更新日:2024/03/19
この記事のまとめ
ITに関する知識を証明する資格のひとつに「ITパスポート」があります。比較的新しい国家資格で、これからIT系のキャリアを始めたい方におすすめですが、どのようにアピールすればよいか分からない方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ITパスポートとはどのような資格なのか解説します。履歴書への書き方が分かれば、「ITパスポートの資格を履歴書に書きたい」と考えている方にも役立つでしょう。
目次
ITパスポートはITの基礎的な知識を証明できる国家資格で、履歴書に書いてアピールも可能です。ただし、記載することでメリットだけでなくデメリットも生じるため、事前に知っておくとよいでしょう。ここでは、ITパスポートを履歴書に書くメリットとデメリットを紹介します。
ITパスポートは情報処理技術に関する国家資格で、IT知識を仕事で活用するスキルの証明になります。履歴書の資格欄に記載することで、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
ITパスポート試験では、基礎的な開発技術やプロジェクトマネジメント、経営戦略といった幅広い知識を問われます。特にIT業界未経験の方が転職する場合、ITへの関心や今後の成長をアピールできるでしょう。社内の技術者として活躍したい方におすすめです。
ITパスポートは試験の難易度が低く専門性に欠けるため、職種によっては転職のアピールにつながりにくいかもしれません。特に、専門職であるエンジニアやプログラマーといった職種では、ITパスポートの取得が評価されない傾向があります。
資格を取得することで転職活動を有利に進めたいのであれば、より難易度の高い資格を取得するとよいでしょう。たとえば、基本情報処理技術者試験や情報セキュリティマネジメント試験といった資格が該当します。
ITパスポートを履歴書に書くときは、正式名称の「ITパスポート試験」とするのが基本です。ITパスポートに限らず、試験や資格は正式名称で書かなければなりません。また、取得年月日は合格証書に書かれている日付を記入します。実際の記入例は以下の通りです。
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資格を取得した方の中には、「ITパスポートは評価されないし、役に立たないから履歴書に書かない」といった方もいます。しかし、ITパスポートは国家資格で、IT業界に転職する未経験者にとっては大きなアピールポイントのひとつです。書くことで得をするケースもあるため、取得した資格は履歴書に書くことをおすすめします。
ITパスポートを履歴書に書くときは、自分自身のアピールにつなげたいと考えるでしょう。しかし、履歴書をはじめとする応募書類へ記入する際は、いくつかのルールに気をつけなければなりません。ここでは、ITパスポートを履歴書に書く際の注意点を紹介します。
ITパスポートの取得年月日は、合格証書に記載されている日付を書くのが一般的です。試験を受けた日付や合格発表の日付を書くのは間違いであるため、注意しましょう。
また、取得年に関しては表記揺れに注意が必要です。和暦でも西暦でも問題ありませんが、履歴書の中では統一させましょう。たとえば、学歴や職歴では西暦、資格では和暦を用いるといったミスがよく見られます。
ITパスポートの資格は「免許・資格欄」に記入します。学歴・職歴や趣味・特技といった欄に書くのは誤りです。ミスのある状態で企業に提出すると、低評価につながります。特に、履歴書を書き慣れていない新卒や初めて転職する方は注意しましょう。
ただし、履歴書は特定のフォーマットが定まっていません。学校指定の履歴書があったり、志望先の企業によって形式が決まっていたりします。書き始める前に「免許・資格欄」に該当する欄がどこにあるのかをチェックしましょう。
資格は原則取得順に記入します。ITパスポート以外にも資格を持っている場合、取得した順番に「免許・資格欄」に記載しましょう。ただし、運転免許証は最初に記入します。実際の記入例は以下のとおりです。
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資格や試験は正式名称で記入します。たとえば、「普通免許」「宅建」といった表現は履歴書にはふさわしくありません。
応募する企業によっては、ITパスポートの資格を取得していることを証明する書類の提出を求められる場合があります。証明書類として、IPA(情報処理推進機構)から「合格証明書」を発行してもらうとよいでしょう。
合格証明書の発行には、交付手数料として1通当たり700円が必要です。交付手数料を振り込んだあと、「申請書」「自分の住所を記載した返信用の宛名書」「交付手数料の支払いを証明する書類」の3点をIPAへ送ります。
転職に向けてITパスポート以外の資格を取得したいという方もいるでしょう。ここでは、転職で役立つIT系の資格として「基本情報処理技術者試験・応用情報技術者試験」「情報セキュリティマネジメント試験」「ITストラテジスト試験」の3つを紹介します。
基本情報処理技術者試験・応用情報技術者試験はIPAが主催するIT資格で、高度IT人材になるために必要な知識やスキルの習得が目標です。
基本情報処理技術者試験ではアルゴリズムやデータ構造、OSといったITに関する基礎知識、応用情報技術者試験ではチームマネジメントやプロジェクトの管理、開発における技術選定といった幅広い知識が問われます。いずれもIT系の知識・スキルを証明するには十分で、転職の際も高評価につながります。
IPAが主催する情報セキュリティマネジメント試験は、情報セキュリティに関する基礎知識を証明できる資格です。情報セキュリティ確保に貢献し、継続的に組織を守るためのスキル習得を目指します。
試験はCBT(Computer Based Testing)方式です。企業の業務フローの見直しや情報管理の必要性が高まる中、国家試験の新たな区分として設立されたこともあり、IT系の資格の中でも高評価につながる傾向があります。
IPAが主催するITストラテジスト試験は、ITを活用した事業の戦略構築スキルが身につく資格です。ITを高度に活用し、知識やスキルを企業の経営戦略に生かしたい方におすすめします。
試験は午前が選択式、午後が記述式で、試験時間は5時間です。受験資格に学歴や年齢の制限もないため、ITの専門家として活躍したい方であれば誰でもチャレンジできます。
ITパスポートは履歴書に書くことでITに関する知識やスキルを証明できます。特に、未経験からIT業界に転職する方は、知識だけでなくITへの関心や今後の成長もアピールできるでしょう。履歴書に書く際は「正式名称で記入する」「取得年月日は合格証書の日付にする」といった点に注意が必要です。
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