更新日:2026/09/09

この記事のまとめ
転職後1年以内に、「今の仕事を辞めたい」と考える人は少なくありません。しかし、短期間で退職すると、採用担当者から「入社してもすぐに辞めるのではないか」「十分なスキルや経験が身についていないのではないか」と懸念され、転職活動で不利になる可能性があります。
転職後1年以内に再び転職する場合は、退職理由を整理し、次の職場で実現したいことを明確にしたうえで転職活動を進めることが重要です。
この記事では、転職後1年以内に仕事を辞めたいと感じたときの対処法を解説します。転職後1年以内に転職するメリット・デメリットや、短期離職後の転職を成功させるコツも紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。
目次

転職1年目で仕事を辞めたいと感じると、「短期間で退職してもよいのだろうか」「次の転職で不利にならないだろうか」と不安になる方もいるでしょう。転職後1年以内に退職したとはいえ、次の転職で不利になるとは限りません。ただし、勢いだけで辞めると、次の職場でも同じ理由から退職を繰り返す可能性があります。
まずは短期離職を経験した転職者の割合をデータで確認したうえで、現職にとどまったほうがよいケースと、早めに退職を検討したほうがよいケースを見ていきましょう。
厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」によると、転職者が直前の勤務先に勤めていた期間は「6ヵ月未満」が7.8%、「6ヵ月以上1年未満」が9.9%でした。合計すると、直前の勤務先を1年未満で退職した転職者は17.7%となります。
この結果から、転職者のうち、約5~6人に1人が直前の勤務先を1年未満で辞めていることが分かります。1年未満で退職した経験を持つ転職者も一定数いるため、転職後1年以内に退職すること自体が珍しいというわけではありません。
ただし、転職活動では在籍期間の短さだけでなく、退職理由やこれまでの転職回数、仕事を通じて得た経験なども確認されます。そのため、退職を決断する前に辞めたい理由を整理し、現在の職場で解決できる問題かを検討することが大切です。そのうえで、現職を続けることによる心身への影響や、退職後のキャリアプランも踏まえて判断しましょう。
転職1年目で辞めたいと感じたときは、まず「退職しなければ解決できない問題なのか」を冷静に考えてみましょう。
仕事内容や人間関係、働き方への不満は、上司や人事担当者への相談、業務内容の調整、部署異動などによって改善できる可能性があります。たとえば、特定の上司や同僚との関係に悩んでいる場合は、配置転換によって働きやすくなることもあるでしょう。
また、「何となく職場になじめない」「理由ははっきりしないものの、自分には合わない気がする」と感じている場合は、すぐに退職を決断せず、不満の原因を整理することが大切です。退職理由が曖昧なまま次の職場を選ぶと、同じような悩みを繰り返す可能性があります。
次に取り組みたい仕事や目指すキャリアが明確になっていない場合も、いったん現職にとどまる選択肢を検討してみましょう。もう少し勤務することで具体的な実績やスキルを得られる場合は、その経験が次の転職活動で評価されることもあります。
一方で、現在の職場で働き続けることが心身や生活に深刻な影響を及ぼしている場合は、入社から1年が経過するのを待たず、休職や退職を検討したほうがよいこともあります。
たとえば、ハラスメントが繰り返されている場合や、長時間労働や頻繁な休日出勤によって心身に不調が生じている場合です。無理に働き続けると体調がさらに悪化し、仕事だけでなく、日常生活や転職活動にも支障をきたす可能性があります。まずは自分の安全と健康を優先し、必要に応じて医療機関や社内外の相談窓口を利用しましょう。
また、労働条件通知書や雇用契約書に記載された給与、勤務時間、業務内容などと、実際の労働条件が大きく異なる場合も注意が必要です。会社に確認や改善を求めても状況が変わらない場合は、転職を含めて今後の働き方を検討しましょう。
在籍期間だけを理由に無理を重ねるのではなく、現在の状況を客観的に整理し、心身への影響や問題が改善する見込みを踏まえて判断することが大切です。

転職活動を成功させるには退職理由を明確にすることが大事ですが、言語化できずに困っている方もいるのではないでしょうか。ここでは、1年以内に転職する人の主な退職理由を4つ紹介します。面接でネガティブな印象を相手に与えないよう、以下の退職理由を参考にしながら、自分の言葉で前向きに説明できるようにしましょう。
「上司と合わない」「社内の雰囲気になじめない」など、職場内で人間関係の悩みを抱える方は多くいます。人には相性があるため、人間関係の悩みは改善に時間がかかることもあります。苦手な人と同じ環境で働き続けるのは大きなストレスがたまり、早めに退職したいと考えても無理はありません。
自身の価値観や仕事のスタイルと現在の職場の風土や経営理念が合わない場合、転職を考えることがあります。また、求人に書かれていた仕事内容と実際の業務が異なるケースも珍しくありません。仕事内容が自分に合わないと、スキルや経験を最大限発揮できなかったり、やりがいを感じなかったりします。
「働いてみたら残業が予想以上に多かった」というケースも、よくある退職理由のひとつです。残業が多いと疲労がたまりやすく、仕事が苦痛に感じてしまうでしょう。また仕事が終わる時間が遅いと、趣味を楽しんだり、リラックスしたりする時間が制限されてしまいます。
給与が想定していた金額ではなかった場合、転職1年目で退職を考えることが多い傾向にあります。お金が人生のすべてではないものの、給与が高ければ生活にゆとりが生まれやすく、将来的にも安心です。現職で働き続けて給与アップの見込みがなければ、早期転職も視野に入ってくるでしょう。

転職後1年以内の退職には短期離職として転職活動で懸念される可能性がある一方、現在の職場を離れることで得られるメリットもあります。退職するか迷っている場合は、現職を続けるメリットとデメリット、心身への影響、今後のキャリアプランを踏まえて検討することが大切です。
ここでは、転職後1年以内に退職するメリットを3つ紹介します。
現職で肉体的・精神的な負担を多く感じている場合は、早めに退職することで健康面の悪化を防げます。一度病気になってしまうと回復に時間がかかってしまうほか、取り返しのつかないほど症状がひどくなるケースも珍しくありません。
長く働き続けるには、心身の健康を維持することが重要です。健康面に悪影響が出ているときは、転職して職場環境を一新すると改善できる可能性があります。
山田 圭佑
すでに体調が悪化している場合は、離職を急ぐだけでなく、離職後に十分な「休養期間」をとることが必要な場合もあります。
必要に応じて医師のアドバイスを聞き、十分に体調を回復させてから転職活動をしたほうが、自分に合った働き方やキャリアを検討しやすくなることもあるでしょう。
現在の職場では希望する業務に携われない場合、転職することで新たなスキルや経験を得られる可能性があります。
自分の強みを活かせない環境や目指すキャリアにつながる経験を積めない職場に長くとどまると、希望する方向へ成長する機会を逃してしまうこともあるでしょう。早めに環境を見直すことで、これまで担当できなかった業務や別の職種に挑戦し、キャリアの選択肢を広げられる場合があります。
「やりたい仕事が見つかった」「現職では成長機会が限られている」と感じる場合、今後のキャリアを踏まえて転職を検討することも選択肢のひとつです。辞めたいと思う仕事を続けていても、モチベーションを維持しにくくなり、成長機会を十分に活かせなくなる可能性があります。
自分の好きなこと、興味のある分野に携わると前向きに仕事に取り組めるようになり、より自身を成長させられます。理想のキャリアを築くために方向転換が必要であれば、十分に情報収集や準備を行ったうえで転職を検討するとよいでしょう。
山田 圭佑
「現在の仕事からは、新たなスキルを習得できない」と感じる場合でも、自分なりの工夫や上司・同僚との相談によって、仕事内容の改善を通じたスキルアップができる場合もあります。
転職は、新たな環境に挑戦するきっかけになりますが、それだけが理想のキャリアを実現する方法だと思い込まないことは重要です。

転職は人生における大きな決断であり、よい方向に進むこともあれば、失敗する可能性もゼロではありません。しかし転職するデメリットやリスクを先に知っておけば、適切な対策を講じやすくなります。退職前に、ここで紹介する3つのデメリットをしっかりと押さえておきましょう。
短期間で離職するとスキルや経験が十分に定着せず、転職時の評価に影響する可能性があります。特に異業種への転職を繰り返している場合、経験やスキルの一貫性が評価されにくくなり、社会人経験が長くても年収が下がるケースがあります。年収を上げたい場合には、これまでに培ってきた経験やスキルを活かせる同業界・同職種への転職がおすすめです。
転職後1年以内に退職すると、採用担当者から「入社しても早期に退職するのではないか」「十分な経験やスキルが身についていないのではないか」と懸念される場合があります。
株式会社マイナビの「中途採用実態調査2025年版」(2025年7月調査)によると、中途採用の書類選考で重視する項目として「経験職種とその年数」を挙げた企業は50.9%、「経験社数(転職回数)」を挙げた企業は42.8%でした。企業が応募者の経験年数や転職歴を確認している実情を踏まえると、在籍期間が短い場合には書類選考の段階から不利な評価を受ける可能性があるといえるでしょう。
ただし、短期離職の経験があるだけで不採用になるとは限りません。在職中から自己分析や企業研究を進める、転職先に必要なスキルを身につけるなど入念な選考対策を行うことで、短期離職後の転職活動を有利に進めやすくなります。
参照:中途採用実態調査2025年版(2025年7月調査)|株式会社マイナビ
転職後1年以内に退職すると、住宅ローンの審査に影響する可能性があります。
国土交通省の「令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」によると、回答した金融機関の93.9%が、住宅ローンの審査項目のひとつに勤続年数を挙げています。調査では、具体的な勤続年数には触れられていませんが、転職直後で勤続年数が短い場合は審査への影響もゼロではありません。
そのため、転職後1年以内に退職するかどうかは、住宅購入を含むライフプランなどを踏まえたうえで慎重に判断することが大切です。
参照:令和7年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書|国土交通省

転職後1年以内に退職する場合は、短期離職に至った理由を整理したうえで、次の職場を慎重に選ぶことが重要です。準備が不十分なまま転職を急ぐと、仕事内容や職場環境とのミスマッチから再び短期離職を招く可能性があります。
ここでは、短期離職後の転職を成功させるために押さえておきたい5つのポイントを紹介します。
キャリアプランとは、自分が思い描く理想のキャリアの実現に向けた計画のことです。
短期離職を繰り返す原因としては、「自分のキャリアの方向性が定まっていない」「やりたいことが頻繁に変わっている」などが挙げられます。しかし、自分の強みと中長期的な目標をあわせて考えたキャリアプランを明確にすると、転職活動に一貫性が生まれ、入社後のギャップによる短期離職を防止できます。またキャリアプランに沿って企業研究をすれば、ミスマッチも防げるでしょう。キャリアプランは面接で聞かれることもあるため、選考対策の面でも重要です。
情報収集が不足しているためにミスマッチが発生している可能性があります。求人票に記載された情報以外にも、企業の公式サイトやSNS、口コミサイトなどを駆使して入念に情報を集めましょう。
職場の雰囲気を体感するのもおすすめです。応募先企業が職場見学に対応しているのであれば、積極的に見学を申し出るとよいでしょう。また志望先が飲食店や小売店などのサービス業であれば、実際に客として足を運ぶのも大切です。
転職後1年以内に退職する場合、採用担当者から「入社後に再び早期離職するのではないか」と懸念されることがあります。そのため、面接では退職理由を説明するだけでなく、同じミスマッチを繰り返さないためにどのような行動を取っているかまで伝えることが大切です。退職に至った事情は客観的かつ簡潔に説明し、その経験から得た気づきと、次の職場で実現したいことへ話をつなげましょう。
たとえば、希望する業務に携われなかった場合は「今後は○○の専門性を高めたいと考え、実務経験を積める環境を希望している」と伝えられます。働き方が合わなかった場合は、「長期的に力を発揮するため、○○のような働き方を重視して企業を選んでいる」と説明するとよいでしょう。
退職理由の伝え方を整えるだけでなく、応募先企業で活かせる知識やスキルを身につけることも大切です。
株式会社マイナビの「中途採用実態調査2025年版」(2025年7月調査)によると、企業が中途採用を実施した理由は「即戦力の補充」が48.4%で最も多く、「既存事業の拡大」が30.3%、「IT化・DXのため」が26.4%となっています。この結果から、中途採用では事業に必要な経験や専門性を備えた人材への需要があることがうかがえます。
そのため、まずは求人票や企業の採用ページを確認し、応募する職種で求められる経験、知識、資格などを整理しましょう。そのうえで、自分が身につけているスキルと不足しているスキルを比較すると、選考までに何を補ったほうがよいかが明確になります。
応募先企業が求める能力を理解したうえで、習得に向けて行動していることを伝えられれば、短期離職後も主体的にキャリアを築こうとしている姿勢を示しやすくなるでしょう。
参照:中途採用実態調査2025年版(2025年7月調査)|株式会社マイナビ
転職エージェントは人材を募集する企業と求職者をつなぐサービスを提供しています。転職エージェントに登録すると求人の紹介や応募書類の添削、面接対策のアドバイスなど転職活動に関する全面的なサポートを受けられるので、転職活動をより効率的に進めやすくなるでしょう。
また転職エージェントは取り扱う求人の詳細な情報を持っており、応募先企業のリアルな職場の雰囲気を教えてもらえることがある点もメリットです。転職事情に精通したキャリアアドバイザーがキャリアプランを一緒に立ててくれるため、転職の方向性が定まっていない方にもおすすめです。

転職経験が少なく、さまざまな不安や疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、転職1年目に関するよくある質問を5つ紹介します。前向きに転職活動を進めるためにも、気になる点はきちんと解消しておきましょう。
ボーナスの支給は法律で定められているわけではなく、支給されるか否かは企業によって異なります。企業の賞与制度や入社時期によっては、転職1年目でもボーナスが支給されるケースがあります。
たとえば、前年の10月1日〜3月31日までをボーナスの算定期間とし、6月に支給する企業の場合、前年の10月1日までに入社していれば転職1年目でも6月にボーナスが支給されます。ただし、在籍期間の長さによって、ボーナス支給額が増減する場合も多いことには注意が必要です。正確な支給額が知りたい場合は、社内規定を確認しましょう。
住民税は前年の所得を基に算出される税金で、納付方法には自分で納める「普通徴収」と、会社が社員の給与から納税額を差し引いて代わりに納める「特別徴収」の2種類があります。なお、新卒1年目で前年度に課税対象となる所得がない場合には徴収されません。
現在「特別徴収」で納税していて、転職先でもそれを継続する場合は転職前の会社に「給与所得者異動届出書」を作成してもらい、転職先経由で自治体に提出します。
ただし手続きには時間を要するため、一定期間は「普通徴収」での納税が必要な場合もあります。普通徴収の場合は自治体から送付される納税通知書に記載された納付期間内に一括、もしくは年4回に分けて納めます。
転職1年目でも産休は利用できます。ただし、育休は労使協定の内容によって取得できない場合があるため注意しましょう。特に契約社員やアルバイトといった期間の定めのある雇用契約(有期雇用)の場合は、育休の取得が難しい場合もあるので、事前に応募先企業への確認が必要です。
これまでの職歴や経験によりますが、30代は20代と比べて即戦力となる経験や専門性を求められるケースが多いため、短期離職の理由をより詳しく確認される可能性があります。ただし、現職で大きなストレスを抱えている場合やキャリアアップが難しい場合など、状況によっては転職後1年未満でも退職したほうがよいでしょう。
転職活動はひとりでも進められますが、働きながら自分に合った求人を探して企業研究をし、応募書類を作成するのは大変です。仕事終わりや休日を使った転職活動は精神的な負担も大きくなるでしょう。
働きながらでも転職活動を効率的に進めたい方、転職の成功確率を少しでも上げたい方はぜひマイナビ転職エージェントにご相談ください。転職成功のノウハウを熟知したキャリアアドバイザーがあなたの希望を丁寧にヒアリングし、スキルや希望にマッチした求人を紹介します。

転職1年目で辞めたいと感じたときは、在籍期間だけにとらわれず、退職したい理由や心身への影響、現職で問題を解決できる可能性を整理することが大切です。強いストレスによって体調を崩している場合や、労働条件通知書・雇用契約書の内容と実際の勤務条件が大きく異なる場合は、転職後1年以内であっても、休職や退職を検討したほうがよいでしょう。
一方で、短期離職は転職で不利になる場合もあるため、選考では企業側が抱えやすい懸念点を解消することが大切です。マイナビ転職エージェントでは、短期離職者の転職支援に豊富な実績を持つキャリアアドバイザーが求人紹介から書類・面接対策、条件交渉まで一貫してサポートします。転職1年目で辞めたいと悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。
山田 圭佑
マイナビ転職エージェント編集部では、IT業界・メーカー・営業職・金融業界など、様々な業界や職種の転職に役立つ情報を発信しています。マイナビ転職エージェントとは、業界に精通したキャリアアドバイザーが専任チームで、あなたの転職活動をサポートします。多数の求人情報の中から最適な求人をご紹介します。
転職全般
転職したいけど何がしたいかわからない人へ|自分に合う仕事の見つけ方
転職全般
「仕事が合わない」と感じるのはなぜ?理由・対処法・転職活動のコツを解説
転職全般
転職して後悔する理由は?後悔しない再転職を実現するポイントも解説!
山田 圭佑
社内の人間関係だけでなく、顧客や関係企業との間に発生する人間関係について悩むビジネスパーソンも多いです。また、対人コミュニケーションを取る仕事をしたいのに、業務上ではそのような機会が少ないために転職を考える人もいます。さらに、転職によって企業文化も変わり、前職と比べて仕事内での連絡頻度が大きく変わる、会話主体のコミュニケーションだったのがメールなどのテキスト主体のコミュニケーションになる、などの環境変化がストレスとなる場合もあります。
自分は、社内・社外においてどのような対人コミュニケーションを取りたいのか、客観的に言語化できると、自分に合った職場や仕事内容を検討しやすくなり、転職活動を進めるうえで役立つでしょう。