転職時に給与交渉を行う最適なタイミングはいつ?成功のコツや適切な金額とは|求人・転職エージェント

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更新日:2025/10/29

転職全般

転職時に給与交渉を行う最適なタイミングはいつ?成功のコツや適切な金額とは

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この記事のまとめ

  • 転職時の給与交渉をする適切なタイミングは、内定後から内定承諾までの期間や、面接時で希望条件を聞かれたとき。
  • 転職時の年収交渉では、志望する業界・企業の給与水準を調べ、自身の市場価値を分析したうえで希望額の上限と下限を設定することが重要。
  • 転職時に年収交渉を成功させるには、転職エージェントに「条件交渉の代行」を依頼することも選択肢のひとつ。

転職を検討する中で、「いまよりよい条件で働きたい」と考える方は多いのではないでしょうか。特に給与は生活の基盤となる重要な要素です。しかし、転職時に給与交渉をしてもよいのか、またどのようなタイミングで行うのが適切か迷われる方も少なくありません。

適切な交渉ができれば年収アップの可能性が高まる一方で、交渉の仕方によっては内定に悪影響を及ぼすリスクもあります。そこで本記事では、転職における給与交渉の基本から実践的なテクニックまで、成功へと導くポイントを詳しく解説します。

目次

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転職時に給与交渉をしてもよい?

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転職時の給与交渉は基本的に可能です。株式会社マイナビが行った「転職動向調査2025年版(2024年実績)」(2024年12月調査)によると、転職時に年収が上がったと答えた人の割合は39.4%、年収が下がったと答えた人の割合は23.9%でした。

この調査から分かるとおり、転職で年収アップに成功した方は少なくありません。給与交渉は誰でも簡単に成功するわけではありませんが、適切な手順とタイミング、コツを押さえることで年収アップの可能性を高められるでしょう。

参照:「転職動向調査2025年版(2024年実績)」(2024年12月調査)|株式会社マイナビ

転職時の給与交渉|効果的なタイミングは内定後

転職時の給与交渉を成功させるには、タイミングが重要です。応募者から内定前に給与交渉を切り出すことは避けたほうがよいでしょう。最も効果的なタイミングは、内定後から内定承諾までの間です。この時期は企業があなたを採用したいと考えている状態のため、交渉を有利に進められる可能性が高まります。

ただし、面接の際に「希望する条件はありますか」と質問されたときや給与額を提示された場合は、その場で希望を伝えても問題ありません。

転職時の給与交渉│適切な給与金額は?

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転職時の給与交渉において、適切な金額設定は成功への近道です。業界相場や企業規模、自分の市場価値を総合的に判断することで、説得力のある交渉ができます。自分の価値を適切に評価し、転職先での給与交渉を成功させるための具体的な方法を見ていきましょう。

業界・企業の給与水準を調べる

希望の年収額を決める際には、志望業界・企業の給与水準を把握することが大切です。たとえば、化粧品業界の営業職で年収水準が500万円であった場合、700万円で条件交渉しても失敗する可能性が高いといえます。

また水準以上の給与を希望すると、「情報収集が甘い人」「常識外れな人」などとマイナスな評価を与え、選考で不利になりかねません。求人サイトや求人情報誌などから、志望先企業と同業界・同職種の求人を見つけて給与水準を確認しましょう。

自身の市場価値を分析する

希望の年収額を決めるためには、自身の市場価値を分析することも重要です。社員の給与はスキルや経験、実績などを考慮して算定されます。たとえば、エンジニア経験1年の人と10年の人とではスキルや経験に大きな差があり、受け取る給与も異なります。

エンジニア未経験の人が、エンジニア経験10年のベテランと同じ年収を希望して交渉しても、失敗するのは明らかです。市場価値を分析するために、自身と同じ職種・年齢・経験の人がどのくらいの年収を受け取っているのか、求人情報やSNSなどから調べてみましょう。

希望する年収の上限と下限を決める

業界・企業の給与水準と自身の市場価値を基に、希望する年収の金額を設定します。その際、希望年収の上限と下限を決めるのがポイントです。年収交渉では、自分の希望する金額が受け入れられるとは限りません。しかし希望年収の最低ラインを決めておけば、交渉が成立しなかった場合に「選考を辞退する」あるいは「交渉を諦める」といった判断が可能です。

たとえば、「最初は年収600万円を提示し、断られた場合は最低ラインの550万円で再び交渉する」といった戦略が立てられます。

転職時の給与交渉|成功させるコツ

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年収交渉の流れや注意点を知っていても、成功させられる人はそう多くはいないでしょう。年収交渉は難度が高く、成功させるにはコツを押さえておく必要があります。下記で紹介するコツを押さえたうえで、年収交渉に臨みましょう。

交渉材料を集める

年収交渉では、採用担当者を納得させるための交渉材料を用意することが大事です。ただ「年収を上げてほしい」と交渉しても、成功することは基本的にありません。交渉は相手と条件面で折り合いをつける作業です。「入社したらどのように活躍できるのか」「売り上げを何%上げられるのか」など、自分を採用するメリットを具体的に述べ、希望年収に見合った価値があることを示しましょう。

自然に給与交渉の流れに持っていく

面接での年収交渉は、切り出し方やタイミングが重要です。唐突にお金の話を切り出すと、採用担当者にマイナスな印象を与えてしまう可能性があります。「条件面の提示はいつ頃でしょうか」「この後の選考ステップについて教えていただけますか」といったように、自然に年収交渉の流れに持っていけるようにしましょう。

妥当な金額を理由とともに提示する

転職の給与交渉では、希望額が現実的で妥当であることが重要です。前職の給与や求人票の記載金額からかけ離れた金額を提示すると、企業側に「自己評価と市場価値にズレがある人材」という印象を与えてしまうリスクがあります。

希望金額を伝える際は、根拠を示すことも大切です。特に業界の平均相場よりも高い金額を希望する場合は、なぜその金額が妥当なのか、入社後どのような価値を提供できるのかを明確に伝えましょう。

他社の条件を出して交渉する

他社からの内定条件を交渉材料にするのもひとつのテクニックです。たとえば、「内定をいただいている別の企業では年収500万円を提示いただいており、この年収水準に近づけていただくことは可能でしょうか」などと伝えてみましょう。

引き際を見極める

どれだけ入念に準備をし、ポイントを押さえて交渉しても、給与交渉は失敗する可能性があります。企業側が「これ以上の条件提示は難しい」と明言した場合、粘りすぎると逆に印象が悪くなる可能性があるため注意が必要です。交渉が停滞したと感じたら、その条件で働く価値があるかを冷静に判断しましょう。粘り強い交渉も大事ですが、引き際を見極めることも意識して臨むことをおすすめします。

転職エージェントに給与交渉を任せる

転職エージェントは求人の紹介や応募書類の添削、面接対策のアドバイスなど転職におけるさまざまなサポートを無料で提供してくれる人材紹介サービスです。そのサポートのひとつに、「条件交渉の代行」があります。

年収交渉はコツと経験が必要で、慣れた人でないと成功する可能性は低いといえます。転職エージェントに在籍する経験豊富なキャリアアドバイザーに年収交渉を任せれば、希望する年収を実現しやすいでしょう。

転職時の給与交渉|シーン別:伝え方の例文

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年収交渉の流れが分かっても、実際どのように希望年収を伝えたらよいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは転職時の年収交渉について、面接時と内定後の2つのシーンに分けて例文を紹介します。下記をテンプレートとして使用し、自分の言葉に置き換えて伝えてみてください。

【例文1】面接で希望給与を聞かれた場合

【例文】
給与についてご相談があります。求人に記載されていた年収は480万円でしたが、500万円に上げていただくことは可能でしょうか。私は、前職でプロジェクトリーダーを担当していた経験があり、マネジメント面においても強みがあります。

プロジェクトの規模や予算、スケジュールを踏まえたうえで、利益を出せるマネジメントが可能です。身勝手なお願いで心苦しいのですが、一度ご検討いただけますでしょうか。

【例文2】内定後にメールで伝える場合

【例文】
労働条件通知書に関しまして、ご検討いただきたいことがあり、ご連絡いたしました。前向きに入社を検討しているのですが、ご提示いただいた年収400万円について、430万円に変更していただくことは可能でしょうか。

私は前職において、同期入社のメンバー30名の中でその年の受注件数1位を達成しております。その後、営業所内でもトップの成果を残してきました。貴社へ入社したあかつきには、前職で培った営業スキルとマネジメントスキルを活かし、貴社の発展に貢献していく所存です。つきましては、ご提案した希望年収について一度ご検討いただけますと幸いです。

本来であれば直接お伺いしてご相談すべきところ、メールでのご連絡となり、お詫び申し上げます。
大変お手数をおかけしますが、よろしくお願い申し上げます。

転職時の給与交渉|ここに注意

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年収にスポットを当てすぎると、採用後に後悔する場合もあります。年収交渉が成功し、なおかつ自分の理想とする生活水準や働き方を実現するためにも、いくつか注意点を押さえましょう。ここでは、年収交渉における注意事項を紹介します。

年収だけでなく月給や賞与も確認する

年収が同じであっても、ボーナスの支給額によって月収に大きな差が生じます。たとえば、年収600万円の企業に転職した場合、ボーナスが60万円だと月収は45万円、ボーナスが180万円だと月収は35万円です。転職で月収が下がってしまった場合、生活が苦しくなるケースもあるでしょう。

特に転職1年目はボーナスを満額支給しない企業もあるため、年収交渉では月収についてもしっかりと確認することが大切です。

伝え方にも気を配る

転職時の給与交渉では、伝え方にも細心の注意を払いましょう。年収アップだけを重視しているという印象を与えると、選考で不利になる可能性があります。企業側は「この人は給与だけを見て転職先を選んでいるのでは」と懸念してしまうためです。

給与交渉を行う際は、「基本的には御社の規定に従います」と謙虚な態度を示すことも重要です。そのうえで「もし可能であれば、私のスキルや経験を考慮して○○万円程度を希望します」と丁寧に伝えるとよいでしょう。

現職の年収の水増しや虚偽の申告はしない

採用担当者に現職や前職の年収を聞かれた際に、事実よりも多く答えてしまう人がいます。しかし、転職後に前職の源泉徴収票を提出する必要があるときには虚偽の申告をしていたことが知られてしまいます。虚偽申告が発覚した場合、企業に不信感を与えるだけでなく懲戒解雇となるケースもあるため、現職や前職の年収は正直に伝えましょう

転職時の給与交渉|失敗事例も要確認

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企業と年収についての話し合いをする際、伝え方やタイミングを間違えると、採用担当者に悪印象を与えてしまいます。また、未経験の業界や職種にチャレンジする場合には、年収ダウンの可能性が高いことも頭に入れておくとよいでしょう。ここでは、年収交渉が失敗に終わったケースを3つ紹介します。

【事例1】面接で当初の希望金額よりも多い年収を希望した

【事例】
システムエンジニアのAさんは、現在年収600万円の企業に勤めています。Aさんは、規模の大きいプロジェクトに携わりたく、一念発起して大手SIerへの転職を決意しました。初めにAさんが選考書類に記載した希望年収は650万円です。しかし、面接の雰囲気に手応えを感じたAさんは、採用担当者に「700万円以上を望んでいる」と伝えてしまいます。その結果、面接は不合格でした。


あわよくばという考えで希望年収をつり上げてしまったため、採用担当者に不信感を与えたのが不採用となった原因といえるでしょう。

【事例2】逆質問でいきなり給与交渉をした

【事例】
営業職のSさんは、競合他社への入社を目指して転職活動をしています。無事に企業面接まで進んだSさんですが、面接では企業から年収についての話が出ませんでした。そこでSさんは、「年収はどのくらいもらえますか」と逆質問します。そのほかにも、「月々の手当はいくらですか」「ボーナスはどのくらい支給されますか」と質問しました。面接の結果は、不合格でした。


逆質問でいきなり年収についての話をしたことで、企業への関心よりも、年収に重点を置いた転職と判断されてしまったのでしょう。

【事例3】希望年収よりも低い金額になってしまった

【事例】
これまで食品販売の仕事を担当していたKさんは、以前から希望していた食品メーカーのマーケティング職に応募しました。募集要項には年収500万円~600万円と書かれていたため、Kさんは年収500万円を希望します。しかし、採用担当者との面接では「この金額では採用できない」と言われてしまいました。結果としてKさんは、年収450万円で企業との折り合いをつけることになります。


前職でも食品業界に携わっていたKさんですが、マーケティング職は未経験です。未経験職種に転職する場合には、希望年収での採用が難しいケースもあります。

転職時の給与交渉に関するよくある質問

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転職時の給与交渉について、よくある疑問にお答えします。給与交渉の相場や交渉を避けたほうがよいタイミングなど、転職希望者が不安に感じているポイントを実践的な視点から解説します。給与交渉を成功させるためにも、ぜひ確認してみてください。

Q.給与交渉の一般的な相場は?

転職時の給与交渉において、明確な相場はありません。給与交渉の金額は、転職希望者の経験やスキル、業績、資格などの個人的な市場価値と、転職先企業の規模、業界、採用ニーズによって大きく変動するためです。

一般的には「現在の年収+10%〜20%程度」ともいわれていますが、これはあくまでも目安です。キャリアチェンジの場合は年収ダウンの可能性もあり、逆に高度なスキルを持ち需要が高い職種では大幅アップも期待できるでしょう。

Q.給与交渉を避けたほうがよいタイミングはある?

一次面接や役員面接の場での年収交渉は基本的に避けたほうがよいでしょう。なぜなら、一次面接はスキルや人柄を評価する場であり、役員面接は入社意欲や最終的な意思確認の場だからです。これらの段階で給与について話し始めると、企業側の意図と異なる行動と受け取られる可能性があります。

また、内定承諾書を提出した後の給与交渉も避けましょう。承諾書を提出するということは、すでに企業が提示した雇用条件に同意したことを意味します。この段階での転職の給与交渉は企業側からルール違反と見なされ、年収アップが期待できないばかりか、入社後の人間関係にも悪影響を及ぼす恐れがあります。

Q.給与交渉で内定を取り消されることはある?

給与交渉をしただけで内定が取り消されるケースは基本的にありません。しかし、交渉の方法によっては企業との関係に亀裂が入る可能性があります。威圧的な態度や強引な要求、根拠のない高額な条件提示などは避けましょう。

また、市場価値や自身の実績と大きくかけ離れた金額を要求すると、判断力や現実認識を疑われるリスクもあるため注意が必要です。

給与交渉もマイナビエージェントにお任せ!

年収交渉は成功すると収入アップを狙えますが、条件面で企業と話し合うことはリスクを伴います。年収交渉を考えている方は、転職エージェントをとおして担当のキャリアアドバイザーにサポートを依頼してみてはいかがでしょうか。

マイナビエージェントは転職活動を手厚くサポートしており、キャリアアドバイザーによる年収交渉の代行が可能です。そのほかにも、面接日の調整や入社日に関する相談など、企業には伝えにくい部分の交渉代行も承っています。転職に関してお悩みの方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。

まとめ

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転職時の給与交渉は内定後から内定承諾前が最適なタイミングといえます。業界の給与水準や自身の市場価値を分析し、妥当な金額を理由とともに希望金額を提示しましょう。交渉材料を集め、謙虚な姿勢で臨みながらも、引き際を見極める判断力も必要です。

給与交渉は誰でも簡単に成功するわけではありません。有利な条件での転職を実現したい方は、マイナビエージェントにご相談ください。市場価値の分析から給与交渉の代行まで、あなたの年収アップをトータルサポートいたします。

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執筆・編集

マイナビエージェント編集部では、IT業界・メーカー・営業職・金融業界など、様々な業界や職種の転職に役立つ情報を発信しています。マイナビエージェントとは、業界に精通したキャリアアドバイザーが専任チームで、あなたの転職活動をサポートします。多数の求人情報の中から最適な求人をご紹介します。

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