更新日:2024/02/07
この記事のまとめ
「手に職をつけたい」「実力で評価されたい」という多くの女性がインフラエンジニアへのキャリアチェンジを成功させようとしています。需要の高いIT業界に関心を持ってはいるものの、インフラエンジニアは選択肢になかったという人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、女性がインフラエンジニアを目指すメリットと転職を成功させるポイントを解説します。インフラエンジニアという職種を選ぶ女性がなぜ増えているのかが分かれば、新たなキャリアを選ぶ判断材料のひとつになるでしょう。
目次
インフラエンジニアは「男性の職業」というイメージを持つ人もいるかもしれません。実際、インフラエンジニアは男性率の高い職業です。しかし、新たなキャリアとしてインフラエンジニアを選ぶ女性は少なくありません。ここでは、女性がインフラエンジニアへのキャリアチェンジを選択する5つの理由を見ていきましょう。
女性であっても男性であっても、需要のある職種、将来性のある職種に転職したいと思うのは自然な流れです。ビジネスだけでなく公共サービスや家庭などさまざまなシーンでITが利用される現代社会において、ITインフラの重要度はますます増大しています。そのため、インフラエンジニアの需要も高く、将来性にも期待ができます。
長く働きたい、安定した収入を得たいという女性は、インフラエンジニアへのキャリアチェンジを選択肢のひとつとして検討することをおすすめします。
インフラエンジニアをはじめとするITエンジニアは「理系の職業」というイメージも持つ人も多くいます。しかし、実際には文系からインフラエンジニアになる人も少なくありません。未経験からのチャレンジも可能です。
インフラエンジニアは専門的な知識や技術が必要な職種ではあるものの、その業務内容は細かく分けられており、スキルレベルに合った業務を担当できます。未経験の場合には運用・保守といった下流工程から始め、スキルを上げるごとに構築、設計、要件定義と上流工程を任せられるようになります。多くの方が転職をためらう「文系だから」「未経験だから」という壁は、実際には存在しないのです。
女性にインフラエンジニアへのキャリアチェンジを難しく感じさせていた理由のひとつに、体力面での負担があります。インフラエンジニアが取り扱うサーバーをオンプレミスで導入する場合には、物理的な機器の接続があるため力仕事も必要です。サーバー機器はかなり重たいものもあるため、移動させるだけでも大きな負担となります。
しかし、クラウドサーバーを使用する場合には作業はすべてクラウド上で行うことになるため、物理的な力は必要ありません。クラウド業務の拡大によって体力面の負担が大きく軽減されたことも、インフラエンジニアを目指す女性が増えている理由のひとつといえます。
不安定な雇用形態や思わぬ生活環境の変化が、働き方や収入に影響を与えることがあります。そのため、安定した収入を得るべく「手に職をつけたい」と考える方は少なくありません。手に職をつければ、雇用事情や生活が変わったときにも、知識やスキルを武器に新たな働き口を見つけやすくなるからです。
社会を支えるインフラエンジニアとしてのスキルを身につけていれば、どの企業でも通用します。出産や子育て、介護などで職歴にブランクが生じた場合でも、インフラエンジニアとしてのスキルや知識さえ磨いておけば再就職先を比較的簡単に見つけられるでしょう。
インフラエンジニアをはじめとするITエンジニアの世界では、性別よりもスキルや実績が評価されます。全般的に男性の多い職種であることは否めませんが、スキルを持つ女性も多く活躍しています。
ITインフラには常に新しい技術やサービスが導入されているため、インフラエンジニアは学習し続けることが求められる厳しい職種です。しかし、自分のスキルを磨き知識の幅を広げてさえいけば、男女を問わず責任のある仕事を任せてもらえるようになります。スキルレベルを高めながら実績を積み上げていけば、キャリアアップはもちろん、好条件でのキャリアチェンジも可能です。
インフラエンジニアの業務や将来性についての理解が深まれば、新たなキャリアとしてのイメージも持ちやすくなるでしょう。ここではインフラエンジニアとはどのような職種なのか、業務の種類やキャリアパスについて深掘りします。
インフラエンジニアの「インフラ」は、英語の「インフラストラクチャー(Infrastructure)」の略です。「インフラ」は社会や経済の基盤のことで、社会全体で共有される設備や施設、制度、サービスなどさまざまなものが含まれます。
インフラエンジニアが扱う「インフラ」はITインフラのことです。ITインフラには、パソコンやサーバー、ネットワークといったハードウェアと、OSやミドルウェアといったソフトウェアがあります。このようなIT基盤の構築や運用を取り扱う技術者がインフラエンジニアです。
インフラエンジニアは担当する業務範囲により、以下の4つに分類されます。
|
インフラエンジニアは、知識やスキルに経験を積み重ねていくことにより、キャリアアップやキャリアチェンジにも挑戦できる職種です。もちろん年収アップも狙えます。インフラエンジニアとしてキャリアアップを目指すのであれば、プロジェクトマネージャー(PM)やプロジェクトリーダーといったマネジメント職、特定領域の専門家であるITスペシャリストをキャリアパスに見据えるとよいでしょう。
ITコンサルタントやそのほかのIT職種にキャリアチェンジすることも可能です。社内SEという道もあります。
インフラエンジニアをはじめとするIT職種は、資格よりもスキルや実績がものをいいます。しかし、未経験からインフラエンジニアを目指す場合には、スキルや能力を証明するものがありません。そこで活用したいのが資格です。資格を取得すると、自分のスキルレベルを客観的にアピールできます。インフラエンジニアになってからも資格取得を目標に学習を続ければ、自分の市場価値を上げられるでしょう。
未経験者におすすめの資格は以下のようなものです。
|
インフラエンジニアとして働くにあたって、適性の有無は重要です。適性があれば、未経験からのスタートであってもやりがいを感じながらスキルを身につけていけます。仕事の質が上がれば高く評価され、キャリアアップにもつながるでしょう。ここでは、インフラエンジニアに向いている女性の特徴を解説します。
コミュニケーション能力がある女性は、インフラエンジニアに向いているといえます。
インフラエンジニアは「人」ではなく「モノ」を取り扱う仕事であるため、黙々と仕事をするというイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、コミュニケーション能力が必要とされるシーンも少なくありません。
ひとつのプロジェクトをチームで行う場合には、進行状況や報告事項などをきちんと伝え合う必要があります。特に経験が少ないうちは、職場の同僚や上司に相談しながら作業することが多いでしょう。コミュニケーション能力は、業務を円滑に進めるうえで欠かせないものです。
ITインフラの設計や構築においては、ミスのない丁寧な仕事がシステムの安定稼働を実現します。小さなミスひとつがシステムやサービスを止めてしまうこともあり、それが大きな損害をもたらすことにもなりかねません。
インフラエンジニアとして働く際には、ひとつひとつの作業を丁寧に行い、小さな部分まで手を抜かない姿勢が重要です。そのため細かな作業が好きで得意という女性は、インフラエンジニアに向いているといえるでしょう。
IT技術は日々進歩しており、ITインフラの分野においても常に新しい技術やサービスが生まれています。クラウドインフラの拡大はそのひとつです。オンプレミスからクラウドへサービスを移行させるケースはますます増大しており、オンプレミスの知識やスキルだけでなく、クラウドの知識を身につけることはもはや必然となっているのが実情です。
インフラスキルに加えて、マネジメントスキルやプログラミングスキルといったプラスαの要素を身につけられれば、自分の市場価値を上げることにもつながります。新しいことに興味を持って取り組める、学ぶことを楽しめる女性はインフラエンジニアとして活躍できるでしょう。
インフラエンジニアを目指すにあたり、本当に自分に向いているのか不安に感じることもあるでしょう。インフラエンジニアへのキャリアチェンジを考えているのであれば、メリットとデメリットを理解したうえで慎重に判断することが大切です。ここでは、インフラエンジニアを目指す女性が不安に感じやすい4つの要素について解説します。
「職場が男性ばかりではないか」と不安になることがあるでしょう。インフラエンジニアとして活躍する女性の割合は徐々に増えてはいるものの、男性のほうが多いのは事実です。
女性が多い職場を希望するのであれば、転職エージェントを利用しましょう。転職エージェントは企業の内情をしっかりと把握しており、女性社員の割合や管理職登用などについての情報も持っているためです。転職エージェントに相談すれば、不安点を解消したうえで満足のいく転職を実現できるようになるでしょう。
インフラエンジニアは自社ではなくクライアントのオフィスに出社して業務を行う「常駐」という勤務形態であることも少なくありません。常駐先でのプロジェクトが終わると次の常駐先へと職場が代わり、そのたびに新たな業務を覚えなおすことになります。人間関係の構築も一からやり直しとなるため、そこにストレスを感じる人もいるでしょう。
一方で、たくさんの出会いがある、スキルの幅が広がるとポジティブに捉える人もいます。自分にとってストレスになるのかメリットになるのか、慎重に考えなければならないポイントのひとつといえるかもしれません。
出産や子育てのための休暇を取得した後に職場に復帰したいと考える方は少なくありません。インフラエンジニアへ転職するにあたって産前産後休業や育児休業を取得できるのか、その後復帰できるのかは男女を問わず気になるポイントでしょう。
職種という観点からいえば、出産・子育て後のインフラエンジニアへの業務復帰は可能です。インフラエンジニアの需要は常に高いため、出産や子育てによるブランクがあったとしても、そのスキルや知識を必要とする企業は多くあります。
今後の生活設計において一時的なブランクが想定されるのであれば、転職先を選ぶ段階で企業の体質や考え方を確認しておくことが重要です。
24時間365日稼働するITインフラの運用・管理では、夜勤や急な残業も当たり前と見なされており、体力的にもきつい部分です。トラブルが発生すれば、休日であっても復旧に駆けつけることが求められるでしょう。しかし、働き方改革の影響もあり、夜勤を少なくしたり福利厚生でカバーしたりといった取り組みもされています。
クライアントの種類や業務形態によっても異なるため、労働条件について不安がある場合には事前に確認しておくことが大切です。
インフラエンジニアを目指すことを決めたのであれば、次にやるべきなのはスキルの習得と転職先探しです。そこでぜひとも活用したいのが転職エージェントです。ここでは、インフラエンジニアを目指す女性が押さえておきたい転職のポイントを4つ解説します。
未経験からインフラエンジニアへのキャリアチェンジを目指すのであれば、未経験者を受け入れている企業を選びましょう。ただし未経験者を受け入れているとはいうものの、ほとんど教育もしないで常駐先に放り込むようなケースも見受けられるため、転職先の選択は慎重に行う必要があります。
しかし、求人情報だけでは企業の内情を見抜くのは困難といわざるを得ません。そのような場合には、転職エージェントが大きな力となってくれます。転職エージェントは企業の内情を把握しているので、研修制度はあるか、どのような教育体制が整っているのかなどを教えてくれます。そのうえであなたのスキルに合った企業を紹介してくれるので、転職後のミスマッチに悩まずに済むでしょう。
女性の数が多いか少ないかというだけでなく、女性に理解のある企業かどうかも転職先選びの重要なポイントです。女性管理職が多い企業であれば、女性の働きを高く評価していることが分かります。フレックスタイム制度や時短勤務、在宅勤務を導入している企業の場合には、子育てや介護などとの両立も可能でしょう。
女性のキャリア形成を目的とした特別プログラムの開設、男性の育児休業取得促進、妊娠中に利用できるマタニティ休暇、育児中の費用補助といった取り組みは、女性への理解度の高さを示すものです。これらの情報も、転職エージェント経由で入手できます。
インフラエンジニアとして快適に働くためには、詳しい業務内容や労働形態に加え、労働環境や職場の雰囲気まで押さえておきたいところです。業務自体は好きで長く続けたいと思っていたものの、職場の雰囲気が合わずに辞めざるを得ないケースもあります。スキルや経験を習得できずに再び転職となると、さらに条件は厳しくなってしまうかもしれません。
応募先企業の労働環境や職場の雰囲気を事前に把握したいのであれば、転職エージェントに相談しましょう。転職エージェントは各企業の担当者とも密に連絡を取っており、転職成功者からのフィードバックもあるため、企業の内情に通じています。企業の実情や風土、現場の雰囲気なども教えてもらえるため、ミスマッチが起こりにくいのがメリットです。
インフラエンジニアへの転職はゴールではありません。インフラエンジニアとしてやりがいを感じながら仕事を続けていきたいのであれば、キャリアパスを見据えておくことが重要です。インフラエンジニアにはサーバーエンジニア、ネットワークエンジニア、セキュリティエンジニア、クラウドエンジニアという異なる種類があるため、どの方向に進むのかを決めてからスキルや資格の取得を目指して学習を始めるとよいでしょう。
方向性が定まっていれば、転職エージェントからより自分に合った企業を紹介してもらいやすくなります。学習方法やアピールできる「強み」など、より具体的なアドバイスも受けられて転職活動をスムーズに進めやすくなるでしょう。
「手に職をつけられる」「キャリアアップ・キャリアチェンジが可能」などのメリットがあるインフラエンジニアを目指す女性は少なくありません。コミュニケーション能力が高い、新しいことを学ぶのが好きな女性は積極的に目指してはいかがでしょうか。
インフラエンジニアへの転職に際して労働条件や職場の雰囲気などに不安を感じる方は、IT業界の転職事情に精通しているマイナビITエージェントをぜひご利用ください。女性が働きやすい企業や未経験者を受け入れている企業など、あなたに合った転職先をご紹介します。キャリアパスや不安要素についても遠慮なくご相談ください。
関連記事:マイナビITエージェント
IT業界
Webエンジニアに将来性はない?AI発展の3つの影響と生き残るための戦略
IT業界
ネットワークエンジニアの将来性は?需要が高まる理由と必須のスキル
IT業界
システムエンジニアを辞めたい4つの理由と辞める前に確認したいこと