更新日:2024/08/05
この記事のまとめ
転職活動経験が少ない方の場合、自己PRをどのように作成すればよいのか悩んでしまうことがあるでしょう。自己PRの作成で悩む場合は、テンプレートの活用がおすすめです。しかし、テンプレートを活用して自己PRを作成する際には押さえておきたい注意点やポイントがあります。
この記事では、自己PRの作成で悩んでいる方へ向けて書き方のポイントや基本のテンプレート、アピールポイント別の例文を紹介します。訴求力の高い自己PRを作成し、選考に通過するためにもぜひ参考にしてみてください。
目次
転職活動における自己PRは、テンプレートを活用すれば順序よく効率的に作成できます。テンプレートに自分のオリジナルのエピソードや気持ちを言葉にして当てはめるだけでよく、構成で悩む必要はありません。またテンプレートに基づいて書かれた自己PRは読みやすく、採用担当者により自分のアピールポイントを伝えやすくなります。
面接の際にも、自己PRをテンプレートに当てはめて話すと効果的です。この記事でも自己PRの作成に使える基本のテンプレートを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
自己PRを作成する前に、自己PRの役割や自己紹介・長所との違いなど確認しておきたい点がいくつかあります。転職における自己PRの役割や目的を理解していなければ、採用担当者に響く文章を作成できません。ここでは、自己PR作成の前に確認しておきたいことを4つ紹介します。
転職における「自己PR」とは、自分の強みを企業に売り込み、アピールすることです。自分の能力や仕事で培ったスキル・経験が応募先企業でどのように活かせるのかを伝えます。なお、自己PRは300文字程度でまとめる必要があるため、アピールする強みやスキルは厳選して伝えることが重要です。
応募先企業が求める人材が何かを知り、効果的なアピールポイントを選びましょう。
採用面接では、自己紹介や長所についても聞かれるケースがほとんどです。自己PRと同じ内容を話さないよう、以下で記載する違いを押さえておきましょう。
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採用担当者が応募者の自己PRでどのような点を重視しているのかを知ることで、効果的な伝え方が可能です。以下は、一般的に採用担当者が応募者の自己PRから確認したいと考えているポイントです。
自己PRを作成する際は上記を意識しつつ、採用担当者の視点に立って作成してみてください。
転職において自己PRを伝える場合、応募書類やES(エントリーシート)、面接で話す内容はそろえましょう。複数の強みをアピールするとかえって伝えたい内容が不明瞭になり、訴求力を低める可能性があります。また、応募書類と面接で自己PRの内容に矛盾が生じると、マイナスな印象を与えてしまう可能性も少なくありません。
自己PRは文字数がある程度決められているため、簡潔にまとめることが大切です。面接では応募書類の内容を深掘りして伝えるとよいでしょう。職務経歴書に自己PRを記載する場合も同様に、履歴書の内容を詳細に伝えるようにしてみてください。
テンプレートを活用する前に、自己PRの基本的な構成を押さえておきましょう。構成を知っておくと、面接で自己PRを話す際の順序も明確になり、相手に伝わりやすい文章を組み立てられます。また、構成を知っておけばアレンジの幅も広がるでしょう。ここでは、自己PRの基本的な構成とポイントを紹介します。
企業の採用担当者に伝わりやすい自己PRにするためには、結論から記載することがポイントです。企業の採用担当者は、多くの応募書類に目をとおします。結論がどこに書かれているのか分からないような自己PRでは、最後まで読んでもらえない可能性があります。仮に読んでもらえたとしても、インパクトを与えるのは難しいといえるでしょう。
アピールポイントが何なのか結論を最初に述べると、その後の内容もスムーズに伝えやすくなります。
自分のアピールポイントを簡潔に述べた後には、その理由を伝えます。なぜその部分がアピールポイントとなるのか、根拠となるエピソードを交えて伝えましょう。アピールポイントが魅力的であっても、根拠となる部分の説明がなければ評価されない自己PRになってしまいます。
たとえば、積極性がある点を強みとして結論を述べたいのであれば、実際に積極性を発揮したエピソードを具体的に伝えましょう。「初めてのことにも果敢にチャレンジした」など、どのように強みを発揮したのかを分かりやすく述べるのがポイントです。
自己PRを伝える際は、強みを発揮した結果どのような成果を上げたのかを伝える必要があります。強みが積極性であるなら、「積極性を発揮した結果、店舗の売り上げが30%向上した」「多くのお客さまから感謝の声をいただいた」など、強みによって得られたものを伝えましょう。
採用担当者に分かりやすいよう、数値を交えて説明するのがポイントです。お客さまから声をいただいた場合には、どのような内容であったのかを伝えるとよいでしょう。
自己PRの最後は、企業へ貢献できる旨を伝えて締めます。自己PRは単に自分の強みを伝えるだけでなく、強みを発揮していかに企業へ貢献できるかをアピールする項目です。
「積極性を活かして、貴社の〇〇事業に貢献したい」など、企業の業務内容と絡めて貢献できる旨を伝えると、採用担当者は応募者が活躍するイメージを想像しやすくなります。即戦力となれる人材だと思ってもらうために、企業研究をしたうえで入社後に活躍できることをアピールしましょう。
より訴求力の高い自己PRにするためには、ストーリーを意識して伝えましょう。
上記のように、冒頭から締めまでをストーリーのように展開すると、採用担当者の心をつかみやすくなります。ただし、ストーリーを意識しすぎて冗長な文章にならないよう注意しましょう。結果からストーリーを組み立てていくと、簡潔で分かりやすい自己PRに仕上がります。
ここからは、自己PRを伝える際のテンプレートを4つ紹介します。過去や現在、強みを発揮した過程に焦点を当てたテンプレートを紹介するため、自身のエピソードに合うものを活用してみてください。どのテンプレートを活用する場合も、結論を最初に持ってくるよう意識しましょう。
【テンプレート】
私の強みは〇〇(アピールポイント)なところです。私は現在、〇〇(事柄)に取り組んでいます。〇〇(事柄)に取り組むきっかけとなったのは、〇〇年前(過去)の〇〇(エピソード)です。この強みは、貴社が大切にする〇〇という企業理念に一致すると考えています。この強みを発揮して、貴社の新規事業に貢献していく所存です。
【テンプレート】
私は、〇〇(アピールポイント)が自分の強みだと思っています。私は〇〇(過去)から現在まで、〇〇(事柄)に取り組んでいます。以前はうまくいかないこともありましたが、強みを発揮していくうちに、現在は〇〇(アピールポイント)ができるようになりました。この強みは、貴社が大切にする〇〇という企業理念に一致すると考えています。この強みを発揮して、貴社の〇〇事業に貢献していく所存です。
【テンプレート】
私の強みは〇〇(アピールポイント)です。なぜなら、〇〇(過去)から〇〇(事柄)に取り組んできたためです。当時は〇〇(失敗体験)もありましたが、〇〇(アピールポイント)を発揮して困難を乗り超えました。この強みは、貴社が大切にする〇〇という企業理念に一致すると考えています。この強みを発揮して、貴社の〇〇事業に貢献していく所存です。
【テンプレート】
私は〇〇(アピールポイント)が強みです。前職でも〇〇(事柄)をして、強みを発揮するための訓練をしてきました。強みを発揮できるようになった今でも、〇〇(事柄)をして能力を向上させる努力をしています。
その結果、前職では〇〇(成果)になりました。貴社に入社できましたら、〇〇(アピールポイント)を発揮して、〇〇事業に貢献したいと考えています。
ここからは、テンプレートを活用した自己PRの例文を4つ紹介します。強みに合わせた例文をまとめたため、自己PRの作成に役立ててみてください。テンプレートを活用しつつオリジナルのストーリーを意識し、採用担当者の心に響く自己PRを作成しましょう。
【例文】
私の強みは行動力があるところです。私は現在、年代を問わず参加できるイベント企画に取り組んでいます。この企画を担当するきっかけとなったのは、1年前に新規事業の立ち上げメンバーに立候補したことです。当時は無名の企画だったため参加者が少なく、さまざまな施設に足を運び、企画の魅力を伝える活動を続けました。その結果、現在は年に2,000人の方々が参加する大きなイベントになっています。
この強みは、貴社が大切にする「悩むより行動する」という企業理念に一致すると考えています。この強みを発揮して、貴社の新規事業を広める活動に貢献していく所存です。
【例文】
私は計画を立てて物事に取り組めることが自分の強みだと考えています。私は、2年前から現職で新人教育を担当しています。
初めて新人研修を担当した当初はうまく進まないこともありましたが、一人ひとりのスキルレベルを把握して必要なカリキュラムを組み、お招きする講師の方々との日程調整を徹底した結果、今では社外からもレベルの高い教育制度があるとお褒めの言葉をいただいています。この強みを発揮して、貴社のマネジメント業務に貢献したいと考えています。
【例文】
私の強みはその場の状況に応じて臨機応変に対応できることです。私は2年前から現職で10人のチームリーダーとして、業務の進行をサポートしてきました。当時はチームをうまくまとめられず業績が下がってしまうこともありましたが、一人ひとりの進捗具合を把握したうえで業務を割り振り、自分自身が進行状況に応じて役割を変えることで、チームをまとめられるようになりました。
その結果、昨年の売り上げにおいて前年を30%上回る成果を上げました。私はこの強みを発揮して、貴社のマネジメント業務に貢献したいと考えています。
【例文】
私の強みは、大きな目標に向かって努力できることです。前職では営業職として従事し、前年比140%増の売り上げを達成するという目標に向かって日々商品を売るための勉強をしました。商品の情報を詳細に把握してお客様に的確な使い方をアドバイスしたり、お客様の企業情報を収集して商品を活用したアイデアを提案したりしました。
また、どのようにおすすめするとお客様の購買意欲を掻き立てられるか、心理学も勉強しました。その結果、前年比140%増の売り上げを達成するという目標をクリアし、昨年は営業成績ナンバーワンを獲得できました。貴社に入社できましたら、この経験を活かして新規事業に貢献していく所存です。
職業によって求められるスキルや経験は異なります。たとえば、営業職であればコミュニケーションスキルや調整力、事務職であればPCスキルや管理スキルなどが求められることが一般的です。志望する職業に応じて、自己PRの内容も検討しましょう。ここでは、職業別の自己PRの例文を3つ紹介します。
【例文】
私の強みは、「〇〇さんなら信頼できる」と言っていただくことが多いところです。前職は乳製品の個人営業でした。1日に何件も個人宅を訪問して自社商品をおすすめする仕事でしたが、飛び込み営業であり、警戒心を持たれることが多くありました。
そこで「まずは信頼関係の構築が第一」と考え、お客様と丁寧にコミュニケーションを取ることに努めてきました。相手の目線に立ち、お話に共感しながら会話を進めていくうちに、徐々に距離が縮まっていくのを実感しました。そして適切なタイミングで営業することで、「信頼できそうだから試してみようかな」と言っていただけ、契約を獲得できました。
貴社に入社できましたら、持ち前のコミュニケーション力を活かして活躍したいと考えております。
【例文】
私の強みは、顧客対応力です。前職で約2年間システムエンジニアとして従事してきました。要件定義では、聞き手に徹して顧客の抱える課題やニーズを丁寧にヒアリングすることを心掛けてきました。
プロジェクト進行中に顧客の考えや方針が変わったり、予期せぬトラブルが生じたりした場合には、その都度顧客と入念に話し合い、双方が納得感を持ってプロジェクトを進められるように努めてまいりました。その結果、配属当初よりもトラブル発生率が30%ほど減少し、顧客から満足の声をいただくことも増えました。
貴社に入社できましたら、顧客対応力を活かして柔軟かつフットワーク軽く仕事を進め、顧客に喜んでいただけるようなシステムを開発できるよう尽力いたします。
【例文】
私の強みは、先読みして行動する力です。前職では営業事務として、営業担当者をサポートしてきました。営業担当者の業務がスムーズに進むよう、どのような資料を用意したほうがよいのか、事前に顧客にヒアリングしておくことは何かなどを先読みして仕事を進めてきました。
営業事務の仕事は数値として結果が出ることは基本的にありませんが、営業担当者から「効率的に仕事を進められた」「業務の負担が軽減されて助かっている」と喜んでいただくことが多くあります。
貴社に入社できましたら、先読みして行動する力や積極性を活かし、社内業務の生産性がアップするよう努めてまいります。
テンプレートを活用すれば、訴求力の高い自己PRを簡単に作成できます。とはいえ、注意点を知らないままテンプレートを活用すると、かえってマイナスな印象を与える自己PRとなってしまいかねません。魅力的な自己PRを作成するためにも、以下で紹介する4つのポイントを押さえておきましょう。
自己PRを作成する際、テンプレートをそのままコピーして使うとオリジナリティが失われてしまいます。応募者の自己PRから価値観や人柄を知りたいと考える企業もあります。独自性のある内容で、入社後にどう貢献できるか熱意を伝えましょう。
強みや過去の実績を伝える際は、数字や具体的な表現を用いることが大切です。たとえば、「成約数が向上しました」「業務効率化に貢献しました」といった抽象的な表現では、強みや実績がどの程度なのか伝わりません。
「成約数が20%向上しました」「社内システムを導入して業務を効率化させました」といったようにできる限り具体的に伝えることで、採用するメリットを感じてもらいやすくなります。
面接では、履歴書や職務経歴書に記載された内容を基に質問されます。そのため、自己PRで記載した内容について面接で深掘りされた際にきちんと答えられないと、「うそをついているのではないか」と思われてしまうでしょう。
一方で、自己PRに深掘りされたい内容を記載すれば、面接を有利な展開に進められる可能性があります。
自己PRは、簡潔にまとめて分かりやすく伝えるのが基本です。自己PRは自分をアピールできる重要な項目であるため、多くの情報を提示して企業へアピールしたいと考える人もいるでしょう。
しかし、情報量の多い自己PRはアピールしたいことが伝わりにくく、採用担当者も読みにくさを感じてしまいます。応募書類に記載する自己PRは300文字前後、あるいは記入欄の8割程度を埋めることを意識してみてください。面接では1分ほどで話せる分量が目安です。
「アピールできる強みが見つからない」と悩む方も多いのではないでしょうか。特に未経験の業界・職種へ転職する場合は前職で培ったスキルや実績をアピールしにくく、自己PRをどう作成したらよいかで悩んでしまうこともあるでしょう。ここでは、アピールポイントを見つけるためのアプローチ方法を3つ紹介します。
自分のアピールポイントは何かを頭で考えて文章を作成するよりも、一度紙に書き出して整理したほうがスムーズです。まずは、自分の長所や過去の実績、仕事で褒められたことなどをすべて書き出してみましょう。長所が見つからない場合は、短所を書き出して変換するのも有効です。
自己分析が難しい場合には、自分のことをよく知る家族や友人に尋ねるのもよいでしょう。自分では気づけなかった「強み」が見つかることもあります。
選考に通過するには、企業側に自分を採用するメリットを感じてもらう必要があります。したがって、自己PRで記載する強みやスキルは何でもよいわけではありません。極端な例ですが、営業職への転職でITスキルをアピールしても採用担当者には響かないでしょう。
業界や職種、応募先企業が求める人物像を把握し、アピールポイントを厳選することが重要です。
「どうしても強みが思い浮かばない」「言語化できない」といった場合は、よくある強みを参考に自己PRを作成するのが有効です。以下は、自己PRで使える「よくある強み」です。
上記のよくある強みは、幅広い業界・職種で使えます。強みをアピールする際は、実際のエピソードと絡めて伝えましょう。
マイナビエージェントでは、一人ひとりの転職を手厚くサポートしています。専任のキャリアアドバイザーが履歴書や職務経歴書などの書類添削をするため、ミスを防ぎつつ自己PRをよりよくブラッシュアップできます。
自己PRにエピソードを盛り込んでも相手に内容がうまく伝わらないケースもありますが、キャリアアドバイザーからの客観的なアドバイスを受けることで、訴求力の高い自己PRを作成できるでしょう。書類選考通過後の面接対策もサポートしますので、転職を成功させたい方はぜひマイナビエージェントの利用を検討してみてください。
就職・転職における自己PRは、テンプレートを活用すると効率的に作成できます。ただしテンプレートや例文の文章を丸ごと使うのではなく、オリジナルの内容にアレンジすることが大事です。テンプレートを活用しても自己PRの作成が難しい場合は、転職エージェントの利用を検討してみてください。
マイナビエージェントでは、履歴書や職務経歴書の書類添削を実施しています。自己PRへのアドバイスはもちろん、面接対策や入社日の調整など転職に関するさまざまなサポートをしているので、転職の悩みや不安がある方はぜひご利用ください。
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