更新日:2024/03/05
この記事のまとめ
自動車ディーラーは自動車メーカーとは業界における立ち位置が異なります。自動車ディーラーの職種の中でも、営業職にはどのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、自動車ディーラー営業の年収モデル、転職に有利なスキルについて解説します。「自動車ディーラー営業への転職を考えている」「平均年収を知りたい」といった疑問も解決するでしょう。
目次
自動車販売の花形ともいえる自動車ディーラー営業は、営業職の中でも人気があります。営業として転職する際は、年収だけでなくビジネス領域への理解も重要です。ここでは、自動車メーカーとの違いに触れつつ自動車ディーラー営業について解説します。
ディーラーとは自動車メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店で、メーカーから仕入れた新車を販売します。特定メーカーの車種を取り扱うという点で、ほかの自動車販売店と異なります。
そのメーカーが製造する車種の品ぞろえが豊富なことやアフター保証が充実していることがディーラーの強みです。メーカーが用意した接客マニュアルに従い、質の高いサービスを提供します。
自動車メーカー営業の仕事は大きく2つあります。ひとつは企業や官公庁といった大口の顧客向けの営業です。入札会に参加し、社用車や公用車の提案をします。多数の自動車の取引であれば、ディーラーを介さずに直接顧客と交渉する場合がほとんどです。
もうひとつはディーラーへの営業支援です。ディーラーがスムーズに販売できるように、マニュアルの作成や広告・宣伝のサポートをします。
一方、自動車ディーラーの営業の仕事は、一般顧客に対する最適な車と保険の提案です。メーカーからサポートを受けつつ、顧客の目的や状況に合わせた商品を紹介します。販売後の点検や買い替えといったアフターフォローも仕事内容に含まれます。
自動車ディーラーの業種は小売・流通系に該当します。平均年収は403万円で、年代や性別による傾向は以下のとおりです。
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30代の平均年収が493万円と、小売・流通業の中では高めです。一方、20代の平均年収は355万円と大きな差があり、経験やスキルが年収に大きく関係していると予想できます。
自動車ディーラー営業の年収は、主に「基本給」「歩合」「昇給」「ボーナス」で構成されます。結んだ契約数といった要因に左右されるため、平均年収が高いとはいえ、収入は個人の能力によってさまざまです。ここでは、それぞれの詳細について解説します。
自動車ディーラー営業の給与は「基本給+歩合制」が一般的で、基本給は決まった金額ですが、歩合給は1台契約するごとに加算される仕組みです。契約数を獲得するほど給与も上がるため、新人でも成績次第で30万円以上の月収を得られます。優れた営業成績を残し役職も上がれば、1,000万円以上の年収も期待できるでしょう。
基本給と歩合給の割合は会社によって異なるため、自身の適性に合った転職先選びが重要です。安定した給料を求める方は基本給の割合が高い企業、営業スキルに自身がある方は歩合給の割合が高い企業をおすすめします。
多くの自動車ディーラーは定期的な昇給制度を採用しているため、長く勤めるほど年収アップが期待できます。ただし、昇給制度は企業によってさまざまです。多くの場合、昇給に関する詳細は求人情報に「昇給/随時」「昇給/年1回(4月)」といった形式で記載されています。転職先を検討する際は「給与」「昇給・賞与」の欄を確認しましょう。
多くの自動車ディーラーが年2回の賞与を支給しています。企業によって異なりますが、金額の目安は20代で40万円〜60万円、30代は60万円〜70万円です。
ボーナスは企業や個人の実績に左右されるため、転職前に具体的な金額を知るのは難しいでしょう。ただし、求人に記載されたモデル年収から予想したり面接時に確認したりすることで、賞与実績を知ることは可能です。
スキルや資格があれば、販売店のロイヤリティや営業として顧客の信頼を享受でき、年収アップにつながります。また、転職時の自己アピールにもなるため、年収に影響する主なスキルと資格を覚えておきましょう。ここでは、年収に影響するスキルや資格を紹介します。
自動車ディーラー営業は顧客の要望に合った車を提案・販売するため、最低限の自動車に関する専門知識が必要です。車の構造や駆動方式の違い、エンジンタイプの違いについて顧客の質問に的確に答えられるスキルがあるとよいでしょう。
ディーラーは特定メーカーの車を扱うため、車種・グレードの違いや他社の車と比較した場合のメリットも説明します。自動車の知識がある営業マンは、顧客の信頼を得られ契約の獲得に有利です。車が好きで普段からさまざまなモデルを調べている方や前職で整備士の経験がある方は高い年収が期待できます。
自動車は100万円を超える高い買い物です。顧客も購入に対して慎重になるため、担当者に安心感や信頼感を求めます。自動車ディーラー営業は、顧客のニーズを聞き出して情報提供するだけでなく、相談しやすい環境づくりも大切です。
また、納車が済んだ後も付き合いは続くため、顧客とのコミュニケーションは非常に重要です。顧客に安心して任せてもらうには、温和で柔軟、頼もしい接客が求められます。
自動車ディーラー営業は、車だけでなく保険も販売します。そのため、対人保険や対物保険を主とした自動車保険の理解が求められます。
保険の知識があれば、家族で車を使用する場合には「搭乗者傷害保険」、車をローンで購入する方には「車両保険」といったように最適な提案が可能です。また、顧客の事故対応もするため、事故の際の保証内容や金額も理解しなければなりません。
自動車保険に関わる資格として「損害保険募集人」があります。損保商品を取り扱ううえで必要な知識の習得を証明する資格で、新車登録や車検の際に自賠責保険を発行するために必要です。顧客の信頼にもつながるため、自動車ディーラーでは資格保有者が重宝されます。
転職の際に取得していれば採用に有利ですが、入社後にスキルアップとして取得する人もいます。
自動車ディーラー営業は販売がメインの仕事ですが、購入・買い替えにあたって自動車の納車や引き取りもします。その際に、自動車を運転して移動させるため、普通自動車免許は必須です。
MT車にも対応できるため、AT限定免許よりもMT免許が理想です。ただし、近年はAT車が流通の大半を占めることから、AT限定免許で問題ない企業もあります。転職時には求人情報で必要な免許の種類を確認しましょう。
自動車ディーラー営業の年収は魅力のひとつですが、働くうえでのモチベーションも仕事選びには重要です。顧客とのやり取りやノルマの達成といった厳しい側面もありますが、その分大きなやりがいを感じられます。ここでは、自動車ディーラー営業の年収以外の魅力を紹介します。
自動車ディーラー営業は1ヵ月ごとの販売台数にノルマが設定されます。最初はノルマを達成することに苦戦するかもしれません。しかし、努力を重ねて達成できれば、苦労した分大きなやりがいを感じられるでしょう。
ノルマ以上に成績が伸びれば年収が上がり、昇給や昇進にもつながります。努力に比例した成果が目に見えるため、高いモチベーションを維持しながら働けます。
顧客に対して良質なサービスを提供すれば、信頼関係を構築できます。車を販売しても、顧客との付き合いは終わりません。車は長く使用するため、点検や修理を通して顧客との関係も長く続きます。
顧客の信頼を獲得すれば、点検やトラブルの際に頼りにしてくれるほか、買い替えるときも相談してもらえるでしょう。自身の存在が顧客のカーライフを支えている実感は、自動車ディーラー営業の大きなやりがいのひとつです。
他業界の営業は、拠点変更に伴う他県への引っ越しや急な転勤が多々見られます。一方、多くの自動車ディーラーは都道府県単位で事業を展開しています。そのため、転勤があったとしても移動範囲は営業地域内です。
特定のエリアで長く働けるため、その地域で得た情報や知識を生かした営業活動ができ、顧客とも長く付き合えます。また、引っ越しを避けたい方や現在の居住地域に愛着を持っている方にも大きなメリットです。
動車ディーラー営業は、メーカーのサポートを受けつつ一般顧客に車を提案・販売する仕事です。流通業の中では平均年収が高く、努力が成果に結びつく点で大きなやりがいを感じられます。一方、コミュニケーション能力や車の専門知識が求められるため、自分の適性に合った企業選びが重要です。
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