更新日:2024/03/08
この記事のまとめ
転職を目指して動き始める場合、最初にすることが履歴書の作成です。内容はもちろんのこと、履歴書に貼る写真も書類選考通過を左右する大切なポイントのひとつです。写真を撮影する際にどのような服装を選べばよいのか、具体的なポイントを知りたい人もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、履歴書の写真撮影で気をつけたいポイントを、服装を中心に解説します。採用担当者に好印象を与えられる写真がどのようなものかが分かれば、自信を持って転職活動に臨めるようになるでしょう。
目次
履歴書を作成する際に必ず準備するものが写真です。「重要なのは書類の中身」と深く考えずに準備した写真が、転職への道を閉ざしてしまうこともあり得ます。まずは、履歴書の写真にどのような意味があるのか、なぜ服装に気を使う必要があるのかを確認しておきましょう。
就職・転職プロセスの第一段階は書類選考です。履歴書に記載された内容をもとに、採用担当者は採用の可否を判断します。履歴書に記載された情報のうち、写真も判断材料に用いられる要素のひとつです。写真の印象がよければ、採用担当者に「一緒に働きたい」と思ってもらえて書類選考の通過率を上げられるでしょう。
反対に、写真の服装や表情などから「だらしがなさそう」「やる気が感じられない」といった印象を与えてしまうこともあります。履歴書の写真は、書類選考を突破するうえで手が抜けない重要なポイントのひとつといえるでしょう。
新卒や第二新卒はリクルートスーツを着て就職活動を行うこともあり、履歴書の写真もその姿でという人がほとんどでしょう。しかし、転職の場合には注意が必要です。転職では「新人」の若々しさよりも、ビジネスパーソンとしての落ち着きや常識が期待されます。リクルートスーツでは頼りない印象を与えてしまいかねません。
そのため転職用の履歴書に貼付する写真は、リクルートスーツではなくビジネススーツで臨むとよいでしょう。デザインや色にも配慮が必要です。
企業の中には自由な風土をうたっているところもあります。カジュアルファッションでの業務を推進しているケースもあるでしょう。そこで企業への理解をアピールする目的で履歴書の写真をカジュアルファッションで撮影する人もいますが、これはあまりよい方法とはいえません。
履歴書の写真は、あなたの人となりや企業に対する誠実な態度をアピールするためのものです。きちんとした服装で撮影した写真を貼付すると、社会人としてのマナーや常識を身につけていることや転職への本気度を示せます。
履歴書は転職活動に必要不可欠な書類であり、作成方法には一定のルールがあります。履歴書に貼付する写真にもルールがあるため、事前に押さえておきましょう。ここでは、履歴書用の写真を撮影する際に服装以外で気をつけておきたい5つのポイントを解説します。
履歴書の写真サイズは縦40mm×横30mmが一般的です。履歴書の写真貼付欄を確認のうえ、サイズに合った写真を用意しましょう。
写真撮影を写真館やフォトスタジオに頼む場合には、「履歴書用」である旨をきちんと伝えておくことが重要です。そうすれば、サイズだけでなく履歴書用にふさわしい色味や明るさ、目線などのポイントを押さえて撮影してくれます。証明写真機を利用する場合には、サイズ選択が「履歴書用」になっているかをきちんと確認しましょう。
履歴書用の写真の背景は無地が基本で、白、青、グレーから選択できます。プロに依頼する場合には指定する必要はありません。証明写真機を利用する場合には、肌の色味や服装の色との兼ね合いも考えて決めるとよいでしょう。
背景が白の場合には明るい印象の証明写真になります。青は表情がくっきりとし、グレーは落ち着いた印象を与える背景色です。どれにすればよいか分からない場合には、白色の背景を選ぶのが無難です。
履歴書の写真と面接時の姿が大きく異なると、採用担当者に不信感を与えてしまいます。そのため、撮影から3ヵ月以上が経過した写真をもったいないからといって履歴書に使用するのは避けましょう。この場合は、再び撮り直すことをおすすめします。
なお撮影後3ヵ月以内の写真であっても、髪形や体型が大きく変わった場合には撮り直すのが得策です。
履歴書に写真を貼る前に、写真の裏面に名前を記載します。撮影日も書いておくと、なおよいでしょう。これは、郵送中や採用担当者のチェック中に貼っていた写真がはがれた場合を想定したリスク回避です。名前が書かれていると、誰のものかがすぐに分かるため、トラブルを避けられるでしょう。
写真に名前を記載する際は、黒色でペン先が細い油性マジックの使用がおすすめです。ボールペンなどペン先が鋭利なもので書くと写真の表に字が浮き出てしまうことがあるため、避けたほうが無難です。
履歴書の写真撮影には、写真館やフォトスタジオなどプロに依頼する方法と、駅やコンビニエンスストアなどいろいろな場所に設置されている証明写真機を利用する方法とがあります。このようにして撮影した写真は「証明写真」と呼ばれ、身分を証明する際に使われる正式な写真とされています。
履歴書には証明写真を使うのがルールです。スナップ写真を切り取ったものやプリントシール機で撮影した写真は証明写真ではないため、履歴書には使えません。なお、スマートフォンの証明写真アプリで撮影した写真は履歴書に使用できます。
ここからは、履歴書の写真にふさわしい男性の服装や身だしなみについて具体的に解説していきます。採用担当者に少しでも好印象を与えられるよう、これらのポイントを意識したうえで証明写真を撮影することをおすすめします。
証明写真用の服装はスーツが基本です。新卒・第二新卒であればリクルートスーツ、転職であればビジネススーツを選びましょう。色は落ち着いた黒や紺が定番です。注意したいのはサイズで、大きすぎるとだらしなく見え、タイトすぎると幼い印象を与えてしまいます。自分に合ったサイズのスーツを選ぶことが重要です。
サイズが合っていないのであれば、思い切って買い直すことも考えてみましょう。面接の際にも使用できるので、無駄にはなりません。写真撮影の前にはシワやよれがないかを確認し、必要であればクリーニングにも出しておきましょう。
ワイシャツは柄のない無地のもので、白、淡いブルー、グレーなど清潔感のある色から選びます。ボタンダウンシャツはややカジュアルな印象があるため、履歴書の写真には向きません。レギュラーカラーやワイドカラーのワイシャツを選ぶとよいでしょう。また、ワイシャツにシワがあるとだらしのない印象を与えてしまうため、撮影前にはしっかりとアイロンをかけることが重要です。
ネクタイはその人の印象を大きく左右するアイテムです。おすすめは情熱や温かみを印象づける赤、誠実さやさわやかさをイメージさせる青です。黒やグレー、白といった色はシャツやスーツと色味が重なり、ぼやけた印象になるためおすすめできません。
なお、無地の白または黒のネクタイは慶弔用であるため、履歴書写真には使用できないことを覚えておきましょう。紫やゴールドなど派手な色のものも避けたほうが無難です。柄は控え目で品のあるものがよいでしょう。レジメンタルやドット、小紋柄などが定番です。
髪型も清潔感を意識しましょう。前髪が長すぎると暗い印象を与えてしまいます。顔の表情がはっきりと分かるくらいにカットしておくとよいでしょう。ヘアカラーもネガティブな印象を与えてしまいかねません。どうしてもヘアカラーをしたい場合には、落ち着いた色味のものを選ぶようにしましょう。
写真撮影時には、寝ぐせや乱れがないようにきちんと髪をセットして臨みます。ひげもあご下まできちんとそり、そり残しがないかチェックしておきましょう。もみあげはカットしておいたほうが無難です。
帽子やサングラスなどを着用した状態での撮影は厳禁です。ピアスも外しておきましょう。なお、普段から眼鏡を掛けている場合には、そのままでも構いません。ただし、眼鏡に光が反射して目が見えなくなるケースには注意が必要です。失敗を防ぐためにも、スマートフォンアプリや証明写真機を利用するのではなく、写真館やフォトスタジオなどで撮影したほうがよいでしょう。
写真撮影の前には以下のチェックリストを使い、服装や身だしなみを確認しておきましょう。
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証明写真を撮影する際に女性が気をつけておきたい服装や身だしなみについて具体的に解説します。女性のファッションアイテムは男性よりもデザインに幅があるため、許容範囲を理解したうえでふさわしいものを選ぶ必要があります。メイクも印象を大きく左右するため、履歴書の写真に適しているレベルを確認しておきましょう。
女性の場合も、新卒や第二新卒の場合にはリクルートスーツで撮影できます。転職の場合には、ビジネススーツを用意しましょう。色は黒や紺、グレーなどが一般的です。落ち着いた印象を与えるベージュやキャメルでも問題ありません。温かさや穏やかさが感じられる写真になるでしょう。
男性同様、スーツは自分に合ったサイズのものを選ぶことがポイントです。シワやよれのない手入れされた服装で写真撮影に臨みましょう。必要に応じてクリーニングに出すことをおすすめします。
スーツの下に着用するインナーは、シャツやブラウス、カットソーなどを選びます。無地の白や水色など、清潔感のある色を選ぶとよいでしょう。履歴書の写真には、透け感のない素材のもの、胸元が開きすぎないものが適しています。鎖骨が少し見える程度がベストです。
フリルや装飾がついたインナーも避けたほうがよいでしょう。カットソーを選ぶ場合には、ある程度厚みや張りのあるものを選ぶとビジネスフォーマル感が出ます。
髪型とメイクは印象を大きく変える要素のひとつです。自分を魅力的に見せるだけでなく、ビジネスパーソンとしてのマナーや社会人としての落ち着きを感じさせることに重点を置きましょう。髪形は顔の表情がしっかりと見えるようにスタイリングします。前髪が長い場合には、横に流して眉毛にかからないようにしましょう。ロングヘアであればポニーテールやハーフアップ、ひとつ結びにして顔周りをすっきりさせます。
メイクの基本はナチュラルメイクです。ただし、業界・企業によっては華やかなメイクを好むケースがあるため、応募先企業によって異なることも覚えておきましょう。
女性の場合も、イヤリングやネックレス、カチューシャ、リボンなど不要なアクセサリー類は外して撮影しましょう。ピアスは小さく目立たないものであれば証明写真として認められることもありますが、外しておいたほうが無難です。
普段眼鏡を掛けている人はそのまま撮影して構いませんが、外して撮影すると印象も変わるため、両方試してみるのもよいでしょう。
女性の場合にも写真撮影の前にチェックリストを使い、服装や身だしなみを確認しておくと安心です。
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ビジネスマナーやルールにのっとった証明写真であっても、「よさが伝わらない」「何となく暗い」「やる気が感じられない」というケースもあります。しかしコツさえ分かっていれば、印象を大きく変えられます。ここでは、履歴書の写真に好感度をプラスするための3つのポイントを解説します。ポイントを押さえて証明写真を撮影し、書類選考通過を目指しましょう。
採用担当者に好印象を与える証明写真を撮影したいのであれば、写真館やフォトスタジオなどでプロのフォトグラファーに依頼する方法をおすすめします。
画質のよさはもちろんのこと、プロの視点で顔の明るさや表情など的確にアドバイスしてもらえます。撮った写真を確認しながら撮影するため、納得できるまで撮り直しできるのも大きなメリットです。プロの写真かどうかは採用担当者もひと目で分かるため、転職への本気度を感じさせるものともなるでしょう。
履歴書にふさわしい服装や身だしなみをしていても、無表情だったりくだけすぎた表情だったりすると魅力を伝えられません。履歴書の写真を撮影する際は、「口は閉じて、口角を上げて」がポイントです。歯を見せてはいけませんが、口角を上げたほほ笑みの表情を作ることで積極性ややる気を伝えられます。
うまく表情を作れるよう、撮影の前に鏡の前で練習しておくとよいでしょう。目はしっかりとカメラ目線にします。上目遣いや焦点のずれた写真はNGです。
履歴書に貼付する証明写真は普段撮影するスナップ写真とは異なるため、どうすれば好印象を与えられるのかが分からずに悩んでいる方もいるでしょう。そのような方におすすめなのが、転職のプロである転職エージェントの活用です。
転職エージェントのキャリアアドバイザーは、採用担当者が履歴書用の証明写真の何を重視して見ているのかを把握しています。キャリアアドバイザーから的確なアドバイスを受けると、自分では気づけなかった間違いを修正できるだけでなく、印象をアップするポイントが分かってより効果的な証明写真を撮影できるようになるでしょう。
転職用に履歴書を作成しようとしているのであれば、登録料無料のマイナビエージェントをぜひご利用ください。マイナビエージェントでは一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供し、転職を成功に導きます。
担当のキャリアアドバイザーは履歴書の写真だけでなく、その内容もしっかりと添削して書類選考の通過率を上げるお手伝いをします。応募書類の送付時にはあなたの人物像や紹介理由を記載した推薦状も添付するため、履歴書だけでは伝えきれないあなたの魅力を応募先企業にアピールでき、より転職成功率を上げられるでしょう。
履歴書に貼付する証明写真は、書類選考時の判断材料として用いられる要素のひとつです。ビジネスマナーをわきまえた服装や身だしなみ、好印象を与えるコツなどをしっかりと理解したうえで撮影すると、書類選考の通過率を上げられるでしょう。
履歴書に貼付する写真についてアドバイスがほしい、履歴書の添削をしてほしいといった方は、ぜひマイナビエージェントをご活用ください。担当のキャリアアドバイザーが履歴書の添削や面接対策などを通じて転職の成功をサポートします。
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