更新日:2024/01/31
この記事のまとめ
ゲーム業界はPCゲームやコンソールゲーム・スマホゲームを含め、さまざまなゲームを開発・販売することで収益を上げるビジネスモデルです。これまでに培ったスキルや経験を活かして、ゲーム業界への転職を検討している方もいるのではないでしょうか。
選考に合格するには、ゲーム業界のことを正しく理解したうえで自分のスキル・経験をアピールする志望動機を書くことが欠かせません。そこでこの記事では、ゲーム業界ならではの志望動機の書き方を紹介します。志望動機を通じて自分の魅力を十分にアピールできれば、転職に成功する確率を高められるでしょう。
目次
ゲーム業界は転職者から人気が高い業界で、新たな人材の募集も比較的多くあります。しかし、専門性の高い分野であるため、ポイントを押さえた志望動機を準備しなければ転職は成功しないでしょう。ここでは、経験者と未経験者、それぞれが意識しておきたい志望動機のポイントを解説します。
すでにゲームエンジニアを経験しているのであれば、将来のキャリアパスを見据えた志望動機を準備することが重要です。ゲームエンジニアのキャリアパスには、ゲームプランナー・ゲームディレクター・リリースマネージャーといった職種があります。いままで培った経験やスキルを最大限にアピールしながら、将来的な展望を織り交ぜるのがポイントです。
経験やスキルは具体的なエピソードを交えて説明しましょう。今後どのような働きができるのか、採用企業がイメージしやすくなります。
ITエンジニアの経験がある場合、ゲーム開発が未経験でもゲーム業界への転職は有利です。特にプログラミングやアプリ開発の経験があると高く評価されやすいため、積極的にアピールしましょう。
必要とされるプログラミング言語は、コンソールゲーム(家庭用ゲーム機)・PCゲーム・スマホゲームといったハードウェアによって異なります。自身のスキルを活かせるゲームを開発する企業から転職先を見つけるか、希望する転職先に合わせて新たな言語を学習するかを選択しましょう。
ゲームに対する興味・関心はもちろん、コミュニケーションスキルや柔軟な対応力といった業務に直結するスキルをアピールできればさらに強みとなります。
効果的な志望動機を書くには、応募先企業の選考担当者が何を知りたいと思っているのかの理解が欠かせません。自分が応募先企業にとって魅力的な存在であることをアピールできれば、選考に通過する確率を高められるでしょう。以下で、志望動機に忘れずに盛り込みたい3つの要素を紹介します。
一口にゲーム業界といっても、ビジネスモデルはさまざまです。ゲームソフトを販売して収益を上げる方法があれば、定額のプレイ料金を収受する方法もあります。ゲーム業界に携わるにあたって、ビジネスモデルに関する正しい理解は欠かせません。
さらに、目指す職種によって担当する業務が大きく異なります。一例としてプログラマーとデザイナーを例に挙げると、業務内容が違うことをイメージしやすいでしょう。
ゲーム業界の選考を受けるにあたって、ビジネスモデルと自分が目指す職種の具体的な業務内容を正確に理解しておくことは大切です。
世の中には、ゲームに関連する企業が数多くあります。各企業の選考担当者は、応募者が数ある企業の中からなぜ自社を選んだのかを知りたいと考えています。そのため、志望動機には自分が応募先企業に魅力を感じた理由やそこで働きたいと思った理由を盛り込みましょう。
応募先企業を選んだ理由が抜けていると、選考担当者に「本当に自社で働きたいと思っているのだろうか」と思われてしまいかねません。アピールにつなげるためにも、忘れずに盛り込みましょう。
転職においては、自分のスキルや経験を入社後に発揮して売り上げに貢献することが求められます。したがって、自分が希望する職種で活躍するためのスキルを有していることをアピールしましょう。
プログラマーを目指すのであればプログラミングスキルを、ディレクターを目指すのであればこれまでの経験やマネジメントスキルを中心にアピールできます。まずは、自分が目指す職種で求められているスキルと自分が有しているスキルの共通点を考えてみましょう。
ここからはゲーム業界への転職を意識した志望動機の作り方を紹介します。志望動機を作成する際は、3つのステップを踏みましょう。ひとつ目のステップではゲーム業界への興味や関心・理解度をアピールします。転職を成功させるために調べておきたいポイントを見てみましょう。
ゲーム業界は時期によって多少の差があるものの、売上高が年々増加しています。特にオンラインプラットフォームの成長が著しいのが特徴です。
一方、需要の傾向は激しく移り変わっています。一時期大勢を占めたコンソールゲームからスマホゲームへと潮流は変わり、クラウドゲームが注目されています。ゲーム業界へ転職したいのであれば、ゲーム業界の流行も理解したうえで、自分の未来像を語る必要があります。
ゲームは使用するハードウェアごとにカテゴリ分けされており、新しい技術の開発によりさらに増える可能性があります。希望するカテゴリを絞ることで必要なスキルや知識を見極められるため、違いを理解することが重要です。具体的なカテゴリと特徴には以下のようなものがあります。
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ゲーム業界に対する理解を深めたら、2つ目のステップとして自分が目指す職種でどのようなスキルが求められるのかを考えましょう。
以下では、一例としてゲームプログラマー・ゲームデザイナー・ゲームプランナーで必要とされるスキルを紹介します。上記の職種を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
ゲームプログラマーを目指すのであれば、ゲーム開発に役立つプログラミング言語を学びましょう。特に応募先企業が開発しているゲームに必要なスキルを習得していれば、大きなアピール材料になります。ゲームプログラマーが扱うことが多いプログラミング言語とその特徴は以下のとおりです。
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ゲームデザイナーを目指すのであれば、Adobe Photoshop・Adobe Illustrator・Autodesk 3ds Maxといったソフトフェアに関する知識が欠かせません。デザインスキルに加え、CGやプログラミングに関する知識も必要です。コンソールゲーム・スマホゲーム・PCゲームなどカテゴリによって求められる知識も異なるため、自分が携わりたいカテゴリを明確にすることで学習するスキルを絞れます。
業務に必要な資格はありませんが、自分の実力をアピールできるため、余裕があれば取得しておくとよいでしょう。おすすめの資格には、「CGクリエイター検定」「Photoshop/Illustratorクリエイター能力認定試験」「基本情報技術者試験」のほか、各種プログラミング能力認定資格があります。
新たなゲームを開発するにあたって、企画の立案や仕様の策定・開発プロジェクトの進行を担当するのがゲームプランナーです。開発における最上流工程を担当する職のひとつといえるでしょう。
ゲームプランナーを目指す場合、市場のニーズを知るマーケティングスキルや企画スキルに加えて、考えた企画をアピールするプレゼンテーションスキルが必要です。さらに、プログラミングやデザインといった開発に必要なスキルも求められるでしょう。
広範なスキルが求められるため、プログラマーやデザイナー・ディレクターとして一定の経験を積んでからキャリアアップするのがおすすめです。
3つ目のステップとして、自分の魅力をアピールする材料を集めましょう。漠然としたアピールポイントを並べるだけでは説得力がないため、ゲーム業界を意識したアピールポイントが必要です。ここでは、志望動機に説得力を加えるアピール方法を紹介します。
ゲーム業界に転職したいのであれば、ゲーム業界を志望するようになったエピソードを準備し、好印象を残しましょう。「ゲームが好きだから」「人を笑顔にしたいから」という理由を挙げる応募者は大勢いるため、このフレーズだけでは採用担当者の心は動かせません。「志望動機を真剣に考えていない」とマイナスの印象を与えることもあります。
家族や友人と一緒にゲームを楽しんだ思い出や、趣味でゲームを作成して味わった満足感を簡潔に記すことで、転職が必然となる流れを説明できるでしょう。
志望動機では、自分が役に立つ人材であるとアピールすることが重要です。持っているスキルを並べるだけでなく、これまでの経験や実績を示すことで説得力を加えられます。
ゲーム開発経験者であれば、自分が携わった作品やゲームのカテゴリを書き出してみましょう。未経験者でも自分の持つスキルがゲーム開発のどの部分に利用できるかを理解してアピールすることが大切です。ゲームデザイナーを希望するのであれば、ポートフォリオを準備しましょう。実績を整理できたら、その中から説得力のあるものを選んで志望動機に含めます。
志望動機の具体的な書き方を詳しく見ていきましょう。どのように文章化すればよいか悩んだときは、以下で紹介する順番にしたがって志望動機を組み立てるのがおすすめです。それぞれの段階でどのようなことを考えればよいか、何を盛り込めばよいかを解説します。
自分の描く未来像や夢といった一番強い志望動機を初めに伝えることで、理解しやすくインパクトのある内容に仕上がります。冒頭でインパクトを与えれば、選考担当者に続く部分を読んでもらいやすくなるのもメリットです。
その後、志望動機を抱いたきっかけをエピソードとして盛り込むと、現実味のある志望動機として好印象を残せるでしょう。志望動機の軸がぶれないことが熱意を伝える重要なポイントです。ゲーム業界や応募先企業に関する記述と食い違うことのないように、一貫性のある文章を目指しましょう。
世の中に存在するさまざまな業界の中で、ゲーム業界を選んだ理由を伝えることも大切です。理由を考えるときは、ゲーム業界でなければ実現できないことにフォーカスしましょう。
一例として、単純に「プログラミングスキルを発揮して多くの人に喜ばれる製品を開発したい」と伝えるだけでは、「ほかの業界でも実現できるのではないか」と思われてしまいます。「プログラミングスキルを発揮してVR技術を活用したゲームを開発し、いままでになかったエンターテインメントを提供したい」のように、ゲーム業界にしか通用しない内容を具体的に記しましょう。
ゲーム業界で活躍する職種は、エンジニア・デザイナー・ディレクター・プランナーなど多種多様です。そのため、自分が応募した職種を選んだ理由を明確に伝えましょう。
一例として、エンジニアを目指すのであれば「現職で担当しているC++を使ったプログラミングの経験を活かしたい」のように記すと効果的です。これまでの経験や習得しているスキルを応募先でどのように発揮できるかにフォーカスしましょう。
志望動機を書くときは、応募先企業を選んだ理由も忘れずに盛り込むことが大切です。ゲーム開発企業は数多く存在しており、選考担当者はなぜ自社を選んだのかを知りたいと思っています。
応募先企業の経営方針やビジョンをチェックし、共感できるところがないかを探すと比較的書きやすくなるでしょう。力を入れているゲームタイトルや開発の方向性にも言及できるとより効果的です。
仕事に対する熱意や高い意識を持っているだけでは、なかなか採用につながりません。自分が応募先企業にとって利益をもたらせる人材であるとアピールすることが重要です。
経験者であれば、これまでの経験や実績とともに将来のキャリアプランも伝えましょう。即戦力であることだけでなく、将来的に大きな戦力として成長するイメージも持ってもらえます。異業種からの転職であれば、身につけているスキルや資格に加え、ゲーム開発のどの部分で活躍したいかも書きましょう。
ゲーム開発に必要なコミュニケーションスキルやマネジメントスキルなど、IT分野以外のスキルもきちんとアピールします。自分の強みを遠慮せずに伝えるのが転職成功の鍵です。
ここでは、ゲームプログラマーとゲームデザイナー・ゲームプランナーの志望動機の例文を紹介します。具体的な内容はこれまでのキャリアや応募先企業の特徴によって異なるため、例文はそのままでは使えません。しかし、採用担当者を意識した志望動機の枠組みは共通です。アピールポイントの伝え方に注目しながら、参考にしてみてください。
【例文】
私の家では頻繁に家族でゲームを楽しんでいました。家族との絆が深まるゲームには大きな可能性があると思い、ゲームに関わる仕事に就きたいとゲームプログラマーを目指しました。
現在までに8年間、ゲームプログラマーとして働いてきたため、設計から開発・運営まで一通り経験しています。最後に担当したのはオンラインゲームの3Dエンジンプログラムです。
貴社のゲームは「○○」など、家族で楽しめるものが多く、高く評価されています。貴社を志望する動機はまさにこの点です。家族で楽しめる貴社のゲーム開発にぜひとも加わりたいと考え、貴社を志望いたしました。
ゲームに対する興味関心のエピソードとして、家族との思い出を述べて具体性を出しています。上記の例文は、ゲームプログラマー経験者を対象にしたものです。未経験者は、自身のスキルや経験を応募先企業の特徴と関連させながらアピールしましょう。
【例文】
私は幼い頃からアニメーションが好きで、オリジナルのキャラクターを作って描いていました。ゲームデザイナーという仕事は私に最適だと考えています。
アニメーション制作の専門学校で基礎を学びました。Adobe Illustrator、Adobe Photoshopは問題なく使用でき、アニメーションツールSpineの勉強もしています。
前職ではキャラクターデザインを担当していましたが、今後は背景デザインにも携わりたいと思っています。貴社には、「○○」のように背景まで臨場感が感じられる作品が多くあります。貴社のゲーム開発に携わることでゲームデザイナーとしての幅を広げたいと思い、貴社を志望いたしました。
ゲームデザイナーの業務は細分化されています。自分がどの分野を担当できるのか、どのような分野に挑戦したいのかをきちんとアピールすることがポイントです。ゲームデザイナーとして転職を目指す場合、志望動機とともにポートフォリオも準備しましょう。
【例文】
私はこれまでの開発経験を活かし、ゲームのアイデアを発案する側でさらに活躍したいと思い、貴社のプランナー職を志望いたしました。
前職で担当していたのはプログラマーで、コーディング全般が主な仕事です。5年間の経験の中で、プロジェクトによっては要件定義や設計に携わることもありました。その中でプランナーと連携する機会もあり、さまざまな企画の提案を受けて開発に携わる中で、自分でもゲームの企画を考えて商品化したいと思うようになりました。
貴社は新技術の活用にも積極的で、「○○」のように他社では見られないようなユニークなシミュレーションゲームを多数販売しています。入社後はVR技術を活用したシミュレーションゲームの企画・開発に携わりたいと考えています。
ゲームプランナーはアイデアを企画の形で具現化する職です。上記の志望動機では、プランナーという職種を正しく理解しつつ、目指すようになったきっかけや応募先企業の強みに言及しています。選考担当者は、応募者の考えや方向性・入社後に活躍している様子をイメージしやすいでしょう。
【例文】
私が貴社のゲームプログラマー職を志望した理由は、ゲーム開発に興味があり、これまでに培ったプログラミングスキルを活かせると考えたからです。入社後はプログラマーとしてスキルを発揮し、多くの人に楽しんでもらえるゲームを開発したいと考えています。
貴社はこれまでに多くの大ヒットタイトルを生み出しており、自分もそこに加わることでより多くの人に愛されるタイトルを開発したいと考え、志望いたしました。
上記の志望動機例では、具体性が欠けているのが大きなマイナスポイントです。「これまで培ったプログラミングスキルを活かせる」と記しているものの、スキルの具体例に言及していません。
「貴社がゲーム開発でメインの言語として使用しているC++を○○の開発で使用しており、その経験を活かしたいと考えた」のように具体性を持たせるとよいでしょう。
応募先企業を選んだ理由に言及するときも、「貴社はこれまでに○○をはじめとして多くの大ヒットタイトルを生み出してきた」のように、具体例を挙げると企業研究をきちんと行っていることを示せます。志望動機を書くときは、可能な限り具体的な内容に仕上げましょう。
ゲーム業界への転職を成功させるには、自分の経験やスキルレベル、応募先企業の特徴を理解したうえで選考担当者を納得させる志望動機を書くことが欠かせません。自分のキャリアプランを実現するために、応募先企業に入社する必要があることを示しましょう。
自分が納得できる転職を成功させるには、思い描いているキャリアプランを実現できる企業を探すことも大切です。自分ひとりで企業を探すのが難しいと感じているのであれば、ぜひ早めにマイナビITエージェントにご相談ください。
マイナビITエージェントにはゲーム業界に強いキャリアアドバイザーも在籍しており、一人ひとりの転職目的や希望をヒアリングしたうえで、必要な転職サポートを提供します。
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