更新日:2022/03/15
「前職を辞めた理由は?」と聞かれたとき、上手く返答できない方は多いものです。
個人的な事情なども絡むため、「退職理由」にスポットを当てた質問には返事を曖昧にしがちでしょう。
しかし転職の理由を問う背景には、「自社で活躍できる人材」への期待や、「仕事が長続きするか」の危惧が挙げられます。
そのため面接では、転職理由をクリアにし、筋のとおった発言をすることに重点をおきましょう。
そこでこの記事では、応募先へ向けてのスマートな転職理由の伝え方をご紹介します。
理由を上手く述べるための表現が浮かばずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
職場環境を変えようと思う理由は、個人によってさまざまです。
「働くことが苦になった」というネガティブな理由もあれば、「ビジョンを見据えての転職」という未来志向的な理由を持つ方もいます。
転職理由は人と比べるものではありませんが、ほかの人はどのような理由があって転職しているのか、を知りたいと思う求職者も多いのではないでしょうか。
そこでまずは、営業職にフォーカスした主な転職理由をピックアップしました。
「勤務時間が長い」「土日に休めない」などといった理由で環境を変えようと思う方は、非常に多い傾向にあります。
長時間残業を強いられる職場や、休日返上で働かなければいけない職場は、転職を考える従業員が多いでしょう。
また、「給与が低い」などの待遇面も、「違う職場で働きたい」と感じる原因のひとつとして挙げられます。
福利厚生や通勤距離などに不満を抱えている場合も、よりよい条件の企業に勤務したいと望むケースが多いでしょう。
日ごとや月ごとに個人のノルマを課している企業もあり、厳しいノルマが働くことへのストレスに繋がっているケースも珍しくはありません。
特に営業職においては、社員の士気を高める目的として、社員同士で競争をさせたり、頻繁に個人成績の発表をしたりすることもあるようですが、それをプレッシャーに感じてしまうことも少なくないでしょう。
そういった環境で働いている場合、ノルマが少ない、あるいはノルマ自体を設けていないような企業への転職を希望する傾向があります。
特に将来が不安な会社や、雇用が不安定な環境で働いている場合には、キャリアアップを実現しにくいでしょう。
また、職場の先輩や上司の様子を目の当たりにして、同じ会社でのステップアップに不安を抱くケースも多いようです。
キャリアパスが明確な環境に身をおくことで、キャリアを積めることはもちろん、給与アップも目指せます。
キャリアアップを見据えての転職は、企業側にポジティブな印象を与えられるので、面接では積極的に伝えてみましょう。
転職理由が明確であっても、「伝え方に自信がない......」と悩む方は少なくありません。
自分の表現方法は適切なのか、と不安を感じる方もいるでしょう。
実は転職理由の内容に関わらず、上手に伝えるためにはいくつかのコツがあります。
特に営業職への転職の場合、自分自身を売り込むことを意識するとよいといわれています。
まずは、営業職で重視される点を把握し、面接に向けて参考にしてみてください。
営業職は、商品の魅力を顧客にアピールするという役割を担っています。
顧客に対して、商品の情報や魅力をいかに分かりやすく伝えられるかは、営業成績にも直結する要素です。
そのため、面接においては、相手を納得させるような会話ができると、コミュニケーションスキルがあると判断されます。
スマートで筋のとおった説明を行うためには、まずは伝え方を工夫してみましょう。
あらかじめ話すことを決めておいたり、具体的な数字を用いて返答したりすることで、わかりやすい表現ができます。
面接官によい印象を与えようと、つい嘘の話をしてしまったり誇張しすぎたりしてしまうことも、やってしまいがちな失敗です。
受け答えの際には、嘘の発言をしないよう心がけてください。
たとえ転職理由がネガティブなものであっても、言い方を工夫して素直に話しましょう。
嘘をつくことは相手を意図的にだます行為であり、リスクを背負うことでもあります。
曖昧な発言が繰り返されると、面接中に信憑性を疑われ、不審がられるかもしれません。
また、入社後に嘘が発覚した場合には、経歴詐称や虚偽記載・報告などとして、最悪の場合退職になるケースもあります。
転職は、これまでの職場では実現できなかった目標を次の職場で実現させるための方法です。
転職の決断に至るまでには人それぞれ事情があり、中には「業務を苦に感じた」ことが原因で転職を決意した方もいるでしょう。
しかし、少しだけ見方を変えて不満だった部分を見つめ直すことで、転職理由は未来志向なものへと変わります。
ポジティブな部分を伝えることが、キャリアプランと矛盾しない表現ができるポイントです。
転職理由は正直に伝えることがベストですが、過度に心の内をすべてさらけ出してしまうと、かえって印象が下がる可能性もあります。
伝え方が悪いことが原因で、よくないイメージを持たれてしまうのは残念です。
そのため面接を控えている場合には、事前に大事なポイントを理解しておきましょう。
ここでは、面接時に特に注意しておきたい点をご紹介します。
転職理由がネガティブである場合、話しているうちに前の職場の愚痴のようになってしまう傾向があります。
たとえば、「給与が少ない」「休暇が取れない」などは、ただの愚痴や不満と思われる可能性があるでしょう。
面接で愚痴や不満を聞いて快く思う面接官はいません。
職場環境が劣悪であったことを伝えたい場合は、「休日出勤が月に〇日あった」など、正確な数字を伝えること心がけてみましょう。
数字や事実だけにとどめて、それがよいか悪いかの判断は聞き手に委ねるような話し方がスマートです。
その際には、改善するために取り組んだ内容についても話すとさらによいでしょう。
転職理由を聞かれた際には、受け答えに自信を持つことが重要です。
「自身がなさそう」と思われる態度を取った場合、「本当は転職に乗り気でないのでは」と印象づけてしまう可能性があります。
また場合によっては、嘘をついているのではないかと信憑性を疑われるかもしれません。
面接では話している内容はもちろん、話す態度も大切であること覚えておきましょう。
はきはきした受け答えは好印象を与えやすいので、面接で意識したい点です。
「残業が多かった」など、ぼんやりとした表現をしてしまうと、採用への不安要素を作る原因になります。
「うちの企業で採用しても、長続きしないかも」と受け取られた場合、採用の確率が下がる可能性は否めません。
「業務量が多くて疲れた」「人間関係が嫌になった」などの理由も同様に、転職希望先でも起こり得るため気をつけておきたい内容です。
面接で転職理由を伝えるときには、どこの企業でも起こり得るような内容に結び付けるのではなく、転職先の企業では改善できる可能性があるという方向性で伝えるとよいでしょう。
現在の職場でスキルアップをはかれない理由を話し、「御社ならその悩みを解決して、キャリアビジョンを実現できる」と伝えることで、転職理由と志望動機を上手くつなげることができます。
転職理由とは、現職を辞めたい理由、および前職を辞めた理由です。
そして志望動機は、応募先の企業に転職したいと考えた理由を指します。
もしもそれぞれの理由に関連性がない場合、「場当たり的な転職」だと思われてしまうかもしれません。
そのため、転職理由と志望動機は一貫性を持たせて、面接官を納得させる内容にすることが大切です。
同じ職業への転職を目指していても、志望動機は個人によってさまざまです。
しかし、志望動機を知ってもらうときには、どの理由にも共通する重要なポイントがあります。
ここでは、営業職の志望動機を考える際に覚えておきたいコツをピックアップしました。
これから面接を受ける機会がある場合には、ぜひ参考にしてみてください。
未経験者からの転職が多い営業職では、「営業職に就きたい」という意欲をストレートに伝えるのがポイントです。
その際には、ぼんやりとした表現ではなく、営業職を目指した理由を具体的に話すことを意識しましょう。
たとえば「お客さまが喜ぶ姿を見るのが好きだから」という理由の場合、接客業などで過去に嬉しい思いをした経験などもあわせて伝えることが大切です。
人とのコミュニケーションをとおして、心が満たされた経験でもよいでしょう。
実際の経験や個人的な理由を織り交ぜて、自分にしか語ることができないオリジナルな志望動機を伝えることで、採用した後のことも想像しやすくなり、面接担当者に「この人に入社してほしい」と感じてもらえます。
志望理由を伝える場合には、「なぜ営業でないといけないのか」や「なぜこの企業にしたのか」という根拠を示す必要があります。
たとえば、「キャリアパスが明確である点に魅力を感じている」「消費者の生活に関わるサービスを届けたい」など、面接担当者の心をつかむような話にすることも重要です。
また、内容を考えるときには、どの職種や企業にも当てはまる一般的な内容は避けるようにしましょう。
応募先の企業でなければいけない、という理由を考えることで「この企業に採用されたい」という熱意が伝わり、面接担当者に好印象を与えられます。
面接では、入社後に自分が企業に貢献できることをアピールしましょう。
「自分を採用することでこのようなメリットがある」と企業へスマートに伝えることは、面接において重視したい点です。
特に営業職の場合、面接は「アピール力」や「トークスキル」が問われる場となります。
営業職は顧客に対して、商品やサービスの魅力を伝える職種です。
そのため、面接においても「自分を売り込むための力を持っているかどうか」が見られていることを意識しておきましょう。
転職したい気持ちが強くても、志望動機を上手く考えられず、苦労する方が多いのではないでしょうか。
特に転職理由がネガティブな場合、伝え方に戸惑うことも多いでしょう。
ここからは、転職理由別に、志望動機のおすすめ文例をご紹介します。
志望動機の伝え方に迷っている場合には、ぜひ参考にしてみてください。
転職に至った背景が前職の労働条件の悪さである場合、転職後に労働条件が改善されたら何をしたいのか、について話すことが大切です。
たとえば、残業の多さが原因で職を変えたいと思った場合には、以下のように表現できます。
「以前の会社では残業が月に80時間を超えていたため、プライベートな時間の確保ができませんでした。
スキルアップのための資格取得や自己研鑽をはかることができず、今後のキャリアアップが望めないと感じて転職を決意しました。
これからは、空いた時間をスキルアップのための勉強に充てられるよう、仕事の効率化に努めたいと思っています。」
残業の多さが嫌だったことを話したい場合には、「仕事の効率化」や「自己研鑽したい」という伝え方をすることで、ポジティブだと判断される傾向があります。
あわせて、企業に貢献できる人材であることもアピールできるでしょう。
前職のノルマが厳しいために転職を決意した場合にも、ポジティブな伝え方に変換することが大切です。
たとえば、「1件1件の顧客に時間をかけられなかった」などと言い換えると、面接担当者に与える印象が大きく変わるでしょう。
ほかにも、以下のような伝え方をするのがおすすめです。
「前職は、ノルマに対する圧力が非常に強い職場でした。
もちろん業績を達成するために全力で取り組みましたが、このやり方では、長期にわたって顧客との信頼関係を築くのが困難だと思いました。
今後は顧客の要望をしっかりと聞き、長期的な信頼関係を築いていける仕事がしたいと考えています。」
ノルマに不満があったことを話したい場合には、「ノルマを達成する気がない」と思われないように気をつけることも大切です。
「営業という仕事そのものに打ち込みたい」という意思を伝えるようにしましょう。
キャリアアップを第一に考えている場合には、キャリアプランなどを具体的に伝えるのがおすすめです。
今後のビジョンがポジティブなものであれば、面接担当者にもよい印象を与えることができます。
個人によって今後のビジョンは異なりますが、以下の例文を参考にしてみてください。
「前職では定期的な顧客訪問を行い、要望に対して商品をおすすめする、という形で信頼関係を築いてきました。
しかし新規開拓をしない風潮があり、魅力のある商品を幅広い方々に知ってもらいたいと思っていても、実現できない状況にありました。
そのため御社では、幅広いお客様に商品の魅力を伝えながら、キャリアを積んでいきたいと考えています。」
キャリアを積みたいと考えている場合には、「業務の幅を広げたい」「実力をつけたい」ことを具体的に話すのがポイントです。
営業の転職理由について悩んでいる場合には、「相手に理解しやすく伝えること」「嘘をつかないこと」などのポイントを意識しましょう。
「愚痴や不満を言わない」などの注意点についても押さえておくことが大切です。
もしも転職理由に自信がない場合には、転職エージェントを活用してみてもよいでしょう。
マイナビエージェントでは、営業職専任のキャリアアドバイザーがおります。
求職者の希望に沿った転職先を探すことはもちろん、転職理由についてのアドバイスも可能です。
面接にあたっての助言を受けられることは、転職希望者にとって大きな強みになるのではないでしょうか。
営業職への転職を考えている方は、ぜひマイナビエージェントにお任せください。
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