未経験から電気業界に転職するコツ
電気機器は私たちの毎日の生活になくてはならないもの。
身近なものであるぶん、電気機器業界の仕事はやりがいが得やすい仕事であるといえるでしょう。
ここでは、そんな電気機器業界での転職を考えている方に向けて
業界動向や主な職種、年収について詳しく解説します。
業界の現状と今後の見通しも紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
電気機器業界の転職事情に詳しい
キャリアアドバイザーが
あなたの転職活動をしっかりサポートします!
テレビや洗濯機などの家電やスマートフォンなどの通信機器、パソコンやプリンターなどのOA機器といった電気機器は、私たちの日常生活に深く溶け込んでいます。
日本で生産される電気機器はこれまで世界的に高く評価され、世界中のさまざまな国で利用されてきました。
そのブランド力が大きな武器となり、業界は成長を続けてきましたが、近年では韓国や中国などのアジア諸国で低価格かつ高性能な製品が多く生産されるようになりました。
そのため、各社では今、低価格な製品に負けない機能や付加価値を持った新しい製品の開発・製造に積極的に取り組んでいます。
半導体は、電気を通す物質の導体と電気を通さない物質である絶縁体の中間に位置する物質です。PCやスマートフォンなどの情報端末、冷蔵庫や洗濯機などの家電、自動車など、私たちの暮らしを支えるさまざまな機械の制御に使われています。
半導体業界とは、半導体そのものを製造する企業はもちろん、それらを流通させる役割を担う企業も含めた業界を指しています。
電気機器業界は主に、家電業界、重電業界、OA機器、半導体業界、時計業界の5つの業界に分けられます。
家電やOA機器、時計業界については、日常生活で利用している製品が多いため、身近に感じる方も多いかと思います。重電業界は、発電施設や工業施設、商業施設などに用いられる設備を取り扱っています。
半導体業界が取り扱う代表的な製品としては、家電製品やスマートフォンなどの電子機器に組み込まれている「マイコン」があげられます。マイコンは家電製品のディスプレイ表示や音、動作の制御や電子機器の通信などを担っており、高機能化する現代の電気機器においてなくてはならないものです。
近年の電気機器業界の市場規模の推移としてはほぼ横ばいの現状ではありますが、「IoT」や「5G通信」などの普及により、今後の市場規模の拡大に期待が寄せられています。
電気機器業界では、技術職や営業職、製造職など、さまざまな職種が活躍しています。
これらの中から、「未経験で転職しやすい職種」をピックアップしてご紹介します。
01
異業種での経験や理工系の知識を活かすことで、
転職が有利に
02
生産工程をマニュアル化し、
未経験者向けに研修を用意する企業も
ものづくりの現場では、一定の品質の製品を安定的に生産できるよう、多くのメーカーが生産工程をマニュアル化しています。未経験者向けに教育・研修を用意している企業も多く、製造職は未経験の方にとって最も転職がしやすい職種と言えます。雇用形態も多数あり、自部のペースで働くことも可能。まずは製造職で経験を積み、生産技術職や生産管理職などの職種に転職するなど、戦略的にキャリアアップを目指している方にもオススメしたい職種です。
03
異業種での法人営業の
経験があれば、転職可能!
営業職は、電気機器業界未経験でも転職しやすい職種の一つです。特に異業種での営業経験がある方は、転職に有利に働きます。家電や通信機器など民生品の電気製品を扱う電気機器メーカーに転職した場合、顧客は量販店や企業などの法人になります。そのため、法人の営業経験のある方が特に歓迎される傾向にあります。ただし、応募する企業によって転職難易度が異なるので注意が必要です。特に大手総合電機メーカーは新卒採用・中途採用共に人気があり、未経験の方にとってハードルが高いので注意が必要です。
業界未経験でも電気機器業界への転職は可能でしょうか?
結論は可能です。ただし、相応の準備が必要であることは補足できればと思います。
経験がない業界への転職を考える場合、経験のなさを補うためには、その業界の研究および自分の経歴・スキルの棚卸しといった準備が欠かせません。業界の仕組みをしっかりと理解し、その中で自分のスキルや経歴がどう活かせるかをアピールしていきましょう。
業界研究においては、実際の求人案件をチェックすることも大切です。企業の求人案件には、求める人材やスキル・経験などが記載されているため、それらを自分のスキルや経験と照らし合わせることでアピールすべき部分が見えてくるはずです。
あなたのご希望に応じた求人をご紹介。
アドバイザーが転職活動をサポート!
電気機器業界で経験を積んだ後には、異業種のメーカーや、設計・企画・マーケティング職に
転職する道が拓かれています。
電気機器業界での経験を活かせる業界や職種についてご紹介します。
電気機器業界の経験を活かせる業界
電気機器業界と親和性の高い業界を狙う
電気機器業界の経験を活かせる職種
同職種・異業界の転職が、成功の近道
上述の通り、医療機器や産業機器、機械部品メーカーなどで、電気機器メーカーでの経験を活かすことができます。電気機器メーカーの機械設計職から医療機器メーカーの機械設計職、電気機器メーカーのソフトウェア設計職から、産業機器メーカーのソフトウェア設計職など、過去の経験やスキルを活かせる転職先と職種を検討してみましょう。
営業職や製造職の経験を応用できる職種
コンサルティングファームに勤務するコンサルタント職は、営業職や製造職として活躍してきた方にオススメの転職先です。特に戦略系のコンサルティングファームでは、事業戦略や新製品の開発戦略、マーケティング戦略、などを提案して、企業の経営課題の解決に貢献していくため、営業職として培った経験を大いに活かすことができます。また、製造現場の業務効率化などを提案するコンサルティングファームでは、製造職の経験を活かすことができるでしょう。
人気の高い職種だが、挑戦する価値あり!
企画・マーケティング職は、商品の企画立案や市場調査を行う職種です。こちらも、電気機器業界で営業職経験のある方にオススメの転職先で、お客さま目線や数字を分析する力を活かすことができます。ただし、企画・マーケティング職は非常に人気の高い職種です。こまめに求人をチェックし「未経験可」の求人があったらぜひチャレンジしてみましょう。
電気機器業界の求人数は?今、最も需要の高い職種は?
電気機器業界の最新求人動向をチェックして、効率よく転職活動を進めていきましょう。
かつて、日本の電気機器業界は高度な技術により優れた製品を次々と生み出し、「技術大国」と呼ばれるほどでした。海外製の製品が台頭するようになってからは、世界の優良企業と競い合いながら技術力を高めてきました。特に近年はIoTやAIなど最新のテクノロジーを採り入れるなどして、各社が独自性の高い製品の開発に注力しています。
求人動向に関しては、新型コロナウィルスの感染拡大を受けて採用を中断していた企業が、徐々に採用を復活させており、今後は転職市場の拡大が見込まれます。特に、IoTやAIといった最新のテクノロジーを導入するために優秀なエンジニアを必要とする企業は大変多く、機械設計や電気・電子設計、ソフトウェアなど、エンジニア職の需要が高まることが予測されます。
マイナビエージェントが調査した「業種別平均年収ランキング【2020年版】」では、電気機器業界の平均年収は466万円となっています。しかし、年収は年齢や職種によって変化するため一概にはいえません。
20代では376万円であるのに対して、30代では493万円と、20代から30代にかけて年収が上がっていく傾向にあります。20代の平均年収としては高いものではありませんが、30代の平均年収で考えると高い水準にあるといえます。
日本企業の特徴でもありますが、長期的に勤めることで年収アップが期待できます。転職においては、長く働ける自分にあった企業かを見極めることが重要です。
電気機器業界の動向について、トレンドとなるキーワードを解説します。
私たちが普段使っている電気機器の多くは半導体チップによって動いています。この半導体の性能を向上させるためには、ICチップ内の集積度を上げる必要があります。集積度が上がるとサイズが小さくなり、それにより製造コストも下がります。また機能面では、ICチップ内の素子間の配線が短くなることで省電力化・高速化につながります。
しかし、半導体の集積度の向上は以前と比較するとスローダウンしており、物理的に限界が近づいているといわれています。また、半導体業界は競争の激化により安定した利益を得ることに苦労している現状もあります。
そうした状況を受け、半導体企業の中には、IoT事業のような収益性の高い市場に移行する動きを見せる企業も現れはじめています。
IoTやクラウド、AIといった言葉は、ここ数年の電気機器業界においてトレンドともいえるキーワードとなっています。
IoT(Internet of
Things)は、モノとインターネットがつながることで生活に新しい利便性をもたらす技術です。その好例はスマートホームでしょう。インターネットを通してスマートフォンと家電をつなぐことで、スマートフォンから家電のON・OFFや調整の操作ができます。
AIの進化も電気機器業界に影響を与える要素の一つです。iPhoneの「Siri」やAmazonの「Alexa」といった音声アシスタントサービスや機械翻訳システム、画像解析などの分野にAIの活用が広がっており、今後も精度の向上が期待されています。
こういったIoTやAIを電化製品などに搭載するには、それを制御するソフトウェアが必要です。従来、新しいソフトウェアを導入またはバージョンアップするためにはパッケージされた製品を買い替える必要がありましたが、インターネットを介して製品を提供するクラウドの技術を活用することで、簡単に購入や更新ができるようになりました。
これからの電気機器業界では、IoT・クラウド・AIを複合的に活用した、利用者にとって真に便利な機能開発が必要となってくると考えられます。
日本の重電業界、特に発電施設にまつわる分野はこれまで、製品の性能の高さ、つまりハード面の信頼で市場を広げてきました。しかし、韓国や中国などのアジア諸国が国を挙げて重電機器産業を展開し市場を拡大してきたこと、またM&Aによる事業の巨大化で国際的な競争力を持つようになってきたことから、苦境に立たされている現状もあります。
そういった状況の中で注目されているのが、サービス開発へのシフトです。たとえば、まだ運用技術が確立されていない新興国に対し、発電施設の開発だけでなく運用・サービスを含めた事業を展開していくといった手法が求められ始めています。
最近は、先進国ではなく新興国を起点として新しいビジネスを構築する「リバースイノベーション」の動きが盛んになりつつあります。そうした流れも捉えた新しい視点でのビジネスの創造が求められています。
新型コロナウィルスの感染拡大により世界経済は低迷しており、電気機器業界も他の業界と同様に影響を受けています。
しかし、テレワークや外出自粛にともなう巣ごもり需要の増加、また清潔志向の浸透によって調理家電や空気清浄機の需要が高まるなど、新たな需要も生まれています。
時代により事業の方向性は変化するものですが、電気機器業界が日本の経済を長く支えてきたことは紛れもない事実です。また、今後もその役割の大きさと存在価値は変わることはないでしょう。
ここまで、電子機器業界への転職の参考となる業界動向や主な職種、
年収についてお伝えしました。
電気機器業界では今、IoT・AI・クラウドの活用が広がりにより、
さらなる技術的な進歩が期待されています。
これからさらに伸びていく可能性が十分にある業界であり、
今後も転職市場において人気の業界であり続けると考えられます。
そんな電気機器業界への転職をお考えの際は、転職エージェントの利用をおすすめします。
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電気機器業界への転職をご検討の際は、ぜひご利用をご検討ください。
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