営業にはどんな業種がある?種類別の特徴を徹底解説!|求人・転職エージェント

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更新日:2022/04/11

営業職

営業にはどんな業種がある?種類別の特徴を徹底解説!

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この記事のまとめ

  • 営業は、対象や手法の違いによって法人/個人、新規/既存、有形/無形などの種類に分かれる。
  • 同じ営業でも、業界によって営業の種類や求められるスキルが異なる。
  • 転職先を探す場合は、まず自分に適した営業の種類を考えることが大切。

どのような業種でも、顧客を獲得する営業は不可欠な仕事です。ただし、一般消費者向けの製品や工場で使用する機械、製品の原材料、無形のサービスなど、業種や取り扱う商材によって営業の仕事内容やスタイルは異なります

そこでこの記事では、営業職の仕事について業種ごとに詳しく解説します。営業の種類や営業職への適性も紹介するため、営業で働きたいと考えている方は参考にしてみてください。

目次

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営業のおおまかな種類

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営業の仕事は、対象や手法の違いによって「法人営業」「個人営業」をはじめとするいくつかの種類に分かれます。また、業種によって営業の中心となる種類は異なるのが一般的です。ここでは、基本となる営業の種類について説明します。

個人営業

個人営業は、一般消費者に対して製品やサービスを売り込む仕事です。顧客一人ひとりとの距離感が近いため、信頼関係が深まると販売・契約に至る可能性が高くなるのが特徴です。

代表的な方法である訪問販売は、お客さまの都合に合わせて動くのが基本で、休日や夕方以降が忙しくなる傾向があります。このため、多くの企業では、出勤日や勤務時間のシフト制を採用しています。

法人営業

法人営業は、企業・団体に製品やサービスを売り込む仕事です。最終的な意思決定者は部長や役員、社長といった上司であること多いため、商談を進めていた担当者の感触がよくても契約に至らないこともあります。

取引規模が大きくなるほど意思決定者の階層が上がり、社内調整のために契約に時間がかかる点も法人営業の特徴です。

新規営業

新規営業は、自社の製品・サービスを利用する新しい顧客を獲得する仕事です。導入実績がないゼロから信頼関係を構築するため、営業の仕事の中でも難易度は高いといえます。

新規顧客の獲得は売り上げの純増となり、成功した際の評価は高く報酬増につながります。相手に応じた交渉術が身につくなど、営業スキルの向上が期待できるのも、社員にとってはメリットといえるでしょう。

既存営業

既存営業は、すでに取引のある顧客をフォローする仕事です。関係性が構築された顧客を相手にするため、コミュニケーションは取りやすいといえます。

ただし、現状の取引を維持するだけでは、評価を低く抑えられがちです。自分の営業スキルをアピールする意味でも、提案を通じて取引数量や品目を増やすことが求められます。

有形商材

有形商材とは、実際に形のある物を指し、実物を使って具体的に機能性や使い勝手をアピールできるのが大きな特徴です。一方、突っ込んだ質問やマイナス面の指摘もされやすいため、商品をしっかりと理解し、的確な説明ができるように準備する必要があります。

特に一般消費者向けの場合、営業担当者自身の使用体験がないと、商品に関する説明を信用してもらえないケースもあることに注意しましょう。

無形商材

無形商材とは、サービスやシステムといった物以外の商材を指します。形がない商材にリアルなイメージを与え、顧客に必要性を認識してもらうことが重要です。カタログだけではイメージが伝わらず、オリジナルのプレゼン資料が必要になる場合もあるでしょう。

機能や効果を分かりやすく説明するのが基本で、図表や映像を使ったり、実名で導入事例を紹介したりすると効果的です。

営業の業種別の特徴は?

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どのような企業でも営業は不可欠な職種ですが、業界によって中心となる営業の種類や求められるスキルは異なります。ここでは、業種別の年収や営業の仕事の特徴を紹介します。自分が目指す営業スタイルで働ける業種を見つける参考にしてみてください。

なお、それぞれの業界の平均年収は、マイナビエージェントの業種別平均年収ランキングを参考にしています。

IT・通信

IT・通信の営業は、スマートフォンやタブレットといった小型機器から情報システム、通信ネットワークまで、有形・無形のさまざまな商材を取り扱うのが特徴です。

中でも重要性を増しているのが、顧客の課題を把握し、適切な情報システムや通信ネットワークを提案するソリューション営業です。顧客自身が課題を明確に認識していないことも少なくありません。IT全般に関する幅広い知見だけでなく、顧客のニーズから経営課題を抽出し具体的な提案をするコンサルティング能力が求められます。

IT業界の平均年収は企業によって幅がありますが、情報通信企業やソフトハウスは500万円ほどと高い水準です。

半導体・半導体製造機器業界

半導体は、スマートフォンやパソコンといった情報機器、家電製品、自動車、インフラ関連に至るまで、さまざまな製品やシステムに必要不可欠な電子部品です。半導体製造機器メーカーは、半導体の生産に必要な高度な技術を用いた専用の加工装置を生産しています。

業界にはメーカーと専門商社があり、メーカーの営業は自社製品を売り込みます。一方、専門商社の営業は、市場や顧客のニーズを満たす製品をさまざまなメーカーから調達し、提供するのが基本です。

半導体・半導体製造機器業界の平均年収は530万円で、メーカーの中でも上位にランクインしています。

自動車

一般社団法人日本自動車工業会の統計(2018年)によると、自動車製造業の製品出荷額は全製造業の製品出荷額の18.8%を占める巨大産業です。

自動車業界の営業は、メーカー営業とディーラー営業に分かれます。メーカーには個人向けの営業部門はなく、メーカーの名前がついた販売店で自動車を販売するのはすべてディーラーの仕事です。

メーカー営業は、販売資料の作成やキャンペーンといったプロモーション企画でディーラーを支援します。ほかにも、大口顧客である企業や官公庁向けの営業も担当します。自動車業界の平均年収は470万円前後です。

医薬品

医薬品業界の営業には、MRとMSの2種類があります。MRは製薬会社に所属、あるいは派遣されることで、自社の医薬品に関する情報を医師や看護師といった医療従事者に提供するのが主な仕事です。医療従事者から情報を収集し、改良や開発のためにフィードバックする役割も果たします。

MSは医薬品卸売会社の営業担当者で、さまざまな製薬会社から仕入れた多種多様な医薬品を販売します。一般的にイメージする営業の仕事と考えればよいでしょう。

医薬品業界の平均年収は560万円程度で、メーカーの中でも最も高い水準です。社会的な需要や貢献度の高さが背景にあります。

化学・石油製品・繊維

化学・石油製品・繊維メーカーは、製品以外にも、日用品や衣料品、工業製品の原料を製造していることから素材産業とも呼ばれています。

素材産業は製品や原料をメーカーや商社に販売するため、法人営業が基本です。また、販路や市場を拡大するには新たな用途開拓が欠かせないことから、研究開発部門と連携して、自動車や家電メーカーに製品開発を意識した提案をする場合もあります。

化学・石油製品・繊維業界の平均年収は470万円ほどです。20代は400万円以下であまり高くありませんが、30代は550万円前後と大きく伸びるのが特徴といえます。

広告・メディア

広告・メディア業界の営業は、テレビや雑誌、Webなどの媒体を用いたクライアント企業の広告宣伝活動をサポートする法人営業が主体です。クライアントとコミュニケーションを取りながら、広告企画や掲載情報・スケジュールの管理を担当します。大規模なセールスプロモーション活動に携われる可能性もある仕事です。

近年はWeb広告市場が拡大しており、営業に必要なスキルも変化しています。Web広告は費用対効果にシビアな面がある一方、ユーザーの反応がすぐに分かるという面白みもあります。

広告・メディア業界の平均年収は420万円ほどで、サービス・マスコミ系の中では最も高い水準です。

人材サービス

人材サービス業界には、求人広告、採用支援、人材派遣といったさまざまなビジネスモデルがあり、モデルごとの専業会社もあれば、総合的に手掛けている会社もあります。いずれのビジネスモデルでも、人材を必要としている企業に自社のサービスを売り込む法人営業が基本です。

人材サービス業界の営業は、クライアント企業の人材ニーズをきめ細かく把握して、的確にサポートすることが求められます。そのため、コミュニケーション能力や企画力、提案力が重要です。また、自分の仕事や転職に関する経験を役立てられるため、業界未経験者でも活躍しやすい業界といえるでしょう。人材サービス業界の平均年収は410万円程度です。

不動産

不動産業界は、土地や建物といった不動産の売買・賃貸を仲介し、手数料収入により利益を得る仕事です。また、自社で不動産を購入して販売することをメインとする会社もあります。

営業の仕事は、仲介や販売、企画・開発と多岐にわたります。仲介は不動産を貸したい人と借りたい人、売りたい人と借りたい人をつなげる仕事で、販売は自社が所有する不動産を顧客に販売する仕事です。企画・開発ではマンションや商業施設、ビルを建てる土地を探して仕入れるほか、建物の企画もします。

不動産業界の平均年収は460万円前後です。土地や建物といった物件は取引相手が幅広く、大きな金額が動くことが高い水準の理由といえるでしょう。

保険

保険業界には生命保険と損害保険があり、最近では生命保険(第一分野)と損害保険(第二分野)に中間に位置する「第三分野」と呼ばれる保険(医療保険、がん保険、介護保険)の市場が急激に拡大しています。

取り扱う保険商品について詳しく説明できる専門的な知識が必要である点は、どの保険の営業でも大きな違いはありません。むしろ、保険会社に所属して自社の保険商品を売る場合と保険代理店で複数の企業の保険商品を取り扱う場合のほうが違いは大きいといえます。

保険業界の平均年収は440万円前後と決して高くありませんが、20代では400万円に満たない年収が、30代では600万円近くと大幅に伸びる点が特徴です。

インフラ

インフラ系企業は、鉄道や電力・ガス、公共施設の管理など、社会に欠かせないサービスを提供します。民間企業と比べて経営が安定しており、給与水準や福利厚生の充実度が高いという特徴があります。

インフラ系企業は、訪問販売のようなエンドユーザー向けのセールスを代理店に外注している場合がほとんどです。法人営業が基本で厳しいノルマもなく、公共性の高いサービスを提供するという特徴から、社会貢献や仕事のやりがいを重視したい方に向いている業種といえるでしょう。

インフラ系企業の平均年収は420万円前後と高い水準ではありませんが、安定した収入が得られることが魅力です。

転職で営業の業種を選ぶポイント

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一口に営業といっても、業種や種類によって仕事内容や給与水準は大きく異なります。多くの求人の中から自分に合った転職先を見つけるのは容易ではありません。ここでは、転職先の業種を絞り込むための3つのポイントを紹介します。

営業の種類を絞り込む

同じ営業の仕事でも、種類によって求められる能力や適性には差があります。業種によって中心となる営業の種類は異なるため、業種を選ぶ前に自分に適した営業の種類を考えるとよいでしょう。

たとえば、法人営業では自社の商材を利用するビジネス面のメリットを、論理的に分かりやすく説明する能力が必要です。一方、一般消費者を対象にする個人営業では、営業担当者に対する信頼感や安心感が顧客の意思決定に大きく影響します。そのため、顧客を理解し寄り添う能力が求められるでしょう。

条件を絞り込む

仕事内容だけでなく、給与や福利厚生、勤務地も業種や企業により異なります。それぞれの条件について優先順位を決めておけば、業種や企業の絞り込みもスムーズに進むでしょう。

優先順位を決める際には、転職理由や将来のキャリアプランについて考え、絶対に譲れない条件を明確にします。高額な給与といった目先の条件のよさだけで決めると、転職後に後悔する恐れがあるため、注意しましょう。

営業のしやすさで絞り込む

種類や業種に関係なく、営業の仕事に共通する特徴は具体的な結果が目に見えることです。どれだけやりがいを感じていても、結果が出なければ会社に貢献できず、自分の評価にもつながりません。「毎月継続的に売れる」「魅力を伝えやすい」といった営業のしやすさで選択するのもひとつの方法です。

営業のしやすさを考える基準として、「希少性が高い」「競合が少ない」「定期的にリピート需要がある」といったことが挙げられます。

営業に向いているのはどんな人?

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顧客を訪問する外回りが中心で、社内外のさまざまな立場の人と信頼関係を築くことが求められる営業に向いているのはどのような人でしょうか。ここでは、重要な適性として「体力・忍耐力」「コミュニケーション能力」「時間管理能力」を取り上げ、詳しく説明します。

体力や忍耐力がある人

営業は外回りが基本で、1日何件も商談をこなさなければなりません。会社に戻ってからも、日報や資料の作成、ミーティングといった業務があるため、残業することも多いでしょう。体力に自信のない方には厳しい仕事です。

また、ノルマや上司からのプレッシャー、突発的なトラブルによる急ぎの顧客対応に、ストレスを感じる方もいます。肉体面だけでなく精神的なタフさや忍耐力も求められます。

コミュニケーション能力に長けている人

業種や種類にかかわらず、営業はさまざまな顧客と緊密な関係性を築く必要があります。スムーズな営業活動のためには、製品企画や製造、カスタマーサクセスのような社内の他部門とも良好な関係でなければなりません。

営業には相手の意図をくみ取ったうえで、自分の考えをはっきりと伝え、物事を前に進めていくコミュニケーション能力が不可欠です。

時間管理が得意な人

営業は、顧客との商談や社内ミーティング、資料作成や事務処理とさまざまな業務をこなさなければなりません。営業にとって重要なのは、相手との信頼関係の構築です。きちんと時間管理をして約束を守ることが周囲の信頼を得ることにつながります。また、合間の時間を使えば顧客へのアフターフォローも可能です。

体力が必要な営業にとって、オーバーワークを防ぎ、常にコンディションを整えておくためにも時間管理の能力は欠かせません。

まとめ

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業種によって、営業の仕事内容やスタイルは大きく異なります。また、「実績に見合う給与がほしい」「会社の発展に貢献したい」「社会や人の役に立ちたい」など、営業で働く目的ややりがいは人それぞれです。

転職先を探す際に、「どの業種にすればよいか分からない」「給与水準は同じだが、仕事内容はどう違うのだろう」といった迷いや不安を抱えている方もいるでしょう。

マイナビ営業エージェントは、営業の専任チームを編成しています。さまざまな業界の営業に精通したキャリアアドバイザーが、一人ひとりと丁寧に向き合い、お客さまの転職を徹底的にサポートします。営業への転職をお考えの方は、気軽にご相談ください。

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