医療機器の営業の仕事とは?向いている人や転職のポイント|求人・転職エージェント

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更新日:2022/05/13

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医療機器の営業の仕事とは?向いている人や転職のポイント

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この記事のまとめ

  • 医療機器の営業は、メーカーや卸商社、輸入商社に所属し、自社が扱う医療機器を売り込む仕事。
  • 最新の医療知識を習得できたり、多くの企業でインセンティブ制度があることも魅力。
  • 「医療知識」「コミュニケーション能力」「営業職の経験」などのスキルが求められる。

医療機器の営業といっても、あまりピンと来ない職業かもしれません。しかし、さまざまな医療機器を扱う営業は、医療現場を支える重要な仕事です。医療に携わって人の役に立ちたいという思いから、医療機器の営業に転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか。

ここでは、医療機器の営業の主な仕事内容や必要なスキル、資格について紹介します。年収や待遇、キャリアプランが分かれば、自らの将来を具体的にイメージできるでしょう。

目次

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医療機器の営業の仕事とは?

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医療機器の営業は、メーカーや卸商社、輸入商社に所属して、自社が扱う医療機器を売り込むことが主な仕事です。商材は会社によってさまざまで、CTやMRIといった大型機器を手掛けることもあれば、体内に植え込む治療用の心臓ペースメーカーのような小型機器を扱うこともあります。ここでは、医療機器の営業の特徴とMRとの違いについて解説します。

医療機器の営業の特徴

医療機器の営業は、単に商材を売り込むだけではありません。医療機関を訪問し、医療従事者に対して製品の特徴や操作方法を説明し、サポートすることも重要な仕事です。ただし、扱う製品がCTやMRIのような大型の機器か、日常的な診療で使用する機器か、所属する企業がメーカーか商社かといった違いによって、営業スタイルは変わります。

手術で使用する特殊な医療機器を扱う場合、使い方のアドバイスのために手術に立ち会うことも珍しくありません。また、病院の予算に応じた機器の導入計画のアドバイスなど、コンサルタント的な業務に携わることもあります。

医療機器の営業とMRの違い

医療業界の営業というとMR(医療情報担当者)が有名ですが、医療機器の営業とは仕事内容が異なります。MRが取り扱うのは医薬品で、効果や副作用のリスクといった医薬品に関する情報を医療従事者に提供する仕事です。基本的に販売行為はしません。

一方、医療機器の営業は販売から導入後のサポートまでを一貫して担当し、手術に立ち会うこともあります。MRに比べて医療の現場と密接に関わる仕事といえるでしょう。

医療機器の営業で感じられるやりがい

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医療機器の営業は、最新の医療知識を習得することが実績に直結します。また、経験を積めば、プロモーション活動に携われる場合があります。多くの企業が報酬のインセンティブ制度を導入していることも、やりがいを感じやすい要素といえるでしょう。ここでは、医療機器の営業で感じられるやりがいを紹介します。

医療業界の専門知識に詳しくなれる

医療機器の営業は商材の情報だけでなく、商材が関わる疾患の診断や検査、治療法といったさまざまな知識を身につけることが求められます。したがって、医療の専門知識を掘り下げ、強みにすることが可能です。

医療は常に進歩しており、絶えず新しい診断・治療法が生まれています。最新の医療技術を学ぶことが実績につながるため、自分の成長を実感できるでしょう。

さまざまな営業経験を積める

医療機器の営業活動は、医療従事者に製品に関する情報を提供したり使い方をアドバイスしたりすることだけではありません。たとえば、病院内や地域の医師による勉強会を企画し、サポートすることは人脈を広げるうえでも有効です。

実績や経験を積めば、マーケティングや研究開発といった部門を巻き込んで、影響力のある著名医師や学会と連携したセミナーのようなプロモーション活動を企画できます。さまざまな営業経験は、組織をマネジメントする立場になったときも役立つでしょう。

インセンティブ制度がある

医療機器業界では、多くの企業が業績連動給与といったインセンティブ制度を導入しています。制度を生かして固定給を上回るインセンティブ報酬を得ているケースも少なくありません。成果に見合った報酬が得られるため、やりがいを感じられるでしょう。

また、実績を上げ続けている方は、ヘッドハンティングされることも多い業界です。経験を積み重ねて実力をつければ、大きなチャンスをつかめる可能性があります。

医療機器の営業に役立つスキルや経験は?

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医療という専門性の高い分野で働く医療機器の営業には、さまざまなスキルや経験が求められます。ここでは、特に重要と考えられる「医療知識」「コミュニケーション能力」「営業職の経験」の3つを取り上げて、詳しく解説します。

医療知識

医療機器の営業が扱う製品の機能や特徴を正しく理解するには、疾患や診断・治療に関する専門的な知識が欠かせません。一定以上の知識があれば、医師や看護師、臨床工学技士など医療従事者とコミュニケーションが取りやすくなります。

業界未経験者は、入社後の研修や業務を通じて専門的な知識を身につけなければなりません。転職を決めたら早めに準備することをおすすめします。

コミュニケーション能力

営業相手である医療従事者と良好な関係性を築くには、状況に応じたアプローチができるコミュニケーション能力が求められます。たとえば、新しい機器を使う前に、マニュアルを読んでも分かりにくい操作のコツを短時間で的確に伝えるといったことが信頼感につながります。

また、新しい機器の導入にあたっては、事務長や理事長のような医療従事者以外と交渉する機会もあるでしょう。経営に関わる強みとして、費用対効果やランニングコストをアピールするといった工夫も必要です。

営業職の経験

業界にかかわらず、営業経験者は顧客対応の基本的なコミュニケーションスキルを身につけているため、採用側の評価が上がる要素のひとつです。医療機器業界でも未経験者を採用する際は、営業経験を必須としている会社も少なくありません。

医療機器の営業は、医療機関の予算や現場のニーズをくみ取って適切な提案をすることが求められるため、法人営業の経験があるとより有利です。

医療業界の営業に必要な資格はあるの?

医療機器の営業には専門的な知識が求められるイメージがあるかもしれませんが、入社時に必要な資格は特にありません。営業に車を使うことが多いため、普通自動車の運転免許があると安心です。

ただし、入社後の資格取得が必須、もしくは推奨される会社もあります。転職を決めたら、関心を持って準備しておくとよいでしょう。取得が求められる資格は以下の通りです。

  • MDIC(医療機器情報コミュニケータ)
  • 一般社団法人日本医療機器学会の認定資格で、医療機器に関する専門的な情報・知識を持っていることを証明します。
  • CDR(ペースメーカ/ICD関連情報担当者)
  • 一般社団法人日本不整脈心電学会の認定資格で、植込み型のペースメーカーや除細動器について専門的な技術・知識があることを証明します。

医療機器の営業に向いているのはどんな人?

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医療機器の営業に必要な専門知識や経験は、転職後でも身につけられます。適性があれば、未経験者でも大きな成功をつかみ取るチャンスがある仕事です。ここでは、さまざまな適性の中でも特に重要と考えられる3つのポイントを紹介します。

体力に自信がある人

医療機関を訪問する外回りが中心の医療機器の営業は、移動が多いのが特徴です。忙しい医師の都合に合わせたり、搬入や手術に立ち会ったりすることで、勤務時間が不規則になる場合もあります。医療機器のトラブルは人の生命に関わるため、疲れているからといって対応しないわけにはいきません。

肉体的なコンディションだけでなく、集中力やモチベーションを維持するうえでも体力は重要です。

誰かの役に立ちたい人

「誰かの役に立ちたい」「社会貢献したい」といった目的意識や使命感があると、長期にわたって仕事を続けるモチベーションになります。医療機器の営業は、自分の扱う製品が人の生命や健康を守ることにつながる社会貢献度の高い仕事です。

ケガをした人や病気にかかっている人が健康になり、日常生活を取り戻すことを思い描き、やりがいを感じて働ける人が向いています。

人と会話するのが好きな人

医療機器の営業が扱うのは、生命や健康に直結する製品です。自社の製品を導入してからも使い方やアドバイスに耳を傾けてもらうには、医療従事者と信頼関係を築くことが不可欠です。また、製品の情報を正しく伝えられないと、思わぬ事故につながる恐れがあります。常に人と関わる仕事であるため、人と会話をするのが好きな方が向いているでしょう。

医療機器の営業が扱う商材の種類

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医療機器の営業が扱う商材は多岐にわたり、営業スタイルも大きく異なります。メーカーは自社製品のみを扱いますが、卸商社や輸入商社では複数の会社の製品を扱うため、それぞれの特徴を正確に把握することが重要です。ここでは、医療機器の営業が扱う商材の例を詳しく見ていきましょう。

大型の検査、診断機器

CTやMRIといった大型機器は単価が非常に高く、中には数億円以上というものもあります。そのため、飛び込み営業で買ってもらえるものではありません

医師はもちろん、病院の経営トップへのアプローチが不可欠で、予算案や経営戦略にも関わるなど、コンサルタントに近い業務内容です。

手術用医療機器

カテーテルやステント、ペースメーカーのような手術で使う機器を扱う営業は、機材の使い方をレクチャーしたり、万一の際のサポートのために手術現場に立ち会ったりすることもあります。感染症が流行する秋から冬にかけては手術件数も増え、立ち会いが多くなる時期といわれています。

一般の営業以上に顧客に近い場所で仕事をする機会が多いため、日頃から定期的に顧客を訪問し、良好な関係を築くことが大切です。

検査機器

血液検査や尿検査に使う小型の検査機器を扱う営業は、病院だけでなく大学や検査機関に納品することが多く、手術の立ち会いもありません。一度契約に至ると継続的に使用することが多いため、比較的落ち着いた環境で仕事ができます。

年収や待遇、将来的なキャリアプランは?

医療業界では、医薬品や医療機器を販売する営業を「メディカル営業」と呼び、医薬品の情報提供・収集を主な業務とする「MR」と区別しています。

マイナビエージェントのデータによると、メディカル営業の平均年収は445万円ですが、会社や扱う商材によってかなりの幅があります。そのため、医療機器営業への転職を考える場合、仕事の内容と年収のバランスを見極めることが肝心です。将来的には、一般の営業と同じく、社内でのポジションを上げていくことを目指します。

また、インセンティブの割合が高いこともメディカル営業の特徴です。固定給や各種手当の額とともに、事前にしっかり確認しておきましょう。

医療機器営業への転職対策

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医療機器業界は、CTやMRIといった大型の診断機器や日常的な診療で使用する小型機器など、会社によって取り扱う製品が大きく異なります。特に、業界未経験者はどの会社を選べばよいか迷うでしょう。ここでは、医療機器営業への転職をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

医療関係者の人脈を活用する

医療機器メーカーや医療機器の販売を手掛けている会社に知り合いがいれば、採用状況を確認するという方法があります。会社によっては社員紹介制度を利用できる場合もあり、事前に転職後の仕事内容や待遇を確認できるのもメリットです。

また、医療機器を利用している医療従事者から推薦を受けることで、転職できる場合もあります。

転職エージェントを活用する

医療機器業界への転職は、転職エージェントの活用が重要なポイントです。高い専門性が求められる業界の求人情報は、転職エージェントに集まりやすい傾向があります。

転職エージェントは、会社の絞り込みや履歴書の添削から面接対策までサポートしてくれます。医療機器業界や営業が未経験の方でも安心して転職活動を進められるでしょう。

まとめ

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医療機器の営業は、インセンティブ制度を取り入れている企業が多く、自分の成果が報酬や待遇として実感しやすい仕事です。また、機器の提供を通じて人の生命や健康を守ることに貢献でき、社会的なやりがいも得られます。一方、メーカーや商社など特性が異なる企業があり、扱う製品も多岐にわたるため、選択に迷う方も多いでしょう。

マイナビ営業エージェントは営業の専任チームを編成しています。業界に精通したキャリアアドバイザーが一人ひとりにじっくりと向き合い、疑問や不安にお答えしたうえで、お客さまの転職を徹底的にサポートします。医療機器業界の営業に転職をお考えの方は、気軽にご相談ください。

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執筆・編集

山名 浩平

大手ケーブルテレビ会社にて営業を6年半経験。法人、個人、営業支援・マーケティングなど多岐にわたる営業を経験し、熟知している。異業種領域ではあるが、独自の医療業界への人脈を生かした豊富な知見や、経験に裏付けされた多角的な視点でアドバイス出来る事が強み。

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