更新日:2024/10/08
この記事のまとめ
就職・転職活動には履歴書がつきものですが、新卒と中途採用では書き方が異なります。
ここでは履歴書の書き方全般について注意すべきポイントとともに、特に中途採用で気を付けておきたい書き方や採用担当者がチェックしているポイントなども合わせて紹介します。
目次
新卒の就職活動と中途採用の転職活動では、採用する企業側がチェックするポイントが異なります。
ですから、以下のように書き方で注意すべき点も違ってきます。
中途採用の場合はすでに数年間の会社勤務を経ていますから、学歴よりも職歴の方が重要になります。学歴は、大学などの最終学歴のみを記載すれば十分でしょう。
企業側は、これまでどのような仕事をしてきて、どういった経験やスキルなどを持っているのか、つまり即戦力となるかどうかが知りたいので、職歴には訴求できる情報をできるだけ盛り込みましょう。
詳しい内容は職務経歴書に記載しますが、部署異動で担当した業務の概要をすべて記入するなど、まずは採用担当者に関心を持ってもらう必要があります。
次に、履歴書の作成にあたって注意すべきポイントを見ていきましょう。
これらに気を付けて履歴書を作成しないと、書類選考の通過すら危うくなりかねません。意外にミスしやすい点ですから、しっかり押さえておきましょう。
まず、応募する企業の募集要項などで、履歴書の書き方やフォーマットの指定があるかどうかを確認しましょう。
指定がある場合、異なる書き方やフォーマットの履歴書は、内容に目を通してもらえない可能性がありますので注意が必要です。
特に書き方の指定がない場合は、手書きがいいのか、パソコンで作成してもいいのか、悩むところです。基本的には手書きで作成するのがベターですが、最近ではパソコンで作成した履歴書でも問題ないと考える企業も増えてきているようです。
全ての企業にあてはまるわけではありませんが、概ね外資系やIT関連の企業はパソコンが普通、老舗企業や紙媒体で求人を出している企業は手書きの履歴書が好まれると考えればいいでしょう。
なお、履歴書はあくまでも内容が重要で、手書きかパソコンで作成したのかで合否が左右されることはまずないでしょう。
当然のことですが、誤字や脱字がないように気を付けて記入しましょう。
誤字や脱字があると、社会人としての基礎的能力が低いという印象を与えてしまいます。漢字の間違いだけでなく、「である調」か「です・ます調」か、略語を使っていないか、振り仮名はひらがなとカタカナを混在させていないかなどもきちんとチェックしましょう。
なお、誤字を修正する際に修正液を使うのはNGです。面倒くさがらずに書き直しましょう。
文字は崩さず楷書で丁寧に書き、文字のサイズも意識して読みやすくなるように心がけてください。
志望動機は、「なぜ、この会社なのか」そして「入社後にどのように貢献していきたいのか」をアピールするためのものです。
採用担当者にアピールし、好印象を抱いてもらうには、簡潔でわかりやすく記入することが大切です。ただし、志望動機欄がスカスカだと、「やる気がない」と受け止められかねません。
文章量は、記入欄の7割以上を目安にするといいでしょう。
証明写真は、履歴書の中で唯一視覚的に訴えられる情報です。つまり、採用担当者の第一印象に大きく影響するのが証明写真ということです。
好印象を与えることができる、写りの良い写真にするには、やはりスナップ写真ではなくスタジオで撮影してもらうことをおすすめします。
証明写真では、服装や髪形、メイクはもちろん、姿勢や表情にも気を付ける必要があります。特に姿勢や表情は、服装や髪型とは違って自分では気づきにくいものです。
スタジオ撮影であれば、そうした点もアドバイスをしてもらうことができるでしょう。
中途採用では、即戦力として活躍してもらえるかどうかが重要ですから、職歴欄は一番のチェックポイントです。スキルやキャリアを十分にアピールできるようにしましょう。
労働条件に関しては要望などを必要以上に書きすぎると、前の会社で不満を持っていたことをうかがわせ、「また不満を持つのではないか」と採用担当者にマイナスの印象を与える可能性があるので注意が必要です。
志望動機や転職理由も大きなチェック項目の一つ。
自分のスキルや経験を活かして貢献するとともにキャリアアップを図りたいなど、前向きな内容にすることでアピール度を高めましょう。また、本当の転職理由が現在の勤務先への不満であっても、前向きな理由に変えてアピールをしましょう。
中途採用の履歴書では職歴が重要ですから、以下の点に注意して正しく記入し、訴求力を高められるようにしましょう。
職歴はバラバラに記入するのではなく、時系列で記入するのが原則です。
時系列で記入することによって、採用担当者は、応募者がどのような経緯でキャリアを形成してきて、その中でどういった経験やスキルを身に付けてきたかということが把握しやすいからです。
たとえ数か月で辞めたとしても、勤務した会社はすべて記入します。
省略してしまうと職歴に空白期間ができるので、面接などで「この期間は何をしていたのか?」と問われることがあります。
その際、つじつまの合わない答え方をして疑問を持たれるようなことがあってはマイナスな印象を与えかねないので在籍期間の長さにかかわらず、職歴はすべて記入するようにしましょう。
職歴欄の年号表記は統一しましょう。昭和、平成などの和暦を使うのが一般的ですが、統一されていれば西暦でも問題がありません。
なお、履歴書と職務経歴書の年号表記が統一されているかどうかも忘れずに確認してください。
職歴の最後には「現在に至る」と記入し、終わりであることを示すために、その下の行に右詰めで「以上」記入しましょう。
記入し忘れると、社会人としての常識がないとみなされることになりますから、書き忘れがないようにチェックしてください。
以下に挙げるような履歴書の書き方は、転職を成功させるために絶対にやってはいけないNG項目です。しっかりと肝に銘じておきましょう。
中途採用では、いかに即戦力となるかが採用の判断基準となりますから、履歴書でのアピール度はできるだけ高くしたいものです。
だからといって、見栄をはって実際よりも実績を上乗せして書いたり、虚偽の内容を書いたりするのは言語道断です。仮にそういった内容の履歴書で書類選考を通過しても、面接の段階でつじつまが合わない回答をしたり、転職回数の多さをごまかそうと削除した退職履歴が年金加入データからばれたりすれば、マイナスになるだけです。
あくまでも飾らずに正直な内容で勝負しましょう。
志望動機は、入社への意欲や自分の経験・スキルなどをアピールし、自分が入社したら貢献できることを伝えるものです。
しかし、入社後の配属や待遇の希望、要望ばかり書かれていると、「本気でこの会社を志望したのか?」「会社への貢献よりも自分のことを優先しているのか?」という不信感を抱かせてしまいます。また、細かい条件を提示しすぎると「労働条件に不満を持って、また辞めてしまうのではないか」いう印象を与えるおそれもあるので、注意しましょう。
履歴書は自分をアピールするためのツールですから、埋められる欄はすべて記入するのが基本です。空白が少ないほど、誠意と意気込みが伝わります。
先ほど述べたように、無理をして見栄をはったり嘘を書いたりする必要はありませんが、できるだけ欄を埋められるよう、自己分析などをしっかりと進めておくことも大切です。応募職種に活かせる資格の取得に向けて勉強中である場合は、その旨を記入すれば意欲をアピールできます。
また、書くべきことがなくても空欄にするのは避けましょう。記入漏れだと誤解される場合がありますから、「特になし」と記入しましょう。
履歴書は、その会社に入社したいという意欲を示し、自分の経験やスキルをどう活かして貢献したいのかという前向きなものでなければならないことは、今さら言うまでもないでしょう。
ところが、退職理由などに「人間関係が嫌だった」「労働環境が悪かった」といったネガティブな内容が書かれていると、採用担当者に「この人は、本当に我が社に入社したいのだろうか?」と疑問を抱かれてしまいます。
くれぐれも、自ら評価を下げかねないネガティブな内容は記入しないように気を付けてください。
中途採用の履歴書は、何よりも自分が即戦力になることができることをアピールできるものにしなければなりません。そのため、職歴欄の書き方については先に挙げたようなポイントとNG事項をしっかりと押さえた履歴書づくりを意識してください。
また、誤字・脱字など、履歴書作成の基本も改めて確認しておきましょう。社会人としての常識がないと思われては、職歴云々以前の問題です。
正しくアピール度の高い履歴書を作成して、転職活動を上手に進めていきましょう。
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