更新日:2022/11/01
この記事のまとめ
フィンテック業界では金融やITに関する知識が求められますが、転職するために必須の資格はありません。ただし、資格があれば専門性をアピールできるため、転職を有利に進めたい人は取得を目指すとよいでしょう。
この記事では、フィンテック業界への転職におすすめの資格を5つピックアップして紹介します。効率的に試験勉強を進めるポイントも解説するため、ぜひ参考にしてみてください。
目次
フィンテック業界へ転職するために、必ずしも資格が必要なわけではありません。ただし、企業によっては特定の資格取得を必須としているケースもあります。フィンテック業界では金融やIT関連の知識が求められるため、資格によって専門的な知識があることを証明でき、転職において有利です。フィンテック業界が未経験の場合、アピールポイントを作るためにも資格を取得するとよいでしょう。
フィンテック業界のビジネスモデルや提供するサービスは多岐にわたりますが、取り扱うサービスは共通しているため、金融やITの知識を証明できる資格がおすすめです。応募先企業の事業内容や職種で役立つ資格を取得するとよいでしょう。ここでは、フィンテック業界への転職におすすめの資格を5つピックアップして紹介します。
FP(ファイナンシャルプランナー)資格は、日本FP協会と一般社団法人 金融財政事情研究会が実施する国家資格です。金融業界では定番の資格のひとつで、取得すれば年金・保険・税金・資産運用といった身の回りのお金に関する知識をアピールできます。FP技能士の資格は1級〜3級で、3級のみ受験資格がありません。まずは3級を取得し、その後2級・1級と段階的に取得するとよいでしょう。
証券アナリストは、公益社団法人 日本証券アナリスト協会が主催する資格です。資格取得によって、企業の財務分析や投資価値の分析・評価ができるスキルを証明できます。資格を取るには「CMA第1次レベル講座」と「CMA第2次レベル講座」を受講し、合格しなければなりません。
証券アナリスト協会のアンケート調査によると、第1次試験3科目に合格するための勉強時間の平均は約200時間です。必要な勉強時間は人によって異なりますが、難易度の高い資格である点に注意しましょう。
IPA 情報処理推進機構が実施する試験です。資格を取得すれば、情報セキュリティに関する高度な知識や技能をアピールできます。フィンテック業界でエンジニアとして働く場合、セキュリティ対策の知識が求められるため、取得するとよいでしょう。
試験は午前(四肢択一)と午後(記述式)に分かれています。出題範囲が広く難易度も高めですが、公式サイトに掲載されている過去問を中心に解いて、出題傾向をつかむとよいでしょう。
金融業務3級DX(デジタルトランスフォーメーション)コースは、一般社団法人 金融財政事情研究会が実施する試験です。資格を取得すれば、AI・IoT・FinTechに関するテクノロジーの基礎知識を証明できます。試験勉強を通じて情報技術やセキュリティに関する知識が学べるため、フィンテック業界でエンジニアとして働きたい人は特におすすめの資格です。
銀行業務検定試験は、銀行業務検定協会が実施する試験です。資格を取得すれば、銀行・保険・証券といった金融機関での業務遂行に必要な知識や技能をアピールできます。試験は法務・財務・金融商品取引など、23系統・36種目と多くの種目に分かれているため、転職を希望する分野と親和性の高い資格を取得するとよいでしょう。
資格は転職でアピールできる材料になりますが、ただやみくもに取得すればよいわけではありません。ひとつの資格を取得するだけでも時間や労力がかかるため、転職のために資格を取るのであれば適切な資格選びが重要です。ここでは、資格選びのポイントを3つ紹介します。
業務に関連性の低い資格を取得してもアピールできません。フィンテック業界の中でも職種や業務内容によって求められる知識・スキルが異なるため、自分が転職する分野・職種に必要なスキルを知って、適切な資格を選びましょう。
例えば、プログラミングに関する資格を持っていた場合、営業を目指す人にとってはアピール材料として弱いかもしれません。一方、エンジニアを目指すのであれば、大いに役立つでしょう。
資格によっては一定の学歴や実務経験といった受験資格が求められるケースがあります。受験資格を満たしていない資格でも勉強すれば知識は得られるため、決して無駄になるわけではありません。ただし、資格を取得できなければ、転職でアピールするという目的は果たせないでしょう。公式サイトに記載されている受験資格を確認のうえ、受験できる資格を選ぶことが大切です。
転職活動で資格をアピールしたい場合、応募前までに取得する必要があります。年に1回~2回しか試験を実施していない資格もあるため、試験日をきちんと調べることが大切です。また、難易度の高い資格は取得までに時間がかかります。取得までに必要な勉強時間も計算するとよいでしょう。
働きながら資格取得を目指す人は、仕事が終わった後や休日に時間を割いて試験勉強をする必要があります。難易度の高い資格ほど膨大な時間が必要になるため、試験勉強はできる限り効率的に行うことが大切です。ここでは、効率的に資格の勉強を進めるポイントを4つ紹介します。
まずは出題範囲・科目・配点・出題数を確認し、試験の全体像をつかみましょう。試験には配点の高い問題と低い問題があります。配点の高い問題に関する内容を優先的に勉強し、配点の低い問題は後回しにすれば、限られた勉強時間でも高得点を目指しやすいでしょう。
試験の概要を把握したら、試験日までの勉強スケジュールを立てましょう。1日単位、1週間単位のスケジュールを立てれば、いつまでにどの項目を終わらせればよいか明確になります。計画どおりにいかないことも考慮し、できる限り余裕を持ったスケジュールを立てるのがポイントです。
試験では過去問と類似する問題が出題されるケースが多く、過去問を繰り返し解くことで出題傾向がつかめるでしょう。さらに、自分の苦手な部分や時間配分が分かります。公式サイトに過去問が掲載されている試験もあるため、確認してみるとよいでしょう。
知識のインプットに動画や音声教材を活用するのもおすすめです。視覚や聴覚を刺激することは知識を深めることに役立つでしょう。動画サイトで分かりやすく解説するだけでなく、問題を出題するアプリもあります。移動中や運動中の隙間時間を使って勉強できるため、忙しい人ほど取り入れてみるとよいでしょう。
資格試験の勉強に意気込むあまり、完璧を目指して効率の悪い試験勉強をする人がいます。効率の悪いとモチベーションが低下しやすく、試験までに必要な知識が身につかないかもしれません。ここでは、資格試験の勉強でやらないほうがよいことを2つ紹介します。
資格試験では合格ライン以上の点数を取ればよいため、完璧を目指す必要はありません。完璧を目指すと膨大な勉強時間を確保しなければならず、働きながら取得するのは困難です。自身が目指す資格の合格ラインを知り、それ以上の点数を着実に取るための試験勉強を実践しましょう。
参考書を丸写しする勉強方法は時間がかかるため、効率的ではありません。勉強した気になるだけで、知識が定着しないケースが多々あります。問題を解く力を身につけるには、過去問に繰り返し挑戦するのがおすすめです。何度もミスをする苦手な部分のみ、ノートにまとめるとよいでしょう。
フィンテック業界へ転職するために必須の資格はありませんが、企業によっては特定の資格を応募条件にしている場合があります。また、資格は自身のスキルをアピールする材料となり、転職活動では有利です。資格を取得する際は、業務に関連する資格を選び、効率を重視して試験勉強を進めましょう。
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