更新日:2024/10/28
この記事のまとめ
事務職は人気が高い職種のひとつです。しかし一口に事務職といっても、いくつかの種類に分けられ、仕事内容も異なります。これから事務職への転職を目指すのであれば、応募する職種の仕事内容を正しく理解したうえで転職理由を考えることが大切です。
そこでこの記事では、事務職への転職を検討している方が押さえておきたい転職理由や志望動機の書き方を紹介します。転職理由と志望動機との関連性を意識して伝えることでより説得力が増し、選考通過率を上げられるようになるでしょう。
目次
事務職は書類の取り扱いや人材・資金の管理、電話対応などを総合的に担当する職種です。しかし、事務職は内部で細かく分かれていて、それぞれ担当する仕事内容が異なります。代表的な例と主な仕事内容を挙げると以下のとおりです。
これから事務職への転職を目指すのであれば、まずは自分がどの分野で活躍したいのかを考えて転職先を選びましょう。志望動機を書くときには、応募する職種で担当する業務を正しく理解したうえで関連性がある転職理由を考えることが大切です。
転職を考えるようになる理由は人によって異なります。したがって、一口に志望動機といっても転職者によって内容には大きな違いがあるでしょう。以下では、事務職を目指す方によくある代表的な3つの転職理由を紹介します。自分の転職理由に該当するものがあれば、志望動機を書く際の参考にしてみてください。
すでに事務職を経験している方であれば、これまでの経験や習得したスキルを活かしてキャリアアップ目的の転職が可能です。
事務職はキャリアアップしにくいといわれがちですが、そうとは限りません。たとえば、経理事務として働いていた方が簿記のスキルを習得してより高度な業務に対応できるようになれば、難度が高い業務を扱う企業へ転職できるでしょう。
キャリアアップ目的の転職を考えている方は、経理や法務といった専門性が求められる分野のスキルを習得して転職するのがおすすめです。ほかにも、マネジメントスキルを高めてチームリーダーやマネージャーを目指すのもひとつのルートといえます。
より高い収入を提示する企業への転職も検討できます。収入アップを実現するには自分の市場価値を高める必要があるため、簿記やMOS、秘書検定などの資格を取得して転職活動に取り組むとよいでしょう。
一般事務から経理事務や金融事務など専門性が高い職種に転職するのもひとつの方法です。まずはキャリアの方向性を定め、スキルアップしつつ転職を目指すことをおすすめします。
「ルーティンワークが多い」「成長できるような仕事がない」など、やりがいを感じられないために転職する方もいます。事務職はやりがいを感じにくいといわれがちですが、社会に貢献している企業や団体に転職できればある程度のやりがいを感じられるでしょう。
仕事へのやりがいを求めるのなら、新しいことに積極的で、業務効率化に取り組んでいる企業への転職も選択肢のひとつとして検討する余地があります。自分が提案した改善案が受け入れられたり、実際の業務効率化につながったりしているのを実感できれば、働くモチベーションを高められます。
選考時に転職理由を伝えるときには、いくつか注意しておきたいポイントがあります。仕事内容やスキルと直接関係ないところでマイナス評価を受けないためには、以下で紹介する3つのポイントを意識しておくことが大切です。それぞれどのようなポイントに注意すればよいか、何を意識できるかを紹介します。
長時間労働や人間関係の問題を解消したいなど、ネガティブな理由で転職するケースはよくあります。そのようなときは、ネガティブな理由をそのまま伝えると不平不満が多い転職者としてマイナス評価を受けかねません。
そのため、転職理由がネガティブなものであったとしても、できる限りポジティブに言い換えて伝えるようにしましょう。たとえば人間関係に問題があって転職したいのであれば、「チームワークを重視する企業の一員としてメンバーと協力しながら働きたい」と言い換えられます。
報酬面や労働環境面への不満がある場合でも、不満点ばかりを伝えるとマイナス評価につながります。伝える不満点は最小限にとどめ、転職することでどのように解決できるかにフォーカスしましょう。
たとえば長時間労働が多いことに不満を抱いていたのであれば、「より効率的に働ける環境で高い成果を目指したい」と伝えられます。応募先企業に転職後の活躍をイメージさせる表現を心掛けることが大切です。
転職理由に限らず、選考では事実のみを伝えましょう。うそを伝えると、判明したときに相手からの信用を失います。信頼関係が大切なビジネスにおいて、信用を失うのは致命的といえるでしょう。
経歴を詐称するなど事実ではない内容を伝えて採用されても、うそが判明して解雇される場合もあります。うそを伝えるのはリスクが大きいため、正確な情報を伝えるように心掛けることが大切です。
選考担当者に伝える転職理由は、志望動機と関連した内容にすることが大切です。転職理由では自分が転職したいと思った原因と解消法にフォーカスし、志望動機では応募した企業に入社したい理由を伝えます。
たとえば、「前職の経験を活かして上位職種にキャリアアップしたい」という転職理由の場合は、志望動機で「貴社には商品の企画・設計といった上流工程に携われる環境がある」などと伝えます。転職理由と志望動機との関連性を意識して伝えることで、より説得力が高まります。
選考担当者に自分のことを知ってもらい、なぜ入社したいと思っているのかを伝える際には、いくつか盛り込んでおきたい内容があります。以下では、転職理由や志望動機に盛り込みたい4つのポイントをチェックしていきましょう。文章が書き上がったらいったん見直し、ポイントを押さえられているか確認することをおすすめします。
なぜ自分が事務職に転職したいと思っているのかを明確に伝えることは大切です。数ある職種の中でなぜ事務職を選んだのか、自分のスキルをどのように発揮できるのかにフォーカスしましょう。
なお、事務職は自ら進んで利益を生み出したり新しいものを開発したりする職ではありません。基本的に、社内で働く別の社員をサポートすることがメインです。転職理由を書くときは、その点を忘れないようにすることが大切といえます。
これまでの経験や習得したスキルのうち、事務職として働くうえで役立つものをピックアップして盛り込みましょう。書類作成スキルやPC操作スキルなどは、分野を問わずアピールできます。
医療事務や貿易事務、法務事務などの専門性が高い分野に転職するのであれば、関連する資格の有無やこれまでに担当してきた業務をできるだけ細かく伝えると、相手がイメージしやすくなって効果的です。
まずはこれまでの経験をひととおり書き出し、どのようなスキルを習得したかを可視化して何をアピールできるか考えてみましょう。
選考担当者は、世の中に数多く存在する企業から自社を選んだ理由を詳しく知りたいと思っています。そのため、転職理由や志望動機を書くときは、なぜその企業に応募したのかを忘れずに盛り込みましょう。
応募先企業でなければ自分の転職目的を実現できないなどの転職理由があれば、より説得力が高まります。まずは企業の特徴や仕事内容を書き出し、何に魅力を感じたのか、自分の転職理由とどのように関連しているのかをチェックしましょう。
自分のキャリアプランをできるだけ明確にし、入社後にやりたいことが何かを伝えることも大切です。まずは5年後や10年後にどのようになっていたいかを書き出してみましょう。次に、それを達成するために何ができるのか、応募先企業でどのように働くとよいかを考えます。
キャリアプランややりたいことが明確になったら、達成するために努力したいことや転職後に取り組みたい内容に言及しつつ文章化しましょう。
上記のポイントを転職理由や志望動機を通じて伝えると入社後に活躍している姿を選考担当者がイメージしやすくなり、より採用される確率を上げられます。
事務職として活躍するためには、いくつか習得しておきたいスキルがあります。目指す分野によって必要なスキルに差があるため、ここでは多くの分野に共通する4つのスキルをピックアップして見ていきましょう。対応できる業務の幅を広げるためにも、日頃からスキルアップに励むことをおすすめします。
事務職において、基本的なPCスキルは不可欠です。一口にPCスキルといってもさまざまなものが含まれますが、主にMicrosoft Word・Microsoft Excel・Microsoft PowerPointといったソフトウェアを使用するスキルが求められます。テキスト入力をはじめとした基本的なPC操作スキルに加えて、上記のソフトウェアをある程度使えるようにしておきましょう。
また、関連する資格としてMOSを取得しておくのがおすすめです。MOSはMicrosoft Office製品を扱うスキルを測定するもので、取得することでスキルレベルの高さを客観的に証明できます。選考においてアピール材料のひとつになるでしょう。
事務職のメイン業務のひとつである電話やメールへの対応スキルを十分に有していれば、応募先企業から評価されます。
具体的なスキルの一例は、ビジネスにおける電話・メール対応の基本マナーや電話機の基本的な操作などです。すでに現職で電話・メール対応を行っている人も、この機会にひととおり復習しておくとよいでしょう。
ビジネス文書を適切に作成するスキルも習得しておきましょう。事務職として働いていると、契約書や請求書などさまざまな書類を作成します。書類を作成する際には、誰が見ても理解しやすいよう、適切な表現を用いながら簡潔にまとめることが重要です。
事務職への転職を成功させたいのなら、ビジネスシーンでよく用いられている文章構成や誤解を防ぐ表現、基本的な文書作成のルールなどを身につけておくことをおすすめします。
一口に事務職といっても、目指す職種によって求められる具体的なスキルは異なります。中でも専門性が高い分野への転職を目指しているのであれば、専門的なテクニカルスキルを習得しておきましょう。
経理事務に転職するのであれば簿記や会計、法令に関するスキルが必要です。貿易事務であれば外国語スキルや通関書類を作成するスキルなどが欠かせません。目指す職種でどのようなスキルが必要とされているのかを調べ、習得に励むことで自分の市場価値を高められます。
転職後のミスマッチを予防するためには、徹底した企業研究が欠かせません。また、選考で魅力的な人材であることをアピールするためには応募先企業での活躍をイメージさせるスキルのアピールも大切です。
ここでは、転職を成功させるために押さえておきたい4つのポイントを紹介します。転職理由と志望動機により説得力を持たせるためにも、以下のステップで選考準備を進めていきましょう。
転職活動で気になる企業を発見したら、本当に自分がやりたい仕事ができるのかを知るためにも企業研究を徹底しましょう。まずはコーポレートサイトや求人情報で応募予定の企業が手掛けている代表的なビジネスや経営ビジョンを調べ、どのような方向性で展開しているのかを確認します。
その後、応募を予定している職種の仕事内容を調べ、自分がやりたいと思っている仕事か、適性があるか、企業風土が自分に合うかなどをチェックしましょう。十分に企業研究してから応募するかどうかを判断することで、転職してからミスマッチに悩むリスクを低減できます。
企業研究の結果、応募することを決断したらアピールポイントになる自分のスキルや資格を可視化しましょう。これまでの経験や具体的なスキルの種類・レベル、取得済みの資格を書き出します。
ひととおり書き出したら、応募先企業で担当する業務の内容を考えつつ、どの経験やスキルをアピールすると効果的かを考えましょう。この段階でできるだけ詳しく書き出しておくことで、転職理由や志望動機を書くときの軸が明確になります。
採用活動を行っている企業は、自社のビジネスに貢献できる人材を求めています。そのため、前段階で可視化した経験やスキルに基づいて自分がどのように応募先企業のビジネスに貢献できるのかを考えてみましょう。「前職で業務効率化に取り組んだ経験を活かし、定型業務を自動化して業務の改善に貢献したい」といったように、できるだけ具体的に考えておくことをおすすめします。
企業研究で知った情報も含めつつ、自分のスキルをどのように発揮すると応募先企業に貢献できるのかにフォーカスしましょう。自分を採用すると企業に大きなメリットがあることを伝えられれば、選考に通過しやすくなります。
最後の段階として、可視化した内容が明確に伝わるように文章化します。ここまでの段階で、自分のスキルレベルやアピールする際の軸になるポイント、転職後の方向性などが明らかになっているでしょう。
文章化するときは、基本的に200文字~300文字程度にまとめます。応募書類に記載する分量として適切で、相手にとって読みやすい文章になるためです。300文字程度にまとめるには、ポイントを押さえつつできるだけ簡潔に記す必要があります。
書き上がったらいったん読み直し、伝えたいことが誤解なく伝わる文章に仕上がっているか、分かりにくい部分がないかなどを確認してから提出しましょう。
自分の転職理由を魅力的に伝えるための方法を、例文からさらに詳しく学びましょう。以下では、転職理由の例文を経験者・未経験者に分けて紹介します。それぞれフォーカスするポイントは何か、どのような文章が伝わりやすいのかを意識して書き進めることが大切です。
また、NG例文と改善方法についても紹介するため、参考にしつつオリジナルの文章に仕上げましょう。転職理由は志望動機や自己PRとは異なるため、軸になるポイントを見失わないように書き進めることも必要です。
【例文】
現職では小売店を展開する企業で、一般事務として働いていました。日々の業務では経理を担当することが多く、そこで培ったスキルを活かして活躍できる企業への転職を考えるようになりました。日商簿記2級の資格も取得しています。
この度求人情報を確認していたところ、貴社の求人を拝見して応募いたしました。入社後は貴社の経理事務としてこれまでに培ったスキルを発揮して貢献したいと考えております。
上記の例文は、事務職経験者として一般事務から経理事務に転職するケースを想定しています。経理事務に応募した理由や入社後にどのように貢献できるのか、そのためのスキルがあるのかが伝わりやすいため、選考担当者から見て魅力的な文章といえるでしょう。
【例文】
前職では卸売業者の倉庫で軽作業に従事しつつ、在庫や売り上げの管理といった事務作業の一部にも携わっていました。事務作業に携わっているうちに自分にとって向いている業務であることに気づき、転職を検討していたところ貴社の求人を拝見し、応募いたしました。
倉庫業を営む貴社でなら、これまでの経験を十分に活かせると考えております。今回の転職にあたって、少しでも貴社の業務に貢献できるように日商簿記2級の資格を取得しました。1日でも早く貴社の経理事務職として貢献できるように努力したいと考えております。
事務職未経験で転職する場合の例文が上記です。未経験ではあるものの、関連性が高い業務に携わっていたことや転職するために努力して資格を取得したこと、企業に貢献したいことが伝わる内容になっているといえるでしょう。
【例文】
前職では建設会社の営業事務職として働いていましたが、社内にハラスメントが横行していたことから転職を検討するようになり、貴社の求人に応募いたしました。前職で10人の営業スタッフで構成されるチームをサポートしていた経験を活かし、貴社の営業スタッフが活躍できるようサポートしていきたいと考えております。
上記の例文では、転職理由として人間関係を真っ先に挙げていることから、ネガティブな感情が伝わってきます。ハラスメントが転職理由なのであれば、直接伝えるのではなく「より自分のスキルを発揮してチームワークに貢献できる環境で活躍したいと思った」のように言い換えたほうがよいでしょう。そのうえでスキルや経験に言及すれば、魅力的な転職理由に仕上がります。
志望動機を書き上げたらいったん見直し、ポジティブさが感じられる内容になっているかをチェックしましょう。
選考に臨むために転職理由を文章化しようとしても、なかなか書き進められないこともあるでしょう。転職は頻繁に経験するものではないため、迷うのも無理はありません。
もし、ひとりで転職活動を進めるのが難しいと感じるのであれば、早い段階でマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントには経験豊富なキャリアアドバイザーが在籍しており、一人ひとりの転職目的を実現できる企業の紹介から選考対策、内定後の条件交渉まで一貫して支援しています。応募書類の添削やブラッシュアップも無料でサポートしているので、より選考通過率を上げることが可能です。
プロのサポートを受けつつ転職活動を進めればより有利に選考を進められるようになるため、事務職への転職を成功させたい方は、お気軽にご相談ください。
転職理由は事務職に限らず、選考で聞かれる代表的な質問のひとつです。転職を考えたきっかけが人間関係などネガティブな内容だったとしても、そのまま伝えるとマイナスイメージを与えてしまいかねないため注意が必要です。ネガティブな転職理由はなるべくポジティブな内容に言い換えて伝えるように意識しましょう。また転職理由と志望動機との関連性を意識すると、より説得力のある応募書類に仕上がります。
もし転職理由の書き方で悩んだ場合や転職活動のサポートを必要とするときは、早めにマイナビエージェントへご相談ください。マイナビエージェントでは経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたの転職理由を実現できるようにサポートいたします。
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