更新日:2024/11/26
この記事のまとめ
現在ヘルプデスクとして働いていて、エンジニアへの転職を検討している方もいるのではないでしょうか。「ヘルプデスク業務に将来性を感じない」「生産性があるエンジニアに転職したい」「開発業務に携わりたい」など、理由はさまざまでしょう。
そこでこの記事では、ヘルプデスクのキャリアパスを活かしてエンジニアに転職する方法を紹介します。エンジニアに転職したいと考えているのであれば、必要なスキルを学びつつ早めに転職活動を始めるのがおすすめです。
ヘルプデスクからエンジニアへの転職を成功させることで、今後さらなるキャリアアップを実現しやすくなるでしょう。
目次
現職でヘルプデスクとして働いているものの、ヘルプデスクに将来性があるのか疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。ここでは、長期的に活躍したいと考えている方が気になりがちな転職市場における需要や将来性、キャリアパスについて解説します。将来的にどのような道が開かれているのかを知ることで、ヘルプデスクとして働き続けるか、転職してキャリアアップを目指すかの判断がしやすくなるでしょう。
IT業界におけるヘルプデスクは、システムやハードウェア、ソフトウェアに関する問い合わせやトラブルに対応する職です。ITは多くの企業で活用されているため、一定の需要はあります。高度な障害に対応できるスキルを有していれば、職がなくなる可能性は低いでしょう。
しかし、IT業界内でキャリアアップしたい場合にはあまり向いていません。キャリアアップや年収アップを実現したいと考えている方は、転職を検討することをおすすめします。
ヘルプデスクからのキャリアアップを目指している方は、エンジニア職へのキャリアチェンジを検討するとよいでしょう。ただし、ヘルプデスクからエンジニアを目指すには開発スキルの習得が必要です。自分がどの分野のエンジニアを目指すのかを考え、必要なスキルを学んで転職先を探しましょう。必要に応じて書籍やオンラインスクールを活用し、実用的なスキルを学ぶところから始めるのがおすすめです。
ヘルプデスクからエンジニアにキャリアチェンジする場合、転職できる可能性がある職種はさまざまです。ここではエンジニアを目指す方におすすめの職種を9つ紹介します。それぞれの仕事内容や必要なスキルを解説するため、自分が目指したい分野を見つける手掛かりとしてください。
目指す分野によって、習得しなければならないスキルにも違いがあります。まずは転職したいエンジニアの種類を明確にし、必要なスキルを習得する段階へ進みましょう。
社内で運用しているITシステムの設計・開発・運用・保守に携わるのが社内SEです。ほかにも、PCやスマートフォン、サーバーをはじめとしたハードウェアの保守・管理に携わるケースもあります。システムアップデートを実施するときや障害が発生したときなど、ヘルプデスクとよく似た業務を行うこともあるのが特徴です。ヘルプデスクで障害やトラブルに向き合った経験やサポートに携わった経験を活かせるでしょう。
社内SEの仕事内容は企業によって大きく異なるため、キャリアチェンジする際は具体的な業務内容を確認し、将来的なキャリアアップが可能かを判断することが大切です。
システムを開発するときにプログラミングに携わる職がプログラマーです。企画書や要件定義書で定められた機能の実装が主な業務内容です。ITエンジニアのキャリアはプログラマーから始まることも多いため、まずはプログラマーを目指すのも選択肢のひとつでしょう。
プログラマーとして活躍するには、さまざまなプログラミング言語を使いこなすスキルが欠かせません。ITエンジニアとしての価値を高めるためにも、プログラミングの学習に励みましょう。ヘルプデスク業務で培ったシステムやソフトウェアなどの知識をある程度活かせます。
システム開発のプロジェクトにおいて、企画・要件定義・設計に携わるのがシステムエンジニアです。システムエンジニアの設計に基づいてプログラマーが制作を進めるため、より上流の工程を担当します。開発プロジェクトがスタートしたら、進捗管理やテスト、デバッグなどの業務に携わります。
システムエンジニアは、主にSIer企業のように受託開発を手掛ける企業で働くケースが多い職です。ヘルプデスクとしてITシステムを運用したり、ハードウェアを取り扱ったりした経験が役立つでしょう。
インフラエンジニアは、ITシステムを動かすために欠かせないハードウェアやネットワークを取り扱う職種です。いずれかが欠けるとシステムが停止するため、安定稼働を確保するインフラエンジニアは重要な職種といえるでしょう。
ヘルプデスクでネットワークやハードウェアを取り扱った経験があれば、そこで培ったスキルを活かせる職です。インフラ設計に必要なスキルを追加で学ぶことでキャリアチェンジを実現しやすくなります。
ネットワークの設計・構築・運用・保守に携わるのがネットワークエンジニアです。インフラエンジニアと重なる部分もありますが、ネットワークの専門家としてより高度な技術を発揮するのが違いといえるでしょう。ネットワークに障害が発生したときは、障害対応に携わります。
ヘルプデスク業務の一環として障害対応やネットワークの調整に携わった経験があれば、そのスキルを活用できます。ネットワーク系のヘルプデスクを担当していたのであれば、キャリアチェンジを目指してもよいでしょう。
サーバーエンジニアは、ハードウェアの調達やサーバーの構築、運用などに携わります。ITシステムごとに必要なサーバーの要件が定められているため、それらの要件を満たすように設計するのが主な仕事です。
サーバーエンジニアとして働くには、ハードウェア・OS・ミドルウェアに関するスキルが求められます。ヘルプデスクでこれらを取り扱っていたのであれば、その経験を活かせるでしょう。併せてネットワークやソフトウェア関連の知識・スキルを習得することをおすすめします。
WebコンテンツやITシステムを設計するときに、ユーザーが直接触れる部分を設計・開発するのがフロントエンドエンジニアです。デザイナーが制作したデザインを実装したり、ユーザーフレンドリーなUI(ユーザーインターフェース)を設計したりするのが主な仕事です。
ヘルプデスクでWebシステムに携わっていた場合、そこで習得したUIなどの知識を活用できます。プログラミングスキルなどの必要なスキルを習得しつつ、フロントエンドエンジニアへの転職を目指しましょう。
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ユーザーが直接触れる分野を開発するフロントエンドエンジニアに対し、サーバー側のプログラミングを担当するのがバックエンドエンジニアです。サーバープログラムやデータベースの設計など、ユーザーの目に見えない部分を設計・開発します。
一部の業務はサーバーエンジニアと共通しますが、バックエンドエンジニアはより広範な業務を担当するのが特徴です。そのため、ヘルプデスクで培ったサーバーの知識を活用できるでしょう。
テクニカルサポートは、ITシステムやソフトウェアに関する技術的な質問に対応する職種です。一般に、専門的なスキルや知識が求められる問い合わせに対応するのが仕事といえるでしょう。何らかのトラブルが発生したときは、ヘルプデスクが1次対応を行います。その場で対応できることはヘルプデスクが担当しますが、技術的な問題があるときはテクニカルサポートが2次対応にあたります。
ヘルプデスクとして働いているときに、テクニカルサポートと連携した経験があればどのような仕事かイメージしやすいでしょう。転職後もその経験を活かせます。技術面のスキルを習得しつつ転職を目指すのがおすすめです。
ヘルプデスクからエンジニアに転職する場合、エンジニアとして求められるスキルを習得しなければなりません。ここでは、ITエンジニアに欠かせない5つのスキルを紹介します。これらのスキルはどの分野のエンジニアに転職する場合でも欠かせないため、継続的な学習に励みましょう。
ITエンジニアとして活躍するには、プログラミングスキルが欠かせません。どのタイプのエンジニアを目指すとしても必要不可欠なため、転職を検討しているのであれば早めに学習をスタートしましょう。よく使われているプログラミング言語の一例は以下のとおりです。
自分が目指す分野が決まったら、その分野で求められるプログラミングスキルを学びましょう。何らかのプログラミング言語を使いこなせるようになれば、エンジニアへの道が開かれます。
ITシステムを設計・開発するには、サーバーやデバイス、ネットワーク機器などのハードウェアに関するスキルが欠かせません。IoTの進展に伴って、ハードウェアに関する知識・スキルの重要性はより高まっているといえるでしょう。
システムを設計・運用するのに十分なスペックを備えたハードウェアを調達するには、ハードウェアに関する広範な知識が求められます。エンジニアとして活躍するためにも、ハードウェアについて積極的に学習しましょう。
通常、ITシステムはネットワークに接続した状態で運用します。そのため、どの分野のエンジニアを目指す場合でもネットワークに関するスキルが求められます。特に、ネットワークを専門とするネットワークエンジニアを目指す場合は重要です。
通信の仕組みやネットワーク機器の構成、セキュリティに関するスキルを学びましょう。さらに、AWSやGoogle Cloudをはじめとしたクラウドに関する知識を習得することも大切です。クラウドの活用が広まっているため、キャリアの幅を広げることにつながります。
ITエンジニアにキャリアチェンジするのであれば、OSやソフトウェアについても学びましょう。特に習得しておきたいスキル・知識は以下に関連するものです。
いずれもITシステムの設計・開発・運用に欠かせないため、エンジニアとして働くには十分なスキルが求められます。目指したいエンジニアのタイプが決まったら、その分野でトレンドになっているものを優先的に学習しましょう。
ITエンジニアは、基本的にチームでさまざまなプロジェクトに携わります。そのため、どのような分野のエンジニアを目指すとしても、円滑なコミュニケーションに必要なヒューマンスキルが求められるでしょう。基本的なコミュニケーションスキルやプレゼンテーションスキル、ヒアリングスキルなどを習得することが大切です。
ヒューマンスキルを習得するには時間がかかるため、普段から意識することをおすすめします。これらのスキルはポータブルスキルとも呼ばれ、今後どのような分野にキャリアアップするとしても重要です。
将来性を求めてエンジニアにキャリアチェンジするには、スキルを習得する以外のコツを押さえることも大切です。ここでは、スキルアップのために意識したい3つのポイントを紹介します。自分が目指すキャリアパスを実現するためにも、ひとつずつチェックするとよいでしょう。いずれも転職を成功させてミスマッチを防ぐために欠かせません。
最初に、ヘルプデスクからエンジニアに転職したい理由を明確にしましょう。よくある転職の理由は以下のとおりです。
転職する理由によって、転職先を選ぶ際に重視するポイントが異なります。一例として、開発に携わりたいのであればプログラマーやフロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアのように開発の最前線で活躍する職がおすすめです。
転職を決断したらスキルマップを作成しましょう。スキルマップは、自分が習得しているスキルや実務経験を可視化し、自分の強みを明らかにするための資料です。スキルマップを作成することで、自分が保有しているスキルをどのように活かせるか考えやすくなるでしょう。
足りない部分が明らかになれば、集中的に学習して強化できます。作成したスキルマップから転職で武器になるポイントが明らかになったときは、選考時に積極的にアピールしましょう。
転職先に求める条件が複数存在することも珍しくありません。しかし、すべての条件を満たすのが難しいケースもあります。そのようなときに備えて、条件の優先順位を決めておくことが大切です。一例として、以下のように考えるとよいでしょう。
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自分が何の条件を優先するかを明確にし、転職活動の軸として掲げましょう。軸がぶれないように注意すれば、致命的なミスマッチが発生して後悔することを防ぎやすくなります。
ヘルプデスクは需要がある職ですが、スキルを活かしてキャリアアップしたいのであればエンジニアへのキャリアチェンジを検討するのがおすすめです。エンジニアへ転職するにはさまざまなスキルが求められるため、スキルアップに励みつつ転職活動を進めるとよいでしょう。
転職活動をどのように進めればよいのかで悩んでいるのであれば、転職の専門家に相談するのもおすすめです。マイナビITエージェントでは、IT業界に特化したキャリアアドバイザーが転職をサポートいたします。ヘルプデスクからエンジニアへのキャリアチェンジを検討している方は、ぜひマイナビITエージェントにご相談ください。
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