更新日:2021/09/20
概ね、社会人3年目までの転職希望者を指す「第二新卒」は、多くの企業から歓迎される存在です。最初の就職の反省点を踏まえ、「◯◯のために転職する」と決めて、的をしぼった転職活動を展開している方は多いのではないでしょうか。
そんな第二新卒の転職ですが、女性の場合、男性よりもさらに転職する目的を明らかにすることが重要だといわれています。それは一体なぜなのでしょうか?ここでは、第二新卒の女性が、転職活動を行う上で知っておきたいことをご紹介します。
目次
企業側は、第二新卒女性の採用をどのように位置付けているのでしょうか。一般的に、企業の採用担当者は、第二新卒の女性応募者に対して、次のようなイメージを持っています。
第二新卒と新卒の違いは、たとえ短くても社会人経験があることです。当然、新人研修も受けているはずで、基本的なビジネスマナーやスキルは身に付いていると考えられています。
企業側からすれば、自社で教育や研修を受けさせるコストを削減できることがメリットというわけです。
他社での経験が短い分、特定の考え方に染まっておらず、自社のやり方や雰囲気になじんでもらいやすいと考えられています。社会人経験が短いことは、第二新卒においてはあまり問題にならず、むしろ肯定的に評価されることもあります。
第二新卒は、大卒の方の場合、25歳前後とまだ若いので、即戦力より将来性やポテンシャルの高さを期待しての採用が主流となっています。
第二新卒は、新卒で入社した企業を3年以内で退職していることから、「もしかすると、またすぐに退職するのでは」と心配されています。特に女性の場合は、出産、育児もあることから、「採用しても、すぐに辞めてしまうのでは?」という懸念を持たれていることは否めません。
企業側が採用したいと思っているのは、長く働けて、自社に貢献してくれる人材です。第二新卒において内定を獲得するためには、「すぐ辞めるかも」という、企業側の不安を払拭することがカギになるといえるでしょう。
企業側の視点を離れ、今度は女性の第二新卒の立場からも見てみましょう。
女性は、男性と比べて、結婚や出産、育児が人生に大きな影響を及ぼします。そこで、第二新卒の女性が転職先を考える際は、「希望の業種・職種で働く」ということのほか、このようなライフイベントも考慮に入れる必要があります。
実際のところ、「出産後も働ける会社で働きたい」「女性が働きやすい環境で仕事がしたい」という20代女性は多く、出産をしても、仕事を続けながらキャリアアップしていきたいと考えている方は多いのではないかと思います。
しかし、日本の社会は、まだまだその希望を叶えられる水準にはありません。
現実的に、「産休や育休がとりやすい環境か」「産休明けの仕事復帰をサポートしてくれる体制があるか」「柔軟な働き方が可能か」「女性の管理職はどれぐらいいるのか」などは、企業によって大きな差があり、「転職した企業において、仕事と子育てが必ず両立させられる」とは言い切れません。
そこで、出産を考えている場合は、転職先を決める時点で、「将来、子育てがしやすい会社か」という視点でも企業を選ぶことが重要だといえます。
たとえば、「希望の業種・職種にこだわって、バリバリ働きたい」という場合と、「希望の業種で働きながら、子育てもしたい」という場合では、候補となる企業は異なります。
女性の転職はこの点を踏まえ、ある程度将来のライフプランを考えた上で、転職の目的を明確化し、その目的に沿った企業選びを行うことが大切なのです。
女性の転職ならではの注意点と、企業側が第二新卒女性に抱きやすいイメージを合わせると、第二新卒女性が転職活動を成功させるには、次の3点が大切だといえます。
企業の文化や社風は、そう簡単には変わりません。特に、将来の出産や子育てを望むなら、企業を選ぶ基準に「子育てがしやすい企業」という視点を加えることも重要です。
第二新卒は、「勤めても、すぐに辞めてしまうのでは」と企業側が不安を持っていることを忘れないようにしましょう。前職を退職した理由の説明や、これからやりたいことのアピールを通して、不安を払拭する姿勢が求められます。
企業研究をしっかり行い、その企業が求めている人材像を掴んだ上で、自身の強みをアピールしていきましょう。
たとえ今は出産や育児の予定がなくても、女性である以上、企業側から「出産や育児があるかも」という目で見られること自体は避けられません。
第二新卒の女性が企業側にどう見られているかを踏まえた上で、自身のライフプランや転職の目的に沿った企業選び、効果的なアピールのしかたを考えてみてください。