更新日:2025/05/27
この記事のまとめ
転職の際、自分の英語力をアピールするために履歴書に英検を記載したいと考える方も多いでしょう。しかし「記載できるのは何級からか」「正式名称は何か」「取得年月はどう書くか」など、具体的な記載方法に悩む方も少なくありません。
英検は級によって評価が大きく異なり、業界や職種によっても求められるレベルが変わります。この記事では、履歴書に英検を記載する際の基準や正しい書き方について詳しく解説します。英語力を効果的にアピールするための参考にしてみてください。
目次
履歴書に英検を記載する際、「何級以上でなければ記載できない」という明確な決まりはありません。しかし、英検3級は中学卒業レベル相当、準2級は高校中級レベル相当であることを理解しておきましょう。一般的にビジネスシーンで評価されるのは2級(高校卒業レベル相当)以上であり、転職活動で英語力をアピールするなら2級以上の取得をおすすめします。
準2級や3級でも記載は可能ですが、企業によって評価基準が異なります。また、英語を日常的に使用する職場では準1級以上が求められることもあるため、応募先企業の求める英語レベルを事前に確認しておくとよいでしょう。
英検を履歴書に記載する際の具体的な方法について解説します。英検は、履歴書の「免許・資格欄」に、取得年月とともに正式名称で記載します。それぞれの項目について、具体的な書き方や記載時の注意点を確認しておきましょう。
履歴書に英検を記載する際は、正式名称である「実用英語技能検定」と明記します。略称の「英検」ではなく正式名称を使用し、「○級合格」と具体的な級も追記しましょう。複数の級を取得している場合は、最も上位の級のみを記載するのがマナーです。
英検の取得年月には合格証書の発行日を記載します。この日付は合格証書の右下に明記されているため、履歴書作成前に確認しておきましょう。取得年月は「2025年4月」のように年月までの記載で十分です。正式名称と級に加え、取得年月を正確に記入することで、応募書類の信頼性が高まります。
履歴書に正確に記載するためには、取得日の確認方法や有効期限の有無、企業ごとの評価基準の違いなどを事前に把握しておくことが大切です。英検は一度取得すれば半永久的に有効ですが、業界や企業によって求められる英語レベルは異なるため、応募先に合わせた資格の活かし方を理解しておきましょう。以下では、履歴書に英検を記載する際の具体的な確認事項について解説します。
英検の取得日を忘れてしまった場合、まずは合格証書を確認しましょう。合格証書の右下に発行年月日が記載されています。もし合格証書が手元になく取得日が不明な場合でも、過去3年以内の試験であれば公式サイトで確認できます。公式サイトには試験実施日と合格証書発行年月日の一覧が掲載されているため、受験した時期が分かれば容易にチェック可能です。
さらに、3年以上前の場合でも、有料で合格証明書を再発行できるサービスがあります。履歴書に正確な取得年月を記載することは、応募先企業からの信頼を得るために重要なため、事前にしっかり確認しておきましょう。
英検は、10年以上前に取得した内容でも履歴書へ記載して問題ありません。実用英語技能検定は半永久的に保有できる資格で、一度取得すれば時間が経過しても価値が失われることはないのが特徴です。
しかし、取得から長い年月が経過している場合、英語力の現状を疑問視される可能性があります。特に英語を必要とするポジションに応募する際は、取得後も英語力を維持・向上させていることを示すと効果的です。たとえば、英語を使用した業務経験や留学経験、独学での継続学習などを自己PRで併せてアピールすると、現在の英語力をより具体的に伝えられるでしょう。
英検などの英語資格の評価基準は企業によって大きく異なります。外資系企業や国際業務を行う部署では、英語力が重要視される一方、国内業務がメインの企業で重視されないことも多い傾向です。転職先で語学力が求められない場合は、ほかのアピールポイントとなる資格を優先的に記載するのが効果的といえるでしょう。
また、業種や職種によって求められる英語レベルはさまざまで、たとえば商社やホテル業界では高い英語力が求められますが、IT業界では必ずしもそうではなく、プログラミングスキルのほうが重視されることがあります。履歴書の限られたスペースを有効活用するためにも、応募企業が求める能力に合わせて記載する資格を選別することが重要です。
英検以外にも、英語力を証明できる国際的な資格があります。これらは履歴書での英語力アピールに効果的です。特に英語を使用する職種や外資系企業への応募では、複数の英語資格を持っていることで、語学力をより説得力を持って示せるでしょう。ここでは、世界中で認知度が高く、日本の履歴書でも評価される代表的な英語資格を3つ紹介します。
TOEIC(トーイック)は、オフィスや日常生活における英語コミュニケーション能力を測定する国際的な試験です。履歴書に記載する際は、正式名称とスコアを明記しましょう。例えば、リスニング&リーディングテストの正式名称は「TOEIC Listening & Reading Test」です。
企業によって評価基準は異なりますが、一般的に600点以上あればアピールポイントになり、700点以上なら英語力を強みとして示せます。800点以上であれば、英語を使う業務での即戦力として高く評価されるでしょう。
TOEICスコアに公式の有効期限はありませんが、「公式認定証」の再発行期限は2年間であることから、企業によっては2年以内のスコア提出を求めるケースもあります。履歴書への具体的な記載例は、以下のとおりです。
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参照:海外出張や赴任の基準|IIBC 一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
TOEFL(トーフル)は、英語を母国語としない人が英語圏の大学やビジネススクールへの進学に必要となる、国際的な英語力評価試験です。Reading、Listening、Speaking、Writingの4技能を測定する総合的なテストで、特に学術的な場面での英語運用能力を評価します。
履歴書には、テストの種類とスコアの合計、取得年月を記載しましょう。TOEFL iBTは120点満点で、一般企業では70点以上、外資系企業では80点以上あればアピールポイントとなります。有効期限は2年とされていますが、企業側からの条件が提示されていなければ履歴書への記載は可能です。履歴書への具体的な記載例は、以下のとおりです。
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IELTS(アイエルツ)は、海外留学や研修のための英語力証明に最適な国際的な英語試験です。イギリス、オーストラリア、カナダなどへの移住申請にも広く活用されています。140カ国以上の11,000以上の機関で認定され、国際通用性が高いのが特徴です。
学術目的ならアカデミック・モジュール、就労や移住目的ならジェネラル・トレーニング・モジュールを選択するのが一般的です。日本では知名度がTOEICより低いものの、外資系企業では高く評価される傾向があります。履歴書への具体的な記載例は、以下のとおりです。
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参照:IELTSの特徴とメリット|公益財団法人日本英語検定協会
履歴書に英検を記載する際によくある疑問について、実践的な回答をまとめました。「英検とTOEICの併記は可能か」「合格証明書の提出は必要か」「受験予定でも記載できるか」といった基本的な質問から、資格がなくても英語力をアピールする方法や、英語力が評価される業界・職種まで幅広く解説します。これらの情報を参考に、英語力を履歴書で効果的にアピールする方法を確認しておきましょう。
英検とTOEICを両方持っている場合、資格欄には双方記載しても問題ありません。ただし、どちらか一方を選択する場合は、より評価が高いものを優先しましょう。一般的に企業ではTOEICが重視される傾向があり、特に外資系企業や海外事業を展開している企業では採用基準となることもあります。
履歴書に英検を記載した場合、企業によっては合格証明書の提出を求められることがあります。特に資格手当を支給している企業では、証明書提出が必要になるケースもあるでしょう。提出の頻度は多くありませんが、応募後に指示があった際には準備しておきましょう。
証明書を紛失した場合は、公式サイトから再発行手続きが可能です。また、デジタル証明書を利用すればオンラインでの提出も対応できるため、証明書は大切に保管しておくことをおすすめします。
英検の受験予定や結果待ちの状態でも、履歴書への記載は可能です。受験予定の場合は履歴書の免許・資格欄に「2025年4月 実用英語技能検定準1級 受験予定」のように記載します。既に受験済みで結果を待っている段階なら「2025年4月 実用英語技能検定2級 受験済み(結果待ち)」と明記するとよいでしょう。
これにより、英語学習に積極的に取り組む姿勢をアピールできます。ただし、結果が出たらすぐに履歴書を更新し、最新の状況を伝えられるよう準備しておくことが大切です。特に英語力が重視される職種に応募する場合は、現在の学習状況を正確に伝えることで好印象を与えられます。
英検などの資格が必要な求人では書類審査通過が難しいケースもありますが、資格がなくても英語力をアピールできる方法があります。自己PR欄に日常的に英語を使っている経験を具体的に記載しましょう。たとえば留学経験や、業務で英語を活用した実績などです。
「英語での交渉により海外取引先との契約を獲得した」など、具体的なエピソードと成果を伝えることが効果的です。また、現在の英語学習への取り組みや、入社後どのように英語力を業務に活かせるかを明確に伝えることで、資格がなくても企業に英語力を評価してもらえる可能性が高まります。
英語力が評価される業界・職種は多岐にわたります。特に、日常的に英語でのコミュニケーションが必要であったり海外取引が多かったりする企業では、応募時に資格が必要なケースも少なくありません。英語力が評価される主な業界・職種は以下のとおりです。
履歴書の資格欄の書き方ひとつで、あなたの英語力のアピール方法は大きく変わります。履歴書は転職活動の第一関門であり、記載方法や表現方法に迷うことは珍しくありません。英検などの資格を履歴書にどのように記載すれば効果的か悩んでいる方は、マイナビエージェントにご相談ください。
マイナビエージェントでは、専任のキャリアアドバイザーによる履歴書の添削サービスを提供しています。英検などの資格をどのように記載すれば効果的かの相談も可能です。応募先企業が履歴書のどこに注目しているかを熟知したアドバイザーが、あなたのスキルや経験をアピールできる書き方をアドバイスし、書類通過率アップをサポートいたします。
履歴書への英検記載には明確な級の制限はありませんが、英語力をアピールするなら2級以上が推奨されます。記載する際は「実用英語技能検定○級合格」と正式名称で表記し、合格証書に記載された取得年月を明記しましょう。英検には有効期限がないため、取得時期を問わず記載可能です。
英語力のアピールには、TOEIC、TOEFL、IELTSなどの資格も効果的です。これらは企業によって評価が異なるため、応募先のニーズに合わせて記載しましょう。「履歴書の書き方が分からない」「転職活動に関する悩みがある」という方は、ぜひマイナビエージェントにご相談ください。
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