更新日:2022/09/05
この記事のまとめ
IT業界は全体的に人手不足です。求人も多く、未経験からプログラマーを目指す人も少なくありません。女性プログラマーとしてキャリアチェンジしたいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、未経験から女性プログラマーに転職するにはどうすればよいのか、ポジティブな情報だけでなく注意点も含めて解説します。女性プログラマーを目指す着実なステップが分かれば、最短で目標に到達できるでしょう。
目次
「女性は文系だからプログラマーになるのは難しい」という印象を持つ人もいるかもしれませんが、実際には多くの女性プログラマーが活躍しています。プログラマーは需要も将来性もある職業です。ここでは、女性がキャリアチェンジを考える際、プログラマーが選択肢のひとつになる理由を解説します。
さまざまな産業でデジタル化が進む昨今、欠かせない人材がプログラマーです。独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が発行する「IPA DX白書2021」によると、日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みは、まだまだ世界に遅れを取っています。その理由のひとつが人材不足です。
同調査によると、DX戦略に必要な人材について、日本企業の76%が「やや不足している」または「大幅に不足している」と回答しています。プログラマーに絞っても、47.5%が「やや不足している」または「大幅に不足している」という結果です。
未経験採用をはじめ、多くのプログラマー求人があるのも納得できるでしょう。この傾向は当分続く見通しで、男女を問わず、新たなプログラマーが必要とされています。
IT業界は学歴や性別よりもスキルや実績を重視する傾向があります。女性でもスキルを身につけ、実績を積み上げれば、男性と同じように評価されるでしょう。
文系・理系という枠も絶対ではありません。理系で学んだ人は、プログラミングに必要な論理的思考力が鍛えられることが利点です。一方、文系ではプログラマーに欠かせない読解力やコミュニケーション能力を身につけられます。「女性」で「文系」はプログラマーに向いていないという偏見は、払拭されつつあるといえるでしょう。
プログラマーの業務内容は、クライアントや取り扱うデータの種類によって異なります。業務によっては、必ずしもオフィスに出社する必要はありません。在宅ワークやフレックスタイムといった柔軟な働き方を取り入れる企業が多いのはそのためです。
フリーランスという選択肢もあります。企業に所属しなければ、仕事の時間や場所を自由にアレンジできるケースが多く、子育てや介護との両立も不可能ではありません。
女性の場合、結婚や出産のようなライフステージの変化に伴い、それまで積み上げてきたキャリアを諦めざるを得ないケースもあります。プログラマーは、スキルさえ磨いていれば復職もしやすく、ライフスタイルに合った働き方が見つかるでしょう。
世界初のプログラマーとして知られているのは、エイダ・ラブレスという英国人女性です。史上初のアルコリズムを開発し、コンピューターの発展に大きく寄与しました。このことからも、女性でもプログラマーを目指せるといえるでしょう。
プログラマーに必要な資質は、「根気」「集中力」「体力」といわれます。根気や集中力が求められる細かな作業が得意な女性は少なくありません。プログラマーに必要な資質や興味関心があれば、女性でもクオリティの高いプログラマーになれます。
女性でもプログラマーを目指せますが、誰でもなれるわけではありません。プログラマーに必要な資質とスキルの習得や採用につなげる工夫が必要です。ここでは、未経験から女性プログラマーを目指す前に知っておきたい道筋について解説します。
プログラマーには向き・不向きがあります。プログラマーになるには時間も労力も必要なため、まずは自分が向いているかどうかを見極めることが重要です。向いていれば次のステップに進めますし、向いていないと感じるのであれば、ほかのキャリアを検討したほうがよいかもしれません。多くのプログラマーに共通する素養は以下のとおりです。
モノ作りが好き
向上心がある
コミュニケーション能力が高い
体力がある
論理的に物事を考えるのが好き
地道な作業が苦にならない
中学生レベルの英語力がある
効率を考えるタイプ
プログラミングが好き
プログラマーの業務に必要不可欠なのが、プログラミング言語です。プログラマーを目指すことに決めたのであれば、プログラミング言語の勉強を始めましょう。プログラミング言語はそれぞれ特長や用途が異なります。関わりたい分野に必要な言語を見極め、身につけるとよいでしょう。初心者におすすめのプログラミング言語は以下のとおりです。
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資格がなくてもプログラマーにはなれます。しかし、資格があると自分のスキルレベルを証明できるため、転職では有利です。採用する企業やクライアントも、任せられる仕事の種類を判断しやすくなるでしょう。企業が重視する資格をリサーチすることで、自分自身の能力を最大限発揮できる職場を見つけやすくなります。
IT関連の資格にはさまざまなものがありますが、未経験からのキャリアチェンジを目指しているのであれば、ITパスポート試験やC言語プログラミング能力認定試験、基本情報技術者試験がおすすめです。
プログラマーの働き方は企業によって大きく異なります。使用する言語やプロジェクトの進め方も違うため、自分に合った転職先をしっかりと吟味することが重要です。ITスキルだけでなく、前職で培った能力や経験が評価されることもあり、企業とのマッチングが転職の結果を大きく左右します。
転職先選びに悩んでいる人は、転職エージェントの利用を検討してもよいでしょう。転職エージェントは、求人サイトにある求人情報のほかに、転職エージェントのみが取り扱う非公開求人も保有しています。企業のタイプや求める人材も把握しているため、自分に合った転職先を見つける近道です。
女性プログラマーとして気持ちよく働くには、自分に合った企業を見つけなければなりません。IT業界は学歴や性別にこだわらない先進的な部分がある一方、職場環境は企業の考え方によって異なるのが現状です。ここでは、女性に対して理解がある働きやすい転職先を見分けられるよう、求人情報を見る際にチェックしておきたいポイントを紹介します。
ワークライフバランスを考えるうえで、労働時間と休日のチェックは欠かせません。プログラマーの基本的な勤務シフトは、多くの企業同様、土日祝日休みの完全週休2日が一般的です。中には、フレックス勤務や時短勤務といった制度を導入する企業も増えています。
ただし、納期前には休日出勤、部署によっては深夜シフトが発生するケースもあるため注意しましょう。残業した時間が給料に反映されないと、モチベーションが下がり、続けられなくなるかもしれません。ライフスタイルや目指すキャリアを検討したうえで、労働時間や休日が自分の希望に合っているかきちんとチェックする必要があります。
女性は結婚や出産、子育てにより働き方が大きく変わる可能性があります。女性雇用が増えているとはいえ、ライフステージが変化しても働き続けられるかどうかは、企業の体質や上司の考え方に大きく左右されるのが実状です。理解度の高い企業に転職できれば、安心してキャリアを積み上げられるでしょう。
「出産・育児に伴う育児休業や所定労働の制限といった制度が整備されているか」「その制度を利用した人が実際にいるのか」といった点を事前に調べておいたほうがよいかもしれません。
女性の管理職就任比率が高いということは、女性が働きやすい企業であるという判断の指標になります。IT業界は実力主義とはいえ、いまだに男女で待遇を変える企業もあります。女性でもしっかりと評価される職場であれば、やりがいをもって働けるでしょう。
また、管理職に女性がいることで、企業全体の女性に対する理解も深まります。女性にとって居心地のよい職場環境を作るうえで、現実的な取り組みが期待できるでしょう。
未経験求人の中には、研修制度のある企業も少なくありません。プログラマーへの転職を目指す女性にとってありがたい取り組みである反面、注意も必要です。中には、ほとんど形だけの研修を1日行い、その後は実力以上の仕事を押しつけるような企業もあります。数年後に実力を発揮できるプログラマーを育てるべく、しっかりとした研修制度を取り入れている企業とは大きな違いです。
求人サイトのみで内情を把握するのは難しいケースもあるため、慎重にリサーチしなければなりません。求人企業の内情にも通じている転職エージェントを利用すれば、このような不安は解消されます。
未経験からプログラマーへのキャリアチェンジを考えているのであれば、正確な情報を取り入れ、現実的なステップを踏む必要があります。ポジティブな情報だけで判断すると、後悔することになりかねません。ネガティブな情報も受け止めて判断材料にしましょう。ここでは、女性がプログラマーへの転職を目指す際に疑問に感じる内容を3つ取り上げます。
A.40代、50代でプログラマーになる人はいます。ただし、簡単ではありません。事実、40歳を過ぎると、プログラマーになる人だけでなく続ける人も大きく減ります。主な理由は以下のとおりです。
スキルは習得できても転職先を見つけるのはかなり難しく、転職エージェントやコネを利用するといった工夫が必要になります。
A.「プログラマー35歳定年説」とは、「プログラマーは35歳までしか働けない」という意味ではありません。「新しいことを学ばないプログラマーは、35歳になるころには仕事がなくなる」という意味です。
IT業界はスキルの移り変わりが激しいため、プログラマーになれたとしても勉強を続けていかなければ仕事についていけなくなるでしょう。一方、新たなスキルを身につける姿勢を貫けば、何歳になってもプログラマーとして働き続けられます。ライフステージが変わって一時的に現場を離れたとしても、腕1本で復職への道を切り開ける職種です。
A.プログラミング言語には、HTML・JavaScript・PHP・Ruby・C言語(C++)・C#・Pythonとさまざまな種類があります。すべての言語を習得するにはかなりの時間を要するため、学習する言語は絞らなければなりません。
プログラマーが携わるプロジェクトは多種多様です。Web上のホームページやスマートフォン向けのアプリケーションを構築するものもあれば、電子機器やネットワークサービスのシステムを構築するケースもあります。どのような分野のシステムやソフトウェア構築に携わりたいのかを考えたうえで、その業務に使える言語を選ぶとよいでしょう。
プログラマーは需要も将来性もある職種です。未経験の女性でも、資質と学ぶ姿勢があればプログラマーを目指せます。女性プログラマーとしてキャリアチェンジし、長く働き続けるには、自分に合った転職先を見つけることが重要です。
女性が働きやすい企業へ転職したいと考えているのであれば、マイナビ ITエージェントをご活用ください。IT業界に通じたキャリアアドバイザーが、あなたの強みと希望にマッチする転職先をご提案します。
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