更新日:2024/02/16
この記事のまとめ
外資系企業の求人に応募した際など、選考を受けるときに英語の職務経歴書の提出を求められることがあります。しかし、今まで英語の職務経歴書を作成した経験がなく、作成すること自体が難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、英語の職務経歴書を作成するときに意識したいルールと書き方を紹介します。基本的なポイントを事前にチェックすることで、効果的な応募書類を作成できるでしょう。
目次
外資系企業の場合、英語の職務経歴書を求められる場合があります。これは、英語の職務経歴書を本社に送ったり、その職務経歴書から英語力を判断したりするためです。そのため、職務経歴書は外資系企業の選考において大きなウエイトを占める場合もあります。
英語の職務経歴書とは、日本語における履歴書と職務経歴書の両方をひとつにまとめた書類です。英文履歴書やレジュメと呼ばれることもあります。決まったフォーマットはないため、自分がアピールしたいことに応じて適したレイアウトや構成で作成しましょう。
作成した書類をネイティブの方が見る場合もあり、細かい文法やスペルなども採用の判断材料となり得ます。提出する前には、ミスがないか入念なチェックが必要です。
実際に英語で職務経歴書を作成する場合、必要な情報を過不足なく盛り込むことが大切です。日本語の職務経歴書と似たような内容もあれば、異なる内容もあるため注意しましょう。ここでは、基本的な記載事項を例文とともに紹介します。
職務経歴書の冒頭には、氏名・住所・電話番号・メールアドレスを記載します。氏名はフォントサイズを16pt程度に設定すると見やすくなるでしょう。本文のフォントは11pt~12ptが適当です。 Personal Informationは最上部に記載し、センタリングします。
【例文】
Taro Mynavi
1-1-1 Higashi, Shibuya-City, Tokyo, Japan 150-0011
Phone Number: +81-3-1234-5678
Email Address: abcdefgh@zyxvw.net
(日本語例)
マイナビ 太郎
150-0011 東京都渋谷区東1-1-1
TEL:03-1234-5678
Mail Address: abcdefgh@zyxvw.net
なぜ応募した職種を志しているのかを記述します。志望動機を一文にまとめ、簡潔かつ明快に示すのが効果的です。あわせて、どのようなスキル・経験を活かせるのかにも言及できるとよいでしょう。
【例文】
Seeking a challenge in the legal department where my experience as a lawyer can be utilized.
(日本語)
弁護士としての経験を活かすことができる法務部門での応募を希望します。
転職後に活かせる経験や保有しているスキルといった自身のアピールポイントを要約します。経験・スキルに言及するときは、可能な限り数値化し、相手が理解しやすい形で記述しましょう。
【例文】
5 years of consulting experience in a consultancy.
Launched 5 new websites by analyzing market needs.
(日本語)
コンサルティング業界での5年間の経験があります。
市場ニーズの分析を行い、新しいWebサイトを5つ立ち上げました。
これまでの職務とポジション、職務内容と実績を詳細に記載します。取り組んだプロジェクトや社内外で表彰されたことがあればその内容も記載しましょう。職歴に言及するときは新しいものから順番に箇条書きで並べます。
【例文】
ABCDEFG Corp. (2020-Present)
・Project Manager - Development Department (2021-Present)
・Programmer - Development Department (2020-2021)
(日本語)
ABCDEFG株式会社(2020年-現在)
・プロジェクトマネージャー - 開発部門(2021年-現在)
・プログラマー - 開発部門(2020年-2021年)
英語の職務経歴書では、大学以降の学歴を記載します。取得した学位と分野・学校名・卒業時期を1行で記すとわかりやすくまとめられるでしょう。学位や自分が卒業した学部・学科の英語表記をあらかじめ調べておき、正しく記載することが大切です。
【例文】
PhD in Engineering, Tokyo University, Tokyo (2020)
(日本語)
2020年 東京大学(東京) 工学博士号取得
多くの資格を取得していたり多方面のスキルを有していたりする場合は、応募先の職種で活用できるものをピックアップして記載します。資格・スキルを区分し、それぞれ箇条書きで記しましょう。
【例文】
Qualifications
・TOEIC Listening & Reading Test 810 (2021)
・AWS Certified Solutions Architect - Professional
Skills
・Languages: Python, R, PHP, Java
・Cloud Services: Microsoft Azure, AWS, Google Cloud
(日本語)
資格
・TOEIC リスニング&リーディング テスト 810(2021年)
・AWS 認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル
スキル
・プログラミング言語: Python、R、PHP、Java
・クラウドサービス: Microsoft Azure、AWS、Google Cloud
選考でアピールしたい経験や論文などの発表歴・受賞歴などがある場合は、Additional Informationという項目を設けるのがおすすめです。
その中にAwardsやHonorsなどの項目を設け、いつ、どのようなことをしたのかを1行にまとめて記述しましょう。特記事項もスキルや経験と同様に、仕事に直結するものや評価されやすいものを選ぶことが大切です。
【例文】
Awards: Outstanding Tech Company Award, ASOCIO, 2020
(日本語)
賞:2020年 ASOCIO優秀テックカンパニー賞 受賞
英語の職務経歴書はレイアウトや記載する順番について、比較的自由度が高いものの、意識したいルールもいくつかあります。基本ルールを逸脱していると、「常識のない応募者である」と評価されるリスクがあるため注意しましょう。
ここでは、英語の職務経歴書を作成するときに意識したい3つのルールを解説します。日本語の職務経歴書と異なる部分もあるため、常に意識することが大切です。
職務経歴書を英語で書く場合、A4用紙1枚~2枚にまとめるのが基本です。企業によっては、人事ではなく現場の人間が採用を担当するケースがあり、その場合は選考に充てられる時間が短いため、端的に自分を表現できた職務経歴書が好まれる傾向にあります。
そのため、基本的にはA4用紙1枚に収まる分量にすることを意識しましょう。職歴が多かったりさまざまな経験があったりするときは1枚に収まらないため、2枚になっても問題ありません。ただし、3枚を超えた場合は長すぎて読みやすい分量とはいえないため、削れる部分がないか確認することをおすすめします。
職歴は、新しいものから順番に記述し、一番上に現職のことを記します。同じ企業の別部署で働いた経験があるときは、在籍していた部署と部署ごとの仕事内容を箇条書きで記しましょう。
なお、在職中の仕事に言及する場合は現在形または現在進行形を使用し、過去の仕事に言及するときは過去形を使用します。時制のミスが発生しやすいため、作成後は忘れずにチェックしましょう。
選考においては、これまでの職歴に空白期間がないかも確認されます。空白期間がある場合は、なぜ空白期間があるのかを職務経歴書内に記載しましょう。
【例文】
Caregiver 2020-2021
(日本語)
2020〜2021年 介護のため離職
資格を取得するために学校に通っていたケースや留学していたときは、空白期間ではありません。そのことを学歴欄に記述しましょう。
効果的な英語の職務経歴書を作成するには、意識しておきたいポイントがいくつかあります。ここでは、とくに重要な7つのポイントをチェックしていきましょう。以下で紹介するすべてのポイントを確認してから、応募先に提出することをおすすめします。
記載事項はシンプルかつわかりやすい形にすることが大切です。そのためには、基本的に箇条書きを用いることを意識しましょう。箇条書きを使用しないと、一文が長くなって読みにくくなるためです。
箇条書きの文章も、可能な限り短く簡潔に記します。読みにくい職務経歴書は採用担当者に目をとおしてもらえないリスクが高いことを覚えておきましょう。
アピールしたいこと、重要なことは上部に記載しましょう。これは忙しい採用担当者に素早く印象づけるために有効なテクニックです。
結論を先に述べ、その次に理由やエピソードを記すように記載すると、読む側も応募者をイメージしやすくなり、書類そのものの印象がよくなります。そのため、書類を作成し始める段階で「自分のアピールポイントはどこか」「どのように応募職種で活躍できるのか」などストーリーを立てて考えておくようにしましょう。
これまで取得した資格のみを記載することが望ましいものの、募集職種に密接な関係がある資格にチャレンジ中である場合は、チャレンジ精神や忍耐強さをアピールするために勉強中の資格を記載することも可能です。
ただし、「勉強中である」「試験の結果待ちである」など、誤解を招かないように現在の状況を明確に記載しましょう。
英語で記載するときに名詞を多用すると文章が短くなるだけでなく、採用担当者から文章を使った表現力がないとみなされることもあります。
簡潔で活動的な印象をもってもらえるように動詞から文をスタートしましょう。また、同じ単語を繰り返し使わないようにすることで、語彙力や表現力をアピールできます。この職務経歴書で英語力が見られていることも念頭に置いておきましょう。
あらかじめ応募先の業界や企業が望む人物像がどのようなものなのかをよく調べましょう。そのためにも業界研究や企業研究が欠かせません。
求めている人物像と自分の共通点が何かを考え、Summaryでアピールするのがおすすめです。日本の企業よりも強いリーダーシップや高いコミュニケーション能力、具体的な目標設定とそれをやり遂げる力を求められています。
業績に言及するときは、内容を数値化して具体的かつ理解しやすい内容に仕上げましょう。Achievement(業績)やPromotion(昇進)についても記載すると効果的です。
【例文】
Achieved launch 3 new web applications and got 1 million dollars in gross sales.
(日本語)
3つの新しいWebアプリケーションを立ち上げ、売上総額100万ドルを達成しました。
本文に数値を盛り込むことで、より説得力がある内容に仕上がります。選考担当者もどのような成果なのかイメージしやすいでしょう。
外資系企業に応募するとはいえ、そこで働いている人が全員英語のネイティブであるとは限りません。書類選考や面接を効率よく行うために、日本語と英語両方の書類提出が求められることもあります。
そのため、職務経歴書はあらかじめ両方用意しておくとよいでしょう。ただし、日本語の職務経歴書をそのまま英語のものにすると、冗長で読みにくいものになりがちです。英語の職務経歴書はあくまでも簡潔に、伝えたいことからアピールして書きましょう。
職種別にどのような英語の職務経歴書を作成するとよいか見ていきましょう。応募する職種によって効果的なアピールポイントが異なるため、基本的な構成にも違いが出ます。
以下で紹介するテンプレートを参考にしつつ、自分の経験やスキルをアピールできるものに仕上げましょう。どのような職種に応募するとしても、「選考担当者が何を優先的に知りたいか」を考えて設計することが大切です。
【例文】
PERSONAL INFORMATION
OBJECTIVE
(本文)
SUMMARY
(本文)
WORK EXPERIENCE
・A Inc. (xxxx~Present)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
・B Corp. (xxxx~xxxx)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
EDUCATION
(最終学歴)
SKILLS
(スキルの内容)
QUALIFICATIONS
(保有資格)
ADDITIONAL INFORMATION
(その他の特記事項)
営業職はこれまでの経験や成果を時系列でアピールする方法が効果的に伝わるため、上記のクロノジカル・レジュメを使用するとよいでしょう。在籍していた企業・部署の様子や業績、キャリアアップの履歴がわかりやすくなります。
【例文】
PERSONAL INFORMATION
OBJECTIVE
(本文)
SUMMARY
(本文)
SKILLS
(スキルの内容)
QUALIFICATIONS
(保有資格)
WORK EXPERIENCE
・A Inc. (xxxx~Present)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
・B Corp. (xxxx~xxxx)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
EDUCATION
(最終学歴)
ADDITIONAL INFORMATION
(その他の特記事項)
分野によるものの、事務職では会計や税務、貿易などの専門スキルが求められることがあります。そのため、上記のようにスキルや保有資格をアピールしやすいファンクショナル・レジュメを採用するとよいでしょう。
【例文】
PERSONAL INFORMATION
OBJECTIVE
(本文)
SUMMARY
(本文)
SKILLS
(スキルの内容)
QUALIFICATIONS
(保有資格)
WORK EXPERIENCE
・A Inc. (xxxx~Present)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
・B Corp. (xxxx~xxxx)
(部署名)
(仕事内容)
(成果)
EDUCATION
(最終学歴)
ADDITIONAL INFORMATION
システムエンジニアも高度なテクニカルスキルが求められるため、スキルや経験をアピールしやすいファンクショナル・レジュメが向いています。なお、経験者がキャリアアップするための転職であれば、業績やスキルを優先的にアピールするのもひとつの方法です。
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外資系企業に応募するときなど、状況によって選考時に英語の職務経歴書を提出するように求められることがあります。日本語の職務経歴書に比べてレイアウトや記載内容の自由度が高いものの、効果的なものにするには必要な情報を簡潔に記載する意識が大切です。
しかし、初めて応募書類を作成するときは書き方がわからず、迷ってしまう方も多いでしょう。そのようなときは、ぜひ早めにマイナビエージェントにご相談ください。マイナビエージェントは求人紹介だけでなく、応募書類の添削などをとおして転職を総合的にサポートします。
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