【フォーマット付】複数社転職しているときの職務経歴書の書き方を徹底解説|求人・転職エージェント

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更新日:2022/10/12

職務経歴書

【フォーマット付】複数社転職しているときの職務経歴書の書き方を徹底解説

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この記事のまとめ

  • 複数の職歴がある場合、職歴を省略するとトラブルに繋がる可能性があるため、必ず全ての職歴を書く。
  • 退職理由はポジティブな理由で書くことによって、意味のある転職活動だと前向きな印象を与えることができる。
  • アピールポイントは転職を考えている企業ごとに変えると、より熱意をアピールすることができる。

終身雇用の気風が残る日本では、これまでの転職回数が多いと次の転職活動に不利になると言われます。

キャリアアップのために転職をする方もいますが、あまりにも転職回数が多かったり在職期間が短かったりすると「会社に定着しない」「うちの会社も早く辞めてしまうのではないか」とマイナスなイメージを持たれてしまいます。

この記事では、複数社転職をしていても自身の経歴をアピールできる職務経歴書の書き方をご紹介します。

目次

転職回数が多いと転職に不利になる?

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転職回数が多いと転職活動に不利になるといわれていますが、何社くらいの勤務歴があると転職に不利になるのでしょうか?

人事担当者は、20代であれば3回以上、30代であれば5回以上の転職歴があると転職回数が多いと感じるようです。

就業期間も重要で、転職回数が多く、就業期間も短い場合には、「定着率が低く、再度離職するリスクがある」と捉えられてしまいます。

一方で就業期間が長ければ、「業務経験をしっかり積んだうえで、スキルアップなどのために転職を行っている」などといったプラスの印象を持ってもらえる可能性もあります。

転職回数も見られる大きなポイントですが、1社ごとの就業期間が長いか短いかも非常に重要なポイントとなります。

複数社の転職が不利になる理由とその対策

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転職歴が複数社の場合は、転職活動の際に採用担当者にマイナスのイメージを与えてしまうことがあるといわれていますが、その理由としては以下の3点があげられます。

理由1.自社でも早く辞めてしまうかも

例えば、大学卒業後3年間で3回も転職歴がある方は、1年に1回職を変えていることになりますが、そのような職務経歴書を採用担当者が見て最初に思うことは「自社でも1年くらいで辞めてしまうのではないか?」という点です。

このような心配を払拭するために、職務経歴書には退職理由を明確に記入し、今後はそのようなことがないと説明する必要があります

理由2.ストレスの耐性は大丈夫か

転職者歴が多い方について採用担当者は「我慢があまりできない人」などと捉える場合があります。

我慢にはストレスが伴うものですので、転職歴が多い方の場合、「ストレスに弱い人」と判断されてしまう可能性もあります。

例えば、転職先の仕事が営業であれば、設定されたノルマや目標に耐えることができるか、クライアントからの要望やクレームに対応できるのか、などが懸念されることになりますので、これらのことを不安視されないためにも、職務経歴書において前向きな退職理由を記載しておくことが大切です

転職回数2回以上(複数社)の職務経歴書の書き方

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ここまでの理由を反映したうえで、職務経歴書の記入方法をご説明します。

数多くの会社に勤務歴がある方は、その回数をデメリットと思わずに自分のキャリアとして積極的にアピールするようにしましょう。

転職歴(職歴)は全て記載する

「転職歴(職歴)が多いと転職活動に不利になる」と聞くと、職務経歴書に記入する職歴を少なく書きたくなるものですが、職務経歴書には正直にキャリアを記入しましょう

虚偽の記載をしても、年金や雇用保険の加入履歴から転職歴が発覚する場合もあり、そのような嘘が後から発覚したほうがもっと大変になります。

記入方法は分かりやすく簡潔に

職務経歴書は決まった書式がないため、過去の職歴をどのように書くかは完全に自由ですが、読む側が読みやすいという点が一番大切です

3社以内程度の勤務歴であれば時系列ごとに記入していく方法が人事担当者にとっては見やすい記入方法です。4社以上で、その職務の内容が会社ごとに異なる場合には、職務内容ごとに職歴を分類して記入する方法もあります。

この方法の場合、時系列順での記載にならないので、人事担当者に「転職歴が多い」との印象を持たれにくい効果があります。そのほかにも、職務内容ごとに分類することによって「この人はさまざまな職務をこなしており経験豊富だ」と思ってもらえるといったメリットもあります。

ご自分の職歴に合わせて自分を最もアピールできる方法で職務経歴書を記入しましょう。

退職理由はポジティブな内容で

退職の理由はなかなか書きにくいとは思いますが、必ず記入するようにしましょう。

その際は、「嫌だから」や「飽きたから」「疲れたから」などのようなマイナスな表現や消極的な理由ではなく、「キャリアアップのため」といったようなポジティブな理由を記述しましょう。

また転職することによって、スキルや知識・経験など、自分の何かが向上している書き方にできるとより効果的です。意味のある転職を行っているという印象を与えることができ、転職回数がマイナス要素になりにくくなります。

強みなどアピールすべきポイントは明確に

強みやアピールポイントは明確に記入するようにしましょう。

人事担当者は職務経歴書からあなたの経験やスキルを読み取り、自社に貢献できる人材であるかどうかを判断しています。自分にしかない強みを職務経歴書でアピールすることによって、人事担当者にあなたの熱意を伝えることができます。

特に、アピールポイントは面接で深堀りされる可能性が高いため、実際に面接で聞かれることを想定したうえで書くと良いでしょう。

複数社ある場合の職務経歴書を書くポイントや注意点

ここでは、転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方のポイントや注意点をご紹介します。

今まで身につけたスキルは明確に記載する

これまでの会社で身につけたスキルは明確に記載するようにしましょう。

身につけたスキルなどを明確に伝えることで、これまでのキャリアで何を得たのかを人事担当者にアピールすることができます。

企業によってアピールポイントを変える

職務経歴書を書く際は、必ずそれぞれの企業によってアピールポイントを変えましょう。

特に複数社転職をしている経験がある方は、これまでの企業で積んできたキャリアや経験が多くあると思います。転職を考えている企業がどんな人材を求めているかを考え、特にアピールしたいポイントに注力して書くと、「企業が求めている人材とマッチしている」とプラスの評価に繋がります。

キャリアに一貫性がない場合はどうすればいい?

複数社の職務歴がある場合には、総務の仕事をしていた期間もあれば、営業の仕事をしていた期間もあるかもしれません。そのため、仕事の内容に一貫性がなく、「特定分野でプロとして即戦力になる力があるか」ということについて疑念を持たれる可能性もあります。

このような疑念を持たれないためには、今までのキャリアで得たものを詳細に職務経歴書に記入することが非常に重要です。今までの就業内容から、自身の能力面にフォーカスし、転職先にどのように貢献できるかをしっかり考えて記載していきましょう。

「異なる職種に従事した経験があるからこそ、今までの人脈やキャリアを転職先の企業で生かすことができる」「なんにでも積極的にチャレンジでき、自分のものにしていける」という具合に前向きな印象を与えるような書き方を心がけてください。

職務経歴書は自分をアピールしていくものなので、どんな職歴であれ、積極的に前向きな記載をしてくことが大切です

職歴欄の正しい書き方については下記記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

職務経歴書のフォーマット

職務経歴書の書き方には、一般的には3つの形式があります。

それぞれ、特徴と書き方が異なるため、自身の経歴や書きやすい形式を選択するようにしてください。

職務経歴書の書き方について、それぞれのフォーマットとともにご紹介します。

1.編年体式

自身が経験してきた職務内容を、時系列に沿って記載していく最も一般的な形式です。

履歴書と照らし合わせながら見ることができ、書く側にも読む側にも親切な形式といえるでしょう。

一方で、転職回数が多い場合はその数が目立つ形式でもあるため、注意が必要です。

(※古い経歴から記載します)
20○○年○月~20○○年○月
株式会社■■
業務内容:企業の採用支援および、転職サイトの運営
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
営業職として、新規顧客の開拓に従事。○年で○社、○万円の受注を達成。

20○○年○月~20○○年○月
同社・企画制作部に異動
求人原稿の作成や、サイト運営業務に携わる。取材件数○件以上、記事執筆本数○件。

20○○年○月~現在
株式会社■■
業務内容:企業の採用支援ツールの作成およびウェブマーケティングのコンサルティング
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
クリエイティブディレクターとして、各種制作物の企画立案・制作進行業務に従事。

2.逆編年体式

編年体式とは逆に、自身のキャリアを直近のものから順に記載していく方法です。

転職先で使えるスキルや職務経験を前職で養えている場合、即戦力であることをアピールできるため、この書き方がおすすめです。

(※直近の経歴から記載します)
20○○年○月~現在
株式会社■■
業務内容:企業の採用支援および、転職サイトの運営
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
企画営業部の営業主任として、新規開拓営業および新人教育に従事。
新規契約数○本で部内新記録を達成。チーム目標連続達成記録○ヵ月に貢献。

20○○年○月~20○○年○月
株式会社▲▲
業務内容:企業の採用支援ツールの作成およびウェブマーケティングのコンサルティング
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
企画・マーケティング担当として、各種広告物の製作を経験。
メーカー、商社、ITなど、さまざまな事業形態への理解を深める。

3.キャリア式

自身の職務経歴を、時系列ではなく職務分野別にまとめた形式の書き方です。

「これまでどのような経験をし、どのようなスキルが身に付いているか」ということを伝えやすい形式のため、転職回数が多い方や、幅広い知識やスキルを必要とする仕事に応募する際に有効です。

■IT技術関連
20○○年○月~20○○年○月
株式会社■■
業務内容:スマートフォンアプリやオンラインゲームのシステム開発
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
プログラマーとして勤務。
使用言語:Java、C++、PHP

20○○年○月~20○○年○月
株式会社▲▲
業務内容:WebサイトやSNSなどのインターネットサービスを開発
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
ネットワークエンジニアとして勤務。
使用言語:C、JavaScript、ASP

■営業関連
20○○年○月~20○○年○月
株式会社●●
業務内容:携帯電話やスマートフォンの通信サービスを提供
資本金:○○万円
売上:○○億円
従業員数:○○名
企画営業職として勤務。新規開拓営業および企画提案業務に従事。

まとめ

職務経歴書はビジネススキルが表れやすい書類です。複数社転職していると内定獲得に不利になってしまう可能性はありますが、職務経歴書の書き方を工夫することによってマイナスなイメージを最小限に抑えることができます。

この記事を参考に、自身のアピールポイントを伝えることができる職務経歴書を作成してみてください。

執筆・編集

植村 裕美子

株式会社マイナビ所属。キャリアアドバイザー歴8年。IT業界・アパレル業界の営業を経て、マイナビへ入社。同社にて法人営業、営業職向けのキャリアアドバイザーを経験し現職。求職者様の将来的なキャリアも見据えたご提案を大切に、サポートさせて頂いております。

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