更新日:2022/09/22
この記事のまとめ
ゲーム業界に興味があるものの、未経験でも転職は可能なのかどうか、不安に感じている方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、未経験でもゲーム業界に転職できるのかについて解説します。
ゲーム業界を目指すうえで未経験者が押さえておきたい知識や転職を成功させるための対策も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
趣味を仕事にしたいと考え、ゲーム業界への転職を志している方もいるのではないでしょうか。しかしはたして未経験からでもゲーム業界を目指せるのか、不安に感じている方も少なくないでしょう。そこでまずは、未経験でもゲーム業界への転職が可能かどうかについて解説します。
ゲーム業界はスキルや経験を重視する傾向にあるため、「ゲームプログラマーを志望しているがプログラミングの知識や経験がない」場合など、まったく経験がない状態では転職は難しいのが実情です。特に大手企業は求人倍率が高く、未経験者が採用されるのは困難といえるでしょう。
しかしたとえ業界経験がなくても、志望する職種に必要な実務経験やスキルがあれば採用される可能性はあります。未経験の場合は、ゲーム業界で役立つスキルがあるかが重要です。
ゲーム業界では、求人に応募する際はポートフォリオの提出を求められるのが一般的です。ポートフォリオとはこれまでに制作した成果物をまとめた作品集で、自分の技術や実績をアピールするための材料となります。例えばプログラマーの場合は、自身がこれまでに開発してきたソフトウエアやアプリケーションなどを紹介し、使用している技術やデザインの意図を解説するのが通例です。
しかし実務経験やスキルがない20代ではポートフォリオの提出が難しく、未経験でゲーム業界へ転職するのが難しい要因のひとつとなっています。
未経験者は採用されにくいゲーム業界ですが、中には比較的目指しやすい職種もあります。未経験からゲーム業界へ転職したい場合は、どのような職種が狙い目で自分に合っているかを知っておくことも大切です。まずは比較的目指しやすい職種の仕事内容を把握しておきましょう。
ゲームの企画やコンセプトを検討して、基本構成を考える職種です。企画が通って制作が始まったら、ゲーム制作全体の工程を管理し、プロジェクト進行の指揮を執ります。多くの人が関わる制作現場でコンセプトに沿ったものを完成させる必要があるため、意思統一のためのコミュニケーション能力やスケジューリングスキルなども求められます。
クリエイターとしての技術よりもマーケティングやプレゼンテーションスキルが重視される傾向にあるため、ゲーム業界で実務経験がなくても、他業界でプロジェクトチームをまとめるリーダー経験があれば、高く評価されるでしょう。
仕様書の要求に沿って、ゲーム画面の設定やゲーム内の動きなどをプログラミングする職種です。ゲームを構築するうえでの基盤ともいえる重要な役割を果たします。
ゲーム制作では、C言語やC++、JavaScriptといった他業界でよく用いられるプログラミング言語も使用します。これらの扱いに関するスキルや経験があれば、ゲームプログラマーとしても活躍できる可能性があるでしょう。
デバッガーは、開発中のゲームをテストプレイして不具合を洗い出し、報告する仕事です。ゲームはプログラムで動いているため、常に意図どおりの挙動をするとは限りません。そのため、ゲームが仕様に沿って動くように不具合を発見して、製品版のリリースまでに可能な限り修正する必要があります。デバッガーの作業は地味ではありますが、ゲームのクオリティアップに欠かせない仕事です。
デバッガーの仕事には専門的なスキルは必要ないため、未経験でもOKなケースが珍しくありません。アルバイトの募集もあるため、ゲーム業界の経験を積むための登竜門と考える方もいます。
ゲーム業界の職種は、実際にゲームを制作するクリエイターのみで構成されているわけではありません。営業や販売促進、マーケティング、イベント企画といった仕事も存在します。ゲームクリエイターとしてのスキルや経験がない場合は、ゲーム制作以外の職種からゲーム業界に入るのも選択肢のひとつでしょう。
IT系やクリエイティブ系の専門的な職種と比較すると、転職難易度が低い点も特徴です。自身のスキルや経験に適した職種を選べば、転職成功率が上がるでしょう。
未経験でゲーム業界に入るには、情報収集も大切です。ゲーム業界に関する基本的な情報を事前に把握しておかなければ、転職は成功しないでしょう。ここでは、ゲーム業界にはどのような仕事ややりがいがあるのか、大変なことは何かといった転職前に押さえておきたい知識を3つ紹介します。
ゲーム業界には、ゲームプランナー・ゲームプログラマー・デバッガー以外にも、さまざまな職種があります。ゲーム業界への転職を目指すにあたり、まずはどのような職種があるのか、それぞれの職種で求められるスキルは何かをチェックしておきましょう。自分の適性に合った職種を見つけることが、転職を成功させる第一歩です。
例えば、代表的な職種としてゲームエンジニア・シナリオライター・グラフィックデザイナー・サウンドクリエイターなどが挙げられます。未経験者の転職難易度は高めではあるものの、どの職もゲーム開発に欠かせません。
ゲーム業界には、比較的風通しがよく、自由な働き方が可能な企業が多い傾向にあります。服装や髪形などのみならず、働く時間帯も自身で選べる企業が多く、生活スタイルに合わせた働き方ができる点はメリットといえます。
また、そもそもゲームが好きな方にとって、大好きなゲームと四六時中向き合えるのは働く魅力のひとつでしょう。ユーザーからの評判が高いゲームを制作した際には、大きなやりがいも感じられます。
ゲームはヒット作を出せれば大きな業績が見込めますが、開発するゲームがいつもヒットするとは限りません。ゲームは毎月大量にリリースされるため、市場に埋もれてしまう場合や、より目新しいものにニーズを奪われてしまうこともあるでしょう。継続して業績を残しにくい業界であることは理解しておく必要があります。
締め切り前は忙しくなるため残業が多く、休日出勤を迫られる可能性もあります。ある程度プライベートの時間を割く覚悟も必要でしょう。
未経験でゲーム業界に入るのは難易度が高く、転職成功率を高めるには効果的な対策が必要です。企業がどのような人材を求めているのか、どのようにすればハードルが下がるのかを考えながら、戦略的に準備をすれば未経験でも転職しやすくなります。ここで紹介する5つの対策を意識すれば、転職活動を有利に進められるでしょう。
これまでの職歴を振り返り、ほかの業界で得た経験やスキルを自身の強みとしてアピールしましょう。ゲーム業界での経験がなくても、ゲーム業界で役立つ経験やスキルがあれば強みとなります。
マネジメントスキルやコミュニケーション能力、マーケティングのノウハウなどはゲーム業界でも不可欠な要素のため、即戦力として評価される可能性があります。「ゲーム」という枠組みにとらわれずに、自身の武器を探すことが重要です。
ゲーム業界に入ることを最優先に考えるのであれば、まずは自身が転職しやすい職種を狙うことも検討しましょう。ゲームを作りたいからゲーム業界に入りたいと考える方も多いかもしれませんが、まずは開発とは違う部署で業界に入ってキャリアを積むのも選択肢のひとつです。同じ業界内では比較的転職しやすいため、まずはゲーム業界で実績を積むことを意識しましょう。
ゲーム業界の中には、正社員登用を前提としてアルバイトや派遣社員を募集している企業もあります。未経験から正社員になるのが難しいときは、まずアルバイトや派遣社員としてゲーム業界に入って経験を積むのもひとつの方法です。非正規雇用でも必要なスキルを身につけて実績を積めば、正社員として雇用されて希望する職種に就ける可能性も出てくるでしょう。
ゲームを制作する企業は東京にあるというイメージが強いかもしれませんが、地方にもゲーム関連の企業は多数存在します。ゲーム業界への転職希望者の多くは大手が集中している東京へ目を向けており、地方のゲーム企業は競争率が低くなりやすい傾向にあります。現在はリモートワークに対応している企業も増えているため、求人を探す際は地方にも視野を広げ、自分に合った企業を見つけることをおすすめします。
現在の自分のスキルや経験ではゲーム業界への転職が難しいと感じたときは、ほかの業界で経験を積むことも視野に入れましょう。
ゲームエンジニアを目指すならエンジニア、ゲームプログラマーを目指すならプログラマーといったように、ほかの業界でゲーム業界に関連するスキルを磨き、経験を積んでからゲーム業界に転職する方法もあります。業界経験がなくても、実務に役立つスキルがあれば即戦力として雇用されることもあるでしょう。
業界未経験者が転職に臨む際は過去の実績を武器にできないため、面接時に自己PRや志望動機でどのように自分をアピールするかが重要です。しかし、何を伝えればよいのか悩む方も多いのではないでしょうか。例文を交えて、自己PRや志望動機のポイントを解説します。
未経験者は自己PRでゲームへの熱意を伝えることに終始するケースが見られますが、単純にゲームが好きであることをアピールするのはNGです。どのような人物なのか、何ができるのかを企業側に伝えるためにも、自分の長所や印象に残りやすいエピソードを用意しておきましょう。感情論は具体的な説得力がないため、アピールポイントやユニークな経験をロジカルにまとめるのがポイントです。
【例文】
プロジェクトメンバーとの情報共有や、問題発生を防ぐために常に報告や相談をするように心掛けています。早期に周囲に相談、検証することで問題を未然に防止できた経験から、業務遂行においてはほかのメンバーとのコミュニケーションが重要であることを実感しており、また、その能力もあると自負しています。前職で培ったコミュニケーションスキルと経験を貴社の開発現場で活かせればと考えています。
志望動機には、ゲーム業界に入りたい理由や志望先の企業を選んだ理由、自分が入社することで企業にもたらされるメリットを含めるのがポイントです。「ほかの業界、企業でもよいのではないか」と思われないように、ゲーム業界や志望先の企業の特色を交えた志望動機を作成すれば、アピールポイントになります。
説得力のある志望動機にするには、業界、企業、自分を分析して、自分の長所がどのようにゲーム業界と企業に貢献するかを端的にまとめることが大切です。
【例文】
私は子どもの頃からパソコンに触れる機会が多く、6歳のときに貴社の制作したゲームに出合ってゲームの楽しさを知りました。いつしかクリエイターとしてゲーム業界に貢献したいと考えるようになり、アマチュアながらも複数のゲームを制作しています。
この経験を活かして、貴社の新作タイトルの製作に参加したいと考えています。シナリオやプログラム、ユーザーインターフェース作成などの経験を活かす機会を与えていただければ幸いです。
未経験でゲーム業界に転職するのは不可能ではありませんが、入社して役立つスキルや経験がなければ難しいといえるでしょう。ゲーム業界で働くには、関連スキルを身につけたり、過去の経験を活かせる職種を選んだりといった対策が必要です。場合によっては、ほかの業界でゲーム業界に役立つスキルを磨く必要もあるでしょう。
また、転職の際は自己PRや志望動機も大切です。 これらの作成に不安を感じている方はマイナビITエージェントのキャリアアドバイザーへご相談ください。未経験業界への転職も、実績豊富な転職のプロが万全の体制で支援いたします。
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