転職後に前職の源泉徴収票が必要な理由と、もらえない場合の対処法|求人・転職エージェント

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更新日:2022/06/01

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転職後に前職の源泉徴収票が必要な理由と、もらえない場合の対処法

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この記事のまとめ

  • 源泉徴収票とは、毎年年末に交付される1年間の給与額や所得税額などが記載されたもの。
  • 年度中に退職した場合はその企業で年末調整が受けられないため、「自分自身で確定申告する」または「転職先で前職分の収入も含めて年末調整をしてもらう」のいずれかを選択しなければならない。
  • 年末になって慌てることがないよう、源泉徴収票は早めに入手することが大切。

転職活動を行う上で、必要となる書類や手続きがあります。いざ転職先が決まってから慌てることがないように、あらかじめ必要な書類や手続きについて知っておきましょう。

ここでは、前職の会社から受け取る必要のある「源泉徴収票」についてご説明します。

目次

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そもそも源泉徴収票とは?

pixta_45326469_L (1).jpg会社員やパート、アルバイト等で企業に勤めていると、年末に源泉徴収票という1枚の書類をもらうはずです。ここには、勤務している企業が1年間であなたに支払った給与支払額や、控除した社会保険料の額、特別徴収した所得税の額等が明記されています。

毎年の給与支払額が確定すると、企業は従業員に対して「年末調整」(年税額の計算)を行います。その結果を従業員別に作成し、毎年年末に交付するのが源泉徴収票です。
源泉徴収票を見れば、1年間で企業があなたに支払った給与額と源泉徴収(天引き)した税額が一目でわかるのです

ただし、1年間の給与支払額が2,000万円を超える方等は、年末調整の対象外となります。この場合は、年末調整をせずに源泉徴収票が発行されるため、個人で確定申告を行う必要があります。
また、年末調整があった場合でも、他に副業等の収入が年間20万円を超えた場合や、扶養控除内(1年間の合計収入が103万円以下)の勤務で所得税が源泉徴収されている場合は、源泉徴収票を申告書に添付した上で確定申告を行うことができます。

なお、近年では源泉徴収票を電子交付する企業も出てきています。
通常は問題ありませんが、転職先に提出したり、確定申告に利用したりするためには、原本をもらう必要があります。データをプリントアウトした源泉徴収票では書類としての効力がないので注意しましょう

前職の源泉徴収票は必ず転職先に提出する?

pixta_36117671_L (1).jpgそれでは、転職後に前職の源泉徴収票が必要となる理由についてご説明します。

会社を退職した場合、年末にその企業で年末調整を受けることができません。そのため、「自分自身で確定申告をする」か「転職先で前職分の収入も含めて年末調整をしてもらう」か、どちらかの手続きをする必要があります。
どちらの場合も、前職の源泉徴収票がなければ手続きができませんので、源泉徴収票は必ずもらっておいて大切に保管するようにしましょう

次に、前職の源泉徴収票を転職先に提出する必要があるかどうかです。
前職の最後の給与支払い日が、転職先の企業の入社日と同じ年の場合は、「転職先で年末調整をする」ことになりますから、源泉徴収票の提出が必要になります。

たとえば、2017年12月に退職し、2018年1月に12月分の給与が支払われた場合であっても、2018年中に次の会社に入社したのであれば、前職の源泉徴収票を転職先に提出しなければいけません。なお、この場合に提出するのは、当然ながら「2018年」の源泉徴収票です。2017年のものではありませんので、注意しましょう。
一方、2017年に退職、最後の給与が2017年中に支給され、それ以後は賞与等の支払いも一切受けていない場合は、2018年に入社した企業に前職の源泉徴収票を提出する必要はありません。その代わり、2017年の給与については、原則として自分自身で確定申告をすることになります。2018年の給与については、転職先の企業で年末調整をしてもらえるため、給与以外の収入や特別な控除がなければ、確定申告の必要はありません。

源泉徴収票はいつもらえる?

源泉徴収票に記載されるのは、該当年の1月1日から12月31日までに支払われた給与額と控除額です。
そのため、通常は12月の給与や賞与の額が確定し、年末調整も終了したタイミングで交付されます。12月や1月に交付される企業がほとんどでしょう

ただし、年の途中で退職した場合は、その時点で該当企業からの支給額および控除額が確定することになります。
また、原則として年末調整も行われませんから、最後の給与額が算出された時点で、源泉徴収票の発行が可能です。そのため、通常、退職者に対する源泉徴収票は、最後の給与支払い日の前後で交付されることになります
なお、所得税法第226条では、通常は該当年の翌年の1月31日まで、中途退職者については退職日から1ヵ月以内に源泉徴収票を交付しなければならないと定められています。

源泉徴収票がもらえないときは?

pixta_75892663_L (1).jpg多くの企業では、10月から11月頃に年末調整業務を行います。前職の源泉徴収票をもらえないと、新しい職場で年末調整をすることができません

法律で定められているとはいえ、前職の会社からなかなか源泉徴収票が送られてこないといったトラブルが起こることもあります。何度頼んでも源泉徴収票を交付してもらえない場合は、「税務署や労働基準監督署に相談する」と伝えると、すぐに対応してくれる場合もあります。
それでも交付されない場合は、所轄の税務署(住民票がある市町村)に相談し、「源泉徴収票不交付の届出書」を提出します。税務署から税務指導が入って源泉徴収票が交付されたら、改めて確定申告を行いましょう。
また、前職の会社が倒産してしまい、一切連絡がとれないといった事情がある場合も、源泉徴収票不交付の届出書を税務署に提出することになります。このような場合は、前職でもらった給与明細書等が支払額の証明になるため、給与明細書は大切に保管してください。

なお、転職したタイミングが年末に近く、どうしても間に合わないという場合は、年が明けてから自分で確定申告する必要があります。まずは、現在の職場の担当者に確認してみましょう。

早めの交付依頼を心掛けよう

年末になって慌てることがないよう、源泉徴収票は早めに入手して、転職先へ提出しておきましょう。

退職日から1ヵ月以上経っても交付されない場合は、早めに連絡することをおすすめします。「辞めた会社には連絡しづらい」と思われるかもしれませんが、源泉徴収票の速やかな発行は所得税法にも定められていることですから、遠慮せずにはっきり伝えることが大切です。

転職について分からないことがあれば、エージェントにご相談ください。

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執筆・編集

樋口 裕次郎

株式会社マイナビ所属。エージェント歴6年。西日本の製造業領域の採用支援を行っております。アドバイザーとしては、機械・電気・ソフト関連のエンジニア様の転職支援を得意としております。

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