更新日:2023/02/10
この記事のまとめ
Webデザイナーへの転職を検討しているものの、30代で未経験の場合は難しいのではないかと考えている方もいるのではないでしょうか。20代での転職と比べると厳しい面は否めませんが、決して不可能ではありません。
そこでこの記事では、30代未経験からWebデザイナーへ転職する方法を解説します。転職時の注意点やWebデザイナーへの転職後に目指せるキャリアパスについても紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
未経験からWebデザイナーに転職しようと考えていても、「30代になると未経験からの転職は無理だ」と耳にすることがあります。確かに、20代に比べると30代の転職難易度が高いのは事実です。しかし、きちんとスキルを習得して転職活動に取り組めば、Webデザイナーへの転職を実現できます。
30代未経験だからといって諦めることはなく、求められるスキルを習得したうえでWebデザイナーを目指しましょう。
30代未経験からWebデザイナーへ転職するにはどうしたらよいのかが分からない方もいるでしょう。そこでここでは、30代未経験でWebデザイナーを目指すための3つのステップを紹介します。どのような流れで転職活動を進めればよいかを把握するとともに、スキルの習得、ポートフォリオの作成に励みましょう。
Webデザイナーは技術職であるため、現場で活躍するにはデザインを制作するスキルやWebサイト制作に必要なスキルなどが求められます。未経験からWebデザイナーへ転職するには、まず業務に必要なスキルをひとつずつ身につけなければなりません。Webデザイナーへの転職を決断したら、早めに学習を始めるのがおすすめです。
必要なスキルを習得したら、ポートフォリオを作成しましょう。ポートフォリオは自分の作品集のことで、実際に制作したWebサイトなどを掲載します。選考担当者はポートフォリオを確認することで、応募者のスキルレベルやデザインセンスを把握できます。応募先企業に対して、自分のスキルレベルを客観的にアピールするための重要な資料といえるでしょう。
転職の準備が整ったら、実際に求人を探して応募します。募集要項に「未経験者歓迎」などと書かれているかどうかを確認しましょう。たとえ30代であっても、一定のスキルレベルを習得していてポテンシャルに期待ができると判断されれば、採用される可能性は十分にあります。
30代未経験からWebデザイナーへの転職を目指すうえでは、デザインスキルやマークアップスキル、プログラミングスキルなど複数の専門的なスキルを身につけておく必要があります。転職を成功させるためにも、ここで紹介する5つのスキルを重点的に学びましょう。
Webデザインのスキルは制作現場で活躍するためには欠かせません。具体的には、デザインを設計するうえで必要な以下のスキルを重点的に学びましょう。
Webデザインの現場で求められるスキル・知識の基本を学び、さまざまなデザインに触れつつスキルアップに励むことが重要です。
デザイン制作の現場では、さまざまなデザインツールやクリエイター向けソフトウェアを使用します。Webデザイナーとして活躍するには、制作に必要なツールやソフトウェアを使いこなすスキルが求められるでしょう。主に以下のソフトを使用するケースが多いため、重点的に学ぶことをおすすめします。
いずれもクリエイター向けのソフトウェアとして有名なものです。すべてのソフトウェアを十分に使える程度のスキルを有していれば、転職時に高く評価されるでしょう。
Webサイト上にテキストや装飾を意図したとおりに表示するために行う作業がマークアップです。Webコンテンツの設計に携わるデザイナーは、マークアップを実施するケースがあります。そのため、以下のマークアップ言語を学んでおくとよいでしょう。
マークアップ言語の知識は、自分が設計したデザインを正しく表示するために欠かせません。この作業を担当するマークアップエンジニアが存在する場合でも、マークアップの知識はデザインを設計する際に役立ちます。
動きがあるWebサイトを制作したり、ポップアップを活用したりするときにJavaScriptなどのプログラミング言語を使用するケースがあるため、プログラミングスキルも習得しておくとよいでしょう。
人員不足などの理由でWebデザイナーがコーディングに携わるケースも考えられます。対応範囲をより広げるためにも、Web開発で用いられるプログラミング言語を学びましょう。将来的なキャリアパスの幅を広げることにもつながります。
ユーザーフレンドリーなWebコンテンツを制作するには、UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)に関連するスキルが不可欠です。専門的なスキルを有するUI/UXデザイナーがこの分野を担当することもあれば、プロジェクトによってはWebデザイナーが担当することもあります。
実務でUI/UXデザインを担当する場合、UI/UXに関するスキルが不足していれば使いやすいWebコンテンツを制作することは難しいでしょう。より上質で使いやすいデザインを設計するためにも、ひととおり学習しておくことをおすすめします。
Webデザイナーに求められる専門的なスキルの学習方法はさまざまです。自分の置かれている状況や学習スタイルに応じて適した方法を選びましょう。ここでは、Webデザイナーとして欠かせないスキルを学ぶ方法として、以下の3つを紹介します。
それぞれの学習方法にはメリット・デメリットがあるため、自分に合ったものを選ぶことが大切です。効率的に学習し、転職に必要なスキルを習得しましょう。
Webデザインに関する書籍に基づいて学習することで、必要なスキルを体系的に習得できるでしょう。デザインスキルやマークアップスキル、プログラミングスキルなど、習得したいスキルの分野別に適した書籍を選ぶことが大切です。書籍を選ぶときは、評判がよいものや最新のトレンドを押さえているもの、自分のスキルレベルに合っているものを探すとよいでしょう。
学習コストを抑えられる点は大きなメリットですが、独学の場合は続けにくいデメリットがあるので、集中して学習できる環境を作るとともに、学習の習慣をつけることが重要です。
必要なスキルをオンラインで学習する方法もあります。オンラインでWebデザイナー向けのスキルを習得するために使えるツール・サービスは以下の2つです。
オンライン学習サービスは安価に利用できるのがメリットといえるでしょう。一方でオンラインスクールを活用すれば、講師からスキルを教えてもらえるので効率よく学べます。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合ったほうを活用しましょう。
腰を据えてWebデザイナー向けのスキルを学びたい方は、通学型のスクールを選びましょう。ほかの学習方法よりもコストがかかりますが、基本から実践的なスキルまで講師の直接指導を受けられるので、確実にスキルを習得できます。終業後の時間を活用して学べるカリキュラムを用意しているスクールも存在します。集中的に学びたい方だけではなく、空き時間を活用したい方にもおすすめです。
30代未経験でも努力次第ではWebデザイナーに転職できる可能性は十分にありますが、いくつか注意しておきたいポイントが存在します。転職後の後悔を避けるためにも、事前にどのようなデメリットがあるのかを確認しておきましょう。ここでは、転職時に押さえておきたい注意点を3つ紹介します。
これまで経験を積んできた職種とはまったく異なるWebデザイナーに転職すると、キャリアがリセットされます。そのため、前職よりも年収が下がる可能性がある点は覚悟しておかなければなりません。転職するときには、この点を許容できるかじっくり考えることをおすすめします。
ただし、Webデザイナーへの転職後に経験を積みながらスキルアップに励めば、将来的には年収アップを目指せるでしょう。
30代未経験は20代に比べて転職難易度が高く、転職活動が思ったように進まない可能性があります。入りたい企業には採用してもらえず、別の企業を探さなければならなくなるケースもあるでしょう。
場合によっては、Web業界の中で採用してもらえる企業にいったん入社し、経験を積んでから本来やりたかったWebデザイナーに転職する必要があります。30代未経験の転職は厳しくなりがちなことを考えると、幅広く求人情報を探したほうがよいでしょう。
Webデザイナーに限った話ではないものの、IT業界は進歩するスピードが速いため、転職後も最新技術についていくために継続的な学習が求められます。学習をおろそかにすると、習得しているスキルが陳腐化して自分自身の市場価値が低下しかねません。
Webデザイナーに転職できたとしてもそこで満足はせず、常に最新技術を学ぶように心掛けましょう。転職する前には、常に学習しなければならないことに苦痛を感じないかどうかを考慮する必要があります。
Webデザイナーとして経験を積めば、さらなるキャリアアップを目指せるようになります。ここでは、Webデザイナーとして活躍した先に開かれているキャリアパスの一例を見ていきましょう。経験を積んでいくと、自分がどの分野でキャリアアップしたいのかが見えてきます。自分が目指す分野が定まったら、さらなるスキルアップに励むことをおすすめします。
UIやUXに関する部分のデザインを設計するのがUI/UXデザイナーです。UIデザイナーは、ユーザーが直接操作する部分のデザインを設計します。使いやすいと感じるように設計するスキルが求められる分野です。一方でUXデザイナーは、ユーザーの利用体験をデザインする職といえるでしょう。使いやすいと思ってもらえるだけでは不十分で、「利用してよかった」と思ってもらえるように設計するのが主な仕事です。
UI/UXデザイナーとして転職するうえでは、WebデザイナーとしてUIやUXに携わった経験を活かせます。日頃から制作と改善を繰り返し、ユーザーファーストのデザインを設計するように意識しましょう。
Webコンテンツの開発プロジェクトにおいて、企画から運用までの全段階において責任者として働くのがWebディレクターです。プロジェクトの全体を監督し、滞りなく進むように進行するのが主な仕事といえるでしょう。
Webデザイナーとして開発に携わった経験は、工数や必要人員の見積もり、コスト計算に活かせるでしょう。Webデザイナーとして働きながらマネジメントスキルを習得することで、Webディレクターとして活躍する道が開かれます。
デザインを具体的に設計する前の段階として、顧客の要望を可視化してデザイン制作の方向性を決めるのがアートディレクターです。デザインに関する要望を受けたときに、コンセプトアートやイラストなどを制作して方向性を提示し、制作を指揮することを主な仕事としています。
Webデザイナーとしてデザインと向き合った経験は、相手の要望をどのように実現すればよいかを考えるうえで強力な武器になるでしょう。デザイン業務の中で上流工程に携わりたいと考えているのであれば、アートディレクターを目指すのもひとつの道です。
Webデザイナーへの転職後にも、自分が理想としているキャリアパスを実現するために取り組みたいことがいくつか存在します。Web業界内でキャリアアップしたいと考えているのであれば、転職後もここで紹介する2つのことに取り組むとよいでしょう。それぞれの活動がなぜ重要なのか、どのように取り組めばよいかを解説します。
Web業界内でキャリアアップしたいと考えているのであれば、継続的な学習が欠かせません。Webの高度化に伴って、エンジニアとして活躍するにはより高いスキルが求められる傾向にあります。転職後もWeb開発に使用するさまざまなスキルを学習し、高度なスキルを意欲的に習得するのがおすすめです。
高いスキルを備える人材になれば、さまざまな分野で幅広く活躍できるでしょう。将来的にさらなる転職を検討するときは、習得したスキルが強力な武器になります。
将来的にプロジェクトマネージャーやWebディレクターを目指すのであれば、上流工程に挑戦するのがおすすめです。企画や要件定義、ディレクションの経験があれば、上流工程を担当するエンジニアに転職するときにその経験を活かせます。
さまざまなプロジェクトに携わる中で、上流工程を担当する機会が開かれたら積極的に挑戦するとよいでしょう。経験を通じてマネジメントスキルを高められれば、マネージャーやディレクターへの転職においてその経験を武器にできます。
30代未経験からWebデザイナーに転職する難易度は高いものの、不可能というわけではありません。もしWebデザイナーになりたいと考えているのであれば、Webデザイナーに求められるスキルを習得したうえで未経験者を採用している企業に応募するとよいでしょう。
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