政府系金融機関とは?運営の特徴やほかの金融機関との違いを分かりやすく解説|求人・転職エージェント

更新日:2021/11/10

金融業界

政府系金融機関とは?運営の特徴やほかの金融機関との違いを分かりやすく解説

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この記事のまとめ

  • 政府系金融機関は、政府によって設立された銀行のこと。
  • 政府系金融機関の種類は現在5つある。
  • 政府系金融機関への転職は、年収が高め・福利厚生が充実しているなどのメリットがある。

「政府系金融機関って普通の銀行と何が違うの?」と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。金融機関といえば銀行や証券会社をイメージする方が多く、政府系金融機関の知名度はあまり高くありません。

しかし、政府系金融機関は年収も高く福利厚生も充実しているため、安定して働きたい方にとってはおすすめの転職先といえるでしょう。海外向けの案件もあり、グローバルな経験を積みたい方にもおすすめです。そこでこの記事では、政府系金融機関の特徴について解説します。

目次

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政府系金融機関とは?特徴を分かりやすく解説

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政府系金融機関とは、日本国内の経済発展や中小企業の活動支援といった目的を達成するため、政府によって設立された銀行です。出資金の多くを政府が出していることから政府系金融機関と呼ばれています。

政府系金融機関は、エネルギー資源の供給や農林水産業の近代化の促進といった面から、日本の経済成長を支えてきました。時代が進むにつれて5つになり、それぞれ独自の目的や役割があります。中小企業への融資や経営サポート、地域産業の活性化、国の教育ローンの取り扱いなど、国民の安定した生活や経済の発展に貢献しているのが特徴です。

政府系金融機関は5つある

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現在5つある政府系金融機関には、それぞれ独自の役割があります。民間の金融機関では手の届かない分野を補ったり中小企業の海外事業展開を支援したりと、日本の経済発展を支える大きな柱といえるでしょう。ここでは、5つの政府系金融機関の主務大臣や業務内容についてまとめました。

日本政策金融公庫

政策金融改革の一環として発足したのが日本政府金融公庫です。主務大臣は財務大臣・厚生労働大臣・農林水産大臣・経済産業大臣で、平成20年10月に設立されました。

日本政策金融公庫は「国民生活事業」「農林水産事業」「中小企業事業」の3つを事業の柱としています。国民生活事業では小規模事業者や創業企業の支援、教育ローンを取り扱っており、金融力を生かした支援が強みです。

農林水産事業は食料を供給したり自然環境を保護したりする農林水産業者に対し、融資や経営改善の支援をしています。中小企業事業は情報力を生かしたコンサルティングや財務診断、中小企業の海外展開の支援によって日本経済を発展させるのが主な役割です。

日本政策投資銀行

株式会社日本政策投資銀行法に基づき設立された金融機関です。出資と融資を一体的に提供することで、資金供給の円滑化や金融機能の高度化を目指しています。主務大臣は財務大臣で、平成20年10月に設立されました。

業務内容は「融資」「投資」「独自プログラム」「コンサルティング」「アセットマネジメント」の5つです。融資部門では中長期融資や大規模プロジェクトの資金調達、リスクマネーの提供をしています。

日本ではリーマンショックや大規模震災で、金融秩序の混乱が起こりました。そのような危機に備えて政府指定の金融機関へ必要な資金を融資し、金融秩序の安定を目的とした危機対応業務もしています。

国際協力銀行

日本政府が全額出資している特殊銀行で、政府一体の金融機関です。国際金融に特化しており、日本の対外経済政策やエネルギー安全保障政策を担っています。主務大臣は財務大臣で、平成24年4月に設立されました。

業務内容は「海外資源の開発」「国産業の向上のための出融資」「国際金融秩序の安定化および被害への対応」「地球環境保全を目的とした海外事業の支援」です。

また、再生可能エネルギーの発電所やCO2削減のための環境プロジェクトに対して「プロジェクトファイナンス」を用いて融資しています。グローバルビジネスの推奨や外国政府との協力関係の構築が主な役割です。

商工組合中央金庫

中小企業による中小企業のための金融機関として、中小企業への支援を大きな役割として取り組んでいる金融機関です。主務大臣は財務大臣・内閣総理大臣・経済産業大臣で、平成20年10月に設立されました。

ほかの政府系金融機関は融資に特化していますが、商工組合中央金庫は民間金融機関に近い性質を持っており、預金の受け入れや債券の発行といった幅広い総合金融サービスを提供しています。

日本全国47都道府県に店舗を持ち、海外にも4拠点有することから、国内外に幅広いネットワークを持っていることが強みです。M&Aやビジネスマッチング、販路開拓や事業承継に役立つ情報を中小企業に提供することで、地域経済を支える役割を担っています。

沖縄振興開発金融公庫

沖縄地域に密着した政策金融を推進し、産業開発や経済発展のために設立された金融機関です。主務大臣は財務大臣と内閣総理大臣で、昭和47年5月に設立されました。

産業開発資金・中小企業支援・環境衛生資金・医療資金・住宅資金に対して、さまざまな融資制度を活用して長期・低利の出融資をしています。ほかにも、景気変動や自然災害の危機対応業務やセーフティネット機能により、離島県である沖縄を支えています。

沖縄の歴史や文化、自然といった地域資源を活用した観光関連事業者を支援することで、世界水準の観光リゾート地の形成も目指しています。

政府系金融機関とほかの金融機関との違いは?

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政府系金融機関も日本銀行や都市銀行と同じ金融機関のひとつですが、特徴や役割、取引先や業務内容が異なります。ここでは、ほかの金融機関の特徴や政府系金融機関との違いについて解説します。転職先を検討する際の参考にしてみてください。

日本銀行の特徴や違い

日本銀行は物価の安定や金融システムの調節を目的とした日本国唯一の中央銀行です。銀行券を発行することで通貨や金融を調節し、銀行や金融機関間の資金決済の円滑化を図っています。一方、政府系金融機関は中小企業や農林水産業者への融資を重点に置いているのが特徴です。

日本銀行は認可法人として金融政策の決定・実行をしますが、金融政策では政府と一定の距離を保たなければなりません。また、政府系金融機関は資本金の多くを政府が出資しているのに対し、日本銀行は政府が55%、民間が45%を出資しています。

系統金融機関の特徴や違い

系統金融機関は、信用金庫や信用組合のような協同組織金融機関が出資して資産運用する金融機関です。協同組織金融機関とは、地域や事業体で組織された組合員同士の相互扶助を目的とした非営利組織をさします。

日本の系統金融機関には全国信用協同組合連合会、農林中央金庫、信金中央金庫があり、傘下の金融機関同士の決済や資金需要の調整をします。経済発展や中小企業の支援を目的とする政府系金融機関とは違い、金融機関同士の相互扶助を目的とした中央銀行のような役割を担う金融機関です。

都市銀行の特徴や違い

都市銀行とは、東京や大阪のような大都市に本店を構えて全国各地に店舗を展開している銀行のことです。銀行法には明確な基準は記されていないものの、金融庁では令和3年4月5日時点で「みずほ銀行」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」「りそな銀行」の4行としています。

政府系金融機関との違いは業務内容と取引先です。都市銀行は民間の金融機関で、預金・融資・証券といった一般的な銀行業務を営んでいます。一方、公的金融機関である政府系金融機関では、中小企業の支援や政策と連動した融資業務がメインです。

地方銀行の特徴や違い

地方銀行とは一般社団法人全国地方銀行協会に加盟している銀行です。主に地元の中小企業や個人を取引先とし、地域に根ざしたサービスを提供しているため、地域経済に大きな影響力を持っています。

政府系金融機関との違いは、都市銀行と同様に民間の金融機関であるため、預金や融資のような一般的な銀行業務を営んでいる点です。また、政府系金融機関は中小企業や農林水産業者が主な融資先ですが、地方銀行は地元の個人や企業を取引先としています。

政府系金融機関に転職するメリット

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政府系金融機関の業務は民間の金融機関とは異なります。政策に基づく融資や大型プロジェクトに関わるため、専門知識が求められるでしょう。業務内容のレベルは高いものの、転職することで得られるメリットもあるため人気の職業です。ここでは、政府系金融機関に転職するメリットを4つ紹介します。

平均年収が高め

金融業界の中でも、政府系金融機関の年収は高く安定しているといわれています。政策に基づく融資といった民間の金融機関では対応できない分野を扱っていることや金融に関する高い専門知識が求められることが主な要因といえるでしょう。

企業によって異なりますが、マイナビの調査によると平均年収は495万円です。20代でも435万円で、年齢が若くとも高い給与が得られるのは大きな魅力といえます。30代は584万円と149万円増えているため、年収アップも期待できるでしょう。

福利厚生が充実している

大手企業や優良企業は福利厚生に力を注いでいる場合が多く、社員のモチベーションや満足度に直結する大事な要素です。

政府系金融機関の福利厚生は大手民間企業並みに充実しており、休暇や住宅手当、海外手当といった魅力的な待遇もしっかりと備えている傾向があります。メガバンクと比べると知名度は低いものの、ワークライフバランスを整えたい方にもおすすめの転職先です。

海外で活躍できる

沖縄振興開発金融公庫を除く政府系金融機関は海外にも拠点を持っており、海外勤務の可能性があります。特に国際協力銀行では大企業や中小企業の海外事業展開を支援しているため、海外向け案件が充実している分、活躍できるチャンスも多いでしょう。

海外勤務は高い語学力が求められますが、国際的な大型プロジェクトに関われる場合もあり、ほかの金融機関では得られない貴重な経験を積めるのがメリットです。海外で活躍したい方は国際協力銀行への転職を目指すとよいでしょう。

民間にはできない融資ができる

政府系金融機関はリスクマネーの供給や民間金融機関では融資できないような融資を扱うため、仕事に対してやりがいを感じられるでしょう。大型プロジェクトに関わることで得られる経験も貴重です。

また、自然災害や景気変動で経済危機に陥った際に、金融秩序を安定させる役割があります。現在は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、公益性を重視する事業も多いため、政府系金融機関は今後の日本経済において欠かせない存在といえるでしょう。

政府系金融機関への転職難易度は高い?

金融業界は平均年収が高く、福利厚生も充実しているため、就職先として人気です。特にエリートと呼ばれる難関大学の学生に人気があり、就職や転職の難易度は高いといえるでしょう。中でも、政府系金融機関である日本政策投資銀行は、東京大学や慶應義塾大学といった難関大学出身者を多く採用している傾向があります。

政府系金融機関への転職は学歴や過去の実務経験が重要です。ただし、大卒以上で金融機関での実務経験があれば、転職のチャンスは十分にあります。システム関連や法人営業の経験があると、さらに有利になるでしょう。

まとめ

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政府系金融機関は産業や経済の発展を目的とし、政策に沿った幅広い融資ができる金融機関です。主に中小企業や創業企業を支援し、グローバルビジネスを推進しています。平均年収が高く、福利厚生も充実している人気の職業です。

難関大学の卒業生を多く採用しており、金融機関の中でも転職難易度の高い職業ですが、金融業界での実務経験や実績をアピールできれば転職のチャンスはあります。

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