更新日:2023/05/23
この記事のまとめ
未経験からITエンジニアへのキャリアチェンジを考えている女性もいるのではないでしょうか。転職を成功させるには、自身が転職先に求める条件を整理するとともに、ライフスタイルに合った転職先を見つけることが大切です。
この記事では、女性が未経験からITエンジニアになるために知っておきたい転職のポイントを解説します。働きやすく、やりがいを感じられる企業に転職できれば、ITエンジニアを生涯の職業とすることもできるでしょう。
目次
人材不足に悩まされているIT業界にあって、ITエンジニアとして働く女性の割合が増えつつあります。女性のITエンジニアが増えている背景として、いったいどのような理由が考えられるのでしょうか。ここでは、ITエンジニアとして活躍する女性が増えている4つの理由について解説します。
IT業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)市場の拡大やWeb3.0の普及などに伴い、より多くのIT人材が必要とされています。IT人材の需要が高まる中、IT企業の多くは経験豊富なベテランエンジニアはもちろん、未経験者も積極的に募集しています。
社会を揺るがした新型コロナウイルス感染症の影響で経済全体が停滞を余儀なくされる中、IT業界は比較的安定した成長を続けてきました。将来性のあるIT業界に関心を抱き、未経験からITエンジニアへと転職してキャリアチェンジを果たした女性も少なくありません。
IT業界は実力主義であるため、スキルを磨き続ければキャリアアップが可能です。実際、ITエンジニアとしての経験を積みながらスキルの向上に努めて管理職に就いたり、高年収を得たりしている女性も少なくありません。自身の実力を評価してもらえない業界や職種に見切りをつけ、ITエンジニアとしてキャリアアップを目指す女性は増えています。
IT業界には、ダイバーシティを推進する企業が多く見られます。ダイバーシティとは、多様な人材を登用・活用することで生産性や競争力を高め、ビジネスの向上を図る経営戦略のことです。
たとえば、介護をする人へのサポート、保育園送迎を配慮した時短勤務、ボランティア休暇、副業の推奨など、仕事をするにあたってさまざまな事情を抱えている人が働きやすい職場作りに力を入れている企業が多い傾向にあります。ライフスタイルの変化に合わせて働き方を選択できる点も、女性のITエンジニアが増えている理由のひとつとして挙げられます。
IT業界では、人手不足が深刻化しています。そのため、ITエンジニアとして専門的なスキルを身につければ、その技術を活かせる転職先を見つけやすいでしょう。また、出産や育児などで一時的に休職をしたとしても、比較的復職がしやすい点もITエンジニアのメリットのひとつです。ITエンジニアへとキャリアチェンジすることで自身の市場価値を高められ、より安定した将来の基盤を構築できるようになるでしょう。
マイナビエージェントの調査によると、IT・インターネット・通信業界の平均年収は427万円です。20代前半では307万円、20代後半で373万円、30代前半になると449万円、そして30代後半が528万円と、キャリアを積むことで年収アップが期待できることが分かります。
また職種別に見ると、自社のシステム構築・運用・保守などに携わる社内SEの平均年収は512万円です。20代女性の平均年収は482万円、30代女性の平均年収は513万円であり、スキルアップの努力が収入に反映される魅力的な職種といえるでしょう。
ITエンジニアは向き・不向きのある職業です。ITエンジニアへの転職を検討する前に、自身に適性があるのかどうかを確認しておきましょう。ここでは、どのようなタイプの人がITエンジニアに向いているのか、ITエンジニアに共通する特徴を取り上げます。なお、IT技術やプログラミングに興味・関心があるというのは大前提です。
ITエンジニアは論理的な思考力が求められる職業です。システムの設計・開発においては、目的を達成するための合理的な順序立てが作業効率をアップさせます。ひとつひとつの作業にどのような根拠があるのかを明確にしながら、最適な機能や設計を選択するためには論理的思考力が欠かせません。物事の筋道を立てて結論を導き出せる人はITエンジニアに向いています。
IT技術は目まぐるしい速さで進歩しているため、ITエンジニアは新しい情報に敏感である必要があります。「数年前に人気だったプログラミング言語がいまは使われていない」というケースもよくあることです。
常に新しい知識やスキルを身につけることで、IT技術の変化のスピードについていけます。積極的に新しいことを学ぶ意欲があるかどうかは、ITエンジニアを目指すうえで欠かせないポイントです。
ITエンジニアは、几帳面さや真面目さが問われる職種でもあります。ひとつの間違いでシステム全体が動かなくなることもあるため、丁寧で確実な仕事が必要です。ITエンジニアの業務には、同じような作業を根気よく繰り返すこともよくあります。地道な作業に集中して取り組める人も大いに必要とされています。
細やかな気配りができる人や丁寧に仕事をこなせる人は、ITエンジニアの素質があるといえるでしょう。
ここでは、未経験からITエンジニアへ転職する場合に踏むべき4つのステップを紹介します。未経験からITエンジニアを目指す場合には、時間も努力も必要です。4つのステップをひとつずつクリアしていくことで、効率的で無駄のない転職準備ができます。
一口にITエンジニアといっても、職種ごとに求められることが異なります。そのため、まずは自身がどの職種を目指したいのかを明確にしましょう。ITエンジニアの代表的な職種と特徴は以下の表のとおりです。キャリアの方向性を決める参考にしてみてください。
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ITエンジニアの業務内容は職種によって異なり、求められるスキルも違います。行き当たりばったりで勉強を始めると、時間と労力の無駄になってしまいかねません。キャリアの方向性が決まったら、職種を具体的に絞っていき、必要なスキルを見極めてから勉強を始めましょう。
本やWebサイトなどで独学するのもひとつの方法ですが、効率よくスキルを身につけたいのであればプログラミングスクールの利用を検討するとよいでしょう。費用はかかりますが、プログラミング経験がない方や独学ではスキルを身につける自信のない方、疑問点を講師に直接質問して解消できる環境がほしい方におすすめです。
ITエンジニアの業務内容や働き方、待遇などは企業によって大きく異なります。転職後のミスマッチを防ぐためにも、ITエンジニアへの転職によって何を成し遂げたいのかを自分の中で整理しておきましょう。
たとえば、転職先に求める条件としてよく挙げられる項目は以下のとおりです。
自身が転職先に求める条件をピックアップしたら、優先順位をつけていきましょう。希望する条件の重要度が可視化されることで、自分に合った転職先を選びやすくなります。
ITエンジニアへの転職を成功させるポイントは、自分の強みを活かせる企業を見つけられるかどうかという点です。転職前に自己分析を徹底し、自分にはどのような強みがあるのか、応募先企業の仕事内容と合致しているかどうかをしっかりと認識しておきましょう。
前職の経験が強みになるケースも少なくありません。たとえば、医療関係の仕事から医療アプリを作る企業のITエンジニアに転職した人もいます。自分に合った転職先を見つけられれば、やりがいを感じながら長く働き続けられるでしょう。
未経験からITエンジニアへキャリアチェンジし、やりがいを感じながら働き続けるためには転職先をしっかりと精査することが重要です。女性エンジニアを受け入れているというだけでなく、女性が働きやすい企業かどうかを確認するようにしましょう。ここでは、女性が働きやすい企業を見極める4つのポイントを解説します。
IT業界はまだまだ女性の比率が少なく、「相談できる相手がいない」「体調不良であることが言い出しにくい」といった点で苦労してしまう可能性は否めません。また、女性比率が少ない企業では昇進や昇格がしづらいといわれることもあります。
その点、性別に関係なく社員が活躍できる環境作りに取り組んでいる企業であれば、長期的に働きやすいといえるでしょう。
IT業界には人材不足という側面があるため、ITエンジニアとしてのスキルを習得すれば、出産や育児で休業したとしても比較的復職しやすい点が特徴です。もちろん、出産を機に退職して、落ち着いてから新たに仕事を探すという方法もあります。しかし、元の職場に復帰すればストレスも少なく、人間関係を一から構築し直す必要もありません。
復職の制度があるだけでなく、企業の理解があるかどうかも重要なポイントです。男性の育児休業の取得を積極的に支援している、復職サポートが手厚いなど、仕事と育児の両立に理解がある企業であれば安心して復職できるでしょう。
IT企業の中には、リモートワークや時短勤務などを取り入れ、社員が自分に合った働き方を選択できるように配慮しているところがあります。多様な働き方を導入している企業であれば、出産や育児、介護などライフステージに変化が生じた場合でも、それまでと変わらずに仕事を続けられるでしょう。
しかし、すべての企業で多様な働き方が取り入れられているというわけではありません。より長くキャリアを形成したい場合には、多様な働き方を導入している企業を選ぶと安心です。
ITエンジニアはライフステージの変化に強い職種といわれていますが、業務内容や担当範囲によっては激務になる可能性もあります。そのため、ワークライフバランスに理解のある企業を選択することが重要です。
有給休暇の取得や従業員のヘルスケア、福利厚生などに力を入れているかどうかは、働きやすさを見極めるポイントになります。離職率や企業のポリシーなどを確認するのもよいでしょう。
何も準備をせずに転職活動を進めたとしても、うまくはいきません。ITエンジニアへの転職を成功させるためにも、事前準備を徹底しましょう。ここでは、未経験からITエンジニアへの転職を成功させるために押さえておきたい3つのポイントを解説します。
ITエンジニアを募集する求人の中には、「未経験可」とするものも増えています。しかし、これは「IT未経験」という意味ではありません。「実務未経験」という意味であって、基本のITスキルを身につけていることは前提条件となります。
IT業界への興味ややる気、ポテンシャルをアピールするためにも、転職活動を始める前に基本スキルを身につけておきましょう。アプリをひとつ自作してみる、IT関連資格を取得するなど、学習の成果を形にすることがポイントです。
未経験者を募集しているIT企業の多くは、教育プログラムを準備しています。しかし、その内容は企業によって大きく異なるため、よく調べることが必要です。
「プロのエンジニアとしてのスキルを身につけ、キャリアアップできるよう育てたい」という企業では、長めの教育期間を設定していたり、資格取得制度を設けていたりします。一方、スキルの成長につながる教育をほとんどせず、雑務的な単純作業に従事させ続けるという企業も見受けられます。
未経験からITエンジニアを目指す場合は、従業員の教育に力を入れているかどうかをしっかりと確認するようにしましょう。
転職先を選ぶ場合には、収入や待遇など表面的な部分だけでなく、スキルアップやキャリアアップの可能性、働きやすい職場環境が整っているかなども見極めることが重要です。しかし、企業の体質や会社の雰囲気を求人情報から見抜くのは簡単ではありません。そこでおすすめなのが、転職エージェントの利用です。
転職エージェントは求人企業の内情に通じているため、働きやすい職場か、望む働き方を実現できるかを確認したうえで転職先を紹介してくれます。自分ひとりでのリサーチには限界がありますが、転職エージェントを利用すればリサーチの手間が不要になるため、時間や労力を転職活動に充てられて効率的です。企業にアピールできる自分の強みも見つけてくれるため、より転職活動を有利に進めやすくなるでしょう。
IT業界では、未経験からITエンジニアへとキャリアチェンジを果たして活躍する女性は少なくありません。ITエンジニアへの転職を成功させるためにも、転職先企業の体質や求める人物像をしっかりと見極めたうえで自己分析を徹底し、自分の強みをアピールできるようにしましょう。
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