営業に心理学を活用するのは 効果あり? 使えるテクニックを紹介|求人・転職エージェント

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更新日:2022/04/11

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営業に心理学を活用するのは 効果あり? 使えるテクニックを紹介

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商談は相手の気持ちに寄り添いながらヒアリングや提案を行う必要があります。その際、心理学の考え方を応用すると、商品に説得力を持たせやすくなったり信頼関係の構築しやすくなったりすることが期待できます

そこで今回は、営業に心理学を活用することのメリットや商談で実際に使えるテクニックをご紹介します。

目次

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そもそも心理学とは?

心理学は「心の科学」とも呼ばれており、人間の気持ちや行動を科学的な側面から理解しようとする学問です。

人間の思考や気持ちはあいまいな部分が多い一方、科学的に分析できる部分も多々あります。どのような感情を持っている時にどういった反応を示すのか、そのメカニズムは、ある程度系統立てて説明することができます。このメカニズムを解明する学問を心理学と称しています。

営業活動に心理学は活用できる?

営業活動は人間同士の対話によって成り立つものであり、そこに心理学を取り入れることは有効な手段といえます。心理学にはさまざまなテクニックがあるため、複数の手法を試してみて自分に合った方法を見つけ出してみるとよいでしょう。

ただし、あまりにもわざとらしく心理学を織り交ぜると逆効果になることもあるので、意識しすぎずに「使える場面があれば取り入れてみる」といった気持ちで臨むのがおすすめです。

営業活動で心理学を取り入れるメリット

営業活動に心理学を取り入れると次のようなメリットがあります。知識を身につけ、使えそうな場面が来たらさりげなく取り入れてみましょう。

信頼を得ることができる

心理学をうまく活用することで相手からの好感度が高まり、信頼を獲得しやすくなります。日常的に誠意をもって対応するのが大前提ではありますが、心理学の存在はその誠意をより相手に伝わりやすいものに変えてくれるでしょう。

説得力が向上する

丁寧に商品やサービスの紹介をしたからといって、それが確実に相手に伝わるとは限りません。時には商品にとってネガティブな要素も取り入れることで売上ではなく相手のことを第一に考えて行動しているように思わせるなど、テクニックを駆使して商談に臨むと、説得力が向上し契約に結びつく可能性が高まります

商品の魅力も大切ではありますが、同じ商品であっても少し表現を工夫するだけで大幅に説得力が高まることはよくあるのです。

営業に最適な心理学テクニック15選

営業で使える心理学のテクニックを15種類ご紹介します。日々の商談の中に取り入れることで、スムーズに商談を進められる可能性が高まります。

1.メラビアンの法則

人と人がコミュニケーションを取るにあたって相手から見た自分の印象を決定する要素を表したものを「メラビアンの法則」といいます。この法則によると、見た目が55%、声のトーンや話し方が38%、会話の内容が7%、それぞれ相手から自分への印象に影響するといわれています。

このことから、商談ではまず営業マンの見た目や表情が最も大きな影響力を持ち、次いで声のトーンや説明の仕方が影響するといえます。商談の内容が最も重要なように思われがちですが、メラビアンの法則においては実はわずか7%しか影響していません。

説得力のある内容で話すことも重要ではあるものの、清潔感のある身なりで明るくはっきりと話すほうが相手に与える印象はよくなりやすいのです。

2.ミラーリング

ミラーリングとは、「自分の行動を真似されると好意を持つ」という性質を利用した法則です。相手がコップを持ちあげて水を飲んだら自分も同じようにコップを手に取って水を飲むなど、さりげなく相手と同じ行動を取ることで相手は親近感を感じます。

ただし露骨に態度に出しすぎると「真似されている」と感じて不快に思われることもあるので、あくまでも自然におこないましょう。

3.バックトラッキング

相手が発した言葉を意図的に繰り返す方法です。自分と似た考えの人に好意を持ちやすい性質を利用したもので、「最近家族で九州へ旅行に行ったんですよ」「へえ、家族で九州に旅行に行かれたんですね!」など、相手の言葉をそのままオウム返しすることで信頼感を高められます。

4.単純接触効果

「ザイオンス効果」とも呼ばれる心理法則です。特別なことをしなくても、何度も繰り返しコミュニケーションを取ることで好感度が高まる効果で、定期的に訪問したり電話やメールで連絡を取ったりすることによって相手との距離を縮めやすくなります。ただし、過剰な接触は迷惑に思われてしまう可能性もあるので、適度な頻度を心がけましょう。

5.好意の返報性

人間は「相手から受け取った好意は同じだけの大きさで返さなければならない」という意識が働くようにできています。そのため、その時点では多少不利益であっても率先して相手をサポートする姿勢を見せると「これだけやってもらったんだから力になってあげたい」と感じるようになり、契約に至る可能性が高まります。

6.プラシーボ効果

思い込みを利用して錯覚を起こす効果のことで、自社の製品に好意的な気持ちを持って商談に臨めば「自社の商品はとても良い商品だ」と思いながらお客様に商品を販促できるようになり、相手にも前向きな気持ちが伝わりやすくなります。

7.バーナム効果

一般化された意見であるにもかかわらず自分のことを言われているのだと感じてしまう心理効果です。たとえば「〇〇さんはいつも意欲的にスポーツを楽しまれていますから、きっと健康には気を遣われていますよね」など、相手の特徴を言い当てたかのように思わせることで、自分をよく理解してくれているという印象を与え、信頼度を高めることができます。

8.プロスペクト理論

人間が判断を下す際は「得をすること」よりも「損を避けること」を重視しがちであるという理論です。「この商品を早期に購入した80%の人が満足しています」よりも「この商品を早期に購入しなかった20%の方は後悔していると答えています」と伝えたほうが行動意欲が刺激されます。

9.フレーミング効果

結果は同じであっても伝え方を転換させるとイメージが大きく変わる、という心理効果です。たとえば「10%の人は落選します」ではなく「90%の人が当選します」と伝えることで、多くの人が成功するポジティブなイメージを与えられます。

10.ウィンザー効果

自分と相手以外の第三者の情報は信頼性が高く感じられる、という心理効果です。「無作為に抽出した300人のアンケート」「使用者100人に対する電話調査」など、第三者の意見を商談の中に交えることで商品の説得力が増し、相手の理解を得られやすくなります。

11.カタルシス効果

不安や悲しみ、焦燥感などマイナスの感情を解消する瞬間に気持ちが軽くなる心理現象のことです。「〇〇でご不安に思われている点はありませんか?」などと問いかけて相手の課題や悩みを引き出し語ってもらうことで、相手の中にあった不安が解消され感謝の気持ちを持ってもらうことができます。

12.ピークエンドの法則

一つの体験は「最も盛り上がった瞬間(ピーク)」と「終わりの瞬間(エンド)」の印象によって全体の印象も左右される、という法則です。ピークとエンドの印象がよければ全体の印象はよくなり、悪ければ全体が悪かったと感じます。「特別なご案内なのですが...」「ここだけの情報なのですが...」など、商談の際に意図的にピークを設定すると、相手から好印象を持たれやすくなります。

13.フット インザ ドア テクニック

まずは叶えるのが簡単な要求を提示し、少しずつむずかしい要求に段階を上げていくテクニックです。「1分だけお時間をいただけませんか?」などと相手が受け入れやすい頼みごとを提示し、受け入れられたら「こちらを試して感想をお聞かせ願えませんか」と要求を少しずつむずかしくしていきます。一度に高い要求を提示するよりも心理的なハードルが下がる効果があります。

14.ドア インザ フェイス テクニック

あらかじめ受け入れるのがむずかしい要求を提示し、その後の本当に受け入れてほしい要求を通しやすくするテクニックです。最初に提示する要求を相手に断られることを前提とした難易度の高い要求にしておくと、相手は一度目の要求を断った罪悪感で二度目の要求を受け入れやすくなります。

15.ハード トゥ ゲット テクニック

「あなただけにご案内します」「〇〇様専用のご案内です」など、相手の自己肯定感を満たす表現で信頼を得て自分の要求を通しやすくするテクニックです。「誰にでも特別だと言っている」と思われないよう、ここぞという場面で使いましょう。

営業力を向上させるポイント

その場のトーク力も重要ではありますが、営業の大部分を占めるのは事前準備です。営業力を向上させるには、次の3つのポイントに注意しましょう。

1.営業前のリサーチを徹底する

営業前に訪問先の企業を徹底的にリサーチし、よく理解したうえで商談に臨みましょう。従業員数や主要業務、取引先など、情報が多ければ多いほど相手に寄り添った効果的な提案ができるようになり、信頼関係を結びやすくなります。

2.事前にトーク内容を組み立てておく

あらかじめ商談の段取りを想定してトーク内容を組み立てておくことも重要です。どうしてもその場で対応しなければならない場面は出てきますが、一般的な商談で必ず確認しておきたい質問事項はある程度決まっています。事前に準備しておくことで、抜け漏れなくヒアリングをすることができます。

3.あらかじめ質問などを予想しておく

相手からどのような質問が投げかけられるかを予想したうえで事前に回答を用意しておくと、スムーズに商談を進められます。「いったん持ち帰ります」と保留にするよりその場ですぐに答えられる内容が多いほうが信頼を獲得できる可能性は高まります。

まとめ

ここでは、営業に心理学を活用することのメリットや商談で実際に使えるテクニックをお伝えしてきました。

心理学と営業が結びつくイメージはあまりないかもしれませんが、実は営業活動に取り入れても十分に効果を発揮します。わざとらしくなりすぎると信頼を損ねてしまうためやりすぎは禁物ですが、適度なバランスで商談の中に取り入れれば手応えを感じられる場面はきっと多くなるはずです。ここで紹介したテクニックを参考に心理学を活用し、ぜひ大きな成果に結びつけてください。

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マイナビエージェント編集部

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