更新日:2024/06/20
この記事のまとめ
新卒に比べて就職が難しいといわれる既卒。そのうえ中途採用は、一般的に経験者を優遇するため、さらに難易度が上がる傾向にあります。しかし既卒だからこそ中途採用に挑戦するメリットもあるため、既卒で中途採用を狙うことは間違いではありません。
そこでこの記事では、既卒の方が中途採用で内定を獲得するためのコツをご紹介します。就職活動中の既卒の方は、ぜひご一読ください。
目次
ここでは基礎知識として、既卒の定義や就活の実態を解説します。まずは自分が既卒者に当てはまるのか確認したうえで、就活のハードルがどれほどのものであるのか明確に押さえましょう。
既卒の定義は明確に決まってはいませんが、「若手層」かつ「高校や大学などを卒業後、正社員としての勤務経験がない」方を指すのが一般的です。つまり学校卒業後に仕事に就いていない方や、働いてはいるがアルバイトやパートなど雇用形態が正社員でない方を既卒と呼びます。
日本の場合、以前は学校卒業後に正社員に就くことが一般的であったため既卒は珍しい存在でした。しかし現代では非正規雇用が増えているだけでなく、働き方が柔軟になったことから、既卒は増加傾向にあるといえます。
第二新卒とは、「若手層」かつ「高校や大学などを卒業後、正社員に就き、約3年内に転職」する方を指します。既卒も第二新卒も若手の求職者を指す言葉であることから混同されがちですが、正社員としての勤務経験がなければ既卒に該当します。一方どれほど短期間であっても、正社員としての勤務経験があるようであれば第二新卒に含まれます。
厚生労働省が発表している令和2年度の「新規学卒者の正社員採用枠」によると、有効回答事業者のうち、既卒者が応募可能だったのは37%でした。また応募後の採用状況に関しては、4割が採用、6割が不採用となっています。
このことから、新卒向けの正社員採用枠を既卒者が狙うのは、新卒者に比べてハードルが高いと分かります。
既卒として中途採用を狙うことは、経験者に比べると難易度が高い傾向にあります。しかし既卒者ならではのメリットを存分に活かすことで、中途採用の成功率を高められるでしょう。ここでは既卒ならではのメリットを3つご紹介します。
既卒者の場合、正社員として在職中の求職者に比べると、すぐに社員として働きやすいメリットが挙げられます。正社員として働いている場合、引き継ぎをはじめとした離職までに済ます必要のある業務が多く、内定から入社までに1ヵ月~2ヵ月ほどかかるのが一般的です。
中途採用をかける企業の中には、急な離職者や慢性的な人材不足など、急ぎで人材を欲しているケースも少なくありません。そのようなケースでは特に既卒者は需要に合致しやすく、内定を得やすいといえるでしょう。
既卒者は選考対策に十分な時間をかけられる点もメリットです。なぜなら、新卒者や在職中の方の場合、授業や現職の業務と並行して選考対策をする必要があるからです。自己分析や企業リサーチに時間をかけることは、自分に最適な仕事を探すために大切です。また、同時に面接対策を徹底することで自己PRをブラッシュアップできれば、ライバルに差をつけられます。
企業からすると、既卒者はほかの企業の色に染まっておらず、教育しやすいといったポテンシャル面でのメリットがあります。新卒採用でも同じようなメリットを挙げる企業は多く、一から自社のやり方を教えられる点で既卒の採用に積極的な企業は少なくありません。特に20代前半の若手であればあるほど、ポテンシャル評価は高くなるでしょう。
既卒者が中途採用に挑戦する場合、いくつか注意点があります。既卒者という言葉につきまとうマイナスイメージも含めたうえで理解を深めると対策がしやすくなるでしょう。ここでは、既卒が中途採用にチャレンジする際の注意点を2つ解説します。
既卒者はあくまでも既卒者。そのため、新卒限定の募集枠には応募できません。近年では未経験者を積極募集する企業も増えていますが、中には「新卒以外は未経験者を採用しない」といった企業もあるため、新卒者に比べると応募先の選択肢は減ってしまいます。
しかし、新卒募集枠としながらも、「既卒者可」としている求人もあるため、求人内容にはしっかり目を通しましょう。
既卒者に対する一般的なイメージとして、「就労意欲がないのではないか」「何かしら問題を抱えた人物なのではないか」といったマイナスなものがあります。近年では既卒者の数も増えつつあるため、採用担当者すべてがマイナスイメージを持っているわけではないでしょう。
しかし、「何かしら事情があるのだろうか」と考える採用担当者がいるのも実情です。既卒となった事情を聞かれた際に、スムーズに受け答えができるようにしておきましょう。
ここでは、既卒者が応募書類や面接でアピールする際のポイントを3つご紹介します。既卒のマイナスイメージを払拭しつつ、自分の人柄を最大限アピールしましょう。
人柄を採用担当者に伝えるためには、学生時代に培った経験をもとにアピールするのがよいでしょう。その場合、学業以外の活動であるほうが仕事内容に直結させやすいため、部活やボランティア活動などにおいてなぜその活動を選んだのか、活動を通してどのようなスキルが身についたかをアピールしましょう。もちろん教師や塾講師など、学業が仕事内容に直結する場合には、上記の限りではありません。
資格を取得しているのであれば、持っているスキルとしてアピールしましょう。ただし応募先企業の業務内容にまったく関係のない資格の場合は、アピールがかえって業務内容の不理解だと捉えられ、選考に不利になることも。応募先企業の業務内容に直結する資格、もしくはMOSやTOEICといった汎用性のある資格のアピールがおすすめです。
資格取得にあたって努力したことなど、具体的なエピソードを絡めるのも印象に残るアピール方法として有用です。
課題解決能力が高い人材は、仕事経験がなかったとしても優秀な人材への成長を期待されやすいでしょう。アピール方法としては、学生時代のサークル運営経験、アルバイトやフリーターをしている中でのトラブル解決経験などのエピソードを用いるのがおすすめです。
課題解決能力をアピールする際には解決方法だけでなく、どうして課題に気づいたのかという「課題発見能力」までをセットにするとより効果的です。
ここでは、既卒の方が転職活動を成功させるためのコツを3つご紹介します。早く採用をもらいたい方も、ゆっくりと自分に合った企業を探したい方も、ポイントを押さえてスムーズかつ効率よく就職活動を進めましょう。
就職活動をすると決めたなら、ある程度まとまった時間を確保し、短期間で終わらせることを目指しましょう。だらだらと長い時間をかけて就職活動を進めていては、転職軸がぶれてしまい、納得のいく就職にならないケースもあるためです。
既卒者の就職活動にかかる期間の目安は約1ヵ月~2ヵ月。この期間内で終わらせられるようスケジュールを逆算し、活動することをおすすめします。
よりよい条件での就職を考え始めると厳選に厳選を重ねたくなってしまうものですが、エントリーする企業を絞りすぎるのは避けましょう。1社や2社応募しただけで採用が決まるケースはまれといえます。倍率の高い人気企業ばかりであれば、50社近く応募してやっと決まるケースもあるでしょう。
最低でも5社、多ければ15社~20社ほどを目安に企業情報を集め、エントリーする意識を持つことが大切です。
ひとりでの就職活動に限界を感じ始めた方は、転職エージェントを利用するのもひとつの方法です。
転職エージェントでは、転職のプロであるキャリアアドバイザーが自分に合った求人を探してくれます。ほかにも、応募書類の添削や面接対策をしてもらえたり、応募時に推薦書を同封してくれたりなど、採用率を上げられるサービスを無料で利用できます。
既卒での就職活動に不安を感じている方には、マイナビエージェントの利用がおすすめです。マイナビエージェントは転職に特化したサービスですが、フリーターやパートの方はもちろん、卒業後仕事に就いていない既卒の方のサポートも行っています。
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既卒者は、新卒者や経験者に比べると選択肢が少なかったりマイナスイメージを持たれやすかったりといったデメリットがあります。しかし、既卒だからこそのメリットを最大限活かし、自身のアピールポイントを押さえれば、中途採用への道は開けます。
マイナビエージェントは、夢や目標をかなえたい方の就職活動を全力で応援しています。「既卒だからといって諦めたくない」「中途採用の採用率を高めたい」など、就職活動中の既卒の方はぜひマイナビエージェントまでご相談ください。キャリアアドバイザーが最初から最後まであなたの就職活動をサポートいたします。
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