新年を迎えるとともに新たな職場でキャリアをスタートさせる1月入社には、心機一転仕事に臨めるなど多くのメリットがあります。しかし、1月入社での転職を成功させるためには何をすればよいのかが分からずに迷うことがあるでしょう。

そこでこの記事では、1月入社での転職を成功させるコツを詳しく解説します。事前にポイントを押さえておくことで、効率よく転職活動を進められるようになるでしょう。

1月入社を目指して転職する4つのメリット

1月入社を目指す転職には、多くのメリットがあります。これらのメリットに魅力を感じるのであれば、できる限り早く行動に移すことをおすすめします。ここでは、1月入社を目指して転職するメリットを4つ見ていきましょう。

新たな気持ちで次のステップへ臨める

1月入社を目指す転職は、新たな気持ちで次のステップへ臨める絶好の機会です。多くの企業では、12月中に業務をある程度の段階まで終わらせてから年末年始を迎えます。そのため、周囲の社員と同様、自身の仕事もひと区切りがついた状態で退職できる点は大きなメリットです。同僚への業務の引き継ぎも比較的スムーズに行いやすくなります。

年末年始を利用して準備を進められる

年末年始の期間を利用し、新たな職場へ入社する準備を進められるところも1月入社のメリットです。具体的には、転職先の業界や企業について深く調べたり、必要なスキルアップのための学習に取り組んだりすることができます。心身をリフレッシュさせる時間としても活用できるでしょう。

加えて、この期間を利用して新しい職場で必要となる持ち物の準備を整えることで、入社日を迎えた際にスムーズにスタートを切れます。

冬のボーナスを受け取れる

1月入社を目指す転職の大きなメリットのひとつとして、冬のボーナスを受け取ってから退職できる可能性があることが挙げられます。多くの企業では12月に冬のボーナスが支給されるため、年内に退職することで、その恩恵を受けられます。

ただし、企業によっては退職の意思を伝えた時点でボーナスが減額される可能性があることに注意が必要です。そのため冬のボーナスを受け取ってからの退職を考えているのであれば、事前に就業規則を確認し、ボーナス支給条件を把握しておくことをおすすめします。

転職先になじみやすい

1月入社は、転職先になじみやすいタイミングでもあります。年始は多くの企業で新たなプロジェクトが始動する傾向にあり、中途入社の社員も既存の社員と同じように働き始めます。誰もが新たな気持ちで仕事に臨むため、中途入社の社員も社内の雰囲気に溶け込みやすい環境です。

また、1月には歓迎会を兼ねた新年会が催されることも少なくありません。和やかな雰囲気の中で、新しい同僚たちと自然に交流を深められます。

1月入社を目指すならいつから転職活動を始めればよい？

1月入社を目指す転職活動を成功させたいのであれば、適切なスケジュール管理が重要です。1月入社を実現するためにも、いつから転職活動を始めたらよいのか、タイミングを押さえておきましょう。ここでは、1月入社を目指す転職活動の最適なタイミングやスケジュールの立て方を解説します。

転職活動を始める最適なタイミングは9月～10月

1月入社を目指したいのであれば、9月～10月には転職活動を始めることをおすすめします。なぜなら、転職活動には平均して2ヵ月～3ヵ月の期間がかかるためです。

実際、マイナビの「転職動向調査2024年版（2023年実績）」（2023年12月調査）によると、転職を検討してから内定を得るまでにかかった期間が「2ヵ月未満」「2ヵ月～半年未満」と回答した方の割合は全体の4割ほどでした。

転職先へ1月に入社するには遅くとも年内には退職している必要があるので、11月中には内定を獲得できるように動くことがポイントです。

参照：転職動向調査2024年版（2023年実績）｜株式会社マイナビ

1月入社を目指すスケジュールの立て方

転職先への1月入社を目指すのであれば、ゴールから逆算して計画的にスケジュールを立てることが重要です。まずは、退職するタイミングを考えます。転職先から内定をもらってもすぐに退職できるわけではないため、いつまでに退職の意思を申し出ればよいのか就業規則を確認しておきましょう。

退職に関する手続きをいつまでに終えればよいのかを把握したら、次に求人へ応募する時期を具体的に決めていきます。内定を得るまでには2ヵ月～3ヵ月ほどの期間がかかるため、10月上旬には企業への応募を開始したいところです。それに合わせて、9月中には自己分析や企業研究、応募する企業の選定を進めていきます。

1月入社での転職を成功させるコツ

1月入社での転職を成功させるには、年末の繁忙期を考慮した早めの行動、余裕を持った業務引き継ぎスケジュールの確保、転職エージェントの活用が鍵となります。新年からの新たなスタートをスムーズに切るためにも、ここで紹介する3つのコツを押さえたうえで転職活動を進めましょう。

早めの行動を心掛ける

1月入社を目指す転職活動では、早めの行動が成功の鍵を握ります。年末に近づくにつれて繁忙期を迎える企業は多く、面接の日程調整が難しくなるからです。そのため11月中に内定を獲得できるよう、遅くとも9月～10月には活動を開始しましょう。11月中に内定を得ておくことで、退職に関する手続きも余裕を持って進められます。

仕事の引き継ぎスケジュールには余裕を持たせる

年末は業務が繁忙を極める時期です。また、引き継ぎ資料の作成や重要な業務の説明には想定以上の時間がかかることがあります。そのため1月入社を目指して転職する場合は、仕事を引き継ぐスケジュールに余裕を持たせることが重要です。

後任者の年末年始の予定も考慮に入れ、柔軟な対応ができるよう少しずつ引き継ぎの準備を進めていきましょう。円満退職をするためには、スムーズな業務の引き継ぎが欠かせません。

転職エージェントを活用する

1月入社を目指した転職活動をスムーズに進めたいのであれば、転職エージェントの活用も選択肢のひとつです。転職エージェントに登録すると、専任のキャリアアドバイザーが希望や適性に合った求人を紹介してくれるだけでなく、書類選考から面接対策、さらには内定後の条件交渉まで徹底的にサポートしてくれます。

ひとりで転職活動を行うよりも効率的に進められるため、1月入社での転職を実現できる確率が高まります。「1月入社に間に合うか不安」「転職活動が初めてで自信がない」という方にとって、心強い味方となるでしょう。

• 関連記事
• 転職で入社日の交渉は可能？希望日の決め方や失礼のない交渉方法【例文つき】

【年代別】1月入社を目指す際の転職活動のポイント

転職活動は、年代によって効果的なアプローチ方法が異なります。ここでは、20代・30代・40代の年代別に転職活動を成功させるためのポイントを詳しく解説します。自分の年代に合った効果的なアピール方法を知り、転職活動に活かしていきましょう。

20代

20代の転職市場は、企業の若手人材獲得ニーズが高まっていることもあり多くのチャンスに恵まれています。経験よりも将来性と成長力などのポテンシャルを重視する採用枠も多く、選択肢は広いといえるでしょう。

企業側は20代の転職者に対して組織の中核として成長してくれることを望んでいます。そのため、20代の方が転職を成功させるには仕事への意欲や柔軟性の高さをアピールすることが重要です。

30代

30代の転職では、即戦力としての活躍が求められます。企業はできるだけ早期に成果を出せる人材を探しているため、30代の方が転職を成功させるには、これまでに培ってきた実績やスキルを転職先でどのように活かせるかをアピールすることが重要です。同業界・同職種を選ぶことが、転職を成功に導くひとつのポイントといえます。

一方、異業界や異職種を目指す際には、リーダーシップや問題解決能力などのポータブルスキルをアピールすることが有効です。ポータブルスキルは業界や職種を問わずに活かせるスキルであり、異業界や異職種の仕事であっても活躍できる能力があることを示せます。

40代

40代の転職では、豊富な経験と専門性が武器となります。企業は40代の転職者に対して即戦力としての活躍はもちろん、若手の育成やマネジメントも期待しています。そのため転職を成功させるには、これまでのキャリアで培ってきた専門スキルやマネジメント経験を具体的にアピールすることが重要です。

また転職先を選ぶ際は、これまでのキャリアを活かせる職場を慎重に見極めることが大切です。単に待遇面だけでなく、自身の経験や能力が発揮できる環境かどうかを吟味しましょう。

1月入社を目指して転職活動を行うときの注意点

1月入社を目指す転職活動では、いくつかの重要な注意点があります。特に、ボーナスの取り扱いや退職を申し出るタイミングについては慎重に検討する必要があるでしょう。ここでは、1月入社を目指す際に押さえておきたい2つの注意点について解説します。

夏のボーナスを満額受け取れない可能性がある

1月入社を目指す転職では、夏のボーナスに関して注意が必要です。多くの企業では、夏のボーナスの査定期間が前年10月から当年3月までとなっています。1月入社の場合は査定期間の半分しか勤務しないことになるため、満額のボーナスを受け取れる可能性は低くなります。

ただし、企業によっては入社後3ヵ月間の勤務状況を考慮してくれる場合もあります。ボーナスに関する疑問点がある場合は、面接時に質問して確かめておくとよいでしょう。また自分で聞きにくいときには、転職エージェントを通じて確認するのも選択肢のひとつです。

退職を申し出るタイミングに気をつける

退職を申し出る際は退職日の2週間前までに伝えればよいと法律で定められていますが、実際にはさらに早めの行動が求められます。多くの企業では就業規則で退職希望日の1ヵ月～3ヵ月前の申し出を規定しているため、まずは自社の規則を確認しましょう。

また上司への退職の相談は、退職希望日の1ヵ月半～3ヵ月前にするのが適切だとされています。この期間があれば、退職願の提出、業務の引き継ぎ、有給休暇の消化など、退職に必要な手続きを余裕を持って進められます。

1月入社を目指して転職活動を行う際によくある質問

1月入社を目指す転職活動では、年末調整や住民税の取り扱い、源泉徴収票の提出など税金や手続きに関する疑問が多く寄せられます。転職活動をスムーズに進めるためにも、事前に疑問点は解消しておきましょう。ここでは、よくある3つの質問と回答を紹介します。

12月に退職した場合でも年末調整はしてもらえる？

年末調整とは給与などから天引きされた所得税の過不足を清算する手続きであり、雇用主に課せられた義務です。原則として、年末調整は12月31日時点で在籍している従業員に対して行います。そのため、年末時点で会社に所属していない場合、一般的に年末調整は受けられません。

ただし、担当者の配慮や給与計算サイクルなどによって年末調整を行ってくれるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。転職前の会社で年末調整が行われない場合は、退職した会社から受け取った源泉徴収表をもとに、退職年の翌年2月16日～3月15日までの間に自分で確定申告を行う必要があります。

1月に転職したら住民税はどうなる？

1月に転職する場合は、住民税の取り扱いに注意が必要です。住民税は前年の所得に基づいて計算され、通常は給与から天引きされます。これを「特別徴収」といいます。

もし会社を退職した時点で転職先が決まっているときには、転職先経由で「給与所得者異動届出書」を住所地を管轄する自治体に提出することで、新しい会社での特別徴収を継続できます。

一方、転職先が未定だったり、退職から入社までに空白期間があったりする場合は、「普通徴収」に切り替わります。そのため、1月～5月分の住民税は、自身で期日までに自治体へ納付する必要があります。この場合、転職先で住民税の特別徴収が開始されるのは6月分の給与からです。

1月入社の場合は前職の源泉徴収票を転職先へ提出する必要がある？

1月入社の場合、前職の源泉徴収票を転職先へ提出する必要があるかどうかは状況によって異なります。一般的に、1月に前職から給与の支給がない場合は、転職先へ前年分の源泉徴収票を提出する必要はありません。これは、新年度の給与計算が1月から始まるためです。

ただし、前年12月の給与が1月に支給されるようなケースでは、転職先に前職の源泉徴収票を提出する必要があります。

1月入社を目指す転職活動をマイナビエージェントがサポート！

1月入社を目指す転職活動をスムーズに進めたいのであれば、マイナビエージェントの活用がおすすめです。マイナビエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーがあなたの希望や経験に基づいた求人紹介を行います。それに加え、応募書類の作成から面接対策まで選考通過率を上げるためのサポートも充実しているので、より転職成功率を高めることが可能です。

また、年収交渉や入社日調整といった内定後のフォローもお任せいただけます。1月入社を目指した転職活動を効率よく進めたい方は、ぜひマイナビエージェントをご活用ください。

まとめ

1月入社を目指す転職には、新たな気持ちでスタートできる、年末年始を準備に活用できるなど多くのメリットがあります。成功の鍵は、9月～10月頃から活動を始め、早めの行動を心掛けることです。円満退職を実現すべく、仕事の引き継ぎスケジュールにも余裕を持たせましょう。

転職活動を効率的に進めるには、専門家のサポートが心強い味方となります。マイナビエージェントは、豊富な求人情報と経験豊かなキャリアアドバイザーによる手厚いサポートで、あなたの1月入社を目指す転職を強力にバックアップします。新しいキャリアへの第一歩をマイナビエージェントとともに歩み出しましょう。