の合格率について見ていきましょう。
基本情報技術者試験は、情報処理技術者試験のうち、最も基本的な知識・技能が問われる資格です。
「高度IT人材となるために必要な基本的知識・技能を備え、実践的な能力を持つこと」を認定するものであり、IT系エンジニアの登竜門的な資格となっています。
そのため、システムエンジニアに限らず、多くのIT系エンジニアが取得しています。
試験は毎年春と秋の2回で、2019年の合格率は25.7%でした。
応用情報技術者試験は、基本情報技術者試験の上位資格で、ワンランク上の知識・技能が問われます。
出題範囲は、技術のみならず管理や経営など広い分野に及び、取得することで技術から管理まで幅広い知識と応用力を身に付けたエンジニアであることを証明できます。
試験は毎年春と秋の2回で、2019年の合格率は22.3%でした。
システムアーキテクト試験は、情報システムや組込みシステムにおける設計をしたり、システム開発を主導したりといった、システム開発の上流工程を主導する立場を目指す方に最適の資格であるといえます。
試験は毎年秋に行われ、2019年の合格率は15.3%でした。
この試験で求められるのは、ネットワークシステムの要件定義や開発・運用、保守に関する知識、ネットワーク・アプリケーション技術など、ネットワークに関する多様な知識です。
資格取得の難度は高めですが、その分、資格を持っていることが高度な知識を有していることの証明になります。
転職の際はもちろん、転職後もクライアントからの信頼獲得などに役立てられるでしょう。
試験は毎年秋に行われ、2019年の合格率は14.4%でした。
ベンダー資格とは、マイクロソフトやオラクルなど、パソコンなどの製品を販売するベンダー企業が独自に認定している資格試験のことです。
様々な種類がありますが、代表的なものは下記のとおりです。
マイクロソフト オフィス スペシャリストは、マイクロソフトオフィスや複数のアプリケーションソフトを効果的に使うことができるスキルを証明する資格です。
オラクルマスターは、「日本オラクル社」が公式に運営するデータベース管理システムである「Oracle Database(オラクルデータベース)」シリーズを扱う技術力を認定する資格です。
Linux技術者認定試験は、オペレーティングシステム(OS)の一種である「Linuxシステム」やクラウドシステムを構築して運用する能力の他、各種アプリケーションの開発に携わるIT技術者としての能力を証明する資格です。
シスコ技術者認定は、世界最大のコンピューターネットワーク機器開発会社であるCisco Systems(シスコシステムズ)社の製品を扱う知識とスキル、ならびにコンピューターネットワークの導入・設定・運用など、ネットワークエンジニアに必要不可欠な知識とスキルを証明する資格です。
DB2エンジニアは、高度なデータ管理と分析機能が搭載されたデータベース「Db2」を扱うことができるスキルを証明する資格です。
システムエンジニアにとって、資格の取得には応募企業や顧客企業に対してスキルを証明することができるといったメリットがあります。
他にも、資格取得のための勉強を通して、システムエンジニアとして仕事する上で大切な知識を身に付けることができます。
業務において身に付けた知識を活用すれば、スキルアップやキャリアアップにつなげることができるでしょう。
「資格取得はシステムエンジニアとしての成長の一歩である」という意識を持って取り組むことをおすすめします。
未経験からシステムエンジニアを目指す場合は、資格の取得と併せて転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。
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